1949-09-26 第5回国会 衆議院 文部委員会 第29号
大学といたしましては、大体において非常にりつぱな藝術家を養うというのが本旨だろうと思います。
大学といたしましては、大体において非常にりつぱな藝術家を養うというのが本旨だろうと思います。
それなら日本民族は文化的に世界的な優秀な民族であるかどうかということも根本的に考えなければならぬ問題だとも思うのでありますが日本の古文化財を御説の通り見てみますると、西洋にもそれはりつぱな藝術、美術もたくさんございますが、それに負けぬ程度の日本文化の特色を発揮した、たとえば法隆寺の壁画のようなものを見ましても、決して負けていない。
まことにごもつともなことでありまして、必ずしも全面的な能力をもつていない人で、りつぱな藝術家も存在しておるので、そういう人々に對する教育施設があることは、實は望ましいのであります。これは實際には、そういう人々は學校の教育という全面的な教育はなかなかむつかしいのでありますから、學校に入學するというような形ではない方がいい、もし學校で學ぶならば、隨意科というか、選科生というか、特殊の形が考えられる。
(拍手)單なる國民的な利己心ではなく、ほんとうに世界にりつぱな藝術をもつて、日本の國をうるわしい國とし、うるわしい藝術をもつた文化國としようという、日本のみならず、世界の國も求めておるその目標に私どもは到達せんといたしておるのであります。
それはひいて日本の文化を世界に紹介するという意味においても、非常に關連がございますのでお尋ね申し上げますが、この趣意書を見ますと、これはおそらく尾上さんがお書きになつたのか、みずくきのあときわめて鮮やかで、この中を見ますと、今や書道はりつぱな藝術性を獲得している、ぜひこれを美術展覧会の中に加えていただきたい。