2004-06-01 第159回国会 参議院 厚生労働委員会 第21号
○公述人(神代和俊君) 日本の場合は、御承知のように、昭和十九年に現行の厚生年金になったときは完全な積立式で、しかも平準保険料で一一%というべらぼうな高い保険料を取っていたんですが、昭和二十三年に戦後の混乱とGHQの指令、指示があって三%というとんでもない低い率に下ろしたわけですね。当初は完全な積立方式、ある意味で、そういう意味で分かりいい制度だったはずなんですが、三%にしたら積立てでやれるわけがないんで
○公述人(神代和俊君) 日本の場合は、御承知のように、昭和十九年に現行の厚生年金になったときは完全な積立式で、しかも平準保険料で一一%というべらぼうな高い保険料を取っていたんですが、昭和二十三年に戦後の混乱とGHQの指令、指示があって三%というとんでもない低い率に下ろしたわけですね。当初は完全な積立方式、ある意味で、そういう意味で分かりいい制度だったはずなんですが、三%にしたら積立てでやれるわけがないんで
○公述人(神代和俊君) スウェーデン方式で一番なじまないのは所得比例の方式だと思います。これは、やはり税の完全な、所得税のですね、納税者番号制度が完全に施行されて所得の把握が一〇〇%自営業についてもできる、お医者さんや弁護士さん、たくさんいらっしゃると思いますが、農民だけじゃなくてですね、そういう人の所得把握ができるようになれば非常に理想的な制度だと思いますが、それができないのが一番の問題で、スウェーデン
○公述人(神代和俊君) 私の申し上げたいことは、お手元に五ページのメモが提出されております。これ全部丁寧に説明しますと時間が足りませんので、これに基づいて要点をかいつまんで申し述べさせていただきます。 その前に、ちょっと恐縮ですが、お配りした資料の四ページにちょっと二か所誤植がございますので、御訂正をいただきたいと思います。四ページの真ん中辺に(4)というところの見出しが入っておりますが、見出しの
○参考人(神代和俊君) スウェーデンのやり方がそのまま日本に持ってこられるとは私は考えていないんです。ただ、スウェーデン方式の非常に魅力的な部分は、そこのメモの最後の方に、括弧の中に書きましたような点ではないか。特に経済調整スライド方式と、平均寿命が延びた場合に自動的に年金が減らせる制度になっているんですね。ですから、これはむしろ将来的に言うと給付を引き下げるビルトインスタビライザーみたいな制度をとっているということで
○参考人(神代和俊君) 空洞化についての議論は、先ほどの桝本さんの表現もそうですが、確かに大事な問題ではありますが、私は括弧つき空洞化と書くことにしております。不必要に誇張されている面が多い、特に新聞等の書き方にそういう書き方が非常に多いのは遺憾なことだと思います。 と申しますのは、国民年金の保険料を納めていない人は三種類ございます、先生も御存じだと思いますが。一番多いのは免除者の約四百万人というのがございます
○参考人(神代和俊君) 今回の年金改正法案は少子高齢化が従来予想していた以上のスピードで進行していくことに伴う年金財政の収支バランスをとるということを基本的な枠組みにしていると思います。 御承知のように、平成九年一月の人口推計と平成四年九月の人口推計との差を見ますと、男女平均の六十五歳時点における余命年数が二十・三年から二十一・一年に四%増加しております。また、合計特殊出生率は一・九一から一・六一
○参考人(神代和俊君) これはもう非常にたくさんあります商品の個々について、正確な国際競争力を比較するというのは至難のわざでございますけれども、一番わかりやすい、例えば自動車の例なんかでは、アメリカの運輸省が出した報告書等がございますけれども、大体日米間に今自動車一台当たりで最低千五百、多分千七百ドルから二千ドルぐらいのコスト差があると言われておりますが、これを縮めるためには非常に非現実的な仮定をいろいろ
○参考人(神代和俊君) お手元に若干資料が用意してございますので、まず十七ページをちょっとごらんいただけますでしょうか。 そこに「技術進歩と労働問題」の関連図のようなことが出ておりますが、技術進歩が発生するといろいろな変化が起こるわけでありますが、まず新製品が出てきて新製品をつくるための雇用が生み出される。あるいは生産性が向上して値段が下がります。値段が下がると需要がふえる。しかしこのふえ方は価格弾力性
○参考人(神代和俊君) 神代でございます。 今ちょっとお手元に資料をお配りさしていただいておりますので、それをごらんいただきながらお聞きいただきたいと思います。 私十五分ほど早目に来たんですが、資料がございまして、ちょっと手違いでおくれておりますが、まもなく資料が参りますので、参りましたらそれをごらんいただきながらお聞きいただきたいと存じます。 初めに技術革新の問題、特に雇用・労働、中小企業等
○神代公述人 私が特に中期的な雇用対策としてせひもう少し補強していただきたいと申し上げた要点は、労働時間の問題は別としますと二つあったわけでございまして、一つはやはり公共サービス面の緊急の、これはある意味で緊急避難的な政策で、一般論としては余り賛成できないことが多い政策なんですが、にもかかわらず、そうした対策もやらなければいかぬということをさっき申し上げた。それは繰り返しませんが、もう一つは、やはり
○神代公述人 恐らく、私に対する御質問の趣旨は、教員、看護婦その他公共的なサービスでの雇用の拡大とか時間の短縮ということに重点を置くとすると、民間の活力を阻害するのではないかという御懸念から出ているのではないかと推察をいたしますが、私は、基本的な雇用政策があくまでやはり財政金融政策にあるということを前提にしてお話をしているわけでございまして、ただ、現在置かれている財政的な諸制約の中では十分なマクロ的
○神代公述人 横浜国立大学の神代でございます。 私は、今回の予算案で論じられておりますいろいろな問題、特に雇用の角度から全体を拝見いたしまして、ぜひ補強をしていただきたいと思います点を二、三申し述べさせていただきたいと存じます。 まず、全体的に現在のマクロの経済情勢から判断いたしました場合に、何といっても雇用の改善を非常におくらしております基本的な原因がマクロ的な需要の不足にあることは申すまでもないと
○神代参考人 先ほど御報告申し上げましたときに、情報の公開ということはOECDのガイドラインでもかなり重要な項目としてうたわれておりますが、実際にこれをやろうとなると非常にむずかしいということだけ申し上げたわけであります。 御質問の内容なんですけれども、たとえば日本に現在進出している多国籍企業につきましても、私の知る限りでは、わりに小さな一つの金銭登録機をつくっている会社が、あれは多分一部上場ですか
○神代参考人 むずかしい御質問なんでどういうふうに答えていいかちょっとあれなんですが、多国籍企業が国際経済の発展にとって基本的に貢献をしているという事実は、先ほど私冒頭に申し上げたように認めなければならないし、またわが国の企業もそうした意味で世界に受け入れられる必要があるというふうに考えておりますが、にもかかわらず、先ほど申し上げましたようないろいろな理由で外国に企業が出ていった場合には当然一定のトラブル
○神代参考人 私も、先ほど小島先生が冒頭に提起されましたような、今回のこの小委員会にわれわれが呼ばれた趣旨についてかなり疑念を持っておりましたが、先ほどの御説明で一応納得をいたしました。ただ私は、ほかの先生方と少し専門が異なっておりまして、国際経済とかあるいは企業会計等の専門ではございませんで、労働経済、労使関係の専門という立場から従来この問題にアプローチをしてまいりました。したがって他の先生方とは