2016-12-09 第192回国会 参議院 本会議 第17号
昨年十月のアトランタでの大筋合意から一年がたった今、トランプ次期アメリカ大統領はTPP反対を掲げております。ヨーロッパではイギリスの国民投票でEUからの離脱が多数を占めるなど、世界中が内向きとなり、自由貿易体制に懐疑的な声も強まっています。そうしたときだからこそ、我が国がTPPに賛成の姿勢を明確にし、今後の世界経済の成長に向けて責任ある態度を示すべきであります。
昨年十月のアトランタでの大筋合意から一年がたった今、トランプ次期アメリカ大統領はTPP反対を掲げております。ヨーロッパではイギリスの国民投票でEUからの離脱が多数を占めるなど、世界中が内向きとなり、自由貿易体制に懐疑的な声も強まっています。そうしたときだからこそ、我が国がTPPに賛成の姿勢を明確にし、今後の世界経済の成長に向けて責任ある態度を示すべきであります。
ところが、安倍政権は、トランプ次期アメリカ大統領がTPPからの離脱を明言し、協定の発効が不可能になった今もなお、日本主導でTPPの発効にこぎつけると公言し、会期延長で承認手続を進めようとしています。これは、意味がないどころか、極めて危険で有害な行為と言わなければなりません。
しかし、本日はその前に、先週のトランプ次期アメリカ大統領のTPP離脱表明によって大きく揺らいだこの臨時国会の意義についてお尋ねせざるを得ません。 トランプ次期大統領の離脱表明は、発効が絶望的となったTPP協定を審議し続ける意義を完膚なきまでに粉砕し、その結果、政府・与党がTPP最優先国会と位置付けてきた今国会を憲政史上類を見ない歴史的大敗北へと転落させてしまいました。
また、総理は、ペルーでのAPEC首脳会談の往路、現地時間の十一月十七日にニューヨークに立ち寄り、トランプ次期アメリカ大統領と会談されました。
といいますのも、トランプ次期アメリカ大統領が就任初日にTPP離脱指示へというニュースが飛び込んでまいりました。総理は、それこそAPECに向かわれる途中にわざわざニューヨークに立ち寄られて、予定を大幅に超える九十分間、トランプ次期大統領と会談をされました。その一体中身や意味は何だったんだろうかということを、改めてどうしているんだろうかという声も上がっているところでございます。
今、国民の皆様の最大の関心事は、トランプ次期アメリカ大統領のこの政治の方向性であると思っております。御案内のとおり、トランプ次期大統領は、選挙期間中、TPP、環太平洋パートナーシップ協定からの撤退を表明しておりました。TPP協定は事実上日本と米国が批准しないと発効できないという仕組みでございますので、そこで、今のTPP協定の行方に不安が広がっているわけであります。
それからもう一つは、やっぱりトランプ次期アメリカ大統領の登場ですよね。こういう意味で、参議院がどうやるかというのは、審議がどうやるかというのはあるけれども、私は、是非参議院らしい充実した審議をしていただきたい。国民は心配しているんですよ、トランプさんが出てきて。いや、どういうことになるのか。