1953-07-10 第16回国会 衆議院 経済安定委員会公聴会 第1号
○渡辺公述人 ただいまのお尋ねにお答えいたします。鉄鋼業界以外の業界の現状から見て、この改正法案がパスしたならば他の企業面からも続々このカルテルの申請が起ると思うかどうかというお尋ねのようでありますが、これは私は不敏にしてどうもほかの業界の事情がどういうカルテルを要望しておられて、すぐに発生して来るかどうかというようなことは、私の口からはちよつと口幅つたようなことになりますので、直接のお答えは差控えたいと
○渡辺公述人 ただいまのお尋ねにお答えいたします。鉄鋼業界以外の業界の現状から見て、この改正法案がパスしたならば他の企業面からも続々このカルテルの申請が起ると思うかどうかというお尋ねのようでありますが、これは私は不敏にしてどうもほかの業界の事情がどういうカルテルを要望しておられて、すぐに発生して来るかどうかというようなことは、私の口からはちよつと口幅つたようなことになりますので、直接のお答えは差控えたいと
○渡辺公述人 ただいまの御質問にお答えいたしますが、第一の鉄鋼業界は本法の改正案が通過すれば、ただちに価格カルテルその他のものに突入する見当なのかどうかというお尋ねのようでございます。私どもは昨年この改正案が出されておりまする当時と今とは同じ状態だとは考えておりませんけれども、また再び昨年と同じような状態がいつ発生して来ないとも限らぬという不安は十分に持つておる次第でございます。昨今でも御承知の通りいろいろな
○渡辺公述人 私は製鉄業に従事いたしておるものといたしまして、製鉄業の立場からこの独禁法の改正に対する私どもの考え方を申し述べてみたいと存ずる次第であります。 もう皆様方御承知の通りの状況でございまして、終戦後わが国の製鉄業というものは非常に徹底的な解体を受けまして、一たびはみな賠償指定工場にまでなつたというような悲惨な状況にもなりましたし、また企業自体の経営内容も徹底的な衰微をこうむつたわけでございますが
○渡辺公述人 ただいまのお尋ねにお答えいたしますが、私はやはりカルテルの内容が生産者及び消費者を通じて国民経済的に見た立場からさしつかえがあるかないかということの認定は、主務官庁が一番把握しやすい地位にあられると思うのでありまして、生産業を主管する主務官庁でありましても一概に生産者の立場のみを考慮して需要家の方の立場を無視するというような行政的の認定は当然なさるべきものでないというふうに考えますので
○渡辺公述人 先ほど私は認可と認定の重複した制度は姿が悪い。むしろ改悪だと申し上げましたが、その内容を申し添えませんでしたために御質問がありましたが、私の前に植村公述人がやはり独禁法の建前自体はイギリス風なものにしてもらつて、初めからカルテルは悪だという見方でなしに、カルテルの運用の結果が不当な独占に堕するような結果が出たならば当然是正さるべきであるという考え方が、改正法律の根底をなすべきであるという
○渡辺公述人 独禁法自体の立て方の見解につきましては、大体私もただいま述べられました植村公述人と同様の見解を持つておるのであります。ただ重複しない範囲で私どもの考えを申し述べまして御了解を得たいと存じまするが、鉄鋼業の立場から、当面しておる協力行為が独禁法に衝突して参る、そういう径路をたどつて来た段階を事実に即して申し上げまして御判断を煩わしたいと思うのでありますが、御承知の通り鉄鋼業と申す業態は、