1999-07-30 第145回国会 衆議院 外務委員会 第12号
それで、ODAが、例えばマルコス政権とかスハルト政権との結びつきだとか、さっき挙げましたインドのナルマダだとか、いろいろなそういうものがありますと、国内でも疑問も起こるし、それから国外でも、日本の企業の利益のためにやっているんじゃないか、こういう疑問が出てくるわけですよ。そこのところをやはりシビアに見詰めながらやる必要があるんじゃないか。
それで、ODAが、例えばマルコス政権とかスハルト政権との結びつきだとか、さっき挙げましたインドのナルマダだとか、いろいろなそういうものがありますと、国内でも疑問も起こるし、それから国外でも、日本の企業の利益のためにやっているんじゃないか、こういう疑問が出てくるわけですよ。そこのところをやはりシビアに見詰めながらやる必要があるんじゃないか。
最後に一点、ナルマダ・ダムのお話がございました。確かに、ダムの建設のようなプロジェクトにつきましては、住民の意見とか、あるいは環境破壊を伴う問題が当然生起しております。このナルマダのケースは、住民との調整というのが必ずしも十分でなかったというところに問題がありました。
この関係で、横浜市立大学の鷲見教授がインドのナルマダの融資の問題に関して、こういうことを書いていらっしゃいますね。ODAで受益者は一体だれなのか。ナルマダ融資の問題との関連では、ダム建設反対運動の精神的支柱となっているババ・アムテさんという人が日本の国民に対して次のように問いかけている。日本の援助が私たちにまで届かないのはともかくとしても、せめて私たちを傷つけることだけはやめてください。
大規模な漏水事故を繰り返し、五千世帯が避難せざるを得なくなったスリランカのサマナラウェア・ダムや、現地住民の反対で融資をストップせざるを得なくなったインドのナルマダ・ダムを初め、環境を破壊し住民に犠牲を押しつける一方、効果のない、しかもお金を湯水のように使って被援助国の借金だけをふやすようなひどい援助が数多くあり、大問題になっています。
インドのナルマダ・ダムでは現地住民の反対で九〇年度には融資をストップせざるを得なくなっています。こういう事例というのはかなりあります。 このような事業は計画を立てる段階から自然環境や住民の生活環境にどんな影響を与えるのかを事前にきちんとチェックすべきだと思います。
特に世銀がこうした環境基準を厳しくしてきたその背景には、私どもの失敗の背景、これは、インドでナルマダ・プロジェクト、インド西部のナルマダ川に三千近い大中小規模のダムをつくろうという、およそばかげたダム建設計画があったわけであります。
このナルマダ・ダム、それから今の三峡ダムの問題につきましては、それぞれ輸銀と基金から、政府委員、参考人からお答えさせていただきたいと思います。
実際に外務委員会でも議論をされましたのは、インドのナルマダ・ダムに対する一種のODAですが、実際は世銀が中心でやった援助なんですけれども、ダムをつくるために水没をして、女性、子供をもちろん含めて十万人の人が移動しなければならない、住みかを追われてしまうという人権上の大問題が起きて、世界の世論のかなりひんしゅくを買ったと。
それは委員会の人選をめぐって多くのNGOから抗議が入って、とうとう世界銀行は、数年前に世界銀行が融資しようとしていたインドのナルマダ・ダムの反対運動の中心人物でありましたメラ・パッカー女史をこの世界ダム委員会の委員に加える了承をいたしました。
私自身が深くかかわった事案としては、マレーシアにおける三菱化成が放射性廃棄物を投棄したという事件であるとか、フィリピンにおいて日本が建設した火力発電所が多大な公害をもたらした事案ですとか、もしくは、日本の関与が途中で切れましたけれども、インドのナルマダ川におけるダム開発の問題ですとか、そういった問題が起きています。
これは、実はナルマダなんかの経験もあるのがろうと思うのですが、去年の八月のガイドラインの改正のポイントというのは、環境への影響が士きい大規模プロジェクトについて環境アセスメント報告書の提出を借入国に義務づけることとしたこと、二つ目は、移転住民数が必要最小限となるような代替案の検討などを求めたこと、これは五ょっと大きなことだと思うのです。ナルマダの教訓だというふうに思います。
ナルマダの場合、木庭さんにもいろいろ御尽力いただきまして、また参議院の方でもいろいろ御尽力いただきまして、一九九〇年の六月に日本がストップしまして、それから世界銀行は一九九三年の三月三十日にストップしまして、現在は日本の援助も世界銀行の援助もストップされているわけですけれども、残念ながら工事は続いているわけです。
それともう一つ、今度は鷲見参考人なんですけれども、インドのナルマダ・ダム、今も続いておりますけれども、運動の流れの中で私が非常に危惧したことが一つございます。 何かというと、日本はナルマダの住民の問題で融資を中止した。世界銀行も調査した上で、そういう住民への配慮がなされていないということで一応融資を中止した。その結果、どんな問題が起こったか。
例えば、極端な例を言いますと、ブラジルのアマゾンのインディオたちなんかは、森林をそのままにしてくれ、手をつけてくれるなということを言っているわけですから、そういう人たちに対してはむしろ森林を守ってあげることが私は援助だと思っておりますし、インドのナルマダでもそうですけれども、ナルマダ川に依拠して、そしてその森林に依拠している、そして物々交換をやっている人たちが今の生活を維持したいんだというならば、そういう
また、特に今先生からお話がありました環境面あるいは住民の移転等のそういったような問題についてはかねて、例えばナルマダのダムにつきまして私ども理事会でも発言をし、適切な措置がとられなければならないということを言ってまいりましたけれども、今後ともそういった考え方に立って世界銀行に働きかけをしてまいりたいと思います。
○木庭健太郎君 問題を途中随分はしょりまして聞きますけれども、私はインドのナルマダ・ダムの問題を随分国会でも取り上げたことがありましたけれども、インド政府自体が移住計画を世銀が要請するとおりにできなくなって結局停止という事態を招きました。環境それから先住民の移住問題、そういう点を本当に慎重にやっておかなければこういう結果を招くということを痛感した次第なんです。
これは、ナルマダ・ダムの問題も申し上げるまでもありませんし、あるいはまた、AREのことを指摘するまでもございません。要するに、国策と住民の運動が対立する場面というのは往々にしてあり得ると思うのです。
○政府委員(中平幸典君) ナルマダダム計画と申しますのは、インドの中部におきますナルマダ川流域総合開発計画の一環といたしまして、グジャラート州にかんがい、発電を目的とする多目的ダム及び水路を建設する、そういうプロジェクトでございます。
○前畑幸子君 説明書の四ページの「IDAの増資規模と我が国の出資額の推移」を見ますと、第六次あたりからほとんど世界第二位の地位にあり、最近ではシェアも二割を超す大変多額の出資をしているわけですけれども、今の世銀、特にIDAが融資するプロジェクトは、成長とか貧困の撲滅、環境保全といううたい文句とは裏腹に、このナルマダ計画に代表されるような社会的にもそして環境的にも深刻な問題を残しているんではないかということで
○井上(義)委員 先般、やはりこの世銀の増資のときに委員会で、具体的にはナルマダの問題を取り上げて、日本としてももう少し独自に、たとえ世銀の融資でやってもいわゆるチェックをする、日本の独自の調査によってその是非というものを世銀に対しても明確にしていくべきじゃないかということを申し上げて、そのときは問題がないという御答弁で、一カ月後に融資が中止になるというようなことがあったわけでございまして、今回のこのいわゆる
あるいはインドのナルマダ渓谷ダム、これは参議院の堂本さんやら本委員会でも再三取り上げられたケースですから多くは申し上げませんけれども、これについては地元の住民の皆さん方の意見が反映をされまして、世銀では追加融資を行うという理事会においては、日本の代表は追加融資は待てということで反対票を投じておられますね。
○川上政府委員 世銀における日本の対応についてのお尋ねでございますけれども、昨年の十月の世銀理事会におきまして、ナルマダ・プロジェクトの進捗に関しましては、住民の相当数が移転に関して同意すること及び包括的な環境行動計画の策定が完了するという条件が満たされるべきであるという主張をいたしまして、インド政府の一層の改善努力を強く要請するとともに、改善措置が明らかでない現段階におきましては、工事進捗のための
で、このような根本的な欠陥を持つということでありますけれども、世銀がプロジェクトについて手引きをし、新たな視点から検討するとかいろいろ言われておりますけれども、ただ、私が驚いておるのは、このプレストン世界銀行総裁が声明を発しまして、プロジェクト実施状況、満たされておらないということを言いつつも、しかし、世界銀行がナルマダ・プロジェクトへの支援を続けることについては正当なことだと言って今なおこれを続けておるわけであります
そうしないと、日本も今までODAでいろいろやられて、私、ODAやることも本当にいいことだと思いますし、それからこれから日本が環境の問題で世界に貢献するということは大切な視点だと思うのですけれども、せっかく出していっても結果的には、この前の委員会でも申し上げましたような、例えばナルマダというのは本当に私はつらいことだと思うのですよね。
○堂本暁子君 経済協力局の方に予定していませんでしたけれども伺いたいのですが、ODAの場合に、森の中そしてダムの周辺、つくるときというのは先住民の問題がナルマダだろうがコタパンジャンだろうがどこでも問題になっているわけです。そういったときにやはり日本が非常に、後で触れようと思いますが、今回ある意味では攻撃の的になっている。
いわゆるインドのナルマダの融資問題、これは松浦委員が取り上げました。あるいはクドゥン・オンボ・ダム、あるいはコト・パンジャン・ダム、フィリピンのルソン島でのカラバルソン・プロジェクトが今、行き詰まっている、現地の反対運動が起きている、こういう数々の事例がございます。 そこで、会計検査院が昨年監査をされた結果があるのでございます。
○新盛委員 会計検査院に伺っておきますが、今すぐ資料が出るかどうかわかりませんけれども、失敗をした、借款によって現地で、ナルマダもそうですし、今度のフィリピンのルソン島におけるプロジェクトも凍結、こうすると、凍結をしたから、金、これどうなっていくのか、いわゆるその報告がないのですね。成功した事例の中ではいろいろとそれは使ったわけですから。
インドネシアで、私は本に書きましたが、インドのナルマダ渓谷ダム計画のときにやはりこういう問題があって、政府は今度のインドネシアにおけるコタパンジャンの問題については何らかの措置を講じられたはずでありますが、その措置はどういう措置だったのか、前車の轍を踏まないようにされた内容について具体的にお答えいただきたいと思うのです。 〔中山(正)委員長代理退席、委員長着席〕
○松浦(利)委員 インドネシア政府の内政干渉にわたらぬ範囲内で具体的にお尋ねをいたしますが、インドのナルマダ渓谷の苦い経験を踏まえて、住民からの同意書を必ず取りつけてもらいたい、住民の納得ずくで補償を解決してもらいたいというようなことはインドネシア政府に対してお話しになられたんですか、どうですか。
今ちょっとナルマダのことでは不幸なことになっておるかと思うのですけれども、第三者による中立ミッションということで調査団が入っている、こういうふうに聞いておりますけれども、この報告はいつごろ出てくるのですか。
○長谷委員 今申し上げたのは、例えば世界銀行の融資のプロジェクトで既に一度融資を決めて、途中で中止しているというようなものといたしまして、インドのナルマダ開発というものがあるかと思うのですが、これは立ち退きを迫られている住民の合意とか、森林保全、環境アセスメントなどの点でいろいろな問題が出てきたということなのですけれども、この融資が停止されようとしている現実に対して、この理由は、プロジェクトの内容をしっかり