1956-03-29 第24回国会 参議院 地方行政委員会 第15号
○森下政一君 奧野さんに一つ伺いたいのですが、今度地方税法の改正と相待って、この国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律案というものは、非常な苦心をされて、地方財政の赤字解消のために、あらゆる財源をあさられたという御労苦のほどは、私もよくわかるのです。ところで一番私は考えなければならぬと思うことは、結局たとえば交付金にせよ、あるいは納付金にせよ、こういう方法で確かに一つの財源を確保はできるに
○森下政一君 奧野さんに一つ伺いたいのですが、今度地方税法の改正と相待って、この国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律案というものは、非常な苦心をされて、地方財政の赤字解消のために、あらゆる財源をあさられたという御労苦のほどは、私もよくわかるのです。ところで一番私は考えなければならぬと思うことは、結局たとえば交付金にせよ、あるいは納付金にせよ、こういう方法で確かに一つの財源を確保はできるに
○森下政一君 その考え方はこの年度ではさたやみになった。反対が非常に強くて結局これは政府与党が動いたのだと思う。大蔵省案と自治庁案との両方の妥協もできず、政府の意見がまとまっていないところに、この話を聞くやいち早く大府県、大部市あたりが反対陳情したということが実って結局さたやみになったと思うが、これはことしさたやみになっただけか、また来年こういう考え方が起ってくるわけですか。政府の態度はどうなんですか
○森下政一君 どうも今の答弁では、税務行政の難場からいえば、これは言うまでもなくそんなことはだれに開くまでもなく入場税の方が取りやすい、楽だということはよくわかるのですが、だからといって理屈の上では、財源調整の役割を果さしめるためには税種としては私は遊興飲食税の方がむしろ妥当なんじゃないかということを考えるのです。税務行政の難場を中心にしてものを判断してきめていくというのは私は妥当じゃないと思う。これはもう
○森下政一君 先刻小笠原君の質疑しましたことに関連しますが、この入場譲与税というものが、地方財政の財源調整の形式で、これが入場譲与税というものになってきましたが、その点から行くと、私は早川政務次官は、ちょっと行き過ぎだと考えると言われたけれども、遊興飲食税のごときは、より以上に地方財政の財源調整方式としてふさわしいところの税金じゃないかと、税種じゃないかということをむしろ考えるのです。だから入場税だけを
○森下政一君 小金さんにお尋ねいたしますが、もう先刻御承知のように、今度御審議いただいた公職選挙法の改正は、参議院ではいろいろな立場の者がおるのだが、それが審議に当りましては互譲の精神というものを発揮して、そうして懇談的にいろいろと逐条協議をとげまして、そうしてその過程にほおのおの所属政党にも持って帰って、そうして他日これが可決確定して、衆議院に送られたときに、衆議院の方で修正されるというようなことのないように
○森下政一君 ただいまの御説明はこういうふうに了承してよろしいのですね。連座規定を緩和しようという意味じゃない、こういう意図だと解釈してよいですね。
○森下政一君 政府にお尋ねしますが、小選挙区制というものを実施しようという意図で選挙法の改正が意図せられておるというようなことですが、そのときに立会演説会のことは今小林さんから質問があって、政府の考えはわかりました。 連座制というもの、これは私は選挙の公正を期する意味においては今後機会あるごとに強化する必要こそあれ、これを緩和していくなんというようなことは、選挙の公正を期するという意味からいうとよくないと
○森下政一君 事務当局の答えも、大体大臣の意向を体しておられるのでしょう、似たようなことで、結局大臣は二律的に考えるべきだとこの前おっしゃったけれども、今のお答えによると、結局、まあこの制度を創設することによって、派生的に、先刻申しますような新陳代謝が行われると財政的にも助かるところができる、だから財政上の救済にもなるということを認めておられるだけのことであって、計画的にこれくらいのゆとりができるだろうということは
○森下政一君 私大臣に一つ。本質的にお答えいただきたいのですが、過日この案の御説明のありましたのを繰り返して読んでみますのに、停年制の実施ということについてはどうにも財政的な事情というものが考慮に入っておるというふうには説明ではお述べになっていないのです。ところが過日文教委員会との連合審査の際にこれは二律的に考えてくれということ、停年制それ自体は職員の新陳代謝を公正にすると、そして能率を上げるのだと
○森下政一君 それはあなたおっしゃる通りに、非常に巧妙に答弁されておると思いますが、停年制それ自体は何にも財政上の理由で実施されるものじゃない。それ自体はどこまでも人事の刷新と新陳代謝と、それはそうも言えるでしょう。言えるだろうが、国家公務員にその時期にあらずとされているものを、同じ経済状態のもとにあるわが国の地方公務員にだけこういう道を開こうというのは、やっぱりその客観情勢、地方財政の赤字という問題
○森下政一君 私はこういうふうにどうも思えるのです。もしこの人事が停年制を実施していないために渋滞する傾きがある、それならば国家公務員の場合においても、同様のことが言えるのじゃないかと私は思うのです。そう年令構成の上において非常な懸隔があるとか何とかいうことは考えていない。で国家と地方と公公務員とも同じような制度の道を開くというふうなことは考えていいことじゃないかと思うが、それを地方公務員の場合に、
○森下政一君 たしか先週の火曜日に初めてこの法律案を本委員会が取り上げたと思うのですが、それから地方行政委員会のみならず、文教委員会からも申し出があって連合審査会も一回持った。さらに今日に及んでいるわけなんです。その間いろいろ質疑応答が重ねられて参りたのでありますが、どうもそれらを整理してみまして、まだどうもはっきりせぬと思いまする点を一、二指摘いたしまして、得心のいくように一つ御所見を述べてもらいたいと
○森下政一君 今のお話を聞けば、特に福祉事業に恩給組合が乗り出していくなんということは、単式簿記や複式簿記によってやるのなら経理が明確になる、これは当りまえのことです、常識なんです。それがうるさいなんということで反対しておることは……僕は反対というのは言語道断の話だと思います。これはなんですか、恩給組合の全国連合会の当事者は東京におるわけですか。
○森下政一君 お話わかりますが、その大会か何かがあって、小林さんが行って説得に努められて、ただいまの御説明などを承わって、了承したのですか、納得したのですか、結果はどうなんですか。
○森下政一君 皆さんのお手元に届いていると思いますが、全国町村職員恩給組合連合会というものがあるらしいのですね。その理事長の名によってこの法律案に反対だ、これは通過しないようにしてほしいというような陳情がわれわれの手元に参っておりますが、これによると、これまで地方自治法が基本的に必要な要点だけを法定しておって、他は地方公共団体の責任と自主性においてこれを処理するという形になっておる。それでそのやり方
○森下政一君 松岡委員長と私の両名は、福永専門員とともに一月十五日から二十一日まで長崎、佐賀、福岡の三県に派遣されて、地方財政の当面の諸問題、なかんずく地方公務員に対する期末手当増額支給の実施状況、並びに以下申し述べます二つの事項に重点を置いて調査を行いました。調査の方法としては三県各県庁所在地たる三市及び各県下において調査の目的から見て代表的と認められる数カ市町村について、各地方団体の首長側及び議会側
○森下政一君 各省にお願いして、万一災害等の発生した場合に弾力性のある使い方のできるような工合にお願いしたと言われたが、結局年度当初にそういうことを大蔵省がやったわけですね。それは何か書面でやっているわけですか。
○森下政一君 私は事務当局の原さんにもう一ぺん質してみたいんですが、途中で入って来ましたので、原さんと農林当局とのいろいろな質疑応答を聞いていないんです。しかしその後あなたが江田君に答えておいでになることを聞いて、先刻来こういうふうに了承したのです。予備費も少いことである、災害の発生も予想できない、そういうときに支障のないように公共事業費の一割を、大体そういうときに間に合うように弾力性を持たせる意味
○森下政一君 そこでそういう数字から類推して考えますと、地方側が非常に放漫であって、ことに公選市長ができてから人気取りのためにいろいろ無責任な放漫な支出をする、そういうことが赤字の原因であるというように論議する向きがある。それも確かにあるだろうと私は思う。過言ではなかろうと思うけれども、すでに大体七割五分、八割くらい近くまでが義務だとすると、考えてみますと地方の独自の裁量で使う経費というものが非常に
○森下政一君 せっかくそういうふうな御意図があるんならば、財政計画というものが適正なものだということは抜本的な改革が前提条件だということと思うのですが、せっかく努力してもらいたいと思うのですが……。 それから後藤さんに伺いたいんですが、これまで地方団体の赤字の問題につきまして、それは地方側が非常に放漫なんであるとか、あるいはそうでないのだ、中央の方が行き届かないためなんだというふうな責任論がずいぶん
○森下政一君 財政計画ですね。これまでいろいろ赤字が累積するようになったということについて、財政計画それ自体が果して適正なものであるかどうかということについては、世間でだいぶ論議がやかましい。これはもう御承知の通りなんです。これは非常にあなた方のやっておられる作業もむずかしい作業だとは思うけれども、各地方団体の実態を、数限りなく、相当数あるものを一まとめにして改革をしようというところに実は相当な無理
○森下政一君 私さっきから黙ってお聞きしておるばかりだったのでありますが、端的に一つお尋ねいたしますから、端的にお答えを願いたいのです。 この〇・二五期末手当、国家公務員の受ける処遇同様に、各地方団体が自主的に同様なことをしようと決定したからというて、それは行き過ぎだとこの際政府は責めることはできぬと私は思うのです、給与の実態から考えて……。同時に今度は政府同様に、既定予算の範囲内においてできるだけの
○森下政一君 非常に参考人お二人を長い時間おとどめしておって恐縮なんですが、ところで再建措置法についてどなたからも質問がないのです、今御両君の御意見に対して。今度の太田自治庁長官は私は地方団体側に非常に同情の多い方のように思うのです。私の聞きようが非常に甘いのかもしれませんが、ただいまの期末手当に対する問題のごときも、短期融資を大いに世話しようとおっしゃっておるから、もし皆さんの方で御要求があれば滞
○森下政一君 委員長、皆さんと一ぺん御相談願ったらと思うのですが、本日夕刻には大体本委員会に付議されるであろう法律案ができるというのだが、それまでに簡単な今御説明があったが、それで質疑を始めていくのでありますか。それとも印刷ができ上って、法案ができた後に、おそらくこの問題はこの国会ではかなり重要な問題なので本会議で説明もあるのじゃないかと思われる、その後に質疑を始めていくのか。きょうどういうふうにされるのか
○森下政一君 私は西郷委員とともに委員会を代表して京都で開かれた第十七回全国都市問題会議に出席し、あわせて滋賀県並びに大津市の財政調査を行いましたので、概要を御報告いたします。 都市問題会議は十月十九日、二十日の二日にわたり、京都で開かれましたが、今回の議題は「都市の社会福祉」であります。同志社大学教授、島田啓一君、京都市民生局長、中川忠次君等四君の主報告があり、第一、第二部会に分ち、三十数氏から
○森下政一君 私は、社会党を代表いたしまして質疑をいたします。本臨時国会は、地方財政の赤字対策を重要課題として召集されたと承知いたしております。つきましては三十年度に予想される赤字の額、そのうちでどのくらいの額に対して、どのような財政措置を講ずるか、財源措置を講ずるかということにつきましては、本国会の劈頭において、政府から当然説明が行われることを期待もし、かつ強く大蔵大臣の説明を要請したのでありまするが
○森下政一君 ただいまのお話大へんけっこうですが、そこで今おっしゃったような、たとえば経費の圧縮というような問題は、大蔵省だけを相手にして片のつく問題ではないので、こういうことについて何か自治庁として積極的に各省の協力を得るような工合の何か方策を講ずることがなければならぬと思うのですが、それは閣議で大臣に検討せいといってもあらゆる面から容易でないと私は思うが、どうですかね、そういう点は。
○森下政一君 先日のこの委員会で、大蔵大臣が地方財政の赤字の解消について大蔵省としてどういう考えを持っておるか、われわれの見るところでは、何とか抜本的な財源措置についての大臣が決心を持ってくれなければこれは容易でないという感じがあるのですね。そこでそういう点についてただしてみるというと、大蔵大臣の一応の答弁は、赤字ができた原因というものは国の責任ばかりではない、地方団体みずからも反省して責めを感じなければならぬ
○森下政一君 私もそれに関連しておるのですが、さっき起債と公債費の悪循環の説明を聞いたのですが、一般財源不足補てんのために起債なんということがかなり行われておるようなことになっておるが、戦後にはそんなものは全然ないと私は思う。一体そんなものは自治庁にしたって大蔵省にしたって許す道理はないと思うが、いつごろそんな法律をこしらえたか、ちょっとふに落ちない、それを一つ説明していただきたい。今の伊能さんの質問
○森下政一君 そうしますと、自治庁長官も常に本委員会でわれわれの質問に答えて言うのは、赤字解消の問題は三十年度限りではどうにもならぬ、従って三十、三十一両年度にわたる一つの大きな政府の施策の上において何とか根本的な抜本的な解決をすべきものだということは、これは口くせのように言っておられる。そこで自治庁長官みずからもこの委員会では、先ほど申し上げましたように、今継続審議になっておる法案を通してもらえば
○森下政一君 伺っておきたいのですが、いつの時期になりますか、とにかく来月は臨時国会が開かれると私は思うのです。その臨時国会はもう国民全体がどういう目で見ておるかということは、昨今の新聞にもしきりに書いておるように、これは地方団体の赤字、この問題を取り上げて、何とかこれに対する解決を与えるのが中心課題になる国会である。もとより、たとえば日ソ交渉とか、日比賠償とかいう外交問題もあるでしょうが、少くとも
○森下政一君 それは必要があるのだと思いますが、領収証の様式がそんなに何種類にも分れるというのはどういうことなんですか。
○森下政一君 そうすると、先刻長官の御説明の中に、とりあえず二百億という金の用意がある、そこで二十八年度及び二十九年度の分もそれで大体事務的には実際来年の二月ぐらいから必要が生じてくると思うから、今のところはそれでいいじゃないかというお話があったが、そうすると、二十九年度の赤字は予想以外に大きいものだということがわかったけれども、現在審議中の法律の内容を変えるということには何にも考えておられない、今
○森下政一君 そうしますと、二十九年度で明らかになった赤字を、現在継続審議になっておる措置法、これで処理しようということでありますか。
○森下政一君 いろいろ質疑応答があったのですが、そこで混乱しないようにはっきりもう一ぺん要約して確かめておきたいのですが、前国会で継続審議になりました財政措置法、これは先刻も小林さんが御指摘になったように、あれの審議、また提案された当時の御説明では、二十九年度の赤字というものは決算が、完了していないのでわからない、二十八年度までは大体四百六十二億だ、それに対する一つの措置として提案された、こう私は理解
○森下政一君 ただいまの御説明で私が新たに了承し得ましたことは、地方税の場合においては目的税といったようなものを創設しても、ある限られたことにはっきり使われるということが明瞭である限りにおいては納税者側の納得が得やすいと思う、一向差しつかえないことだという御見解を大蔵当局が持っておられるように了承しましたが、そう心得ましてよろしゅうございますか。
○森下政一君 渡邊主税局長にお尋ねしますが、この地方道路税は、道路整備五カ年計画に伴いまして、その財源充当のために創設するという先刻説明があったわけです。従って、私は明らかにこれは目的税の性格を帯びておると思いまするが、この税が実施されるのは道路整備五カ年計画の実施の期間だけと、こういうふうに考えてよろしいかということ。それから目的税の性格を持ったものを、租税体系の上に加えるということは異例に属すると