2021-05-13 第204回国会 参議院 財政金融委員会 第10号
○参考人(黒田東彦君) このマイナス金利政策というものは、イールドカーブの起点を引き下げてイールドカーブ全般にわたって強い金利低下圧力を加えることを可能にするものであります。実際、短期政策金利をマイナス〇・一%、十年物国債金利の操作目標をゼロ%程度とする金融市場調節方針の下で、極めて低い金利水準が維持されております。
○参考人(黒田東彦君) このマイナス金利政策というものは、イールドカーブの起点を引き下げてイールドカーブ全般にわたって強い金利低下圧力を加えることを可能にするものであります。実際、短期政策金利をマイナス〇・一%、十年物国債金利の操作目標をゼロ%程度とする金融市場調節方針の下で、極めて低い金利水準が維持されております。
ただ、同じ金額の国債買入れでございましても、長期金利への低下効果、押し下げる効果、そのときの経済・物価情勢によりまして、あるいは金融市場の動向によりまして異なるということでございますし、また、イールドカーブが過度にフラット化しますと、これ再三議論になっておりますが、預貸金利ざやの縮小などを通じまして金融機関収益が減少する、あるいはマインド面の影響などを通じまして経済活動に悪影響をもたらす可能性もあるということでございました
を更に引き下げる必要があった場合に、特にマイナス〇・一%というマイナス金利を深掘りするということになると思いますけれども、その場合に、金融機関の基礎的収益力に対する影響をある程度緩和するために、深掘りする幅のプラス更に付利するということで金融機関が貸出しを引き続き積極的に行えるようにしたということでありますので、これは変動幅の明確化と別な話ですが、確かに、更に必要があった場合には更に長短金利、イールドカーブ
まあ、こういう異常な金融環境の中で金利リスクに対する抵抗性を高めると、リスクを低減させるというのは一つの方向性だと思うんですけれども、改めて、これ先ほど申し上げたことの裏返しでもあるんですけれども、金融機関の業務って、そもそも基本的には金利の期間構造、まあイールドカーブの形状に沿って基本的には業務しているんですね。端的に言うと、短いところで調達をして、長いところ、金利の高いところで貸し付けると。
このマイナス金利というものを始めて、加えていわゆるイールドカーブコントロールという、イールドカーブをある意味政策的にぐっと押し潰す政策なわけですけれども、こういったものを取組をした。いろんなこれ評価の仕方があるんですけれども、端的に言うと、金融機関にとっては基本的に大打撃となる政策であるわけであります。
ただ、ゼロにするとか、そういうことまで考えているところではございませんで、まさに先生御指摘のように、総合的な観点から、先ほどありましたように、イールドカーブが今、一応、長期になると高くなるということで、経営に対するコストの関係もございますので、そういうことも把握しながら、総合的に勘案しながら対応してまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○参考人(黒田東彦君) 先ほど申し上げたとおり、二%の物価安定目標の実現にはかなり時間が掛かるということもあり、先日の点検によりまして、長短金利操作付き量的・質的金融緩和の枠組みを維持し、二%の物価安定目標を堅持しつつ、その下でいわゆるイールドカーブ・コントロールの運用について点検を行って幾つかの改正を行ったわけですが、その中でも、ETFの買入れにつきましては、先ほど来申し上げているとおり、十二兆円
○参考人(黒田東彦君) 国債の金利が足下で短期ではマイナスで十年債がゼロ%程度で推移しているというのは、日本銀行が長短金利操作付き量的・質的金融緩和というイールドカーブコントロールの下で適正なイールドカーブが実現できるように、短中期から長期、超長期までバランスを取って買い入れているという金融緩和政策の効果が一番大きいと思いますが、他方で、国債、確かに委員御指摘のとおり、政府債務残高のGDP比が非常に
○参考人(黒田東彦君) これは先ほど申し上げたとおりでありまして、足下で例えば十年債の金利がゼロ%程度で安定しているという背景には、日本銀行がイールドカーブコントロールでイールドカーブ全体を低位にしているということがあると思いますが、ただ、その前提として、日本国債に対する信認が失われていないと、失われてしまうと、中央銀行がいかに金融を緩和しても長期金利が上がってしまうと、過去にいろいろ例がありますので
他方で、現在は、感染症の拡大が経済に打撃を与える中で、債券市場の安定を維持してイールドカーブ全体を低位で安定させるということが大事な状況であるというふうに考えております。
ただ、何か意図的に短い国債を買おうとかそういうことをしているわけでなくて、あくまでも、マイナス〇・一%の政策金利と十年物国債のゼロ%程度というのを結んで、適切なイールドカーブになるように短期、中期、長期、超長期とバランスよく買っている、結果としてこうなっているというふうに御理解いただきたいと思います。
と申しますのは、現在はまだ感染症の影響が経済に打撃を与えているわけでして、米国の長期金利が上昇するとしても、やはり我が国では債券市場の安定を維持してイールドカーブ全体を低位で安定させることが重要な状況であるということにはまだ変わりないと思いますので、そういった状況も踏まえつつ、しっかりとした金融緩和が持続できるように点検してまいりたいと思っております。
そのときの当面の市場の対応というのは、なかなか今から見ても判断が難しいわけですけれども、これまでのことを振り返ってみますと、やはり、マイナス金利の導入によってイールドカーブ全体を相当引き下げることができた、これによって、実質金利の引下げを通じて景気、経済の拡大、需給ギャップの拡大に貢献したであろうというふうに考えております。
○黒田参考人 委員御指摘のとおり、イールドカーブコントロールを導入した後、イールドカーブ全体が低位に安定したことは事実なんですが、十年物国債の金利をゼロ%程度というふうに申し上げて、それを操作目標にしていたわけですけれども、そのゼロ%程度というのが非常に狭い幅でしか動かなくなって、市場の機能度が低下したんじゃないかという議論もありましたので、私は、おおむねプラスマイナスゼロ%程度の、ゼロ%の倍程度、
長期金利について、おおむねゼロ%程度、こういうふうに言ってきた、おおむねゼロ%というのはどのくらいの幅なのかというので、御指摘のように、かつて、おおむねプラスマイナス〇・一%の倍程度変動し得るということを想定しているといって、その範囲内で変動していたんですけれども、ただ、現在は、感染症が経済に打撃を与えるという中で、イールドカーブ全体を低位で安定させるということが大事になっていますので、ゼロ%程度というのを
また、昨年三月以降のコロナ禍の下では、イールドカーブ全体を低位で安定させるという観点から、更に積極的な国債買入れを行っております。 こうしたイールドカーブコントロールは、ゼロ%程度という長期金利の操作目標を実現するために必要十分な額の国債を買い入れるものでありまして、実際の買入れ額は、金融政策上の操作目標の実現を目指した結果として決まってまいります。
○黒田参考人 先ほど来申し上げておりますとおり、現在のイールドカーブコントロールの下では、一番短期の政策金利をマイナス〇・一%にして、十年物国債の操作目標をゼロ%程度にして、そういう下で、適正なイールドカーブが形成されるように様々な国債の買入れを行っております。
○黒田参考人 まず、マイナス金利のことにつきましては、やはり、イールドカーブの起点を引き下げることによってイールドカーブ全体を引き下げるということが可能になっておりまして、全ての日銀当座預金にマイナス〇・一%かかっているわけではなくて、相当部分には〇%で、それから、かつての〇・一%かけていたものについてはずっと〇・一%かけている、ですから、元々金融政策の観点からやっている中でも、プラス〇・一%、〇、
具体的に申し上げますと、長短金利操作、いわゆるイールドカーブコントロールの下で、この国債買いによりまして適切なイールドカーブを実現していくということができております。また、ETF及びJ―REITの買入れでございますが、リスクプレミアムへの働きかけという効果をしっかりと発揮しているというふうに評価しております。
○参考人(黒田東彦君) 先ほども申し上げましたとおり、感染症の影響を踏まえまして、四月の金融政策決定会合では、債券市場の安定を維持してイールドカーブ全体を低位で安定させるために、当面、国債の更なる積極的な買入れを行うことが適当というふうに判断いたしまして、その際、金融市場調節方針を実現するために必要な金額の国債買入れを上限を設けずに行っていくということを明確にいたしました。
○参考人(黒田東彦君) 我が国の債券市場では流動性がやや低下していたわけでありまして、そうした下で、四月の金融政策決定会合で、債券市場の安定を維持し、イールドカーブ全体を低位で安定させるという観点から、当面、国債を積極的に買い入れることが適当というふうに判断いたしました。その際、金融市場調節方針を実施するために必要な金額の国債買入れを上限を設けず行うということを明確にいたしました。
こうした状況を踏まえまして、債券市場の安定を維持し、イールドカーブ全体を低位で安定させる観点から、当面、国債の更なる積極的な買入れを行うことが適当というふうに判断いたしました。その際、金融市場調節方針を実現するために必要な金額の国債買入れを上限を設けずに行っていくということを明確にしたわけでございます。
○参考人(黒田東彦君) イールドカーブコントロールは、あくまでも短期の政策金利と十年物国債の二点を目標にして、一方で、マイナス〇・一%の金利を当座預金に付加するという一方で、長期国債を含めた国債の大量の買入れによってゼロ%程度の長期金利を維持するということでありまして、もちろん、今後、仮にそういったイールドカーブ全体を更に低位にする必要があるということになれば、またそういう目標を立てて、それに必要なだけの
こうした状況を踏まえまして、四月の金融政策決定会合では、債券市場の安定を維持し、イールドカーブ全体を低位で安定させるという観点から、当面、国債の更なる積極的な買入れを行うことが適当と判断いたしました。その際、金融市場調節方針を実現するために必要な金額の国債買入れを上限を設けずに行っていくということを明確にいたしました。
○黒田参考人 従来から申し上げておりますとおり、国債の買入れにつきましてはあくまでも金融政策の観点から行っているわけでございまして、四月の決定会合でさらなる積極的な国債買入れを行うというふうにしましたのは、債券市場の流動性が低下しているもとで、債券市場の安定を維持するとともに、現在の調節方針に定める長短金利操作を実現する観点から、イールドカーブ全体を低位で安定させることを目的とするものであります。
○黒田参考人 マイナス金利を導入した理由は、もとより短期金融市場における金利を引き下げ、イールドカーブ全体を下げるという観点から行ったものであります。
こうした状況を踏まえまして、昨日の金融政策決定会合では、債券市場の安定を維持してイールドカーブ全体を低位で安定させるという観点から、当面、国債のさらなる積極的な買入れを行うことが適当というふうに判断いたしました。 その際、イールドカーブコントロールのもとで金利操作目標を実現するために、必要な金額の国債買入れを上限を設けずに行っていくことといたしました。
また、物価上昇率二%を目指して日銀が二〇一六年に導入したマイナス金利政策は、デフレ状況を脱却したという点で評価ができますが、銀行の利ざやの縮小や金利低下に伴うイールドカーブの平たん化で収益環境が悪化するなど、マイナス金利政策の副作用も顕在化しております。 こうした経済状況についての日銀の現状認識と、あわせまして、先行きに対する認識もお伺いしたいと思います。
なお、御指摘のようなイールドカーブコントロールというものにつきましては、最も適切と考えられるイールドカーブの形成を促すように長期国債の買入れを行うわけですけれども、これは弾力的に行うということにしておりまして、こうしたもとで、世界的に金利が低下した昨年後半は国債買入れオペを減額いたしましたが、その後は減額しておりません。
そういうことを始めて、まさに、短期だけじゃなくて、中長期の金利を下げるということによって金融緩和の効果を強く出し、それによって不況あるいはデフレを回避しようとしたわけで、我々も、そういう意味で、かつてのような短期あるいは中期の一部というぐらいではなくて、長期、超長期まで含めて国債を買い入れるということによってイールドカーブ全体を下げる。
したがいまして、三%というその仮定の話を申し上げるのはいかがかと思いますけれども、仮定の計算で、二〇一九年九月末に日本銀行が保有する長期国債の状況を前提にしますと、仮に、長期金利が、イールドカーブ全体がパラレルシフトで一%上昇するということになると、保有する長期国債の時価総額が三十三兆円程度減少するということになります。
○黒田参考人 もとより、現在の長短金利操作つき量的・質的金融緩和というフレームワークの中で、国債の買入れを通じて経済にとって最も適切と思われるイールドカーブを形成しているわけですので、直接的には、短期の政策金利をマイナス〇・一%、そして十年物国債の操作目標をゼロ%程度ということで、この二つの点を結ぶイールドカーブを形成しているわけでありまして、その意味では、当然のことながら、短期金利、長期金利に対して
このうち、長短金利操作については、物価安定の目標の実現のために最も適切と考えられるイールドカーブの形成を促すよう、短期政策金利をマイナス〇・一%、十年物国債金利をゼロ%程度とする金融市場調節方針を掲げ、市場において国債の買入れを実施しています。
財政政策については、政府は、機動的な財政運営を行いながらも、中長期的な持続可能な財政構造を確立するための取組を進めて市場の信認確保に努めておられますし、金融政策面でも、日本銀行は、物価安定の目標の実現のために、最も適切なイールドカーブを形成をするというように市場から国債を買い入れておりまして、これはあくまでも物価の安定のために実施している必要な政策でございます。
なお、この二〇一六年九月のイールドカーブコントロールの導入以降、経済、物価、金融情勢を踏まえながら、物価安定の目標の実現のために最も適切なイールドカーブの形成というものを促しておりまして、こうした下で我が国の長期金利は海外の金利が大きく上昇するような局面でもゼロ%近傍で安定的に推移しておりますし、それから、貸出金利も二〇一六年九月以降一段と低下して、既往最低水準で推移しております。