1949-04-07 第5回国会 参議院 本会議 第11号
一昨年末、英國がポンドの自由交換停止をいたしましたので、世界の貿易趨勢は物々交換國家主義的な立場においてなさるべきものであるとの意見が経済評論家の間に散見せられましたが、これは当時藏相ドールトン氏が、これはハード・カレンシー國からの輸入超過と、ソフト・カレンシー國への輸出超過の調整をなすため止むを得ざる措置であるという弁明をいたしましたが、果せるかな、数日前の新聞を見まするというと、佛國において開催
一昨年末、英國がポンドの自由交換停止をいたしましたので、世界の貿易趨勢は物々交換國家主義的な立場においてなさるべきものであるとの意見が経済評論家の間に散見せられましたが、これは当時藏相ドールトン氏が、これはハード・カレンシー國からの輸入超過と、ソフト・カレンシー國への輸出超過の調整をなすため止むを得ざる措置であるという弁明をいたしましたが、果せるかな、数日前の新聞を見まするというと、佛國において開催
先般英國がポンドの自由交換停止をいたしましたので、やはり今後の世界の貿易趨勢は物々交換、国家主義的立場においてなさるべきものであるとの意見が経済評論家間に散見いたすのでありますが、これは英國の藏相ドールトン氏がみずから言つておりますように、ハード・カレンシー國からの輸入超過とソフト・カレンシー國への輸出超過の調整をせんがために止むを得ず採つた措置であつて、決してこれを長期の貿易政策とするのではない。