1947-08-30 第1回国会 参議院 運輸及び交通委員会 第9号
○國務大臣(苫米地義三君) 私から一應お答え申上げまして、尚足りないところは長官からお答えいたします。人件費が三六%で物件費との間に非常な不均衡ができておるような數字にはなつております。從來戰前の振合いから申しましても、又各國の振合いから申しましても、大體人件費と物件費はバーバーで行くというようなことであるようでありますが、今囘の新らしい物價が現われて、そうして現在の千八百圓が基準になるとすれば、さような
○國務大臣(苫米地義三君) 私から一應お答え申上げまして、尚足りないところは長官からお答えいたします。人件費が三六%で物件費との間に非常な不均衡ができておるような數字にはなつております。從來戰前の振合いから申しましても、又各國の振合いから申しましても、大體人件費と物件費はバーバーで行くというようなことであるようでありますが、今囘の新らしい物價が現われて、そうして現在の千八百圓が基準になるとすれば、さような
○國務大臣(苫米地義三君) 海陸輸送の綜合的計畫と、その運用につきましては、殊にこの際輸送力の逼迫化に伴いまして、海運當局、陸運當局、各々省内に寄りまして十分に連絡を取つてやつておるつもりでございます。ただ海運力が急激に減りましたのと、それからして各港と陸送との間の小運送その他の事情もありまして、なかなかその運營の能率が十分でない憾みもございますので、折角この點については研究をいたしております。例えば
○國務大臣(苫米地義三君) 只今村上委員のお話至極御尤もでございます。この國鐵の状態につきましては、とかく世間から十分な認識を頂いておりませんために、汽車は動くもの、而もこれ以上尚動く餘地があるものというようなふうに考えられておるのじやないかと思つておりましたが、その内容を具さに國民の前にお知らせをして、そうして現在非常に國鐵としては危機に面しておると私共考えるのですが、その實情を了解して頂きたいというので
○苫米地國務大臣 私は物の節約ができないとおつしやる佐伯さんの御説には、必ずしも賛成はできないのであります。たとえば一番大きい石炭、これはずいぶん今不經濟的な利用をやつております。確かに量的に節約できます。その他資材の面につきましても、ある程度の合理的な使用によつて節約が可能だと思います。そういう一連の經營合理化をもちまして、そしてあらゆる經營面の改善をいたすということを考えるのでありますが、その一番大
○苫米地國務大臣 お答えいたします。ただいまの人員の妥當性のことにつきましての點は、これは平時状態に還れば私はたしかに多いと思います。現在の國情及び國鐵の環境において、これが多いか少いかということに對しては、十分檢討する餘地があると思うのであります。早い話が特別の用務のために、もう明らかに營業に關係のない人員が三萬數千あるわけであります。それからまた戰災の復舊ということは、やはり臨時の仕事でありまして
○苫米地國務大臣 さつきの御質問のことについてちよつと私からお答えいたします。お説のように日本では私鐵との比較はできますが、相當の規模をもつておるものとの比較ができないのでありまして、それでこの國鐵自體をそのまま洗いざらいここに書いたわけであります。その比較の正鵠を得るような對象がないという點については、これは御説の通りであります。ただそこで戰爭前と戰爭後との變遷につきましては、各國おのおの似寄つた
○國務大臣(苫米地義三君) 過日次官が出まして一應御説明申上げました筈でございまするが、私から正式に、只今委員長の仰せによりまして、説明をいたします。 終戰後、朝鮮その他日本水域外から日本に到著したものと想像されまする船舶で、現在尚所有者の知れないままに置き去りになつているのが多數ございます。これらの船舶の中、不法入國や密貿易等の犯罪に供されましたことの明らかなものは、連合軍指令に基くポツダム勅令即
○國務大臣(苫米地義三君) 私から御説明を申上げます。 最初に改正法律案を今囘の國會に提出いたします理由について申上げます。 七月の鐵道運賃の改正は、新物價體系の一環といたしまして、石炭、鋼材、米、肥料等の重要物資と同時に決定實施する必要がございました。從いまして、鐵道營業法第三條の規定によりまする公告をいたす暇がなかつたので、「昭和二十年勅令第五百四十二號ポツダム宣言受諾に伴い發する命令に關する
○苫米地國務大臣 ただいま伊能政府委員からお答えいたしまして大體畫きておるようでありますが、ただ一點、鐵道の復興五箇年計畫をやつておるようだが、その計畫には新線の擴張をも含んでおるかというお話がございましたが、鐵道白書でごらんになりますように、現在の危機はいかにして過去の衰弱した鐵道の保護をするかという點と、これからいかにこれを保持するかという點にございまするので、これはかかつて資材の確保にあるのであります
○國務大臣(苫米地義三君) 第一點の國鐵の復興計畫に對する今後の考如何ということでありますが、先般來御説明申上げますように、補修すべき復興資材等の入手困難のために、すベてがその活動を阻害されておることは御承知の通りであります。從いまして復興計畫を立ててはおりまするが、これらは資材の相當の入手ができるということを前提として考えておるのであります。然るに現實の問題といたしましては、鐵鋼も本年度七十萬トン
○國務大臣(苫米地義三君) 只今の御質問の中、ちよつと人の數の問題だけ補足をいたして置きたいと存じます。これは實際省内でもいろいろ研究をいたしておりますが、下の方から段々積み上げると却つて多くなる。そこでこれは省内だけで研究するのも一つ、それからして別に今度鐵道復興委員會のようなものを作りたいと思いますから、その專門委員會でも作りまして、内部の方と、又經験のある外部の方々にも寄つて頂いて、そうしてもう
○國務大臣(苫米地義三君) 私からお答え申上げます。御指摘のように、鐵道單獨の今の力を以ていたしますれば、獨立採算を本當に完遂するということは困難だと思います。併し今囘のこの値上げという性質が、日本の全面的な物價を改變するという大きな面から取上げられましたものでありまして、三倍半には上りましたけれども、そのことは、全般の物價をそれによつて安定しておるという一つの基礎の上に立つておるわけでありまして、
○國務大臣(苫米地義三君) 最初の御質問の事故の問題でございますが、誠に意外に多數になつておりまして、誠に申譯ない次第でございます。大體この原因が私は三つの大きな點があると思いますが、その第一はこの線路の上の老朽、今お話しのレールの老廢、枕木の腐朽、及び鐵橋等の修理の不十分というような、線路の上における老廢の度が相當進んでおるというような點が一つであります。第二にはそれを走りまするところの機關車及び
○國務大臣(苫米地義三君) 只今の御質問の資材の點ございまするが、これは運輸省といたしましても、全く現在では途方に暮れる問題でございまして、この上の荷物の増送要求及び旅客の要求等に對しまして、この儘では到底遂行ができないというような懸念を持つておるものであります。從いまして今日赤裸々の實態を國民の前に御報告をし、又皆さんのお力によりまして本當にこれでなければならんというような御審議を頂きまして、何とか
○國務大臣(苫米地義三君) この機會に豫めお願いをいたしておきたいのでありますが、船員保險法の一部の改正と、もう一つ續いて出ます、それは失業保險制度であります。それから同時に又失業手當法も一緒に一括して加えることになつておりまして、今日實は閣議で案を出すことになつております。どうかよろしく續いてお願いいたします。
○苫米地國務大臣 ただいまより海難審判法案の提案理由について御説明申し上げます。 わが國の海運は、戰爭の結果、保有船腹の大部分を喪失いたしましたのみならず、現に殘存する船舶の過半數は、戰時大量建造のいわゆる戰標船でありまして、これに乗組んでおります者は、大部分これまた戰時中急速養成の船員であります。さらに、これに加えまして、戰爭の結果、航路標識の滅失、艤装品その他運航または補修用資材の不足等の事情
○苫米地國務大臣 大藏大臣の五箇年計畫というようなことは、今われわれがその線に沿つて研究しておるということを聞いてお話になつたのだろうと思うのであります。具體的に大藏省でそれを考えておるということじやないと思うのであります。どうぞさよう御了解願います。
○苫米地國務大臣 ただいま重ねての御質問でありますが、今囘提出しましたこの法律案によつて海運組合法はこれを廢し、マル通その他に關することは他の法案がございます。たとえば小運送業法というものがございますが、その法律を廢止するか改正するかということは、せつかく今研究中でございまして、そのうちに皆さんの前に必ず御提案をいたしまして御審議を願いたいと思つておる次第であります。どうぞその機會にはよろしくお願いをいたします
○苫米地國務大臣 私からお答えいたします。マル通その他戰時中に統制を強化しましたものにつきましては、近いうちにその種類のものを改正することになつております。別に成案を得まして皆さんにお諮りするつもりであります。
○苫米地國務大臣 海運組合法の廢止法に關する法律案提出に對しましての理由を御説明申し上げます。 海運組合法は昭和十四年四月公布されまして、同年十二月に施行されたのでありますが、海運事業に關する統制を目的とし、同業組合的な特殊法人たる組織と事業について規定しておるものであります。すなわち同法によりますと、組合の強制設立、組合員及びアウトサイダーの組合統制への強制服從、組合の統制規定の設定等について規定
○國務大臣(苫米地義三君) 只今の船舶公團によつて資材を割当てるというふうに私申上げた積りじやなかつたのであります。重要な國の資材、例えば鉄材のごとき、或いはゴム及びゴム製品の如き、若しくは石炭のごとき、そういう大きい意味の資材を、それぞれの公團機構によつて、全般的に配給しようということが、現在計画されております。その一部の割当を受けた船舶方面に対する方面は、別に一つの民主的な機構を設けて配給する。
○國務大臣(苫米地義三君) 私からちよつとお答へ申上げます。政府は先般発表いたしました経済緊急対策、それのいろいろな施策の中の流通秩序の確立ということにつきまして、具体的に、恐らく明白の閣議でも協議されることと思いますが、重要なる資材等に対しましては、公團その他の組織を以ちまして、不足な資材を有効に使うということになつております。無論さような場合の公團につきましては、民主的な委員会を作りまして、それに
○國務大臣(苫米地義三君) 私から、海運組合法の廃止に関します法律案を提出いたしました理由の説明をいたします。 海運組合法は、昭和十四年四月に公布され、同年十二月に施行されましたのでありまして、海運事業に関する統制を目的とする同業組合的な特殊法人たる組織と事業について規定しておるものであります。即ち同法によりますと、組合の強制設立、組合員及びアウトサイダーの組合統制への強制服從、組合の統制規定の設定等
○苫米地義三君(続) ある地帶には多くなつている、ある種類には少くなつております。それらを十分整理いたしまして、國民の御期待に副うように努力したいと考えているのであります。(拍手)
○苫米地義三君(続) さような事情でございますので、相当増加いたしていることは事実でありますし、それゆえに、配置轉換の不要ということはないのでございます。
○苫米地義三君 辻君の御質問に対しまして、私からお答えをいたしますが、運賃のことと、人員の配置轉換及び整理のことにつきましては、実は相当詳しく事情を申し上げたいと思うのでありまするけれども、時間の制限がございまするので、思うようにまいりません。詳細のことは、特に他の時間をとりまして、お話を申し上げたいと思います。 ただいまのお話は、政府が考えておりますような人員の整理は、官業からまず範を示せ、こういうことでございまして
○國務大臣(苫米地義三君) 海陸運送の貨物に対しまして為替の取引をしたらどうかということに対しましては、極めて必要なことだと存ずるのでありまするが、最近終戰後この制度が実行されておりませんので、甚だ遺憾とするところでありまするが、秩序が回復いたし、一般の商取引が昔に還りまして荷為替の取引が励行されることを期待いたしておる次第でございます。
○國務大臣(苫米地義三君) 只今加藤さんのお尋ねの中の船舶に関する件だけをお答えいたします。船舶運営会をどうするかということでありまするが、戰時中に作られました法律は一應解消いたしまして、新たなる構想の下に船舶の統一的な運営をやつて行きたいと、こう思つておる次第であります。尚この機会に、機帆船その他に相当戰時中作られました法律がございます。これを一括いたしまして、海運組合法を一應廃止いたしまして、そうして
○國務大臣(苫米地義三君) 高良さんのお話のうち、運賃値上に関する点につきまして私からお答えいたします。 物價の引下げ運動が一方に行われておる際におきましてすべての物價が騰がる。殊に運賃が騰るということは実に國民生活の上において非常に遺憾であることは私も深く感ずるところであります。この機会に運賃の値上問題の経過を一應申上げて御理解を願います。從來の運賃そのままで参りますれば、本二十二年度の予算は八十四億円
○苫米地國務大臣 それは金としてはやつてよいと思います。ただ収支計算としましては、これはおのずから經理が違うわけであります。金の融通はやつてよかろうと思います。しかしこのことは損に立てるのではなく、經理上固定資産に振りかえる、經理の面では支出に立てるものではないと思います。
○苫米地國務大臣 今のお話は収入が相當過分にあればそういうことやつてよいと思いますが、さつき申し上げるように現在の値上げによつて生ずる収入は、おそらく物價の高騰、その額と大差がないのだろうと思います。從つて固定資本でやるというほどの餘裕がないのではないかと思うのでありますが…。
○苫米地國務大臣 お尋ねの第一點は、鐵道事業は獨立採算制でやれるかどうかという基本的な考え方のようであります。鐵道企業は國有國營でなされますけれども、經理の面におきましては私はやはり獨立採算制のとれるような經營をしていきたいというのが建前だと思うのであります。しからば今囘の値上げによつて獨立採算ができるかどうかという問題につきましては、これは昨年以來の運賃値上げの思想は、どこまでも獨立採算を基本として
○國務大臣(苫米地義三君) 伊東君の御質問の中私に関する点におきましてお答えをいたします。海運のことにつきましては、過日板谷議員の御質問に対しましてお答えいたしました通りでございますが、御承知のように現在の海運力は戰争の災害によりまして非常に輸送力を減退いたしておりまして、これを陸運の力に比較いたしますれば僅かに十分の一位になつておるのでございます。即ち鉄道輸送は年額一億万トン位の輸送力がありますのに
○国務大臣(苫米地義三君) 板谷議員から私に質問のありましたのは二点であろうと思います。 第一点は、我が國の運輸行政が陸主海従、即ち陸に重く海に軽い、これを海陸並行せよという御説のように伺いました。 第二点は、海運事業はできるだけ民営に移すべしというような御趣旨であつたと存じます。そこで第一点の陸主海従の嫌いがあるという行政機構に対しましては、左様ではございません。運輸省には海運総局、陸運監理局