1949-05-18 第5回国会 衆議院 運輸委員会 第22号
○田中(堯)委員 認可を出す場合には、運輸審議会の議を経ることになつておりますが、ここに掲げてあるいろいろな基準を見ると、非常に漠としているわけであります。たとえば「当該事業の経理的基礎が確実性を有すること。」これは確実性があるといえばある、ないといえばないというような、非常に漠たる基準であります。こういう規定であると、結局いろいろな情実関係がつきまとつて、認可を受くべきものが受けられないというようなことになると
○田中(堯)委員 認可を出す場合には、運輸審議会の議を経ることになつておりますが、ここに掲げてあるいろいろな基準を見ると、非常に漠としているわけであります。たとえば「当該事業の経理的基礎が確実性を有すること。」これは確実性があるといえばある、ないといえばないというような、非常に漠たる基準であります。こういう規定であると、結局いろいろな情実関係がつきまとつて、認可を受くべきものが受けられないというようなことになると
○田中(堯)委員 買収鉄道の拂下げについては、法的な措置をとられるのか、もし法的措置をとるとすると、個々のものを拂い下げる法律でやるか、または一括した基本的な法律をつくつてやらせるのか、その点をお尋ねしたい。
○田中(堯)委員 ただいま議題になりましたこれら請願の趣旨は、近く阪和線が拂い下げられるやに聞くが、該鉄道は、國鉄なればこそ、今日のような復興ができたのであつて、各駅の整備、從業員のサービス等も國鉄となつてからは面目を一新し、私鉄に比べて料金も安く、関係住民は多大の利便を受けているのであるから、阪和線拂下げに反対するというのであります。
○田中(堯)委員 本請願の要旨は和歌山縣田邊市から、東牟婁郡請川村に至る國営自動車熊野線は、該地区唯一の交通機関で、熊野奧地と田邊市とを結び、豊富な農、林、鉱、工産物の輸送幹線であつて、最近政府は省営バスの拂下げを計画中の由であるが、これが実現すれば、運轉回数の減少、運賃の倍加により、地元民の不利不便はもちろん、生産輸送を阻害するごと多大であり、開発事業にも支障を來すこととなるのは必定であるから、熊野線拂下
○田中(堯)委員 結局幾らか上ることになるのですが、今までもらつておつた格差、これに比べて格差はどういうことになりますか。今の格差よりも、船員にとつて有利になるのですか、不利になるのですか。不利になるのでしようね。不利になるとすると、どの程度になるのですか。
○田中(堯)委員 これはここで見るだけで、非常に実感が伴わないわけ事なんですが、この百分の十二を、越えてはいけないとか、百分の三十を越えてはいけないとか、俸給の合計額の百分の十を越えてはいけないとかいうこのおしまいに三つほど規定がありますが、その中の二について、もう少し詳しくお話願いたいと思います。
○田中(堯)委員 從來の航路標識に関する規定が非常に古いものであることは私どもよくわかつておりますが、さて今度の改正法の趣旨は、結局するところ海上保安廳の権限が非常に拡大をされて、従来相当自由にやられておつた航路標識関係が、たいへん束縛を受けることになるのでありますが、そこでお尋ねしたいことは、従来のままであつて、いろいろな不都合、事故その他が起きたために、こういうふうな法案が出たのであろうと思いますので
○田中(堯)委員 石炭積地で切符を出すということは、なるほど石炭を積むといつて、実はいろいろ別のものを積んだりするおそれがあるので、石炭と発券とをチエツクするという制度になつておるのだと思いますが、本件のお願いでは、当券はもちろん石炭積地でなれてけつことであります。ただその切符さえ持つておれば、便利な所で、石油をもらうことができるようにしてもらいたいというのでありまして、ひとつ千年村区域で石油の配給
○田中(堯)委員 請願の趣旨は、石炭輸送に新し機帆船に絶対必要である燃料油の補油問題でございます。戰時中より石炭積地にて全量補油制が実施せられ、今日に至つておりますが、機帆船運航業者としては、石炭積地補油制はあらゆる面において、不便、不自由であるにかかわらず、今日までがまんをじて運航に当つております。その一例を示しますと、石炭積込みと同時に、出帆の準備にとりかかり、第一に天候を見定め、第二に潮流の関係
○田中(堯)委員 第二十五條に「海上保安廳長官は、水先人又は水先人の組合」とありますが、この組合はどういうものですか、労働組合ですか、何ですか。
○田中(堯)委員 第二項は、結局水先人を雇わなければならないという第一項を受けて、しかし水先人を置いたからといつて、船長は何ら責任を解除されるものではないということになつているわけであります。私の言うのは、今の事件のように、水先人の言うことを必ずしも聞かなくてもいいということになるのですが、意見がわかれた場合に、どちらの意見が決定的な力を持つかということについての規定がなければならぬと思うわけです。
○田中(堯)委員 第十七條についてお伺いいたします。第十七條を読みますと、結局船長は水先人を雇つて水先人のさし示す通りに航行しなければならない。しかもその間また事故が起きた場合の責任は、船長にあるということになるわけであります。この間の例の有馬丸事件、いわゆるシャムの米を積んで帰つて來て、水先人に水先をやらしたら、酔つばらつておつて、右へ行くとこるを左へ行つた。船長がそれはいかぬと言つたにかかわらず
○田中(堯)委員 それが一律でないとすると、ある船主はこれをうまく運用して、たいへん利幅を出して來るかもしれないし、ある船主はただ銀行に預けつぱなしにして、銀行利子しかとれないということもある。これは金にしるしがないわけですから、どれほどの金が上つたか、利子が上つたかということはわからないわけですが、その船舶所有者の言う通りに、その間の利子を算定することになるのですか。
○田中(堯)委員 そこで委員会の決定を大臣が不承々々ながら実行して、はなはだおもしろからぬ結果になつたというその責任は、たれがとるのですか。
○田中(堯)委員 そうすると、大臣は運輸審議会がかようかようの決定をやつた、しかしそれはいかぬというならば、場合によつては無視してもいいというわけですか。
○田中(堯)委員 審議会のことについてですが、どうもはなはだはつきりしないと思うのです。徹底せる民主主義政治をやろうという今の社会において、どうもはなはだわけのわからぬものを置いております。ついてはこのことについてひとつお聞きしたいのは、かりに運輸審議会と大臣との見解が相反した場合にはどうなりますか、それをまず伺いたい。
○田中堯平君 日本共産党を代表しまして、本案に反対の意見を申し述べます。 政府は、本案の説明に当りまして、その要旨は独立採算制を維持するため、それから旅客運賃だけを上げて貨物運賃を上げないことは物價に悪影響を及ぼさないため、この二つにつきるのであります。まず、一体貨物運賃だけをすえ置きにして旅客運賃だけを引上げて、それで物價に作用がないかどうかということを考えてみたいのであります。旅客運賃を引上げましても
○田中(堯)委員 私は全般的を調査たいへん結構ですが、時間と人員と経費の問題もありましようし、私が今提案いたしました点だけでもたいへんな調査になると思います。そこでやはり以上申し上げました二点を中心に、調査をするということにひとつおとりはからい願いたいと思います。
○田中(堯)委員 緊急動議を提出いたします。実は本案運賃値上げの審議に際しまして、昨日來私の申し上げましたように、いろいろ國鉄の経営について合理化を要する面があると思うのであります。それでこれを同時に審議をしていただいて、また質疑を続けて行きたいと思つておつたのでありまするが、ぜひとも一日から値上げの関係上、これはちよつとむずかしいということになりまして、差控えておつた次第であります。ところですでにこの
○田中(堯)委員 旅客運賃値上げの政府の説明要旨は、要するに独立採算制の建前から、二百三十億の國鉄の赤字を穴埋めしなければならないということと、これを貨物運賃の値上げに求めるならば、結局また物價の値上り、インフレ促進ということになるので、旅客運賃の値上げに、この穴埋めを求めるという三点に盡きるのであります。ところでその前者、独立採算制のことはしばらくおきまして、あとまわしにしまして、貨物運賃の値上げはやら
○田中(堯)委員 輸送原價を考えて、それに適合するような運賃の値上げをしようという考え方と、それから今古藤さんのお考えのような、戰前に比べて、物價の値上りの倍率に應じて値上げをしろという考え方と、二つあると思うのです。ところでもう一つ古藤さんにお尋ねしたいのは、私どもの考えでは、現在の基準で輸送原價を正確に出して、それに適合するような運賃を出すことこそ、独立採算制の精神に適合するのではないかと思うのですが
○田中(堯)委員 関連してちよつとついでに古藤さんにお尋ねしたいのです。あなたの御意見では、今度の國鉄の旅客運賃六割値上げは大体しかたがない。今日おいでになつた方々のうちで、ただあなただけが、運賃値上げを承認された形になつております。その論拠は、先ほどお伺いしましたところでは、物價の値上りの倍率がマル公でも百十倍になつておるのに、貨物は七十五倍、旅客は五十七倍であるから、それでこの際六割程度の値上りは
○田中(堯)委員 今度の政府案のように一挙に六割の旅客運賃値上げをやる。しかもそれによつて二百三十億のマイナスをカバーしようというわけですが、そうしますと、一箇年二百三十億ほど、ともかくも運賃がふえるわけですから、これが物價方面にどういうふうに影響するかということを、もうちよつと詳しく、もしお見通しがあれば、話していただけませんでしようか。
○田中(堯)委員 もう少し御丁寧にお答え願いたい。私のお尋ねした点は、國有財産である限りは、財政法にも憲法にも規定がありますが、何々の路線を何々に譲渡するということは、立法府を通過しなければ、できない。これは從來のしきたりであり、法の規定するところである。それを一括してコーポレーシヨンに所有権を移轉することは許されない、という意味のことを言つておるのでありますが、それに対して一括してもよいというお考
○田中(堯)委員 そうしますと、これは現下の見積りなら何百億という財産、になると思うのです。さつきのお話だと七百何ぼということですけれども、そうい重大なる國有財産を、ただ個別個別でなしに、一括して一片の法律をもつて、がさつとコーポレーシヨンに引継がれるということになつております。こういうことは、私どもの考えでは憲法違反だと考えますが、大臣の御所見はいかがですか。
○田中(堯)委員 このパブリツク・コーポレーシヨンというのは、どうもはなはだ概念がはつきりしないのですが、本法を見ても、施行法を見ても……。第一非常に不明瞭なのは、一体國有財産は、今度はどうなるのですか。コーポレーシヨンの所有権に移るのですか、移らぬのですか、それをひとつ伺いたい。
○田中(堯)委員 運輸大臣にお尋ねしたいのです。これは今日の議題とはちよつと離れるのですが、一昨々日運輸大臣は本委員会で、戰時中に買い上げた私鉄を、今度拂い下げることで、いろいろと今何人にどういう値段で拂い下げるかということについて、研究中であると言われておつたのであります。ところで、バス、路線はどういうふうになつておりましようか。
○田中(堯)委員 本多國務大臣にお尋ねしたいのです。私おそく來て重複すればたいへん恐縮ですが、道監の地方委讓に反対という意向が、この委員会でも圧倒的だということは、御承知のことと思います。またその理由は、ここで私が繰返すまでもなく、堂々たる理由がたくさんあるのであります。これも御承知のことと思います。ところがそれにもかかわらず、政府では、どうでもこうでも、これを今度取上げるということでございますが、
○田中(堯)委員 柄澤委員からすでに一度触れた問題ですが、運輸当局としては、明らかに最初には旅客運賃はすえ置く、どうしても上げなければならぬのなら、貨物運賃を引上げるという御方針に、明らかに本委員会に対して加賀山長官その他の政府委員の方々からも漏れておるのであります。ところが、それから旬日ならずして、ここに現われた案を見ると、全然正反対の案となつて、旅客運賃は引上げる、貨物運賃はすえ置くということに
○田中(堯)委員 一体予算がきまる前に、その各部門を構成する、こういうふうな運輸部門の問題も、委員会に付託さるべきだと私どもは解するのです。予算がきまつた後になつて、わくだけはちやんときまつてしまつて、どうにもならなという今日、しかも期日は五月一日から運賃値上げを実施しなければならね。開けば切符にもう刷つてある、につちもさつちも行かぬから、どうでもこうで、ひとつ通してくれという態度に見えるのですが、
○田中(堯)委員 もうすでに予算がきまつておるのですが、してみると、この委員会でいろいろと運賃値上げの問題を審議してみても、これで実際的にいろいろ効果を発揮し得るかどうか、ただおしやべりに終ることになるのか、それともここで修正案なり、いろいろな案ができるということならば、また予算のあの確定した範囲内で、幾分これを受入れることができるかどうかという点について、大臣の御見解を承りたい。
○田中(堯)委員 そういたしますと、今の御答弁では、やめたのは職員の完全な自発的なことであつて、官側の方から勧誘をしたということは、全然なかつたという御趣旨と思いますが、実は私の方ではいろいろな事実の報告を受けているのです。たとえば福島管理部では、三月二十八日に管理部長から現場長に対して指令が出ておりますが、それによると、四月一日以降退職者の退職賜金はどういうことになるかわからぬ、三月三十一日までの
○田中(堯)委員 ちよつと、大臣も見えておりますので、緊急に二つほど質問したいことがあります。第一は、三月末から四月にかけまして、國鉄では三月中に任意に退職すれば、現行制度で相当な退職金を出す。ところが四月になれば、退職金の問題はどうなるかわからぬぞというような、非常に從業員に対し不安を與える、惡く言えば官側の方で一種の詐術を用いて、そういう態度に出て、中には張紙をやり、あるいは正式に訓示のような形
○田中(堯)委員 本請願の要旨は、福島縣双葉郡久之濱町並びに大久村は、農、漁、鉱産物に富み、近年著しい発展を遂げつつあるが、これがため久之濱駅の乗降者も激増し、日に数千人を数えるに至つているが、該駅には跨線橋の設備がないため乗降者の不便、危険がこの上もない。ついてはすみやかにこの駅に跨線橋を架設されたいというのであります。
○田中(堯)委員 本請願の要旨は、羽前千歳駅は、昭和八年に開設されて以来その発展目ざましく、現在は当初に比ぶれば、該駅利用の旅客数並びに取扱小荷物数量は六倍に激増し、将來農産物、工業生産品の積出駅として発展するものと予想される。しかるに該駅はいまだに車扱いをしていないので、貨物の輸送に遠く北山形駅、山形駅、楯山駅及び漆山駅を利用しているので、多大の時間と労力とを費している実情である。ついてはすみやかにこの
○田中(堯)委員 國有鉄道法はまだ施行になつておりませんが、それの四十何條かで、なるほど長官の言われる通り運輸大臣の認可を経れば拂下げができるという規定にはなつておりますが……。これは一番おしまいの附則の中にあつたと思いますが、國有鉄道に今の特別会計の資産、國有財産を引継ぐということになつておるようですが、引継ぐというのはどういうことか、所有権まで影響するという意味か、ただ一時保管せしめる、管理せしめるというだけの
○田中(堯)委員 不用品または不急品として二十四年度に大体どのくらい拂下げをされる予定であるかということにつきましても、品目、数量、價格等について今の柄澤委員の申出もありましたが、これにつけ加えて資料をいただきたいと思います。それから前会私から二十二年度、二十三年度の不用品拂下げの実情を明らかにしてもらいたいという要求をしておりますが、これはなかなかたいへんでしようから、この次には、できましたならば
○田中(堯)委員 今田の議題とはおよそ関係のないことですが、不用品の拂下げについてその全貌が私ども知りたいのであります。運輸省は何しろ國営事業の大宗なので、非常に不用品の拂下げもその量が多いわけですが、昭和二十二年、二十三年度の全貌を知りたいのでありますから、それに関する資料を提供していただきたいということを要求します。
○田中(堯)委員 これを地方に委譲してはいけないという理由は、非常に強いと思うのであります。輸送行政の一元化、統一的な監督指導をしなければならぬという、非常に強い要請であると思うのです。先ほど局長からの御説明もありましたように、交通、ことに道路輸送というようなものは、やはり二、三縣下にわたつてやつておる。ただ地理的な一府一縣というようなものでこれを限つてしまつて、別々のてんやわんやのような指導監督をやるということであつては
○田中(堯)委員 ちよつと一言私から申し上げます。これはお尋ねではありませんが、共産党の方では委譲については反対でありますので、詳しいことは大臣は時間もありませから申し上げませんが、これだけをお含み願つておきます。
○田中(堯)委員 米窪委員の意見に賛成であります。なるほど滿尾委員のお話のように、三つのものが形式論理上は関連がないということも、一應のりくつでありますけれども、しかしわれわれはそういうような形式論をやつているのが、政治家の責任ではないと思う。ともかくもこの國有鉄道法を実施するということになれば、どうでもこうでも行政整理がつきものになつて來る。これはいかに何といつても事実ですから、仕方がない。だから
○田中(堯)委員 質疑をしないというのは、審議をこれからやられるわけですから、それは首相の施政方針演説が済んでからしでいただきたいということです。そうしないと根本がはつきりしないから、こういう問題をここでやつてみても、またいろいろにかわつて来るおぞれもありますし、そういうわけであります。
○田中(堯)委員 これは意見でも何でもありませんが、今お手もとにまわつております「國鉄復興のために」という施設白書を、国鉄労働組合から、ぜひ委員の皆さんにごらんいただきたいということで持つて見えましたので、お取次をいたします。
○田中(堯)委員 運輸関係の法案を未だ何もわれわれは見ておらぬのですが、十分な審議の時間を得たいために、早急にこちらへ提出されるように促進方をおとりはからい願いたいと考えます。