1964-05-08 第46回国会 参議院 科学技術振興対策特別委員会 第6号
○参考人(菊池正士君) 原子力施設の安全性の基本的な考え方といたしまして、人力をもってなし得るできる限りのことがやられておるわけであります。そういう意味で、ああいう施設が近くにあるということは、決して好ましいことではありません。ぜひ一刻も早く返還していただけたら、たいへんありがたいと思っております。
○参考人(菊池正士君) 原子力施設の安全性の基本的な考え方といたしまして、人力をもってなし得るできる限りのことがやられておるわけであります。そういう意味で、ああいう施設が近くにあるということは、決して好ましいことではありません。ぜひ一刻も早く返還していただけたら、たいへんありがたいと思っております。
○菊池参考人 あの事故と申しますのは、原子炉を制御いたします制御棒の上げ下げの軸をシールしております部分の問題でございます。そのシーリングの部分には、原子炉の内部の圧力が非常に高うございますから、パッキングの部分に外から水圧を加えております。その水圧を自動的にコントロールするような装置がついております。その装置に多少不備な点がございまして、内圧に比べて、外から加えております水圧が少し下がりましたために
○菊池参考人 連帯委員会によるいろいろ計画はきまっております。きまっておりますうちのおもなものをいま申し上げたわけであります。 それから、いまお話しの自家発電のことですが、自家発電所として運営されるわけであります。 それから、交代制の問題は、いま五交代ではなくて、三交代でございます。三交代でございますが、普通の火力発電所ではいままで四班で三交代をやっております。われわれの場合は五班で三交代をやることになっております
○菊池参考人 JPDRをどういうふうに運転するかということにつきましては、それに関する外部の人も含めまして委員会がございまして、そこにおいていろいろ計画を立てております。 いまの御質問でございますが、まあ最初少なくとも一年ぐらいの間は、いわゆるフラット運転と申しますか、一万二千キロを出しまして、その電力は所内の電力、及び余ったものは外部へ出すようになっております。 その目的は、単に電力を供給するということだけでなしに
○菊池参考人 いまのお話は、われわれのいまのその協定は三つの炉について関係していることでございます。それで、二号炉と三号炉につきましては、それぞれJPDRと違った目的または性能を持っております。いまのお話は、JPDRの問題に限りますと、いますぐにJPDRを現実にフル・パワーの運転を開始するという考えは持っておりません。
○菊池参考人 いま森田副理事長から申し上げましたように、すぐ準備に入ると同時に、いま副理事長が申し上げましたようないろいろなことが解決されなければ四月一日から炉は運転できない、そういうふうに考えます。ですから、軽率とおっしゃいました意味がどういうことか、そこを十分確かめた上で運転を再開したいと思います。
○菊池参考人 それでは、簡単にお話しさせていただきます。 いろいろとお騒がせしまして、たいへん恐縮に存じております。 まず、先般来の原研の争議協定は成立いたしました。そのことから申し上げますと、この争議協定は、今後一年間の期間で成立いたしました。しかし、私の意見を申し上げたいのでございますが、一年後にはまたこの問題が繰り返されることは明らかであります。それで、私の考えでは、この原子力関係の施設に
○参考人(菊池正士君) その二十四時間の根拠でございますけれども、これは技術的に何をどうして、これをどうしてという根拠をたどっていけば、確かに二十四時間必要でございません。しかし、こういうスト下という事態は一種の非常に興奮状態にあるとか、精神が安定状態にないということは確かだと思います。そういう状態が起こるとすれば、非常に安全ケースをとらなければいけない。それからまた、場合によっていろいろな連絡その
○菊池参考人 現在原研の見学者の数は非常に多うございまして、年間二十万をこすような始末であります。しかし、その大部分の方は団体の高校生とか、そういう方が多うございます。そういう一般の方については、見学のコースも、制限というか、きまっておりまして、われわれほとんど研究者その他に迷惑をかけずに済む状態になっております。これはそういうのを制限しますことは、いい面もあるかもしれませんけれども、私はやはり原子力
○菊池参考人 それでは、まず経営管理の問題から問題点を申し上げたいと思います。 一つには、何といっても仕事の性質が非常に新しいということ。これがいまの御質問の要旨のお答えになるかどうか知りませんけれども、原研の中には、こういった仕事をやろうと思いますと、各種さまざまの人が各種さまざまの仕事、たとえば非常に基礎的な研究をする人、これに非常に学問的な研究者を必要とする。炉の運転をするような場合には、これはむしろ
○菊池参考人 ただいまの委員長の提起されました種々の問題点を頭に入れてということでございますが、非常に広範な、大きな問題でございますので、私の短い発言ではとうていすべてを尽くせないと思いますが、さらにこまかい点は、副理事長、菅田理事もおられますから、また御質問に応じ、あるいはその他の点で申し述べたいと思います。 最初におっしゃいました原子力の日本における位置と原研という非常に大きな問題でございますが
○菊池参考人 このアルゴンの放出量を設計の方から計算いたしますことは、実を申しますと非常にむずかしいのでございます。と申しますのは、結局空気中に含まれているアルゴンが原子炉の付近、と申しましても、おもに原子炉の内部の方を流れていくときに放射化されるわけであります。そこのところの構造が非常に複雑になっておりまして、実際にどのくらいの空気がそこを流れるか、そして原子炉体からの空気がいろいろに分布されておりますから
○菊池参考人 ただいまの石川さんの御提案に対しては、私は大へん賛意を表し、ぜひそういうふうにしていただきたいと思います。組合とわれわれとの問題は、もちろん今おっしゃった以外にまだいろいろ問題はございまして、われわれとしてやっていかなければならぬ問題も多分にございます。その点はわれわれ十分力をいたしますが、今おっしゃったような事情からくるいろいろなトラブルを、そういう方向に解決の線を持っていっていただくことを
○菊池参考人 プルトニウムの調査団として約一月ばかり米国各地を回りまして、十月の八日に帰って参りました。調査の目的は、今一般に行なわれております発電におきまして使用済み燃料から出るプルトニウムというものは、アメリカから買いましたものにつきましてはアメリカ政府が買い取ると いう方針が一応立てられておるわけでありますが、プルトニウムがアメリカでは非常に量も十分できておりますので、将来その買い取りの方針
○菊池参考人 アルゴンの問題が最初ちょっと出ましたが、それから申し上げます。アルゴンの放出量は、運転前に推測いたしましたのより、三千キロのときに実際に測定しました煙突から出ましたアルゴンの量は多少多かった事実がございます。多うございますが、瞬間——つまりアルゴンの問題は、風がいろいろ変わりまして周囲へ参りますが、今ある特定の風が吹いたときということでございましたけれども、瞬間的な線量というのは非常に
○菊池参考人 今の放射線手当と申しましても、これは人によって非常に考え方が違います。許容線量以下の被曝に対する補償の問題については、今お話しになりましたように、原研内での委員会でそれを何か考えるべきだという答申が、もう一年以上前に出ました。私はそれに対する私の意見書というものをまた別にその当時出しまして、そのときには私は放射線許容線量以下の被曝に対してはそういうものを考えることは無理であろう、または
○菊池参考人 ただいま委員長からお話がありました点につきまして、原子力研究所の理事長といたしまして簡単に申し上げたいと存じます。 ただ、今回ここにおきまして、組合とそれからわれわれ理事者側との間のこまかいいきさつについていろいろ御説明して皆さんに御意見を伺うということよりも、組合と理事者側にいろいろと問題が起こる、その基底にまたいろいろな問題がございますので、むしろその問題の方に重点を置いてお話ししたいと
○参考人(菊池正士君) 現在東海村でやっております、放射線応用部でやっておる仕事は、これは非常に密接な関係にございます。しかし現在やっておりますのはどちらかといいますと、原子炉に直接関係ある放射線損傷、放射線が当たったためにいろいろな物質が受ける変化——原子炉内でのいろんな変化が起こって参ります。その問題を中心に研究をやっております。こういった合成の問題、これから何かそういった生産をやろうといった、
○参考人(菊池正士君) 原子力研究所の一般的な状況につきましては、ただいま杠局長からかなり詳細にわたりまして説明がございましたので、重複のないようにしたいと存じますので、その点は省かせていただきます。 今要点々々を申しますと、現在三十六年度末における人員が千三百三十七名、そのうちの約九十名が東京におりまして、あとの千二百四十五名が東海研究所におります。その内訳は大体研究部門が四七%、研究サービス部門
○菊池参考人 大へん大きな問題で、ここで短時間のうちに申し上げられませんけれども、今御指摘のように、大学の付置研究所とその性格は非常に違うと思いますので、そういうふうに運営していかなければならぬと思っております。 何といいましても、原子力研究所の第一の任務は、これからの日本の原子力産業の発展に直接貢献していくということにあると考えております。それをやりますために、どういうふうにしたらいいかということは
○菊池参考人 半均質炉の問題につきまして、いろいろ伺いまして、大へん恐縮に思っております。 半均質炉の問題は、三十四年ごろからずっと始まっておりまして、三十四年、五年、六年の三カ年で各研究室には約一億八千万円ばかりの金が人っております。そしてこの中には、例のクリティカル・アッセンブリーの分も含まれております。人員といたしましては、現在約五十人がこれに従事しております。もちろんほかの研究室の分も含めてでございますが
○菊池参考人 今あとでおっしゃいましたように、東海研究所以外のところで出発したい、こういうふうに考えております。最初からいろいろ考え方がございましたのですけれども、この研究所ができます非常な推進力となりました産業界の御希望その他もございまして、今東海研究所内には将来のいろいろな構想もありまして、敷地の関係もありますし、その他の別途の土地にこの研究所を設けた方がいいというつもりで、その方向で今進んでおります
○菊池参考人 原子力研究所では、元来は、放射性爆弾の影響による降下物の検出、その測定その他はしない方針になっております。しかし、研究所といたしましては、あの周囲に、研究所にもし何か事態が起こった場合に、その放射能がどう影響していくかということを見るために監視所がございます。その監視所がやっております測定は、とりもなおさず放射性降下物の測定をするということになりますので、そのデータを分析いたしますと、
○菊池参考人 まず、その発表の件でありますけれども、発表は、保健物理部長自身は発表をしていないのであります。ただ、新聞記者にする発表といえば発表でありますけれども、科学的な意味での発表は一度もしておりません。それでああいう結果になりましたことは、大へん私も遺憾に思っておりますが、今の個人差の問題について私が了解している範囲では、あの実験は、飲んだ結果が個人に及ぼす作用を見ようとしたわけではないのでありまして
○菊池参考人 そういう考え方ではいけないと思います。ただ、原研の仕事をやります必要上、ある程度の被爆というものはどうしても避けられないと思っておりますので、それをできるだけ低く押えていくのが、放射線管理の任務であると思います。その場合、目安をどこに置くかという場合に、許容量というものが一つの線としてそこに出てきてはおりますけれども、極力避けるべく放射線管理をやっていくのがほんとうだろうと思います。
○菊池参考人 私、前回のこの委員会で齋藤委員からのお話を多少誤解しておりまして、多少不穏当な言葉がございましたので、この場をかりましておわび申し上げます。 それから、今の問題でございますが、許容線量の考え方については、今お話しになりました通りに考えております。その妥協線と申しますか、これは原研の持つ使命とバランスにかけて、どういうふうにきめたらいいかということを考えて参りたいと思います。
○菊池参考人 私の今申し上げましたことに多少誤解があるかもしれませんが、それではこういうようにお答えすればいいかと思います。現在原研の中にあります、たとえば今の半均質でございますが、今、日本の原子力を進めていくというような見方からいたしましても、あるいはそういう点からいたしましても、何かそういう一つのものだけに目標を置いて、そこに非常に力を入れさえすれば、何かが出てくるという状態ではないと思います。
○菊池参考人 私個人の考え方でございますけれども、原子力と、いうものは、何も特別なものではなくて、日本の科学技術の政策の一環として考えるわけであります。原子力というのは何も特別なものであるとは思っておりません。それでは、ほかの科学技術の面で外国との比較ではどうなっておるかということでありますが、私の見ました感じでは、少なくとも、すべての点で日本が先んじているというものはほとんどない。何でもがほとんど
○菊池参考人 原子力研究所の近況につきまして、簡単に御報告いたします。 まず、原子炉の建設の方から申しますと、一号炉は、御承知のようにだいぶ前からできて動いておりますが、二号炉が大へん問題になりまして、皆さんに御心配をかけましたか、これは去年の十月に臨界に達しまして、その後、ことしの初めに入りまして千キロワットまでパワーを上げました。それから三月ごろに臨界に達しまして、その後、これを運転する要員の
○菊池参考人 むずかしい御質問でございますが、われわれも一応そういうことをいろいろ考え、現在やっておりますが、われわれは、現在、大体方法を幾つかに区別して考えております。 一つは、近い将来と申しましても、十年とかそこらの年月を限って、その間は、すでに現在相当開発されておる形の発電方式しか商業ベースとしては考えられない、商業用の発電所としては、そういうものが当然初期の段階としては使われていくことになる
○菊池参考人 原子力開発長期計画につきまして、私見を述べさせていただきます。 この原子力開発長期計画は、本年初めに原子力委員会から出されましたが、日本のような国でこういう計画を立てるということは非常にむずかしい問題だろうと存じます。発電の計画にいたしましても、発電を実施するところは政府自体ではありませんわけで、産業界でやるようなことになっておりますが、その計画を立てるということは、なかなかむずかしいことであろうと
○菊池参考人 この点も、今今泉さんから言われましたような契約の不十分さと申しますか、AMFにはスペックを依頼してから、最後に——製造会社はAMFでないわけでありまして、それはM&Cという別の会社でありますが、それの受け取り検査の依頼を、もう一ついたしているわけであります。二つ契約がある。それで、スペックをきめるその契約の中に、当時そういった契約にみんなつきものだったのでありますが、隠れた瑕疵については
○菊池参考人 燃料の問題は、われわれとしましても、なおのこと経験がありませんので、論文その他での資料は聞いておりますけれども、われわれとしては、とてもそのスペックを書けませんので、AMFにそれを依頼したわけであります。と申しますのは、AMFをそのときに頼みました理由は、一万キロの方の問題に、AMFが満足するような燃料でないと二万キロがどうにもなりませんので、それでAMFにスペックをお願いしたわけであります
○菊池参考人 耐震設計のあれでございますが、これはたしかにおっしゃるように、非常に困った問題で、いつもこの問題で困ります。契約の当時、詳細設計ができませんもので、いざ建設の段階になって、最後に契約がきまってから、非常に詳細な設計に入る。耐震が十分か不十分かということのほんとの判定は、詳細設計ができないとできない状態であります。ですから、これに限らず、こういう入札の価格をきめます際に、そういう点がいつも
○菊池参考人 これは、会計検査もいたしまして、明確になっております。ただ、私今ここに資料を持ち合わせておりませんが、それが見積もり価格に対して非常にオーバーになっておるとは、私思っておりません。今ここに資料がございませんが、さっそくこまかい数字を出します。耐震のための設計の変更による部分が四万二千ドル、これに追加になっております。その他、期限が延びましたために、外国人の技師の滞在費などが多少追加になっております
○菊池参考人 その後、設計変更その他で追加した分のことと思いますが、これは非常にこまかいものがたくさんございまして、今ここに私残念ながらはっきりする資料を持っておりませんが、しかし、ほかのもので一番大きなのが、耐震のための付加をしたものが一番大きいかと思います。その資料は今そこにございますが、それほどそれが大きなものになっているとは思っておりません。
○菊池参考人 火がつきましたのは、昨年の秋でございます。日にちははっきり今覚えておりません。
○菊池参考人 現在、所外には、一番遠いのは、十キロメートルくらい離れましてモニタリングのステーションがございます。これは保健物理部の野外モニタリング・ステーションで、七カ所ございます。全部はまだできておりまんが、そこと本部の中で無線連絡かございまして、そこの放射能が、常時本部で記録として見られるようになっております。もし何かあれば、すぐに時を移さずそこで検出できるようになっております。それから、ああいうふうに
○菊池参考人 この点は非常に苦慮しておることでございまして、われわれの一番心配しておりますのは、ああいう二次的に、こっちが放射能の汚染を受ける、これは量からいいましても、ニュートロンそれ自体の性能からいいましても、それほど大きくあり得ないものでございます。たとえば、今度の事故にいたしましても、こぼれました量はわずかに百六十マイクロキューリーということで、一ミリキュリーにもなっていない。ただ、汚染の原因
○菊池参考人 はからずも、原子力研究所の理事長を仰せつかりまして、まだ、就任後二カ月にやっとなりまして、だんだん様子もわかって参りましたところであります。就任早々から、たびたび、抱負を語れとか、いろいろ御要求が方々からありましたが、私としましても、内情を十分知らずにどうする、こうするということも言えず、まだ、あまり抱負らしい抱負というものは発表したことも、ございません。現在、なお内情を十分によく知るということに
○菊池参考人 こまかい点につきましてはすでに宮本さん、岡田さんからいろいろお話がありましたので、私はほとんどそれにつけ加えることはございませんけれども、今宮本さんからも、基礎部門に重点を置けとか、また岡田さんからも、工学部門と理学部門を並行して進めなければならないというような話がございましたので、この点についてふだん考えていることをちょっと述べさせていただきます。これは融合反応を今後進める上にも非常
○菊池参考人 この規制の立法は、ぜひ必要なものと存じております。こまかい立法のことにつきましては、私の専門とはかなり違いまして、正直に申しまして私にはあまりよくわからないのでありますが、大体拝見いたしましたところで、妥当なものであろうと思っております、私どもの直接の専門に関しますことでは、専門的な研究上でこういうものをいろいろ取扱いますが、それについてもやはりこの規制を受けることになります。それは多少
○参考人(菊池正士君) 研究所の目的は純粋な学問的な研究を目的とするのでありまして、その内容はまずサイクロトロンを作る。シンクロトロン。シンクロトロン、サイクロトロンともに学術用語になりますが、シンクロトロンもサイクロトロンも両用に、どちらにでも使えるような方式を考えまして、その両用に使うことを考えております。そしてそれによりまして非常にエネルギーが高い陽子を打ち出しまして、その陽子をいろいろな陽子
○参考人(菊池正士君) 原子核研究所が話が出ましたのは今から大分前の、四、五年前のことであったと記憶しております。終戦、後は非常に日本の状態がみじめでありまして、それに反して原子核研究に要する施設は相当の経費を要するということ、それからまた原子核の研究そのものが外国では戦争中非常に進み、それからその後も非常に進んで、懸隔が一日々々とひどくなるということから非常に心配いたしまして、それで何とかして日本