1959-11-20 第33回国会 衆議院 内閣委員会 第5号
よその国には軍備を縮小しろということを言いながら、自分の国はむしろ軍備の拡大、しかも、やみ軍隊であるかどうか知りませんが、とにかく現在の三十四年予算の倍額にも五年後においてはなされようというようなこの増強の計画なるものは、これはよその国にだけ軍備の縮小を要求し、自分の国は平然と軍備の拡張を計画しておるということでは、矛盾もはなはだしいのじゃないか。
よその国には軍備を縮小しろということを言いながら、自分の国はむしろ軍備の拡大、しかも、やみ軍隊であるかどうか知りませんが、とにかく現在の三十四年予算の倍額にも五年後においてはなされようというようなこの増強の計画なるものは、これはよその国にだけ軍備の縮小を要求し、自分の国は平然と軍備の拡張を計画しておるということでは、矛盾もはなはだしいのじゃないか。
あるいはやみ軍隊をだんだん公然たる軍隊にしてくる、あるいは防衛出動ができるようにする云々という点で、第一次欧洲大戦後のドイツの二の舞を踏むのではないか、こういう心配を、これは国民の良識がいたしております。
MSAの問題、吉田さんのやみ軍隊の問題、こういう問題ではつつつがないことにして、災害問題だけで一週間なり十日間の臨時国会を開くということだけでも折り合えないかというような話も実は持ち出したこともあるのです。はたのことではつつつかない、めつたに吉田内閣の打倒まで持つて行かないから、何とか一週間か十日間でも——なぜならば、知事が地方を歩いてごらんなさい。われわれが地方ヘ行つてごらんなさい。
あるいは吉田内閣だけのやみ軍隊があるかもしれませんけれども、それは筋が通らないと考えます。
従つてこれは憲法に違反であると同時に、よく言うやみ軍隊である。今度の法案の内容を見ましても結局旧海軍の充実である。いわゆるやみ海軍であるということも私は言い得ると思うのであります。
ここが一番私は問題だと思うのですが、吉田内閣が恩給法の一部を改正するねらいは、この保安隊との比較にあるということは、国民感情として非常に強い、私はそう思つておりますが、あなたは現在の保安隊、今のやみ軍隊と申しますか、吉田内閣の軍隊というものと、そしてこの恩給法の一部改正とのつながりにおきまして、どういうふうにお考えになつておるか、もう少しはつきり伺いたいと思います。
思うに、このやみ軍隊の設置というものは、日米安全保障條約の前文——これも事前に何らわれわれに諮かることなく、総理の独断で約束したものではありまするが、この前文の中に、日本の自衛力の漸増を期待するということがうたつてあるので、総理がアメリカに対してつくることを約束した結果生れて来るものと想像するのであります。しからば、総理は、ちやんとした構想を用意しておるものと推察いたします。