1954-11-10 第19回国会 参議院 通商産業委員会 閉会後第13号
更にもう一つはこれは当面の対策としましていろいろ複雑な過程にあります鉄鋼業界に対しまして一つの合理化カルテル的なものを作り、これによつてできるだけ合理化を促進する途があると考え、こういう着想の下に現在の独禁法で認められております合理化カルテルというふうな範囲をもう少し、合理化カルテルでできます範囲を更に拡げまして、これによつて鉄鋼業に合理化カルテル的なものによる協定を作らせまして問題を処理できないかと
更にもう一つはこれは当面の対策としましていろいろ複雑な過程にあります鉄鋼業界に対しまして一つの合理化カルテル的なものを作り、これによつてできるだけ合理化を促進する途があると考え、こういう着想の下に現在の独禁法で認められております合理化カルテルというふうな範囲をもう少し、合理化カルテルでできます範囲を更に拡げまして、これによつて鉄鋼業に合理化カルテル的なものによる協定を作らせまして問題を処理できないかと
従つて鉄鋼業の立場から見ますならば、総合燃料対策といたしましては、何よりも国内炭の面において、できるだけそのコストを引下げて、需要者に供給せられる価格を安くしていただきたいということが唯一無二の私どもの希望になつて参るのであります。おそらく製鉄国数数多しといえども、日本のごとくかように苛烈な条件によつて鉄鋼を生産しておる国はないと思うのであります。
若し他の産業と同じような意味合いにおいて処理されるものであれば法律は……行政の措置によつて鉄鋼業におけるがごとく合理化を進めて、その必然的結果として国内のほうの価格をおのずから安くすればいいのじやないか、こういうことで事は済むのでありますが、御承知のように硫安の輸出問題が提起せられて以来、輸出入の損失を国内に転嫁するのは政策としての間違つておる、むしろこれを遮断して行くべきであるという強い要請がございまするので
ひとり鉄鋼業においてのみ、そういうように最近輸出が多くなつて、鉄鋼業の薄板の輸出が停頓したものが、厚板の輸出でカバーし得られるのだというようなお考えでは、あまりに近視眼的な見方じやないかと思います。何と申しましても、大体日本にとりましては、貿易外の収入といいますか、船舶その他の運賃収入は相当戰前に多かつた。
○政府委員(首藤新八君) 国際情勢の推移ということは、少くとも鉄鋼に関する限りは、各国の需要が減退したことによつて非常に市価が低下した、そうして日本のように経営面において非常な不利の條件を持つておるために割高になつて、そうして国際的に競争できないというような情勢に立ち至つた場合は、国家として当然補給金その他適当な方法によつて、鉄鋼業の維持存続を図るということが考えられると存ずるのであります。
そしてその諸施策によつて、鉄鋼業及び石炭鉱業の合理化を急速に推進するけれども、両産業がそれぞれ目標とする自立態勢に到達するまでの期間においては、鉄鋼価格を国際水準に据置くために必要な限度において、鉄鋼業に対し補給金を交付する措置を講ずることが必要である、こういう工合に言つております。從つて今大臣がお認めになつたように、こういうような施策を大体了承して、そうした努力をしたい。
こういつたことを言われるのでありますけれども、戰前のアメリカの鉄鋼業というものは、これはよく言われたところでありますが、大体七〇%を保持しておつて、鉄鋼業が相当の殷賑をきわめておるという時代のときが七〇%であつたのであります。今日はなお八五%を維持しておるのでありまして、必ずしも鉄鋼業が非常に悪いということではないと私は思うのであります。