1972-03-01 第68回国会 衆議院 予算委員会 第7号
したがいまして、もうすでに西ドイツのマルク切り上げのときにも経験いたしましたとおり、またOECDの事務当局すらも、通貨調整によって国際収支がある大きな改善と申しますか、そういう変化を受けるのはどうしてもやはり一年ないし一年半の経過が必要であるというようなことが定説になっております。
したがいまして、もうすでに西ドイツのマルク切り上げのときにも経験いたしましたとおり、またOECDの事務当局すらも、通貨調整によって国際収支がある大きな改善と申しますか、そういう変化を受けるのはどうしてもやはり一年ないし一年半の経過が必要であるというようなことが定説になっております。
同時に西ドイツはその間に二度にわたってマルク切り上げといろ経験もありますし、またことしの五月に変動相場制に一度なりましたような経験も持っておりますから、対応もきわめて早かったということでございます。われわれのほうは対応に経験が足りなかったという点は、先ほど金融局長申しましたような、ある意味では遺憾な点もあったということでございます。
こういうものがもし今後現実の問題として相当数差益として出ており、業者の輸入品目その他にあるとするならば、それらに対する国内の物価政策、こういうものが当然これは値下がりをしていくのがあたりまえである、しかし、これはマルク切り上げ等をめぐってもそういう結果は出てきておりませんけれども、そういう点についても一体今後の具体的推移はどう考えておられるのか、その辺をまずひとつお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(水田三喜男君) 一般論としてはそういうことでございますが、西ドイツの場合は、別個の理由からインフレが起こっておるということでございますから、そのためにマルク切り上げの物価に対する効果をほとんど減殺してしまっているということがあろうと思いますが、日本の場合は非常に違いまして、御承知のようにいま経済が鎮静しておるときでございますので、日本においてはまだ別に円を切り上げているわけでもございませんが
○戸田菊雄君 その比較対照は、私は西ドイツのマルク切り上げが一番いい一つの例ではないかと思います。二回にわたって実質的な切り上げをやっているわけでありますが、一九六九年に一応マルク切り上げをドイツではやりました。
○福田国務大臣 ほかの国の政府の考え方ですからこれに深く触れたくありませんけれども、事実といたしましてマルク切り上げの思惑があったと思うのです。そういう間に変動為替制の採用という建議が行なわれたことから見ますと、切り上げのムード、それと深い関連がある建言ではあるまいか、そういうふうな感じがするわけであります。
これはドイツがマルク切り上げを行なったときにもやったような実験でありますが、そういう前提をもって行なった実験でございます。
これはこの前のマルク切り上げのときを見ても、結局その前後で七十五億ドルから九十億ドル、二十億ドル余りのものがごく短期にさっと入ってきて、また短期にさっと出ていくという、これはいまのEECの特殊性もあるでしょうけれども、しかし日本の場合にもそういうスペキュレーションが起きないという保障もない。
こういう状況をずっと見まして、それから西ドイツは選挙後どうなりますか、マルク切り上げをやるかどうかですが、こういうのをごらんになりまして、ただ単に注意しておかなければならないという程度でいいのか、それともいわば相当の警戒を要するというふうにお考えになっておりますか、もうちょっと突っ込んだ御所感を承っておきたいと思います。
最初の点につきましてはそういったようなことでございますが、第二番目の御質問でございますけれども、この秋に西独の選挙が終わりまして、あるいは西独のマルク切り上げというようなこともうわさされておりますが、こういったような国際通貨の動揺に対しましては、やはり資本というものは非常に憶病なものでございますので、通貨価値の変動に対しては非常に敏感に影響する。
○政府委員(鶴見清彦君) ただいま御指摘のありましたマルク切り上げの問題は、先生も御案内のとおり、昨年の十一月にマルク切り上げの問題が起こりまして、そのためにいろいろとごたごたが起こりましたが、結局、マルクは切り上げないかわりに、実質的に同じような内容を持つ国境税の調整措置というものによりまして、輸入に対しましては四%落とす、輸出に対しましては四%かける、平均的に申しまして。
○大和与一君 ロンドン・タイムスによると、今回の西独の公定歩合引き上げによって、九月の西独の総選挙後にマルク切り上げの可能性もあると伝えられておる。これについて政府はどのような見通しを持っておりますか。また、マルクの切り上げは、国際通貨制度の安定にとって望ましいことなのか望ましくないことなのか。これについてお答えを願いたい。
もし、国際通貨体制の危機に対処する方策が、国際協調のみに依存するとするならば、欧州においても、先ほどお話がありましたように、六八年十一月においてのフランスのフランの切り下げに対する各国要請の拒否、そしてまた、あるいはドイツでマルク切り上げ要請に対しての拒絶のように、国際協調に寄せる期待に対しては、きわめてきびしいものがあるんじゃないかというふうに私は考えるわけです。
○村山(喜)委員 いま承っているところでは、たいしたことはなかったらしいということのようですが、ドイツがマルク切り上げを拒否した、それは非協力的だというキャンペーンが張られまして、そうして西ドイツという国は悪者だという宣伝が行なわれたのですよ。