1953-11-07 第17回国会 参議院 予算委員会 第5号
これは外務大臣も御承知と思うのですが、前に禁輸措置はいわゆるケム修正案によつて行われたのですが、それが強化されてバトル法になつて来ておりますね。ケム修正案の場合は、朝鮮との戦争が起つている間は禁輸をやる。ところがバトル法になると、朝鮮との戦争が済んでもバトル法は共産圏に対して輸出の制限をするというふうに強化されておるのです。これはMSAの交渉と重天な関係があると思う。
これは外務大臣も御承知と思うのですが、前に禁輸措置はいわゆるケム修正案によつて行われたのですが、それが強化されてバトル法になつて来ておりますね。ケム修正案の場合は、朝鮮との戦争が起つている間は禁輸をやる。ところがバトル法になると、朝鮮との戦争が済んでもバトル法は共産圏に対して輸出の制限をするというふうに強化されておるのです。これはMSAの交渉と重天な関係があると思う。
ケム修正案のときには、国連が戦争をしている間は中共及びソ連に戦略物資を送つてはいけない。送つた場合はMSA援助を停止するということであつたけれども、バトル法になつてからは、国連が戦争していてもいなくてもこの適用を受けて、ソ連に戦略物資を送つたならば経済援助は停止されるという紐付きの援助になつておる。その結果、東西貿易が遮断されました現在、いわゆる世界貿易は縮減している。そうして不景気になつておる。
ところが日本の通産省でやつている別表による制限を見ると、私どもはバトル法の線をさらに強化した例のケム修正案くらいのところまで行つているのではないかという気がするのでありますが、外務大臣の御理解を伺いたいと思います。
更に世界的な情勢としては、ハトル法よりももつと強いケム修正案がアメリカにおいて又問題になつておるのです。これはさつきも問題になりましたけれども、又問題になつておるのです。
それはアメリカでさえケム修正案を取消すとかいつて反対があつたでしよう。あんなに強いケム修正案のようなものを通したら、原子爆弾まで禁止することになるのであつて、アメリカの業者自身が極めて困難になるから、これは通過さすべきでないという反対論が起つて、ケム修正案は延び延びになつて、バトル法案ができた。
さきにも申しましたように、バトル法とかケム修正案とかこういうものに対して高橋通産大臣は何かお考えになつたことがありますか。同時にこれがまた日本の貿易について何か阻害になるということをお考えになつたこともありますか、また同時にこれが日本と中国との貿易を今より以上にスムーズに、政府が干淡しない形においてやらしてくれるとお考えになつたことがありますか。その点はどうなのですか。
○横田委員 そういたしますと、アメリカに忠実な外交をやる人たちが集まつておるところの外務省として、ケム修正案がアメリカの議会においてああいうふうに可決されて行つた、こういう情報に対してどういうお考えを持つておられるか。ああいう決定に対して、反対してやろうという勇気を持つておるというようにあなたはお考えでしようか。その点はどうですか。
○牛場政府委員 ケム修正案云々の情報につきましては、いろいろアメリカ側に聞き合せております。こちらの大使館でもどういうことか全然わからぬということで、目下研究中でございます。わかりましたら、いずれ御説明できると思います。