1952-05-13 第13回国会 衆議院 運輸委員会 第30号
通産省はむしろこれらの企業の助長行政が主たるものである、私はかように考えるのでありまして、飛行機をつくるがためにたくさんなものを使うから、あるいは終戦後使用を禁止された工場がたまたま通産省に所管せられておつたというようなことから、通産省所管説が非常に唱えられておるのでありますが、どうもややもいたしますと、この説に、戦時中また戦後ありました資材の割当、使用制限をやつておつた統制経済時代の通産省であるがごとき
通産省はむしろこれらの企業の助長行政が主たるものである、私はかように考えるのでありまして、飛行機をつくるがためにたくさんなものを使うから、あるいは終戦後使用を禁止された工場がたまたま通産省に所管せられておつたというようなことから、通産省所管説が非常に唱えられておるのでありますが、どうもややもいたしますと、この説に、戦時中また戦後ありました資材の割当、使用制限をやつておつた統制経済時代の通産省であるがごとき
今まで無理に押えておつた統制経済から自由になつた場合のはね返りは多少しかたがないと思いますが、今後そう私は値上りはないと思つております。
現在施行されておるこの市場法のうち最も重要なる点は、かつての戦争中に行われておつた統制経済の誤りを是正して平常なる経済に移行して行かなければならない点であるのであります。ゆえにこの市場法によつて仲買い制度を設けて、卸売市場を設けておるのが今日の実態であるのであります。
その危機と申しますことの内容を簡単に申し上げますると、長年なれておつた統制経済から、間もなく全部統制撤廃になる段階において、業者の販売操作、金融の操作、そうしたような自由の行動のために、非常なる混乱に陷るというおそれは多分にあるのであります。すでにそのおそれではなくして、現実にそれは迫つて、実際に行われつつあるのであります。
從いまして、この戰時中から始まつた統制経済でありまするが、戰爭目的のために採られた手段であり、戰後はこの荒廃された國土の中で、すべてのものが足りない、足りないものを活用するために、その線に向かつて流さんならん、又作らんならんというのが統制経済を必要とするゆえんだと思います。從いまして飽くまで統制経済はその必要ある段階に限られるべきだと思います。