2000-11-21 第150回国会 参議院 国民福祉委員会 第5号
○参考人(糸氏英吉君) 高齢者医療の問題は、先ほどから盛んに抜本改革が果たされなかったということをおっしゃいますけれども、抜本改革というのはそう一年や二年でぽんぽんと二十一世紀を決めてしまうというようなことはとてもじゃないができない。それは、二十一世紀に生きるこれからの人々のために本当に役に立つ抜本改革は、これは慎重にも慎重を期してやらなくちゃいけない、早くできればいいというようなものでは私はないと
○参考人(糸氏英吉君) 高齢者医療の問題は、先ほどから盛んに抜本改革が果たされなかったということをおっしゃいますけれども、抜本改革というのはそう一年や二年でぽんぽんと二十一世紀を決めてしまうというようなことはとてもじゃないができない。それは、二十一世紀に生きるこれからの人々のために本当に役に立つ抜本改革は、これは慎重にも慎重を期してやらなくちゃいけない、早くできればいいというようなものでは私はないと
○参考人(糸氏英吉君) まず、武見先生の御質問にお答えいたしますが、予防給付の問題でございます。 御指摘のとおり、二十一世紀は、一言で言えば治療から予防の時代と、こう言ってもいいくらいに、病気になってからでは遅いんだと、その前に、病気にならないような手だてを、あらゆる現代の診断技術を駆使して病気にならない手だてを考える、これがこれからの二十一世紀の医療のあり方だろうというふうに考えてもいいんじゃないか
○参考人(糸氏英吉君) 糸氏でございます。 今度の改正につきまして、健康保険法に関連して御意見を申し上げたいと思います。 医療は、日本国憲法が保障する国民の生存権、健康権を守る上で必要不可欠なものであり、また社会保障の基本となっているものであります。財政など目先の対応に追われることなく、国家の理念を反映させ、国の将来像を描くという姿勢で臨むべき課題であると、かように考えております。 さて、戦後半世紀以上
○糸氏参考人 お答えいたします。 老人医療費の適正化を具体的にどうするのだという御質問でございます。 これはなかなか難しい問題でございますけれども、私、申しますのに、老人の絶対数がふえるという客観的な事実は、これは仕方ないと思うんですね。恐らくこれから二〇四〇年くらいまでは、特に後期高齢者の絶対数が圧倒的にふえてくるということはやむを得ない。そういう意味で、医療費というのは単価掛ける量でございますので
○糸氏参考人 はい。 一般医療保険制度は、原則として保険料と自己負担による保険原理で運営し、予防医療の充実、高度医療の普及などを図ることにより、疾病の発症や重症化を回避しようという考えであります。制度の創設とあわせて、現場の対応として切り離して考えることのできない医療と介護を、高齢者、一般世代それぞれの保険制度の中で統合していくということも提案しております。 生産世代人口が減少していく中、めりはりのある
○糸氏参考人 日本医師会の糸氏でございます。 本日は、医療法並びに健康保険法の一部改正について意見を申し述べる機会を与えていただきましたことを、心から御礼申し上げます。 まずは総論的に、医療は、日本国憲法に示す国民の生存権、健康権を守る上で極めて重大な意義を持っております。また、社会保障の基本となるものであります。目先の対応に追われることなく、国家の理念を反映させ、そして国の将来像を描くという姿勢
○公述人(糸氏英吉君) 私は、今回の改革でやはり中心的な課題は、今の医療の財源の入り口のところ、これは現在最大の収入は保険料でございます。その次は国庫負担、公的負担それからあとは患者負担、こうなっておるわけです。これが大体今のところ、大まかなところで約六対三対一というような形になっておりますけれども、この負担率の組み合わせというのは、今後、高齢社会の中で適切かどうかということを、これはあらゆる階層の
○公述人(糸氏英吉君) 今回の健保法改正の意義でございますけれども、先ほど河北さんもおっしゃいましたように、当初国民皆保険制度ができた社会的な背景と、それから五十年近くになった今日と社会的な背景が全く変わってきたということでございます。 そして、特に特徴的なのは、保険原理と保障原理というのが全く我が国では混然といいますか非常に交錯した状態であった。これの整理ということがなしには、これから二十一世紀
○公述人(糸氏英吉君) 糸氏でございます。よろしくお願いいたします。 私は、日本医師会を代表した形で意見を述べさせていただきます。 まず、今回の改革の基本的な理念についてでございますけれども、我が国は憲法第二十五条によって、すべての国民が健康で文化的な最低限度の生活を営むことが保障されております。したがって、医療保険改革に当たりましては、何よりもこの基本的理念を踏まえながら推進を図るべきだと考えております
○糸氏参考人 外来老人の負担についてでございます。 医療保険審議会で、日本医師会は定額制で、ほかの方はほとんど定率制を主張されたということは、先ほど塩野谷先生おっしゃったとおりでございます。 なぜ日本医師会はそれほどまでに定額というものに固執するのかといいますと、理由は幾つかあるわけですが、一つは、基本的には、抜本改革というものをやりながらいずれは全保険制度を定率制に持っていくということ自体には
○糸氏参考人 ただいま御質問のありました出来高、定額制、この問題でございますけれども、私どもは、今の診療報酬点数をごらんになればわかると思いますが、現在、出来高、出来高といっても、これはよく見ますと診療行為別の定額制と言っていいのじゃないかというふうに考えております。十五年、二十年にわたる医療費抑制政策の中で、今の診療報酬点数はかなり細かいところまで定額制がしみ込んできております。 例えば胃がんの
○糸氏参考人 日本医師会を代表して、一言述べさせていただきます。 基本的な考え方でございますが、我が国の医療保険制度は、国民皆保険制度が創設されてからもう三十五年という長い月日がたちまして、今や世界で最もすぐれた制度として高い評価を受けていることは御存じのとおりでございます。しかし、高齢化が急速に進み、労働人口が減少し、しかも経済成長が鈍化する中で、この皆保険制度を引き続き堅持して、適切な医療、良質
○糸氏参考人 まず、特養の方でございますけれども、現在、厚生省の通知の中で、特養もそうですが、老健施設もそうでございますが、そこに入っている患者さんとその主治医との連絡ということは、みだりに往診してはいけないということが書いてあるわけです。それでは、特養が医療サービスをちゃんとやっているかというと、これはほとんど名義を貸している程度のことで、余り、きちっとやっておられることも多いのですが、やっておられないところも
○糸氏参考人 先ほども申しましたように、私どもは、今度の介護保険はまさに医療保険改革の第一歩と。やむを得ず、今まで介護も医療も同時に医療保険の中でカバーしてきた、また、現在やっておるわけでございますが、いずれはこれはやはり分離すべきだろうというふうに考えます。 その場合、介護保険の費用分担につきましては、これは既に法案に出ておりますように、税で半分、残りが保険料ということになっております。医療保険
○糸氏参考人 日本医師会の糸氏でございます。 私は、医療を担当する立場からいささか意見を述べさせていただきたいと思います。 昭和三十六年、国民皆保険制度が創設されましてから、はや三十六年の年月が経過いたしました。この間、我が国は世界一の長寿国を達成し、また、もうすぐ世界のどの国も経験したことのない超高齢社会を迎えようとしております。 しかし、御存じのとおり、高齢社会の実現がいざ現実になってみますと