1969-04-12 第61回国会 参議院 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第6号
しかし米国の現在の施政権というのは、十年前、二十年前に比べまして非常に質が変化しておることもいなめない事実でございますが、施政権、いわゆる統治権というようなものは、御承知のとおり絶対的であり、排他的であるという特質があるようでございますけれども、もう今日では決してアメリカはさように考えておりません。
しかし米国の現在の施政権というのは、十年前、二十年前に比べまして非常に質が変化しておることもいなめない事実でございますが、施政権、いわゆる統治権というようなものは、御承知のとおり絶対的であり、排他的であるという特質があるようでございますけれども、もう今日では決してアメリカはさように考えておりません。
私はいままで、昨年も十月に参りまして、ケネディラウンドを提唱したアメリカが、ただいままだ自由貿易のそのトップにいるアメリカが、保護貿易に移るというようなことがあれば、これはたいへんではないか、したがって、いわゆるボーダータックスそのものについて、よもやアメリカはさようなものを採用しないだろう、かように実は批判を十月にしたばかりであります。
従つてアメリカはさようなことはいたさないのであります。そして日本政府に圧力を加え、日本政府が自発的に再軍備の方向をとるという形をとらえ、この自衛隊を増強せしめておるのであります。自由党政府はこのアメリカの政策に協力をいたしまして、今日アメリカの戦略目的によつて動かされるところの自衛隊を作りつつあるのであります。私どもにとりましては迷惑も甚だしいものと言わなければなりません。
アメリカはさように考えておるのであります。日本の危うさは言語に絶します。だが、さらに事情通の語るところによれば、沖縄の米軍基地は、ソ連軍が日本本土を占領した場合、日本本土を空襲する目的をもつて設けられておるというのであります。そうなれば、日本は米ソ両国方から水爆を投げつけられる立場に立つておるのであります。