1996-06-07 第136回国会 参議院 本会議 第24号
九五年の海運白書にも、日本人船員はアジア人船員より一人当たり年間一千万円のコスト高になっているとの指摘があります。 このまま日本船舶の海外流出の趨勢が続けば、二〇〇〇年には日本船舶は百隻未満、日本人船員も四千人を下回ると予想されており、我が国の外航海運はまさに空洞化の状態を通り越し、真空化と言われる深刻な状態になると言えるのであります。
九五年の海運白書にも、日本人船員はアジア人船員より一人当たり年間一千万円のコスト高になっているとの指摘があります。 このまま日本船舶の海外流出の趨勢が続けば、二〇〇〇年には日本船舶は百隻未満、日本人船員も四千人を下回ると予想されており、我が国の外航海運はまさに空洞化の状態を通り越し、真空化と言われる深刻な状態になると言えるのであります。
反対理由の第一は、日本の外航海運は、日本国内の税法上の対象から逃れ、低賃金の外国労働者を乗船させるなど、大きな問題を抱えた便宜置籍船化を推し進め、低賃金のアジア人船員を乗り組ませ、徹底した脱日本人船員化を図り高利潤確保を優先してきました。 そのことにより日本籍船が激減し、日本人船員の雇用が脅かされ深刻な事態となっています。
仮にマルシップのように日本船籍といっても日本の船員は九名だけ、あと十三名は外国人が乗る、そういう船、それを考えると、低賃金のアジア人船員をフル配乗している船とでは、コスト論からいたしますとマルシップでもかなわなくなってしまうと言えると思うんです。