1952-06-04 第13回国会 衆議院 外務委員会 第29号
しかしかりに中華人民共和国政府と国交調整をするにいたしましても、人民共和国政府に対して、吉田首相はダレス氏にあてた書簡において、中ソ友好條約を攻撃しておりますが、その同じ論法で、逆に中共側から日米安全保障條約あるいは日本の再軍備方向に向いつつあることを非難されたときに、これに対してどういうふうに答えることができるかを伺いたいと思います。
しかしかりに中華人民共和国政府と国交調整をするにいたしましても、人民共和国政府に対して、吉田首相はダレス氏にあてた書簡において、中ソ友好條約を攻撃しておりますが、その同じ論法で、逆に中共側から日米安全保障條約あるいは日本の再軍備方向に向いつつあることを非難されたときに、これに対してどういうふうに答えることができるかを伺いたいと思います。
これは中共との間においては、現に中共は一九五〇年でありますか、中ソ友好條約といいますか條約を持つておつて、日本を想像上の敵国となしておるのであります。故に直ちにこれと條約関係に入りたいと考えておつても、相手方が承知できないという事情もあるでありましよう。
(「何だ何だ」と呼ぶ者あり)モスコーにおいてこしらえられた中ソ友好條約或いは又相互互惠條約において、実際上、この條約は、(「はつきり言えないだろう」「黙つて聞け」と呼ぶ者あり)ソヴイエトと中国北京政府との間にできたこの條約は、実際上日本に向けられた軍事同盟條約であります。かかる條約を前にいたして中国北京政府と何らの交渉に入ることはできにくいのであります。
また国連関係についてお尋ねでありましたが、イデオロギーの違いはとにかくといたして、現に未帰還者が三十余万あるということ、また中ソ友好條約が存在する限り、また日本の共産党をして日本の国内の治安を乱す限り、また歯舞、色丹等の諸島を占領して返さざる限りは、日本政府としてはソ連との間に平和條約に入ることは断じていたしません。(拍手) 行政協定は、これからいたすのであります。
中ソ友好條約が、すでに講和会議以前から、日本民族との真の和解と信頼の全面講和を結ばんことを世界に公表しているのを信頼しないのか。サンフランシスコで結ぱれた單独講和の諸條約を廃棄して、中ソを含む全面講和を締結する意思はないのか。米英とのこのたびの單独講和及び日米安全保障條約は、米英以外とほこれ以上日本にとつて有利な條約を結んではならぬことを禁止條項に置いている。
先ほどの千二十五名の問題でありますが、そうして私ら第三回目に帰してやるというので、最後に船に乗つたのでありますが、中共側の将校がソ連の司令部へ行つて中ソ友好條約をあなた方はどうしてくれるのか、日本人を帰してしまつたら、大連の産業はやつて行けないじやないか。にもかかわらず、ソ連はどうして日本人を帰すのだと言つたということを、その任に当る中国人から聞きました。
当時の中国の幹部はソ連に向つて、中ソ友好條約をどうするのか、こんなに日本人を帰してそれでもいいのかという激論まであつたように私は記憶いたしております。それで七月の半ばでございましたか、関東公署において、凡そ帰る人員の選定をやつたようでございます。