その中に、スーパーレジスタンス計画というのがあって、例えばイモチ病に強い品種を遺伝子組み換えでつくろうとか、あるいは害虫に強い稲をつくるためにシカクマメの遺伝子を組み込もうとか、そういう計画を農水省が進めておられる。これは、病虫害を防ごうという意味でのスーパーレジスタンスであるとともに、欧米が今独走しているところに抵抗するという意味でのスーパーレジスタンス計画でもあると。
河野太郎
その理由として、韓国では国際稲研究所で開発された品種を一挙に全作付面積の八割くらいまで強制的に普及させたのだが、実はこれがイモチ病にきわめて弱く、四割も減収したためであるとしている。国際稲研究所の開発した品種は病害虫に弱く、化学肥料と農薬の多投で初めて高収量を得られるとして悪名高い。こうした品種を作っているとなると、相当量の農薬が使われていることは事実であろうと思われる。
菅野久光
その後、集中豪雨あるいは台風、梅雨明けのおくれなどによりまして、関東以西では稲のイモチ病、柑橘の黒点病等の病害の発生が増加しているように見受けられます。今後問題になりやすい稲の白葉枯れ病あるいは野菜の細菌病といったところについても適切な注意を払い防除していかなければならない、かような状況に相なっております。
小島和義
圃場に一歩足を踏み入れて稲穂を手にとってみれば、稔実していないものや、イモチ病に冒された白穂の多さに驚いてしまいました。
視察した地域は、阿武隈山系の西側の山ろくに位置しており、標高も三百メートル前後と高い地帯であったため、収穫皆無の水田があちこちに広がっておりました。
山田譲
昨年水害によるイモチ病発生のときなどは思い切った政府の施策がございましたし、あるいは沖繩でミカンコミバエが発生をしたということで国を挙げて真剣な緊急防除対策をされたと思いますが、特にこのイネミズゾウムシは日本の国民の主食に関係することなんです。減反政策という誤った政策を行ったために、と言われておりますが、ために非常に農民の生産意欲を阻害しておる、こういうことでございます。
稲垣実男
稲が弱くなるのか、病菌が強くなるのか、二、三年前からイモチが出てきた。そして、ことしは条件が悪いから一般的にイモチが少ない年でありながら、この品種にイモチがわりあいに多く出た。そうすると、常にわれわれは、欠陥としてはまずいかもしれないが、強い稲の予備軍をたくさん用意しておく必要があるのですよ。これはうまい米づくりのためにこういう技術が抑えられている傾向がある。
米内山義一郎
特に水稲のイモチ病等はその影響が非常に大きい。そういうようなことから、農林省の組織として発生予察事業をやっておりまして、その発生のいろいろな状況を的確に把握し、これも先ほどの指導要領とともに、病害虫対策も特に重視していきたいと考えております。
川田則雄
○小宮委員 農薬として有機水銀農薬はすでに戦前から種もみ消毒用にエチル水銀が使われておりまして、昭和二十八年ごろからはイモチ病防除のためのフェニル水銀剤が多量に使われておりました。昨年日本農村医学研究所が長野県、新潟県、群馬県、東京都の白米について総水銀を測定したところ、最高値で〇・三七六PPM、平均値で〇・一三四PPMが検出されていることが明らかになっております。
小宮武喜
農薬に使われております水銀農薬でございますが、これは戦前にも種子の消毒用としてわずかに使用されておりましたけれども、戦後昭和二十四年に、水稲の非常に大きな被害でございます稲のイモチ病にこの水銀農薬がすぐれた効果を示すことが発見されまして、二十七、八年ごろから散布剤として広範囲に使用されるようになったわけでございます。
有松晃
○説明員(有松晃君) いま手元に外国との比較の数字を持ち合わせておりませんが、私どもの知っております限りにおきましては、わが国の場合、特に稲のイモチ病に効果があるということで水銀剤が使用されてきた。
有松晃
○沢田政治君 農薬の問題は、これは農林省のほうですか、今度水質の汚濁、汚染、これは環境庁に移ったようですが、それはわかります、わかるけれども、この農薬を使っていいとか悪いとかという現地で指導するのはこれはもう環境庁じゃないんですよ、出た結果についてだけどうしようというようなことをやっていますけれども、実際にかんがい用水とかあるいは農事の指導、イモチ病のときは何をやるというのは農林省が指導しているわけですね
沢田政治
しかしながら米につきましても非常に問題のありました農薬、たとえばイモチ病に非常によくきいておりました有機水銀、これは非常に急性毒性が強いものでございますので、もうすでに登録を取り消しいたしましたかわりに、たとえば抗生物質なり有機燐のもっと低毒性のものがすでに開発されました。
中野和仁
むしろ、その問題は、先ほど申し上げましたように具体的にどういう薬であるか、まだ具体的に取り消しておりませんので何とも言えませんけれども、これも午前中申し上げましたように、ブラスチンというイモチ病にききます砒素の入った薬でございます。これがあとあとの作物に非常に悪いということがわかりました。
中野和仁
○斎藤(実)委員 登録の保留要件の拡大ということにつきまして、この「農作物等の利用が原因となって人畜に被害を生ずるおそれがあるとき」、このときには許可しませんよという条文でありますけれども、私はたとえばブラスチン、これは御承知のようにイモチ病の殺菌剤でございますけれども、これを稲に散布をした。ところがそのあと成分が稲わらに残るわけですね。
斎藤実
それによりますと「すでに姿を消したはずのイモチ用有機水銀農薬が“堂々と”陳列してあった。」というのです。もしこれがほんとうだとしたら、目的は販売のためですから、当然稲作のために買って使用する農家があるということは推察されるでしょう。この取り締まり、指導を幾ら厳にすると言ったって、こういうふうなものがすでに店頭にある。すでにそういうのは禁止されておるものだが、店頭にある。
島本虎三
○小沢(貞)委員 イモチ病に一番使われているフェニル水銀を製造する途中でメチル水銀ができる。だから、原料として使用している酢酸水銀でそういうものが出てくるわけなんですよ。だから、メチル以外のアルキル水銀というものは入ってこないわけです。そういうことが科学的にわかってきているわけです。しかも、フェニル水銀は魚の腹の中で分解されて無機水銀に変わってしまう。これはもう明らかなことじゃないですか。
小沢貞孝
しかし、たとえ湖上いたしました事実があったにいたしましても、農薬でかりに起こったとすれば、エチルの反応があったり、あるいはイモチ病の原因となるフェニルの中毒が起こったとすれば、当然に無機の中毒症状が解剖所見で出てきてしかるべきであるが、その事実がない、かようなことをこれは示しておるということでございます。
舘林宣夫
○工藤委員 そういたしますと、残留水銀の摂取による水銀量——特にイモチ病に水銀系の農薬を使うということから、日本人の頭髪は外国人に比較をいたしまして非常に水銀量が多いという報告がなされておるようでありますが、そういうことからいいまして、その残留水銀の関係から、とれた米を食する日本人は非常に水銀量が高い、こういうことまで、これは農協あたりの調査によりますと若干出ておるようでありますけれども、そういう関係
工藤良平
いわゆるプライスMを使うのですが、最初は多少目を痛めたりして困ったことがあるが、噴霧器を改良して風上からやるとそういう障害もないし、イモチなんというものは水銀剤よりもよく防げる。しかも、水銀剤は、防ぐことはできるが、なおすことはできない。プライスMはできる。さらにカスガマイシンなんというのもあるという話を聞いておる。こういう方針をきめれば生産の態勢は徐々とその方向に移るでしょう。
米内山義一郎
○加賀山説明員 イモチに対します農薬というのは、あれはイモチの菌を殺すものでございますので、実際は出た病気を殺すというのが本旨かと思います。しかし、現在発生予察事業というものをやっております。
加賀山国雄
それから、イモチというものはどうしても今度は出てくるだろうと思いますけれども、先ほど私異常に感じたのでございますが、異常発生を見た場合と、こうおっしゃいましたけれども、イモチの農薬というのは、予防でございましょう。発生してからまくのですか。発生しない前にまいて、発生を防ぐというほうが効果が大きいのじゃございませんか。どういう性質のものでございますか。その点、前提として承っておきたい。
華山親義
○華山委員 ことしは天明の飢饉なんということをいわれますけれども、そうあってはいけないのでございますが、あの当時の飢饉はイモチ病であろうということをいわれております。私はほんとうのことはわかりませんけれども、そういうことを言う学者があるわけです。
華山親義
それから、先ほどイモチの予防の問題で珪カル等のお話が出ています。これについてどういう措置があるのか。あるいは軽動力散布機の利用、こういうものが必要になってくると思うのですが、そういうものに対する助成措置としてはどうなっているのか、どうやろうとするのか。その二つ。
久保三郎
ことしの異常天候に際しまして、われわれといたしましては、木田移植後もそうでございますが、苗しろの時代からイモチの発生につきましては警戒をいたしておりまして、特に薬剤の手当て等につきましては、東北六県とも、経済連等を通じましていち早く準備しているという報告を受けております。
加賀山国雄
金が伴わないで技術指導だけやって、通常の場合の、窒素肥料を多くやったたんぼにだけ出るようなイモチなら、これは個々が負担していいのですが、健全な栽培をした人でさえ、一つの自然現象、気象の影響を受けて一つの災害として起こったイモチに対して、大被害が出たあとから融資をするとか補助をするということよりも、事前に経費をかければこの問題は簡単に片づくと思う。
米内山義一郎
去年秋田県でイモチが非常に発生した。なぜイモチの防除をやらないんだ、いや、このくらいの面積の発生率で、あの大機具の防除散布をやると不経済だから、もう少し蔓延してからやってもおそくない、こういうことなんですね。これも一理があると思います。しかし、勤勉な労働力でやっておった時代は、大きくなるとあとが始末がつかない点もあって、自然に早く防除をしようという消毒作業が行なわれるわけです。
川俣清音