2019-11-27 第200回国会 衆議院 科学技術・イノベーション推進特別委員会 第3号
吉野博士の受賞はリチウムイオン電池の開発ということですけれども、その前に、福井謙一京都大学・京都工芸繊維大学名誉教授のフロンティア電子理論、そしてその後の白川英樹筑波大学名誉教授が発見した導電性ポリアセチレン、こうした研究、十九年ごとだというふうにおっしゃいましたけれども、それを受けての今回の受賞だということです。
吉野博士の受賞はリチウムイオン電池の開発ということですけれども、その前に、福井謙一京都大学・京都工芸繊維大学名誉教授のフロンティア電子理論、そしてその後の白川英樹筑波大学名誉教授が発見した導電性ポリアセチレン、こうした研究、十九年ごとだというふうにおっしゃいましたけれども、それを受けての今回の受賞だということです。
それから、我が東工大の恥をさらすようでありますが、同じく、三年前にノーベル化学賞をとられました白川英樹先生、この方も、お会いになった方はわかりますように、実に目立たない謙虚な研究者で、晴耕雨読が受賞の直前の、引退後のプランだったと言われるような生き方をモットーとされておりますが、何と東工大の助手時代に、もうノーベル賞の受賞内容である、ポリアセチレンが電気を通す、プラスチックは絶縁体であるという常識を
偶然と失敗の結果生まれたとはいえ、とてもプラスチックとは思えない銀色に輝くポリアセチレン薄膜の合成や、それに続くドーピングによる金属化は、現在の錬金術とも言っていいだろうというふうに言われています。
導電性高分子の研究は、一九六七年に白川博士のもとで研究していた研究者が、粉末状ポリアセチレンの合成の際に、誤って通常より一千倍濃い触媒を用いてしまったことによって、薄膜状のポリアセチレンが生成したことがきっかけになっていると聞いております。
それはごく最近ポリアセチレンの研究がございまして、これも日本が最初手がけたんですが、これの電気伝導性を見逃したという問題がございます。したがって、我々は今科学技術会議、たまたま私科学技術会議の政策委員を仰せつかっていますが、十一号答申で見られるように、科学技術会議では材料を諸科学技術の基礎に置きまして、特に基礎研究が重要だということを強調しておるのはそういうような経緯もあるわけでございます。