2021-04-27 第204回国会 参議院 文教科学委員会 第10号
デジタル教科書導入自体はデジタル社会に向けての大きな流れの必然であり、止められないでしょう。しかし、学校教育における大きな転換点であるデジタル教科書導入に向け、文科省がどのような制度設計をしていくのか、極めて重要です。
デジタル教科書導入自体はデジタル社会に向けての大きな流れの必然であり、止められないでしょう。しかし、学校教育における大きな転換点であるデジタル教科書導入に向け、文科省がどのような制度設計をしていくのか、極めて重要です。
二〇二〇年の七月、文科省の有識者によるデジタル教科書の今後の在り方等に関する検討会議で、デジタル教科書導入に向けたスケジュール案を示されました。これによると、児童生徒用のデジタル教科書を二〇二四年度に本格的に導入する方針を固めたということです。
今後、文科省では、更なるデジタル化を推進し、紙の教科書と併せてデジタル教科書の導入も検討されているとのことで、先日行われた有識者会議の中間まとめ案では、令和六年度を目標に、デジタル教科書導入について幾つかの案が示されたと拝見をいたしました。その中で、デジタル教科書は学びの充実につながると述べられておりますように、多様な学び方、あるいは障害を補う役割もあり、私も大変期待をしております。
この読むこと、しっかりと読むこと、また時間を掛けてしっかりと書くということが減少につながって、それが考える力や読解力が低下することにもつながっていくんじゃないかと大変危惧するところでございますが、この読む、書くの学習効果面でのデジタル教科書導入について、大臣はどうお考えになりますか。
もう一つの問題は、デジタル教科書導入のメリット、デメリットの問題です。先ほどから議論になっております。 それで、「デジタル教科書」の位置付けに関する検討会議の第六回目の会議において、国立情報学研究所の新井紀子教授、AIの研究者でいらっしゃる方ですが、次のように発言をされておられます。
また、その検証をしていく中でさまざま問題点が出てきた場合には、その都度、やはり不断の見直しをして、より子供たちにいろいろな健康面、心身面での影響がないように、また、本当に子供たちの教育についての効果があるのかどうか、このことも十分に審議をしていただいて、見直しを含めまして、慎重にこのデジタル教科書導入につきましては進めていただきたいというふうに思っております。
さて、時間もありませんので、デジタル教科書導入に向けてのさまざまな課題の中で、私が地元の教育委員会等にもヒアリングをいたしましたが、一番の課題はやはり教員のスキルアップだというふうに言われています。 つまり、紙の教科書というのが既に百五十年の歴史がありまして、教育法も、どうやって教えたらいいのかということも、ほぼ今の段階では確立をされていると言っても過言ではないと思います。
教科書会社がデジタル教科書導入にしっかり取り組むように、文部科学省として、もう積極的に働きかけをしていただきたいと思うんですが、どうでしょうか。