2000-10-17 第150回国会 衆議院 法務委員会 第4号
○小田参考人 私の学術論文まで読んでくださって、ありがとうございます。 医療的保護観察というのは、家庭裁判所が少年事件に、この場合、少年事件がコンテクストですからそう申しましたが、これは少年事件の少年に、出所後、通院の形で、また入院の形で精神医療を受けるということを言い渡す。この場合、普通の精神保健福祉法のコンテクストとどう違うかといいますと、ある程度の強制力がありまして、通院を怠ったり、あるいは
○小田参考人 私の学術論文まで読んでくださって、ありがとうございます。 医療的保護観察というのは、家庭裁判所が少年事件に、この場合、少年事件がコンテクストですからそう申しましたが、これは少年事件の少年に、出所後、通院の形で、また入院の形で精神医療を受けるということを言い渡す。この場合、普通の精神保健福祉法のコンテクストとどう違うかといいますと、ある程度の強制力がありまして、通院を怠ったり、あるいは
○小田参考人 私は別に鬼面鬼心を否定するものではありません。というのは、少年にとって一番いいのは犯行を犯さないことなんですね。もし犯して、最近の少年たちはしら切り、ごね得、口裏合わせという言葉をよく使いますが、それで結局処分をされずに免れたりしたとしたら、その瞬間にもう彼らの遵法精神は崩壊しているわけであって、それが一生を通じて彼らにいい教育的効果を及ぼすとは思えない、これは教育にも保護にも値しないということです
○小田参考人 本日は、お招きいただいて恐縮でございます。存じ寄りを述べさせていただきます。 本日の午後の法務委員会の審議では、神戸幼女・小学生連続殺人事件の被害者土師淳君の父君、山形マット殺人事件の被害者の父君児玉昭平さんの両父君が参考人として出席して、遺族の立場から参考人陳述を行うことになったようであります。ようやくここまで来たかというのがこの報道を聞いた国民の大多数の意見だろうと思います。
○小田参考人 スウェーデンの場合、スウェーデンの行っている例えば社会保障とか福祉の充実ということは非常に尊敬すべきものでありまして、それを否定するわけじゃありません。 しかし、平成六年でしたかの犯罪白書に出ていた統計では、やはり人口当たりの犯罪率はスウェーデンは群を抜いて高いのです、殺人は。ということは、要するに福祉の充実という、許容主義的な方法というのは犯罪の抑止には直接はつながらない。それから
○小田参考人 私は、現在カウンセラーでございますから、カウンセリングや精神医療の局面ではそんなことばかり話していると言っていいぐらいなんですが、そのときに子供たちや患者さんたちから聞くのは、親からどんな話をされていたかということですね、親や教師から。やはり子供の、特に幼児期には勉強勉強、早く早くということが親から聞かされた言葉の中では一番印象的だった。それが高校、思春期になってから、中学生年齢になってから
○小田参考人 お招きいただいて光栄です。 私は精神科の医者でございますので、精神科医になりまして直後、東京医療少年院というところの技官を務めました。その後、犯罪精神医学の研究室に勤めながら東京少年鑑別所、練鑑の鑑別技官を十年務めまして、最近は、精神鑑定という形であるいは御両親からの相談という形で少年問題にかかわっています。 その間に少年は随分変わってきました。少年法制定当時の昭和二十年代の少年非行観
○参考人(小田晋君) この事件については、その特殊か一般かという問題と全く逆立ちした議論がなされていると思います。 つまり、一方ではこの事件は特殊な事件であって、この事件をもとにして少年法の改正などを考えるのは短絡だという意見が、もちろんこの参議院からも出ています。それから一方では、この事件はたった一人の少年の事件であったんですが、この事件をすぐに内申書の問題とか管理教育の問題に結びつけてしまって
○参考人(小田晋君) 少子化の問題は日本ばかりじゃなくて、一人っ子政策をとった中華人民共和国で非常に問題になっているところであります。中華人民共和国の場合は、特に徴兵制度を持っておりますから、それと関連して非常に大きな問題を生じてきているように思いますけれども、日本の場合はちょっと違います。 少子化現象が起きてから日本で起きてきた幾つかの現象ということですと、一つは、確かに過保護化という言葉は正しくありませんけれども
○参考人(小田晋君) こういう機会を与えていただいて光栄です。 現代子供の問題行動と教育ということが浮上してきたのは、これはもちろん広い文脈がございますが、神戸小学生殺害事件の直後、当時の小杉文部大臣が心の教育の必要性を掲げられたことも一因になっています。しかし、その後この事件についての報道及び行政等の動向を見ますと、憂慮にたえない動向も一つはあるようです。 実は、あの事件の犯人がまだ特定されないさきから