1951-02-23 第10回国会 参議院 農林委員会 第10号
○政府委員(最上章吉君) 先ず最初にナイロン関係でございまするが、ナイロンがでました当時は非常にいろいろの面において重大な脅威を與えたものでございまするが、戰前におきましては、アメリカにおいては生糸の大部分、八割程度は靴下に使われておつたのでございます。ところがこれは現在殆んどナイロンに取つて代られまして、戰争中生糸が輸出できなかつたということも手伝いまして、ナイロンの質の改良、量の増産というようなことのために
○政府委員(最上章吉君) 先ず最初にナイロン関係でございまするが、ナイロンがでました当時は非常にいろいろの面において重大な脅威を與えたものでございまするが、戰前におきましては、アメリカにおいては生糸の大部分、八割程度は靴下に使われておつたのでございます。ところがこれは現在殆んどナイロンに取つて代られまして、戰争中生糸が輸出できなかつたということも手伝いまして、ナイロンの質の改良、量の増産というようなことのために
○政府委員(最上章吉君) なお蚕糸業の我国の農家の経済上におきまする地位というものは、年々増大いたしておるのでありまして、殊に御承知のように養蚕は我が国の農家の経済上現金収入の最も重要なものといたしまして、今後もなおその増産に力を入れたいとかように考えておるのであります。殊に農村におきましては、御承知の通り、いわゆる余剰労力として婦女子の労力でも以て、比較的短い期間に相当まとまつた現金収入があるということにおきまして
○政府委員(最上章吉君) 蚕糸問題につきまして、殊に現存当面しておりまする若干の問題等につきまして大体のことを御説明申上げたいと思います。 第一に蚕糸の需給関係でございますが、昨年一月から十一月までの大体の需給の状況を申しますると、生糸の生産は十四万八千百二十四俵でございまして、このほかに約一万俵近くの坐繰り玉糸がございますので、両方合せますと約十六万俵の生産になつておるのであります。これに対しまして
○政府委員(最上章吉君) 結局生糸の増産の問題は繭を増産するということになるのでありまするが、これは一面におきましては関係の団体の養蚕団体等とも連繋をいたしまして、必要な繭の増産運動を起す、と同時に技術的な面から産業技術指導を中心に病蚕の防止でありますとか、或いは桑園の肥培管理、或いは優良蚕品種の普及というようなことによつて技術上の面から増産の指導をしたいとかように考えるのでありまするが、と同時に関係
○政府委員(最上章吉君) 最近生糸は非常に御承知のように値上りをいたしておるのでありまするが、これはまあいろいろの原因があるのでありまするが、一番大きな原因は、最近非常に内外におきまする需要が増加をいたしまして、昨年は機械生糸としてできましたものが十四万八千百二十俵、約十五万俵足らずでございまして、これにいわゆる座繰り生糸を入れましても、生産高が約十六万俵であります。これに対しまして、輸出は昨年は九万四千六百二十一俵
○政府委員(最上章吉君) 蚕糸局長でございますが、蚕糸局所管の二十六年度の予算につきまして簡單に御説明申上げます。 お手許に配りましたこの薄い紙について御説明申上げたいと思います。 まず第一に蚕糸局一般行政に必要な経費でございますが、本年度は三百六十万六千円の要求でございまして、昨年度に比較いたしまして五十四万九千円の増額になつておるのであります。これは主として人件費におきまして、いわゆるベース
○政府委員(最上章吉君) 只今の問題につきましては、本年は大体最近の情報によりますると、二千百万貫ぐらいの昨年は蚕の收繭高になつておるのでございまして、これは本年は二千三百万から四百万貫くらいの、尤もこれは天候に支配されまするので非常にむずかしいのてありますか、大体二千三百万から四百万ぐらいの收繭高を目標にしてやりたいと、かように考えておるのであります。従いまして二千五百万貫ぐらいには、来年は大体それに
○政府委員(最上章吉君) 只今のお話でございますが、第一にアメリカの価格の凍結令のことでございますが、これは只今申上げましたように、いろいろの記事が新聞に出ておりまして、これ以上のことはまだ何にもわからないというのが現状でございまして、又アメリカにおいてもはつきりしないようであります。併しながら絹織物の価格というものと、生糸の価格と同時に押えられますならば、最近における生糸の相当な値上りにもかかわらず
○政府委員(最上章吉君) それでは生糸の需給状況、その他の問題につきまして極めて簡單に御説明申上げたいと思います。只今お手許にお配りいたしました資料に基きまして御説明を申上げたいと思いますが、先ず昨年の生糸の需給状況から申しますると、生産といたしましては機械生糸の生産高が十四万八千百二十四俵でございまして、これは一昨年に比べると相当減産にたつておりまするが、これは手持繭の、つまり繰越時期における手持繭
○最上政府委員 ただいまの繭検定所の補助金の問題でありますが、これが減つた一番大きな理由は、昨年度は検定の期間を約五箇月ということに考えておつたのでありまするが、それを三箇月に短縮したことによるものであります。それからその他の経常費等につきましては、ある程度増額した面もあるのでありますが、減りました一番大きな理由は、検定期間の五箇月というのを三箇月程度に見たということでありまするが、将来繭が増産されまして
○最上政府委員 蚕糸業の予算がこの予算で満足しておるかどうかというお尋ねでございますが、私どもといたしましては、なおなすべきごとが多くありますので、将来大いにこの蚕糸業の予算を増額いたしたい、決してこれで満足いたしておるわけではございません。ただいま小淵委員が話されましたように、戰争によりまして日本蚕糸業は非常な打撃を受けたのでありますけれども、日本の経済再建のために、純国産品の輸出として、最近海外
○最上政府委員 昭和二十六年度予算、要求額につきまして蚕糸局の所管につき、きわめて簡單に御説明を申し上げます。 ただいまお手元にお配りしておりました書類について御説明申し上げたいと思います。第一に蚕糸局の一般行政に必要な経費でございまして、これは前年度三百五万七千円に対しまして、三百六十万六千円となつて、五十四万九千円の増額になつております。これは主として給與ペースの引上げによる増額であります。
○最上説明員 検定取引を法律で強制しております以上、その法律が厳正に施行されるようにすることは、無論私どもに十分その責任を感じておるのでありまして、昨年統制が撤廃されましてから、一時ある程度そういうことがあるどいうことも十分承知しておるのでありますけれども、この検定取引等につきましては、金融のいわゆるスタンプ手形等の関係も密接にいたしまして、検定取引ができたものにそういうふうなものをやるということにして
○最上説明員 繭の検定取引ということは、繭の公正妥当な取引を奨励して、また繭の品質の改善というような見地から見ましても、これは必要な制度だと考えます。これが今後もずつと蚕糸業の発達のためには存続して行くべきものだと考えます。ただその検定の内容等につきましては、生糸に対する海外市場等の事情を考慮いたしまして、その内容等については累次検討を加え、必要な改正を適当にやるべきだと思うのであります。検定そのものにつきましては
○最上説明員 問題が相当専門的なことにわたりますので、私から答弁いたしたいと思います。生繭取引の問題につきましては、検定との関係もございますが、そのほかに繭の精密度の見地から見た生糸の品質に及ぼす影響、あるいはただいまの検定との関係もございますので、農林省といたしましては、目下これを積極的に奨励しようとか、認めようとかいつたことは考えておりません。
○説明員(最上章吉君) それでは最近の蚕糸需要とでも申しますか、輸出の状況等について極く簡單にお話を申上げたいと思います。先ず需要の関係でございますが、この朝鮮事変が起りますまでは、毎月本年の初めから五千俵乃至六千俵程度の輸出があつたのでございますが、朝鮮事変を契機といたしまして他の纖維の不足の虞れがあること、或いは先高見越しというようなことから内外ともに非常に需要が増加いたしまして、輸出のごときは
○説明員(最上章吉君) それでは蚕糸局関係の予算を御説明申し上げます。先ず初めに蚕糸局全体のあらましを申上げますと、初めから四頁のところに蚕糸局の関係がございますが、蚕糸局全体といたしまして二十五年度に一億四百九万八千円の予算であつたものを二十六年度の要求額といたしまして一億三千九百四万六千円、約三千五百万円の増額になつております。次に蚕糸試験場の予算といたしまして、二十五年度におきまして一億五千六百四十一万二千円
○最上説明員 製糸協会からそういつたような、何と申しますか、非公式の通知を出したというお話は私も聞いておるのでありますが、そういうことは法律に抵触するおそれがありますので、厳重に私の方からも警告いたした次第であります。
○最上説明員 群馬や埼玉等におきまして、いろいろの問題があり、また議論のあることは承知しておるのであります。これは目下公正取引委員会の方でも、実はいろいろ調査をいたしておるようでありますが、私どもといたしましては、従来のやり方が、これは個々の、取引のことになりますけれども、一般的に見て、必ずしも法律に違反しているものとは考えないのであります。しかしながら全国各地方における個々の取引におきましては、そういう
○最上説明員 ただいまの小林委員の御質問でございますが、繭の取引は、確かに府県によりまして非常に事情がまちまちでありまして、いろいろの問題を起しておるのであります。農林省といたしましては、繭の公正な取引を奨励をするために、養蚕の団体に対しましては、いわゆる共同処理というようなことで、団体協約の線において処理するように指導いたしておるのであります。また製糸側におきましては、養蚕の方は、御承知のようにこの
○最上政府委員 これは金額の問題になりますと、ちよつと申し上げるのはどうかと思いますが、大体の心構えということでございますから申し上げますが、蚕糸局といたしましては、大体要求いたしておりますのは九千九百万円、約一億円のものを来年度予算に要求しておるのであります。極力これが実現に努力したい、かように考えておるのであります。
○最上政府委員 ただいまの小林委員の御質問に対してお答えいたします。養蚕の技術員のいわゆる身分安定の問題は、昨年統制を撤廃されましてから非常に大きな問題となつておりまして、私どもはこの解決に非常に苦心をいたしておるのであります。昨年は、ただいまお話のように、ごくわずかながら予算を認められたのでございますが、本年は昨年に認められた線に沿いまして、これを飛躍的に増加をいたしまして、技術員の身分の安定という
○政府委員(最上章吉君) 昨年の秋は御承知のように全国的に繭の不足、或いはポンド為替の切下げというようなことで非常に混乱いたしまして、地方によりましては採算を無視した非常な無理な繭価があつたことは御承知の通りでございます。従いましてこれにつきましては金融機関からもいろいろの警告的の措置が講じられたのでございますが、昨年は全く異常な事情でございまして、農林省といたしましては、こういう繭代金の不拂を出すということは
○政府委員(最上章吉君) 只今の蚕系金融についての御質問でございますが、第一に昨年の秋の繭の未拂代金につきましては、その代金がどのくらいかというお尋ねでございますが、実は正確な金額は今ちよつと手許に持ちませんのでありますが、只今お話になりましたように一億数千万円程度の未拂があることを私は聞いておるのでございますが、この問題につきましては、その大部分は本年の春繭の繭代金の問題を解決するようにしまして解決
○最上政府委員 この取引所ができたために糸価が安定するか、あるいは暴騰暴落、なおその変動がひどくなるかというようなことにつきましては、いろいろ意見がわかれるところでございますが、いずれにいたしましても、この経営の安定をはかりまするためには、こういうような制度が必要であり、またぜひ望ましいものであると考えるのであります。なお糸価の安定の問題については、これは蚕糸業に特に造詣の深い小林委員はよくいきさつを
○最上政府委員 ただいまの小林委員の御質問でございますが、現在繭あるいは、ことに生糸の価格が非常な高騰を示しておることは事実でございますが、この取引所の問題につきましては、実は自由経済になりましてから、本年の春以来業者の間でも、ぜひ取引所をつくつて蚕糸業の安定をはかる、ことに先売りその他によりまして経営の安定をはかるということが要望されておるのでございます。先ほど小林委員から、外国の商社が反対しておるというようなお
○最上政府委員 ただいまの小林委員の御質問でありますが、最近生糸が非常に高くなつておることは事実でございまして、これはいろいろの原因があると思うのでございますが、要するに横神市場の滯貨が非常に少い。それはこの春以来繭の不足のために操短、その後は先売り等を相当いたしておりまするために、そういう約定のもので横神市場に滯貨が非常に少いということが一つの大きな原因であると思うのでありまするが、その他に朝鮮事変
○最上政府委員 生糸の問題について御質問がありましたので、私からお答えいたします。生糸の取引所の開設について外商が反対しておるということは、私どもも耳にしておるのでありますが、これは横浜の外商というよりも、海外、ことにアメリカにおきます生糸の取引関係者が反対しておるということを聞いておるのであります。これにつきましては、どの程度の反対か、あるいは一部業者の反対でありますか、そこら辺は詳細にわからないのでありますけれども
○最上政府委員 ただいま首藤政務次官から御答弁があつた通りでございます。なお生糸等につきましては、いろいろの特殊の事情もあることは御承知の通りでございまして、開設の時期等につきましては、そういう特殊の事情も十分考慮いたしたい、かように考えておる次第であります。
○最上政府委員 生糸と繭につきまして現在価格が非常に不安定であるというお話でありますが、この問題はことに最近の情勢に見ましても御説の通りでございます。これに対しましては、実は戦前からやつておりました糸価安定の施設を、何とか統制がはずれますと同時に政府においてもやりたいということで、昨年来いろいろ案を練り、まだ関係方面にも折衝をしたのでありますが、現在まだそれが実現するまでに至つていないのでありますが
○政府委員(最上章吉君) 先ず第一点の生糸の取引所と海外の絹業者との関係でございますが、これは特に蚕糸業に造詣の深い自波瀬委員が只今言われた通りでございまして、日本で生糸の取引所を作るということについて、海外でも実は相当いろいろの議論があり、又異論があるように私共も聞いておるのであります。從いましてこの点につきましては十分この取引所を作る場合には、この発起人となるべき人の事業計画その他につきましては
○政府委員(最上章吉君) 戦前にやつておりました方法、或いは從来司令部と農林省が折衝しておりましたことは、生糸の価格が安定すれば大体繭の価格も安定するという見地に立つておるのでありますが、現在又非常に繭の価格が安定していないということも事案でございますので、繭価の安定施設についてどういうことにするかということにつきましては尚目下慎重に研究中であります。
○政府委員(最上章吉君) 只今の糸価安定の問題はこれは昨日も農林大臣から答弁がありましたように、農林省としましては尚研究中でありまして、将来何とかこの解決の途を講じたいと、かように考えておりますが、これと商品取引所の関係につきましては結局糸価安定をやる方法如何にかかつておるのでありますが、糸価安定と申しまし、も決してこれは一本に価格を固定するわけではないのでありまして、一定の買入価格或いは売渡価格というものを
○最上政府委員 ただいまの小淵委員のお話ごもつともでございます。大製糸は全国に工場を持つておりますので、いわゆる危險を分散するということができるのでありますが、中小の製糸業者はそういうことができないというようなことで、地方によつては非常な苦境に立つていることは、私どもも承知いたしておるのであります。従いまして、中小の製糸業者におかれましては、協同組合によりまして、協同の力によつて自己の事業を守つて行
○最上政府委員 中小企業等協同組合の加入の業者の資格の問題になりますと、結局は公正取引委員会の決定にまつわけでありますが、これは先ほど申し上げましたように、製糸業は本来加工業的な色彩が非常に強いのであります。従つて従業員の数は相当多いのでありますが、従業員の数が多いということは、決して製糸業の場合には大企業であるということを意味しない。そういう特殊な事業であるということを中心にして、問題を考えるべきだと
○最上政府委員 蚕糸業に関する統制が撤廃され、自由企業になりまして、中小の製糸業者が特に非常に現在苦境に立つておることは、ただいまお話の通りでございますが、この点につきましては、金融的な措置、あるいは技術指導方面からの、中小企業者に対する保護育成につきまして、努力いたしたいと考えておる次第であります。なお現在一般的に申しますれば、中小企業者に対しましては、個々の業者といたしましては、非常に力が弱いのでありますから
○政府委員(最上章吉君) 只今の御質問に対して答弁申上げます。 第一に、行政整理等の問題につきまして、蚕糸局或いは畜産局云々のお話がありましたが、そういうことは全然聞いておりません。又そういうことはないものと確信をいたしております。と申しますのは、戦争中及び戰後におきましても、食糧その他の関係から蚕糸業が非常な打撃を受けまして、その経営規模等、或いは生産額等が戦前から見ると非常に激減をいたしておることは
○最上政府委員 蚕糸業に関します試験研究費用の中で、製糸の部面に関しまする予算が非常に少いことは、ただいま御指摘の通りでございまして、この点につきましては、現在当面しておりますいろいろな問題、ことに自動操糸機の問題でありますとか、あるいはコーン巻の問題でありますとか、そういう製糸の過程において保護助長すべき問題もありますので、そういう点については見返り資金その他の資金を充当いたしまして、これを助長するような
○最上政府委員 技術員の身分の安定の問題は、蚕糸業の技術改良普及上、最も大きい問題でありますことは、申すまでもないところでございます。本年度の予算が六百万円で、非常に少額であることは、私どもも十分これを承知いたしているのでありますが、将来はこの種の経費をさらに大いに増額するとともに、この政府の施策と相呼応して、地方におきましても相当の助成等の施設を講じまして身分の安定に資したい、かように考えている次第
○最上政府委員 農業改良助長法から蚕糸関係が除外されておりますことは、ただいま小林委員の申された通りでございますが、これは蚕糸業の持つ特異性からいたしまして、別途の方法で行くことが適当だということで、除外されたものと思います。なおこの点につきましては、蚕糸業につきましても、この技術指導の点につきまして、さらに一段と強化をしなければならないと考えているのでございますが、本年度はとりあえず技術の指導強化費
○最上政府委員 ナイロンの発達はまことに脅威的なものでございまして戰時中から日本の絹がアメリカに行かない間に、ナイロンが品質的にも量的にも非常に改良されましてほとんど絹にとつてかわつたのでございます。すなわち戰前生糸はアメリカでは主としてくつ下に使われておつたのでございますが、現在くつ下の分野におきましては、ほとんど絹は駆逐されましてナイロンにかわつておるのでございます。今後くつ下の面ではなくして、
○最上政府委員 蚕糸業の前途につきまして、全国の養蚕家が非常に不安な念を持つておるということは、ただいまお話の通りでありまして、もともと生糸は一つの国際商品でありまして、ことに海外の経済事情に左右されるという一つの大きな特徴のある商品であります。海外の経済界の景況によつていろいろ左右される、過去において非常な暴騰、暴落を演じたことがあるのでありますが、統制撤廃後においては、かような傾向を持つておるのであります
○最上政府委員 蚕糸局の昭和二十五年度におきまする予算につきまして、昭和二十五年度予算要求説明資料に基きまして説明を申し上げます。 その八ページをごらん願いたいと存じますが、蚕糸局本局の予算におきましては、昭和二十五年度におきまして一億四百九万八千円でございまして、前年度に比べて百六十二万六千円の増加に相なつております。そのほかに、これはあとの方にございますが、蚕糸試験場におきまして一億五千六百四十一万二千円
○最上説明員 繭の取引の混乱が、製糸の設備と原料との不均衡から来ているということは事実でございまして、この点につきましては、従来の繭の生産が、いろいろな事情から計画通りに行かなかつたということが大きな原因になつているのでございます。またいわゆる機械座繰等の問題等もこれにからんで来ているのでありますが、この点につきましては、繭の増産をはかるということが一番大事なことでございまして、設備と原料の不均衡ということも
○最上説明員 統制撤廃後におきまして繭の処理に関しまして、春繭につきましてはさしたる混乱もなかつたのでございますが、この夏秋蚕あるいは晩秋蚕等におきましては、ある程度の、また地方によりましては相当の混乱を来したのでございます。これはいろいろの原因があるのでございまして、糸価の暴騰、あるいはポンド切下げによる為替の思惑というようなことも手伝つておるものと思われるのでございます。従いまして統制を撤廃いたしまして
○最上説明員 ただいまの小林委員の御質問でございますが、本年四月に單一為替レートが設定されましたと同時に、輸出に関する補助金的なものが一切認められないことになりましたので、蚕糸業も従来の統制を撤廃いたしまして、自由競争による合理化の促進ということが必要になりましたので、統制を撤廃いたしたのでございます。ただその際に、製糸業者が、従来の公定価格より申して、相当高い繭を手持ちいたしておつたのでございますが
○最上説明員 第一の協同組合の問題でございますが、これは組合の設立当時においては、地方によつていろいろの事情があつたのでございましようけれども、現在におきましても、農林省が一律にこういうことにするとか、あるいにああいうことにするとか、そういつたようなことでなしに、地方の実情によつてやる。決して当局でこういうふうに総合で行けとか、あるいは単独で行けとか、そういうことをこちらから言うようなことは、協同組合
○最上説明員 輸出業者の問題は、先ほど申しましたように通商産業省の所管でございますが、輸出に関しましていわゆる何らかの口銭的なものを要求するというようなことは、糸價の最低価格を維持するということから見ましてもおもしろくない措置でございますので、そういうことに農林省としてぜひ避けたいと考えておるのでございます。ただしかしながら輸出に要しまする電報料その他の経費等につきましては――輸出の復興上実際に要した
○最上説明員 ただいまの御質問に対してお答いたします。 第一に糸價の安定の問題でございまするが、わが國の蚕糸業の安定のためにも、また海外の生糸の需要者に安心して生糸を買入れさせるためにも、糸價も安定させることが必要でありますることは十分認めておりますし、また生糸の需要をはばんだ一つの原因が、過去におきまして生糸の價格が非常に安定しなかつたということにありますることも、明瞭な事実でございますので、糸價
○最上政府委員 これは目下先方と交渉いたしておりますので、その話がつくまでは生糸の配給については從來通りの統制を続けて行くわけでありますが、先ほど申しましたようにこれは目下折衝中のことでありますので、具体的にこうするということをはつきり申し上げることができないことを、はなはだ遺憾とする次第でございますが、要しまするに輸出向きのものはできるだけ海外に需要がある場合には輸出をする、しかしながらあまり海外
○最上政府委員 ただいまの御質問でございますが、繭の面につきましても、法規的には配給の統制を一切撤廃されることになります。しかし輸出をできるだけ増進するという見地から、実際の行政的の方針によりまして輸出品をつくるような製糸業者に繭を出した者については、ある程度報奨物資その他の点において、できるだけそういう方面から輸出の奨励、輸出の糸ができるようにやつて行こう、かように考えているのでございます。 なお
○最上政府委員 ただいまの御質問でございますが、繭に関しましては価格と配給の統制がはずれました関係上、繭をどこへやるというようなことは何も制限がないのでございます。ただそれが生糸になりました場合に、生糸の配給につきましては輸出を確保するということが、現下のわが國経済再建に絶対必要でございますので、その輸出の新しい情勢に應じまして、輸出をいかにするかということを目下いろいろ檢討し、また折衝しておるわけでございますが