1988-03-28 第112回国会 参議院 商工委員会 第4号
かつてのマルコス政権時代を思い浮かべればなるほどそういうことだなと、我々の思っているほど援助したこの資金なりあるいはまた立てられた計画なりはなかなか実行に移っていかないということですね。そういうことを私も現地で何遍か聞かされましたし、大学の教授等の話によっても知りました。フィリピンは一つの例ですけれども、非常によくない例なんですね。
かつてのマルコス政権時代を思い浮かべればなるほどそういうことだなと、我々の思っているほど援助したこの資金なりあるいはまた立てられた計画なりはなかなか実行に移っていかないということですね。そういうことを私も現地で何遍か聞かされましたし、大学の教授等の話によっても知りました。フィリピンは一つの例ですけれども、非常によくない例なんですね。
アジア、アフリカ、ラテンアメリカの発展途上国に対する経済協力も、フィリピンのマルコス政権時代の癒着が証明したように、それらの国々の自主的経済発展に貢献するのではなく、その多くは反動的支配層と癒着した高利潤目当ての新植民地主義的進出に終わっているのが実態です。
とりわけフィリピンの前政権のマルコス政権時代の疑惑、さらにはごく最近ではJICAの汚職事件等一連の不祥事件、こういうことを考えても、対外援助のあり方というものについて見直すべきではないか、しっかりとした見通しを持たないと、国民の血税を使ってのせっかくの経済援助が国民のコンセンサスを得ることができないと私は思うのです。
しかし、日本の援助そのものが、マルコス文書によって今までやってきた援助全体が何か否定をされる、これが非常に何か悪くとられるというふうなことになると、これはまことに心外なことでありまして、マルコス政権時代には膨大な援助をもちろん行っておるわけですが、それはマルコス政権に対する援助ではありませんで、フィリピン国民に対する、国家に対する援助でございましたし、それはそれなりにフィリピンの経済の再建あるいはまた
るわけで、我々としては、この援助は全体的には、フィリピンに対しても、その他世界の開発途上国に対しまして日本はまじめにやっているし、それだけの成果は上げておるし、非常に評価を得ておると私は思っておるわけでございますから、そういう意味ではやはり事態を解明をしていただきたい、こういうふうに考えて、政府としてもできるだけ協力はしなければならぬ、こういうふうに思っておるわけでございますが、問題は、やはりマルコス政権時代
○黒柳明君 私もあしたからフィリピンの特別委員会が行われますので、まずフィリピンの問題をお伺いしたいんですけれども、大臣、マルコス政権時代の我が国の借款、アキノ政権が継続するかどうかということ、私もアキノ大統領に直接聞きましたし、各閣僚に会っていろいろ話を聞きました。今のフィリピンの経済状況では利子の支払いすら滞っている、元本の棚上げまでもと、こういう雰囲気もあるわけであります。
これはマルコス政権時代、反マルコス側が非公式にこの問題に対して苦しんでいる、何とかならないかというふうな声も頻々と聞こえてきたという実際もあるままの問題です。こういうことも勘案される中で、この無償援助について少し考え方を改めて、こういうネグロス島に対する緊急救援なども含めて、外務大臣としてはお考えになるということの御用意がおありになりますか。
しかし、相手の政府というものが変わっておるわけでございまして、新しいアキノ政権ができておって、アキノ政権には、マルコス政権時代のそういう不正蓄財というふうなものについてこれを徹底的に究明するという姿勢がありあり見えるわけでございます。