1960-05-12 第34回国会 参議院 内閣委員会 第25号
○辻政信君 今までの経緯がはっきりいたしました。あなたのおっしゃる通り、これは人事院ができる前に、アメリカの占領政策の一環としてとにかく兵役に関係あったやつは、戦犯的な目で見た。その現われであります。ほかのものは八割、最悪の場合にも。そうしておきながら、兵隊で引っぱられた人には二割五分という苛烈な条件をつけておる。しかも、戦争が終わってから九十日以内に復職しないと適用されない、こうなっております。九十日
○辻政信君 今までの経緯がはっきりいたしました。あなたのおっしゃる通り、これは人事院ができる前に、アメリカの占領政策の一環としてとにかく兵役に関係あったやつは、戦犯的な目で見た。その現われであります。ほかのものは八割、最悪の場合にも。そうしておきながら、兵隊で引っぱられた人には二割五分という苛烈な条件をつけておる。しかも、戦争が終わってから九十日以内に復職しないと適用されない、こうなっております。九十日
○辻政信君 人事院の給与問題につきまして今滝本給与局長がお見えになりましたから、私の質問は事前に連絡をしておきましたから、ごく簡単に一点だけお伺いいたします。実は浅井人事院総裁に聞きたいところでございましたが、きょうは御不在でありますから、局長からかわって答弁をされ、局長で答えられないときは、浅井総裁にすみやかに報告されてその結論をお出しになるように。 まず、開いていただきたい別表があります。それは
○辻政信君 どうするつもりですか。
○辻政信君 新聞に出たことを読んだのですが、閣議で武装するということをきめたことは、まだきまっておらぬのですか、ほんとうに。
○辻政信君 この機会に、一間だけ簡単にお伺いしますが、朝鮮で李承晩政権がつぶれて、新しい政権が出かかっております。国民はこの機会に李ラインの紛争が解決されることを希望しておるのであります。私は李ラインをたびたび見ておりましてその結論を申し上げると、乱暴をやる海賊船については、海上保安庁は当然その警備船に武装するのが正当であるということを、数年来言ってきましたが、なかなか政府はその決心もつかなかった。
○辻政信君 私がちょっと一通り目を通して感じたところを先ほど申し上げたのです。あなたの説明を聞きますというと、それに申しわけ的にどれとどれは廃止したとおっしゃるが、これはもう第一項の「廃止を適当とするもの」と、こういう結論を出し、第五項では「なるべく速かに任務を完了して廃止するを適当とするもの」と、たくさんあるのです。五つや六つではないのです。われわれにこの前配られた二百五十幾つの審議会、ざっと見ましたが
○辻政信君 関連。今われわれに配られました「行政審議会(第四次)答申」というものを、この資料をずっと目を通しまして、非常に感心したことがあるんです。同時に非常に不満を持ったのであります。その中に昭和三十三年十二月十五日の第一号という答申が出ております。この第一号答申の第七ページ「審議会等の整理」というところがあります。「審議会等の整理」これを見てみますと、前回の当委員会において超党派で議論された雑多
○辻政信君 今の矢嶋議員の質問に関連して、和達さんにちょっと、日本の気象観測業務が十分でないという一つの原因に、中共大陸からの助言が入らない、これが大きな欠陥だろうと思います。今どういう状態になっておるか、こういうことから考えても、中共と日本とのそういう方面の協調をもっと進めないと、これを除いては、正確な情報は入り得ないと思うのですが、学術上の見地で、思想とか政治を抜きにして、あなたのその方面に対しての
○辻政信君 もう一つ最後に、去年でありましたか、おととしでありましたか、防衛庁が誘導弾を買ってきましたね。あれはパテントを買っておりますか。
○辻政信君 そうしますと、ただいま官房長がお話しになった今年度の二百五十二億のこの各省の配分を見ますと、どうも発言力の強い大臣がむしり取った感じがしてならない。現在の日本の科学技術のおくれたものを取り返して、さらに追い越すために私は二つの着眼があると思う。一つは十年間のおくれを取り戻すために、現実の産業の面とか防衛面におきましては、これは基礎研究では間に合いませんから、すぐれた外国のパテントを思い切
○辻政信君 簡単に二、三お伺いします。この科学技術庁設置法の第三条を見ますと、「科学技術庁は、科学技術の振興を図り、国民経済の発展に寄与するため、科学技術に関する行政を総合的に推進する」こうなっておりまして、この条文からいきますと、閣内における中曽根長官の地位というものは、各省にまたがる科学技術の研究について、総理大臣の最高スタッフとして調整をする、こういうものと私は心得るのですが、現実にあなたは閣内
○辻政信君 大臣に聞くつもりでおりましたが、小枝さんの御答弁聞いておりますと、大臣以上に農政の通のように思います。そのつもりで御答弁を願いたい。きょう私が質問するのは、決して皆さんのあげ足を取る質問ではない。実は二、三日前宮崎県の山奥に開墾するために入植した人が、十数年間苦しみ抜いて、その心からの叫びを私に資料として送って参りました。先ほどあなたの方の農地局の総務課長に資料をお渡ししておきましたから
○辻政信君 委員長が発言せよということですが、関連して一言言いますが、これは岸総理に話を聞きたかったのですが、どうも福田さんじゃ少しピントがはずれるかもしれません。しかし、岸総理なかなか引っぱり出すわけにいかぬから、その意味でお聞き取り願いたい。当委員会というのは、衆議院、参議院を通じまして一番大きな仕事がある。これは行政機構の簡素化、能率化という点です。しかるに、最近のこの両院の内閣委員の審議を見
○辻政信君 納得できない。
○辻政信君 関連。簡単に言います。岸総理に聞いていただきたいのですが、昭和十九年の六月十五日は、北九州の八幡が米空軍にやられた日であります。これはどこから日本をやったかというと、重慶、成都から飛び立ったB29が八幡の製鉄所をやった。あの時代においても、八幡を守るためには重慶、成都を押えなければ守り得なかった。こうなって参りますというと、今、法制局長官の言ったのは、法律屋の解釈であって、実際上の解釈じゃない
○辻政信君 関連。ただいまの総理の御答弁非常にけっこうだと思います。念を押しておきますが、アメリカからいかなる圧力が加わってもノーと言い切りますか。
○辻政信君 関連。今牛田君の質問にありましたが、私はこの移民がふるわないのは、政府部内に不統一、農林省と外務省とかなりけんかしている。おそらく移住局長も農林省方面の取りまとめ、圧迫というか、足を引っぱることに相当苦労をしておられるのじゃないかと思う。これは農林省にも通産省にもいろいろの点に関係ございますから、政府としては強力に各省を外務省に統一させる、一本で推し進める、そういう御決意がおありかどうか
○辻政信君 関連。今、千田委員から関連質問がありましたが、こういう事態を見て、労働大臣も公安委員長も涼しい顔をして東京にいることはおかしい、なぜ現場に飛ばないか。現場の収拾が一番大事で、口先の答弁で解決できるような事態ではない。血を流し死人を出している。アデナウアーにきょうの午後お会いになるそうですが、ドイツにはこういうことは起こっておりませんよ。日本の恥と思うなら、なぜ大臣みずから現場に飛んで現場
○辻政信君 あまり大きな問題じゃないから、大きな声で反対する理由もないのですが、お出しになった提案理由の説明を見て驚いた。鋭意調査審議を進めて参ったと書いてありますね。しかし、この提案理由の説明を見ると九カ月延ばす。こんなものは民間でやったら一週間どこかヘカン詰めしてやったら結論が出る問題です。それを九ヵ月でもって、結論が出ずにもう一ぺん延ばそう。そうして、れいれいしく今日まで鋭意調査審議を進めて参
○辻政信君 ちょっと関連して。私は一昨年金門、馬祖の事件が起きたときにちようど香港におりましたので、香港から沖繩に寄って日本に帰ったのであります。そのときに沖縄飛行場で半日おりまして、日本の本土の方面から戦闘機が群をなして南の方に移動するのを現地で私は見ているのでありますが、岸総理は、一昨年は日本から一機もその方面に移動しなかったとおっしゃるのか、それを知らぬとおっしゃるのか、ないとおっしゃるのか、
○辻政信君 関連。今の議論を聞いておりますと、極東の範囲については、一々島をあげて論評しないと、これはまあ一応納得しましょう。 それじゃあ具体的に承りますが、岸総理のただいまの答弁は、米軍の行動を事前協議によって控制することの方が極東の島をあげるよりも大事だとおっしゃっているが、それでは起こり得べき一つの例をあけます。金門、馬祖に再び紛争が起こって、在日米軍が金門、馬祖の方へ出動するときに、あなたは
○辻政信君 私は今の説明を聞いてびっくりしたんですが、長期といわれるから、少なくも三年くらいかと思ったら、長期が一年間、短期が三カ月、これはまるで代議士の恩典旅行みたいなものですね。内容的には何もない。しかもその予算がれいれいしく書いてある。五千三百四十万円というのは、岸総理が四回外国を回った。岸総理が外国を回った漫遊費だけで一億、勲章を持って回ったのが一億円、まじめな学生や学者がこの大きな問題に取
○辻政信君 そこに皆さんが自覚しておられる通り、岸内閣の一枚看板として積極的な、国民を幸福にする内容を持ったものはこれだけなんです。それがいかに貧弱な予算であるか。もちろんこれは皆さんを責めるわけじゃない。内閣全体の責任として、もう少し画期的な、積極的にその認識を深めさして、つまらぬ問題に税金を使うよりも、こういうところにぶち込め。ロッキードを作るのに七百億円、その地上設備費を入れて大体一千億円、しかも
○辻政信君 まあこれを御説明承りまして、中曽根大臣の新進気鋭の情熱を傾けて、積極的な予算の取得に努力されて、また大臣を中心として皆さんが、おくれた日本の技術をいかにして追いつくかということに努力されている跡がよくうかがえる。この点については敬意を表し、期待を持つものでありますが、ただ私が今の御説明を聞いて、まことに残念に思うことが二、三ある。 それは、岸内閣は、科学技術振興策を最高の重要施策としておる
○辻政信君 まずお伺いしますが、岸総理は、過去四回にわたる海外の大旅行で、どのくらい金を使われたか、そのうち外務省の予算で出されたものはどのくらいになるか。
○辻政信君 一番重要な問題は、石炭と石油の関係だと思います。そこで、その結論を出される前に、政府としての方針を委員会にお示しになるべきものじゃないか。この石炭産業の保護育成を考えることはもちろん重要でありますが、単に、失業救済としての保護政策であってはならない。もしそういうことをして、こそくな、いわゆる価格の検討だけに終わってしまいますというと、再び壁にぶつかる、こう思うのであります。でありますから
○辻政信君 こういう機関が方々たくさんできておりますが、ただ学者とかその他の人を集めて、漫然と議論しても仕方ないと思います。私はこういう審議会ができるときには、政府の根本的な腹案を示して、そうしてその具体策について検討せられるべきものである、無責任な委員が出て、いろいろ議論した上、でっち上げた方向というものをうのみにすべきものじゃないと思います。大方向は政府が示さなければならぬと思います。従いまして
○辻政信君 経済企画庁が岸内閣の経済に関する総合的な最高のブレーンだと思いますので、きょうは主として燃料対策について、これは大蔵省の所管やら、通産省の所管等もあるのでありますが、それらを総合なさって、エネルギーの総合的対策から長官は石油問題について、どういうような考えを持っておるかということを承りたいと思います。 この前の委員会の答弁で、エネルギーの総合対策を、今審議会を開いて検討中であり、その結論
○辻政信君 防衛庁に数日前からきょうの質問に必要な資料の提出をお願いしておきましたが、ただいまいただいた資料を見ますというと、私がお伺いしたいことは載ってない。時間がなかったから仕方がない。従ってこの提出資料に基づいて本格的な質疑をすることはできませんから、これは他日さらに掘り下げて他の機会にやりますが、ただいま佐多さんが質問されたことに関連をいたしまして、まず空幕の予算で一つお伺いしたいことがあります
○辻政信君 そういたしますと、竹島は現在におきましては第五条の適用を受けない地域と、こういうふうに見てよろしゅうございますか。
○辻政信君 この前の質問で、外務大臣は、竹島は施政権を韓国に譲った覚えはないから、理論的には第五条の「施政の下にある」というふうにお答えになっておりますが、御訂正なさる御意思はございませんか。
○辻政信君 安保条約の改定に関しまして国民の抱いておる不安は、戦争の中に巻き込まれるのじゃないかと、この点であります。従いまして、私は、その観点に立って、第五条を中心にこの国民の不安を解くように政府の所信をただしたいと思います。 大臣は御病気のあとでありますから、追及するのは私の本意じゃございませんが、きょうは相当専門的な、また細部にわたりますから、外務省の政府委員は大臣のうしろの方へすわられて適時助言
○辻政信君 関連。これは重要な問題ですから、藤山さん記憶を呼び起こしてもらいたい。先ほどの経過は、私が申し上げた通り、そのときにシリアの総領事をやっておった田村さんが、あなたの招請に応じてワシントンに飛ばれました。そのときに私飛行場へ行きましたが、田村さんに、これはアラブの独立を米英が実力でもって弾圧するような影響を与えてはだめだから、日本は国連憲章の精神で不偏不党、米英軍の撤退を要求しなさい、こういうふうにあなたが
○辻政信君 関連して。今の外務省当局の話を聞いていますと、これは事情が違う。あの当時私は現場におった。そうすると、事の起こりは、イラクの革命が起こったのは七月十五日。そこでその革命の波及を押えたのが米、英陣営です。その米、英陣営のもう一つの味方をなすのが、レバノンのいわゆるキリスト教的な政府だったのです。これが革命の拡大をおそれてアメリカにお願いをする、次いでイギリスにお願いをするということで、この
○辻政信君 ちょっと関連して。ちょうどいい話しが出ましたから、一言大臣に申し上げておきます。それはこの間タクシーに乗りましたら、円タクの運転手がこういうことを言っておる。料理屋に行ってみてくれ、赤坂、新橋の。そこに並んでおる車はほとんど皆公用ナンバーだ。そこに汚職の原因がある。あのナンバーの色を決定するときに、営業用は黄色、個人用は白、官公用は赤にしておいてくれ、赤の札をつけておいて、だれにでも目につくようにしておいたら
○辻政信君 私の問題にしている自衛権の発動ということを、岸総理は武力の行使と間違っていらっしゃる。自衛権の発動というものは、国連憲章四十二条にもありますよ。陸海空軍による示威、封鎖またはその他の行動これみな自衛権の発動なんです。ですから、自衛権の発動即鉄砲を打つのだ、武力の行使だと誤解をされておるから、そういうことになる。自衛権の発動という第五条は、そういうふうに広範な手段があるのです。そのいずれの
○辻政信君 これはきょう岸総理、私はあなたをいじめるつもりで言っているのじゃないのですよ。もしあなたの言明が間違ったら、日本の運命が危くなるから、だからそれで日本を救う意味において一つの解釈をただしたい。それは第五条の、あなたはそれは大規模な攻撃はそのものずばりと協議せずに行動するのだということは、非常に危険です。この第五条は先ほど一松先生のおっしゃったように、やはり第四条の適用を受けるのです。第四条
○辻政信君 ただいまの岸総理の言明に対してちょっと関連して。竹島の問題は、明らかに韓国政府の計画的な、組織的な武力侵略である。ただしこれはこの条約の効力発生以前の問題であるから、今では条約を適用せずに外交交渉を続けてきた、将来こういう問題が起こったら第五条の適用をするとおっしゃったんですね。そこで問題は、それじゃこの条約が発効すると同時に、すでに行なわれた既遂のその武力攻撃もしくはこの条約発効と同時
○辻政信君 外務大臣にお伺いしますが、この武力攻撃という字句の解釈が非常に不明瞭であります。たとえば領空におきましてソ連の飛行機とアメリカの戦闘機が遭遇した。偶然にどこか知らぬが、たまを撃ってきて一人けがをしたような場合も武力攻撃です。原爆でもってアメリカの基地をたたく場合にも武力攻撃、武力行為という中には一人の人がけがをすることから、原爆で全部たたかれるということまでも含めておるのです。そうなりますと
○辻政信君 今の総理の御答弁には、誠意があります。しかし私は、こういうことを言ってもらいたい。こういう疑惑を持たしたままで、安保条約を批准しても、これはいけない。第五条は、日本が明瞭に侵略されておるにかかわらず、アメリカがほおかぶりをしておる。そうして日本国内において米軍がやられた、いや応なしにやらなければならん。こういうきわめてへんぱ的な感じを国民に与えたんじゃ、安保条約を結んでも、ついてこない。
○辻政信君 関連して。この竹島問題は、おそらく外務大臣が外交的にやるとおっしゃっても、日韓の現状では容易にできない。これをほんとうに解決するのは、私はアメリカだと思います。アメリカが同じ自由主義陣営で日本と韓国が争うことは、アメリカの利益でもない。でありますから、アメリカは韓国に顧問団をやりまして、燃料とか弾薬はみな握っております。たとえば韓国の軍隊が三十八度線を越えようとするときには、燃料と弾薬を
○辻政信君 これはちょっとおかしい。それでは防衛庁長官に聞きますが、日本の自衛力というものは、日本が独力で、アメリカに関係なく独自の立場で立案をされるか、それともアメリカ・プラス・日本というものの力が、これが総合の防衛力になるか。従いまして、アメリカの持っておらないものは日本が持つ、日本の持っておらないものはアメリカが持つと、この相互の力を結合してこの条約の第三条というものができ上がると私は見ておるのですが
○辻政信君 関連。今の総理の発言は、きわめて重大でありますから、念を押しておきます。日本の自衛力の漸増が安保条約に関係がないのだということは、安保条約の第三条━━この第三条には明らかに、条約を果たす双方の義務として、「締約国は、個別的に及び相互に協力して、継続的かつ効果的な自助及び相互援助により、武力攻撃に抵抗するそれぞれの能力を、憲法上の規定に従うことを条件として、維持し発展させる。」ということがある
○辻政信君 安保条約の改定に伴ないまして、日ソ関係が険悪になって参りました。国民の関心は一様に北方に注がれております。それに対する政府の態度に注目をしておるのであります。従いまして、私は焦点をそれに合わせまして、質問してみたいと思います。 政治、外交の根本問題である日本の領土主権について、特に北方における日本の領土に関する岸総理の所信をただしたいと思うのであります。 総理は今国会におきまして、歯舞