1978-08-07 第84回国会 衆議院 決算委員会 第18号
○萩原参考人 先日地震研究所の談話会で発表になりました一連の宮城県沖及び福島県沖の地震についてのこと、このほかにいろいろな方の論文がこれまでに出されておりまして、いろいろな方の意見がございます。そういうものをみんな参考にいたしておるわけでございます。 ただ、宮城県沖といいましても、沖の方に起きます場合はマグニチュード七クラスといいましてもかなり八に近いような地震の起こる可能性はございます。ただし陸
○萩原参考人 先日地震研究所の談話会で発表になりました一連の宮城県沖及び福島県沖の地震についてのこと、このほかにいろいろな方の論文がこれまでに出されておりまして、いろいろな方の意見がございます。そういうものをみんな参考にいたしておるわけでございます。 ただ、宮城県沖といいましても、沖の方に起きます場合はマグニチュード七クラスといいましてもかなり八に近いような地震の起こる可能性はございます。ただし陸
○萩原参考人 宮城県沖はしばしば地震が起こるところでございますが、大体マグニチュード七程度の地震でございまして、三陸沖のようにマグニチュード八という巨大地震は余り起こった例はないのでございます。それで、従来しばしばそういう地震の被害の記録があるのは江戸開府以来でございますが、それを見ますと、大体マグニチュード七程度と推定される地震が今日まで先日の地震を含めまして二十回ほど起こっておりまして、軽微な被害
○萩原参考人 地震予知に関する業務の一元化というのは、これは究極におきましてはそうならねばならないと思っております。ただ、それが現在の天気予報とかあるいは津波警報とか、そういうように完全に業務的に地震の予知情報というものが出せるような段階に近づきましたときには、もう当然一元化になってしかるべきと思うのでございますが、御承知のように、いままでは研究研究ということでやってまいったのでございますが、今度の
○萩原参考人 東海地震につきましては、ただいまのところ、私ども長期的前兆と申しておりますが、二、三年前にあらわれるであろう前兆現象は、何もまだつかんでおりません。 ただ、全国的に申しまして、それではどこも大丈夫かと言いますと、そうではございませんで、これは長期的な予知には、全国の地殻のひずみの進行状態をはかるということにかけておるわけでございますが、このひずみをつかむためには、測量を頻繁にやらなければならないわけでございますが
○萩原参考人 大体盛り込まれておるとお考えくだすってよろしいと思いますが、ただ一つ問題は、私たびたび申し上げておりますように、地震予知のうち、長期的な予知に関連いたします測量による日本全国のひずみの調査、国土地理院の計画いたしております精密測地網、これは一、二等三角点を五年ごとに繰り返すというこの計画が大幅におくれておるわけでございます。これは予算が切られたというのではなくて、予算がいろいろ技術的な
○参考人(萩原尊礼君) 現在、地震予知連絡会というものがございます。これは地震予知研究計画に基づきましていろいろな観測調査の資料が集まるようになりまして、それを連絡会に全部持ち寄りまして、委員の方々がそれを検討して学問的な判断をし、ここをもっと観測を強める、そういったような判断を下すわけでございますが、この連絡会におきましては、統一見解と申しますか、大体の皆さんのほぼ一致したお考え、もちろん少数の違
○参考人(萩原尊礼君) お答え申し上げます。 まあ先ほど微妙な点と申し上げましたが、そう別に奇々怪々な点があるわけではございませんで、非常にむずかしいデリケートな点があるということを申し上げたのでございます。それは先ほども申し上げましたように、ただいまの地震予知の研究の研究経過というのは、お互い各機関の協力で成り立っているということでございまして、どの機関も業務の中に地震予知ということがまだ入ってはおりません
○参考人(萩原尊礼君) きょうは地震対策について意見を述べよというお話でございますが、私は地震予知関係の仕事を主にしておりますので、地震予知を中心といたしまして地震予知と地震災害対策というようなことについてお話をさせていただきたいと思います。 わが国の地震予知の研究が計画的に行われるようになりましたのは、ちょうど十年前、昭和四十年からでございまして、文部省の測地学審議会の建議に基づきます地震予知研究計画
○参考人(萩原尊礼君) この地震予知というものは、いま研究の段階から実用の段階に一歩足を踏み入れたか、あるいは入れようとしているか、そういう非常に微妙な状態でございます。で、私ども最後の究極としては、地震台とかあるいは地震庁、つまり全くいま別個の機関が行っておりますことの一元化、こういうものの考えを持っておるわけでございますが、これは一つのビジョンでございまして、いま直ちに一元化した場合に果たして現在
○参考人(萩原尊礼君) 地震の予知はまず長期的な予報が必要だと思います。これは実用という見地からいたしまして、数年前にこの地域にこのくらいの大きさの地震が起こる可能性が強いといったような予報でございます。まずこういう長期的な予報に成功いたしますと、この地域に今度はいろいろな観測を集中いたしまして、さらに差し迫った予報、数カ月前あるいは数日前、あるいは、できれば数時間前といったような短期的な予報が可能
○参考人(萩原尊礼君) 東海地方は安政元年、一八五四年に非常に大きな被害を受けた地震が起こっております。そういうことと、それからまた、こういう大きい地震は太平洋の沿岸に起こるわけでございますが、かなり規則正しい繰り返しの周期を持っている。まあ百年ないし百五十年といったような周期でございますが、そういう過去の経験に基づきまして、東海地方を昭和四十四年だと思いますが、連絡会が発足いたしましたときに特定地域
○萩原参考人 伊豆の微小地震群は、ただいまやや小康状態でございますが、とにかく例の冷川峠付近を中心にしました非常に大きな隆起の問題もございまして、その隆起は、最近の測量によりますとそれほど急速には進行していないようでございますが、こういった大きな地殻変動もございますので、まだ完全に、もう事は終わったということは言えないと思います。せんだって起こりましたマグニチュード五程度の地震、あの程度の地震はまだ
○萩原参考人 ただいまいろいろ伊豆中部で起こっております土地の隆起あるいは微小地震の群発等、これがただいまいろいろ問題になっております駿河湾の地震と関係があるかどうかということ、これはただいままでのいろいろな調査結果からは、何とも結論が出ておりません。今後いろいろ観測が続けられまして出てくるものと思っております。関係がないという結論も出ておりません。今後の問題でございます。 それから、例の気象庁が
○萩原参考人 関東地震当時は私も子供でございましたので、余り詳しいことは存じないのですが、その後いろいろ人から聞いたり物で読んだりいたしまして、やはり非常に共通点があると思っております。
○萩原参考人 傾斜計、伸縮計のように、土地の変形を連続的にはかる器械は、これは地震予知にとりまして非常に重要なものでございます。 たびたび申し上げておりますように、この地震予知の一番のもとになりますことは、地殻にひずみがどう蓄えられているかということを知ることでありまして、このためには三角測量、水準測量あるいは距離測量といったような測地的な測量をたびたび行って、そのひずみが蓄積されていく過程を追求
○萩原参考人 あと半年ぐらいと申し上げましたのは、現在いろいろな角度から調査しておりますが、何分にも地球相手の観測ということはそう急に結果が出るわけではございませんし、たとえばトリチウムの分析一つにいたしましても、相当な日にちを要するわけでございます。そういうことから、あと半年もたてばいろいろな観測測定資料がそろう、そういうことで、いま一番もやもやとした地盤沈下との関係、こういったようなことが現在よりはっきりと
○萩原参考人 地震予知連絡会といたしましては、川崎を中心にした土地の隆起が地震と関係があるおそれがあるということで、いろいろと調査を進めております。ただ、最初から申し上げておりますように、川崎というところが、かつて非常に地盤沈下をして、地下水の規制をしてその地下水の水位が回復しつつあるところであるというところから、そういったことの影響によって、地盤の隆起が起こったのではないかということもまた大いにあるわけでございまして
○萩原参考人 東海地震に関しましては、東海地方の熊野灘に地震活動の空白部があるということその他の理由で、将来地震の起こる可能性があるということは言えるわけでございますが、これがいつ起こるかということについてはまだ申し上げることができないわけでございまして、少しでもそういうはっきりしたことを申し上げたいためにいろいろと測定をしておるわけでございます。昭和四十九年度のお金で行いました東海地方の精密測地網
○萩原参考人 私どもが東海地震と呼んでおりますものは、遠州灘にマグニチュード八を超える地震を想定しております。その被害分布につきましては、安政元年の東海地震のときの被害、これがかつて起こった東海地震としては最も大きいものでございますが、これが大きな参考になるものと思います。安政元年の場合にどのような震度分布をとったかと申しますと、これを古文書で調べました結果によりますと、大体三島から浜名湖辺に至る東海道沿
○萩原参考人 ただいまの原先生の御意見、まことにごもっともだと思います。私ども、できるだけ外国との交流に努めておるわけでございまして、特にアメリカ、ソ連とは、常日ごろいろいろと情報を取り交わしておりますし、また、お互いにシンポジウムを持つ機会も多くございます。ただいま御指摘のように、何かあったときにすぐこちらの学者を派遣して調べるということ、非常にそういうことがしたいという場合もございます。ただ、現状
○萩原参考人 いろいろと調査をしておりますが、特に地下水の調査につきましては、東京大学理学部におきまして、川崎市を初め東京都、横浜市、そういうものから資料をいただいております。また、企業の方々からも協力いただきまして、地下水面の上昇の状態、それから地下水の化学成分を分析するための試料の採取等について協力を願っております。 そのほか、地震の観測も始めておりますが、これはまだ川崎市辺で小さな地震が起こり
○萩原参考人 私ども地震の予知の実用化を目的として努力しておるわけでございますが、まず、地震の予知は長期的な予報から短期的な予報に向かっていくのではないかと思います。つまり、年の単位でございますね、何年くらい以内に地震が起こる確率が非常に大きくなったという程度、そういうものがいまある程度実用になりつつあるという状態でございます。 なお、今回の川崎の問題につきましては、マグニチュード六でございますから
○萩原参考人 私は、今回、地震予知連絡会が川崎地方の地盤沈下につきまして、いろいろと連絡会の行いました判断につきまして発表いたしましたことについてお話し申し上げたいと思います。 昨年の十二月二十七日でございましたか、連絡会が、川崎地方と申しますか、多摩川下流域の地盤隆起につきまして見解を公表いたしたのでございますが、これは国土地理院が毎年、東京の水準原点と三浦半島の油壷にございます検潮所との間をつなぎますために
○萩原参考人 言えるようになると思います。
○萩原参考人 私ども連絡会が、房総沖に地震活動の空白部があるということを特に申し上げました第一の理由は、南関東の観測強化によりまして、相模湾周辺、房総半島におけるひずみエネルギーの蓄積は、大正十二年関東地震以後それほど大きくはない、つまりあの辺で、相模湾周辺で、関東地震の再来は当分は考えられないということになりました。それで、もし関東周辺で非常に巨大な地震の起こり得るところがあるとすれば、この南である
○萩原参考人 お答え申し上げます。 南伊豆地震のエネルギーが、どの程度までどの程度の地域において解消されているかということでございますが、大体こういう地震は、地震のあとに余震が起こります。その余震の起こりました範囲、余震域と申しておりますが、大体その程度の範囲のエネルギーが解消されるのでございまして、それ以外は、まだ大きなエネルギーが蓄積されている場合もあり得るわけであります。 次に、南伊豆の地震
○萩原参考人 現在問題となっている東海沖の地震あるいは南関東の地震、こういうものと、今回の南伊豆地震が関係あるかどうか、つまり、それの前ぶれなどではないかということでございますが、これは地震直後、気象庁の地震課から談話で発表されましたし、また私が新聞、テレビ等にお答えいたしましたように、現在は直接の関係があるとは考えられません。この地震が起こったからすぐ、それは付近で起こる巨大地震に結びつくというふうには
○萩原参考人 地震の予知ということは非常にむずかしい仕事でございまして、現在までに研究計画が進みまして、すでに九年たっております。その間に、相当の経費、人員がこの研究につぎ込まれております。いまだその実用化には達していないわけでございまして、非常に困難な仕事でございますので、とにかくまずマグニチュード七以上なら何とかなるのじゃないかということでやっておるのでございますが、それをさらにもっと小さい地震
○萩原参考人 お答えを申し上げます。 今回の南伊豆地震のマグニチュードは六・八ということになっておりますが、この程度の地震が、現在行なわれている地震予知研究の対象になっているかどうかということでございますが、これはたびたび申し上げておりますように、現在はまずとにかく七より大きい地震について何とか前兆をつかもうということで観測が進められておりまして、七より小さいものについては、それをつかまえることができればそれにこしたことはないが
○萩原参考人 公式でございます。
○萩原参考人 ショルツ博士から力武さんのところに、日本に来て研究したいというような手紙が参りました。その後、房総半島の隆起につきまして、国土地理院の水準測量が再三行なわれたのでございますが、その結果、当初考えましたように、房総半島全体が広範囲にわたって隆起を続けるというような簡単な変動でなく、異常は異常でありますが、非常に複雑した上がり下がりを、測量のたびに示しておりまして、ショルツさんが考えているようないわゆる
○萩原参考人 私から、例のアーツ一号の写真に出ました関東地方の線形が活断層ではないかということでいろいろ社会の反響を呼びましたことについて述べます。 あの線は非常に明確な線でございまして、しかもそれが東京の北のほうをかすめているということで、もしそれが活断層であるとしますと、非常な大事件ということになるわけでございますが、それにつきましていろいろな研究者、特に活断層の専門家であります地震研究所の松田時彦君
○萩原参考人 精密測地網が五年後に全国に行き渡るわけでございますね。そうしましたら、七以上の長期予報はできる。六は半分ぐらい取りこぼすかもしれませんということでございます。しかし、現在ゼロかというとそうでもないので、非常に観測網とかあるいは測量が密に行なわれているところに地震が起こるとしますれば、それは予測、予報ができることもあると思います。
○萩原参考人 私からお答えいたします。 地震予知と申しましても、先ほど申し上げました長期予報について申し上げますと、国土地理院が計画しております全国精密測地網が完了いたしますと、それと水準測量、あるいは地震観測、そういうものから総合判断するわけでございますが、大体長期予報は実用の段階に入っております。ただそれはM七に近いもの以上でありまして、そうなりましてもM六については多少の取りこぼしがあるかと
○萩原参考人 私は、地震予知研究が現在どこまで進んでいるか、それから、今後これを進めるためにはどういう問題点があるかということについてお話いたしたいと思います。 御承知のように、地震予知の研究計画というのは、昭和四十年にスタートいたしまして、四十八年度には九年目を迎えるわけでございます。御承知のように、この地震予知に必要ないろいろな観測というものは、非常にたくさんの省にわたる機関が行なっておりまして
○参考人(萩原尊礼君) 測量はただいま御質問にありましたように何年か、あるいは非常にひんぱんにやるといたしましても一月とかそういう間隔をおかなければなりませんで、連続的にまいりませんので、その欠点を補うために何かないかということで、土地の上がり下がり、何ミリ上がったとか何ミリ下がったということを直接記録することは原理的に非常にむずかしいのでありますが、ある土地の一つの点、それが傾いたりあるいはその辺
○参考人(萩原尊礼君) 国土地理院でやっておりますいわゆる一等水準測量と申しますのは、日本全国の主要な国道に二キロおきに標石を埋めまして、それの高さを精密水準測量という方法で次次に測定して高さをミリメートルの程度まで求めるものでございまして、これは全国延べ二万キロの道路に二キロおきに標石が埋まっておりまして、したがって一万点の標石があるわけでございます。これを地震予知計画におきましては五年に一回必ず
○参考人(萩原尊礼君) 私は、地震予知に関することをやっております立場から、現在、地震の予知ということがどの程度までの研究が進んでいるかという、そのことと、最近、新聞、テレビ等におきまして地震予知連絡会の発表ということでいろいろのことが報道されておりますので、そういう地震予知連絡会というのはどういう性格を持ったものか、どういういきさつでできたものかというようなことをお話をいたしまして、現在問題になっております
○参考人(萩原尊礼君) 地震予知につきましては、数年前からいろいろと計画が立てられまして、地震予知の研究の推進については、日本学術会議からも政府に対して勧告が出ましたし、また文部省の測地学審議会は新たに地震予知部会を設けまして、実際のそういう具体的な計画を検討する等、地震予知の研究の推進に対しては、最近、急速に進められまして、昭和四十年度を第一年度としまして、そのための予算も認められ、四十一年度、ことしは
○参考人(萩原尊礼君) 松代町周辺に起こっております頻発地震は、これは私ども地震群と、こういう名前をつけておりまして、これは非常に小さい地震が頻発して、そうしてまたその中にかなり大きい地震が——実際現在までに起こったような状態はこれでございますが——ときどき起こる。こういうのでございまして、このいま松代の付近で起こっている頻発地震、これがすぐその場所の大地震の前兆と、——大地震と申しますのは、非常にいまよりもさらに
○参考人(萩原尊礼君) 去る四月の二日に、地震研究所と気象庁と合同で総合所見を公開いたしました。この所見は、今日現在も変わるところがございませんので、大体この所見に従って御説明したいと思います。 松代地区を中心にしまして頻発しておりました地震は、三月の中ごろになりまして急にその活動の規模及び範囲を拡大してまいりました。松代及びその周辺の地震計のとらえる回数は、最盛期といわれた昨年の十一月の二倍以上
○萩原参考人 深さと範囲が広がったという問題でございますが、これは大体地殻を構成しております岩石に外から力が加わって無理が生じた場合に、どれだけのエネルギーがその中に貯えられるか、そういうエネルギーの大きさは体積できまってまいりますので、大体地震が深いところまで関係し、また範囲も広いということは、それだけエネルギーが大きいということになりまして、もし一時にそのエネルギーの解消が行なわれる、つまり、そういう
○萩原参考人 これは数が多いほどいいには違いございませんが、いわゆる光波による距離測定から出ます変化というのは、やはりミリメートルまではちょっと無理でございまして、原理的にどうしてもセンチメートル程度のむのになります。そうしますと、やはり相当の期間をおいてやりませんと、そうひんぱんにやりましても、誤差の範囲に入って結果が出ませんから、やはり相当の期間、松代のように変化の大きい場合でも、三月は置かないといけないわけでございます
○萩原参考人 地震研究所では、ただいまジオディメーターと称しておりますものは一台ございます。あと多少それに改良を加えたものを試作して研究中のものも一台ございますが、実際に現場へ運んでいけるというものは一台でございます。
○萩原参考人 お答えいたします。震災予防調査会は地震に関する研究を進めるということでできたように聞いております。それができましたときに、すでに地震の予知ということが当時問題になったと聞いております。しかし当時としましては、まだ地震の予知ということの研究よりも、地震に対する基礎の知識をはっきりすることが大切であるということになって、以来地震の予知ということはあまり取り扱われないで、もっぱら地震の基礎的研究
○萩原参考人 ああいう松代地震のような地震の頻発ということは、これまでしばしば日本では起こったことでございます。特に昭和の初めに伊豆の伊東で起こりました頻発地震が非常に有名でございますが、そういうたくさんの頻発地震を私ども経験しておりますけれども、松代のようにああいう非常に長期間にわたって地震があれだけ頻発したという経験を私どもは持っておらないのでございまして、まことに初めての事態にぶつかったわけでございまして
○萩原参考人 地殻がどういう厚さにあるかという研究は、最近非常に進みまして、これは人工地震で調査が行なわれるようになって、特に進んでまいったのでございますが、地殻は、大体大陸において非常に深く、海洋底においては浅いということになりまして、大陸の地殻の厚さは平均約三十キロくらい、特に山脈地帯、アルプスとか、ああいう大きな山の下では五十キロくらいのところもあります。それから海にいきますと、この地殻は非常
○萩原参考人 ただいま地震の原因についての御質問がございましたが、地震の原因論、これは深く立ち入りますと、学者の中でもいろいろ意見がございまして、非常にむずかしい問題になるのでございますが、しかし、といいまして、地震がどうして起こるかということが何もかもわからないというわけではないのでございまして、これを要するに、地殻をつくっております、あるいは、地殻の下のマントルと称する岩石にも地震が起こることがございますが
○萩原参考人 ただいま気象庁、国土地理院のそれぞれの調査、それから防災科学技術センターによる計画についてお話がございました。私は、文部省関係でどういう研究調査が行なわれているかということについて申し上げたいと思います。 地震研究所におきましては、松代地震がだんだん大きくなってまいりましたあと、松代町の付近の四点に臨時の地震観測点を設けました。すなわち若穂町の保科、松代町の象山、それから赤柴、それから