1986-10-29 第107回国会 参議院 産業・資源エネルギーに関する調査会 第2号
○参考人(大島恵一君) それでは、まず最初に世界の動静については、私もこの間カンヌの世界エネルギー会議に参りまして、そのとき二つの非常に大きな問題、すなわち石油原油価格の低落とチェルノブイリ、この二つが非常に大きな話題になっていたわけですが、大体、今生田参考人の言われたように、このことは非常に大きな影響を与えてはおりますけれども、また逆に言えば、ある意味で非常に原子力の安全性の問題を根本的に見直す契機
○参考人(大島恵一君) それでは、まず最初に世界の動静については、私もこの間カンヌの世界エネルギー会議に参りまして、そのとき二つの非常に大きな問題、すなわち石油原油価格の低落とチェルノブイリ、この二つが非常に大きな話題になっていたわけですが、大体、今生田参考人の言われたように、このことは非常に大きな影響を与えてはおりますけれども、また逆に言えば、ある意味で非常に原子力の安全性の問題を根本的に見直す契機
○参考人(大島恵一君) このコストの試算については、これは資源エネルギー庁その他の数字でありまして、どちらかというと非常に正確なというよりは相対的な比較というふうにお受け取りいただければと思うわけです。 それで第一の御質問の、原子力のコストがどうであるかという場合に、ここに書いてございますコストは御指摘のように発電のコストでありますけれども、実は日本の原子力発電のコストというのはたしかフランスに比
○参考人(大島恵一君) 私、東京大学名誉教授の大島でございます。 本日は、今後のエネルギー需給の見通しの特に原子力を中心としてお話しするようにということですので、最初に、レジュメで配りましたように最近新しいエネルギー需給構造という形が、生田さんのお話もございましたが、出てまいっております。そういう意味での大きな変化と、それと電力における原子力、そういう問題についてお話しいたします。資料を配ってございますので
○参考人(大島恵一君) まさに私が申し上げた第一点は今おっしゃったことなんです。 実は私も昔北海道に関係がございまして、あそこの技術開発の、特に石炭利用の問題なんかですね。北海道の研究が非常に貴重なのは、先ほどの褐炭の話とも関係があるんですけれども、石炭の液化とかガス化というのは、石炭は非常にそれぞれの育った環境と申しますか、精製した違いで化学的な性質が非常に違うんですね。ですから、石炭液化とか石炭
○参考人(大島恵一君) お答えいたします。 今の点で、既に技術革新がいろいろなところで起こっている。それで、新エネルギーの場合には、例えば石炭が石油にかわり、石油が原子力にかわったというような、そういうドラマチックと申しますか、大きな変化というよりは、かなりじわじわと浸透していくような形で実用化が起こるんではないか。既にほかの方もお話があったわけですけれども、部分的に行われているわけですね。ですから
○参考人(大島恵一君) 大島でございます。 それでは、私「新エネルギー研究開発の展望」ということで申し上げたいと思います。 新エネルギーと申しますと、私どもの理解では太陽とか地熱、バイオマス、石炭のガス化、液化なども入っておりますけれども、今までのエネルギーの大宗である石油、それから石炭あるいは原子力というものに対してそういったエネルギーが呼ばれているわけですが、実は御承知のとおり、この新エネルギー
○大島参考人 全くおっしゃるとおりでありまして、たとえば初期の段階の原子力発電所は、出力が倍になったというようなことで、大変効率が高いという自慢をした時期があるわけであります。ところが、設計したものよりも出力が倍になるというのは、設計がまずいわけでありまして、いまのような形は、いろいろな点で私、初期の原子力の発電炉というのは、スポーツカーみたいなものだったのだと思うのです。それは、石油が非常に安いときにつくられたわけですから
○大島参考人 ただいまのことにお答えいたしますが、いまおっしゃるとおり、TMIだけじゃなくて、むしろ核不拡散の問題その他でいまアメリカの原子力が非常に停滞をしている。私どもが非常に心配しますことは、アメリカの原子力産業そのものが、たとえばうわさではGEがもう撤退するのではないかというような話が聞こえてきたりするわけであります。もちろん私どもが接触しておりますアメリカの識者と申しますか原子力関係者は、
○大島参考人 大島でございます。 私は、本日、エネルギー研究開発の、主として原子力の問題について申し上げたいと思いますが、その前に、幾分一般的なことをちょっと申し上げたいと思います。 それは、研究開発と申しますと、いろいろな問題がありますけれども、私は、いつもこれを中短期といいますか中期の、研究でございますから非常に短期というものはないわけで、中期、すなわち二十年から二十五年、二十一世紀までぐらいの
○大島参考人 いまおっしゃるとおりでございます。ただ、先端的な技術分野において、たとえば航空機というようなことが述べられておりますけれども、その航空機分野において、日本は航空機に弱いから航空機をつくって外国の航空機が入ってくるのを防ぐということではなくて、共同開発その他において国際的な協調のもとに日本のそういった先端技術産業を強化していくという方策があるではなかろうか。いま御指摘の全く日本の市場を開放
○大島参考人 お答え申し上げます。 大変勝手を申し上げて恐縮に存じますが、いまの御質問に対して全く私も同感でございます。ただ、私が先ほど申しましたように、このような技術ギャップを埋めるためには、単に法律で共同行為をするということでは不十分でありまして、やはり国の研究開発投資というものを大幅にふやさなければいけない。そのときに、やはりそれが単なる漫然と研究開発投資をふやすのではなくて、その中に非常に
○大島参考人 私は、東京大学の大島でございますが、今回の機械情報産業振興法についての意見を申し述べさせていただきたいと思います。 最初に結論を申しますと、私は、この法律が今後のわが国の産業構造の転換のための産業政策のきわめて有力な政策手段であるという意味で、大変に時宜を得たものであるというふうに考える次第であります。しかしながら、一方、これは非常に有力な手段であるだけに、この運用に当たってはきわめて
○大島参考人 日本の技術的ポテンシャルという問題についてちょっと触れますと、基本的に私は、いまウラン濃縮あるいは高速増殖炉の開発というものは、単なる断片的な技術ではなくて、基本的にはその国の工業並びに技術水準の背景があって初めて実現する。その意味においては、日本はきわめて高いポテンシャルを持っておると思うわけです。 しかし、もう一つ非常に重要な点は、いま石原さんからお話があった点ですけれども、過去
○大島参考人 簡単に申し上げますと、第一の点について、私は今後の原子力というのは、日本が自主的な一つのしっかりしたベースを持っていくべきだと思うわけですが、その意味において二つの点、すなわち国際的には協力という問題と競合という問題が二つあると思うのです。その点で私は濃縮ウランに対してもなるべく供給源を多様化するということはきわめて重要なことだと思いますが、本協定の場合に、その意味では私はこれが縛られない
○大島参考人 私は東京大学の原子力工学科の大島でございます。今回の日米協定の改定につきまして、私は大学での教育研究に携わっている者として、またエネルギー問題に関心のある者として、私の意見を申し述べたいと思います。 今回の協定につきましては、私はこれはたいへんけっこうな改定であると思います。そしてこれがここで審議、承認されるということを望む次第であります。 その理由を申し上げますと、本日米協定は幾