1996-06-14 第136回国会 参議院 金融問題等に関する特別委員会 第6号
そのことはそのことでまた正しい、そこに政策の難しさがあるのだと思いますが、そのときにおけるドイツ中央銀行と日本の中央銀行の独立性の差というものが今問題になっているのではないかと思っています。 金融政策はその後、一九八九年以降引き締めの方向に向かってバブルが崩壊していくわけでございます。
そのことはそのことでまた正しい、そこに政策の難しさがあるのだと思いますが、そのときにおけるドイツ中央銀行と日本の中央銀行の独立性の差というものが今問題になっているのではないかと思っています。 金融政策はその後、一九八九年以降引き締めの方向に向かってバブルが崩壊していくわけでございます。
しかし、それにしてもドイツは、マルクの価値を維持するということは、ドイツ中央銀行総裁の最高の使命として政治的生命をかけてやっておる。日本の日銀総裁も同じように、私は森永総裁が就任されたときに言ったつもりだけれども、インフレに対して円の減価というものを守るためにも、いままでの日銀総裁みたいな気合いの抜けたようなやり方ではだめだ、通貨価値の維持のためにがんばりなさいということを要望した。
この経験に徴して、ドイツ中央銀行総裁としての彼らの使命は、ドイツマルクの価値維持のために身命を賭することだとしたわけであります。ドイツマルクの価値維持は、現在と将来のドイツ国民から託された国家の大事であって、一政党政府の、たとえばアデナウアー政権の恣意にゆだねられるべきものではない。すなわち、断片的、現象的なものの恣意にドイツマルクの永遠的価値をまかしてはいけない。
この経験に徴して、ドイツ中央銀行総裁としての私の使命は、ドイツ・マルクの価値維持のために身命を賭することだと心得ている。ドイツ・マルクの価値維持は、現在と将来のドイツ国民から託された国家の大事であって、一政党政府の恣意にゆだねられるべきではない。すなわち、断片的、現象的なものの恣意にドイツ・マルクの永遠的価値をまかしてはいけない。財政と金融は同一の権威に立って併存する。
今日ドイツ経済の興隆があれほど——午前中にも論じたのでありますけれども、とにかく百二十五億ドルの輸出ができたり、あんな大きな外貨の保有と国民生活の向上見るべきものがある、それはやはりドイツ中央銀行の総裁がドイツ経済の中に果たした役割、その貢献の成果と見るべきものが多いと思う。本日日本の経済成長ありといえども、それらの諸国と比ぶれば、はなはだしき後進性、これは疑う余地がない。
だからドイツは、八億数千万ドルとイギリスに対する債務は、ドイツ中央銀行からの借り入れで払う、そしてそれは国の一般会計から六年年賦で、これは税で払うのだと、ドイツの中央銀行総裁は一カ月半ほど前に言っておりました。今、支払いの方法につきましては、やはり総額と償還方法がきまらなければ、財源をどうするかということは、ここでお話ししない方がいいのじゃないか。
フランスなどの実例、アメリカ、イギリス等の経済状態、またわれわれは、ドイツ中央銀行総裁のウイルヘルム・フォッケ氏とは、実に長時間にわたって通貨価値について論じてきた。そういうこともあるので、小生の意見をよく聞かれて、さらに検討されることを強く要望して、私の質問を終ります。