1975-03-13 第75回国会 参議院 大蔵委員会 第8号
時間の関係で、最後に大臣にお聞きしたい点は、前回の委員会に日銀総裁が見えまして、その際に、日銀調査局でつくりました「一九七〇年代の世界インフレーション」という調査報告書がありますが、その中で、世界が同時インフレに突入したのに、アメリカの過剰ドル散布の問題があるわけですが、それで日本は、そのインフレの流入を阻止するための適切な政策をとらなかった、西ドイツなどに比べまして大変弱かった、この点でいま考えると
時間の関係で、最後に大臣にお聞きしたい点は、前回の委員会に日銀総裁が見えまして、その際に、日銀調査局でつくりました「一九七〇年代の世界インフレーション」という調査報告書がありますが、その中で、世界が同時インフレに突入したのに、アメリカの過剰ドル散布の問題があるわけですが、それで日本は、そのインフレの流入を阻止するための適切な政策をとらなかった、西ドイツなどに比べまして大変弱かった、この点でいま考えると
これによりますと、世界が同時にインフレに突入したのは、アメリカの過剰ドル散布と、為替の変動相場制のもとで主要国が財政金融の緩和に走ったと。また日本は、七一年のドル流入によるインフレを遮断せず、輸出高価格下でインフレ再輸出国になった、こういうぐあいに述べております。結局それは過去の日本の経済政策に対する批判じゃないかと、このように考えますが、いかがですか。
以下具体的に申し上げますと、第一にIMF体制のもとでのドル散布政策の破綻をつくろおうとするものであります。IMF体制、いわゆるブレトン・ウッズ体制は、IMF協定第四条において、アメリカのドルを金と同列ないしは金より高い地位に置くことによって、国際通貨の面からドル支配を約束したものであります。
つまり、なぜドルが過剰であるかということは、言うまでもなく、いままで強調してきておりましたアメリカの国際収支の赤字によるドル散布であります。あるいはアメリカの対外投資、こういうものの累積、ドル残高の累積が主としてEECに見られる。EECにとってはドルが過剰になっているということであります。私どもの見解によりますと、流動性は不足どころか、過剰であります。