1973-07-13 第71回国会 参議院 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第9号
○参考人(原忠雄君) 返還運動は、先ほども申しましたように、同盟ができまして十年になりますが、本年は、田中総理大臣の訪ソというようなことが昨年から伝えられておりますので、こん身の力を込めてやっておるわけでございますし、また、八月の強調週間のほうも力を強くやるつもりでございますが、ただ、先ほどからもお話がございましたとおり、道内におきましても、従来、沖繩の返還運動ほどの熱が北方領土の運動には終戦後からも
○参考人(原忠雄君) 返還運動は、先ほども申しましたように、同盟ができまして十年になりますが、本年は、田中総理大臣の訪ソというようなことが昨年から伝えられておりますので、こん身の力を込めてやっておるわけでございますし、また、八月の強調週間のほうも力を強くやるつもりでございますが、ただ、先ほどからもお話がございましたとおり、道内におきましても、従来、沖繩の返還運動ほどの熱が北方領土の運動には終戦後からも
○参考人(原忠雄君) 私は、北方領土返還期成同盟の理事をしております渡島支部の支部長の原忠雄でございます。 北方領土の期成同盟は、先ほど来お二人の先生方並びに梅原さんからお話がございましたので省略をいたしますが、北海道の道内におきまする返還運動の経過を申し上げますが、最初に、終戦直後、昭和二十年の十二月に、根室の町長さんでございました安藤石典さんという方が、あの四島から引き揚げた方々の混乱を見るに
○矢内原公述人 私は言葉争いはいたしたくないのでございます。それで、先ほど陳述いたしましたときにも、最後に申しましたように、全体の傾向ということを考えますと、傾向を初期に早く見まして、それが論理的にどういうところまで行き得るかということを考えるわけでございますね。今は、教育委員会の制度は制度としてこの法案においてはお残しになっている、それから文部大臣のいろいろの、俗な言葉で言うと発言権、これも大臣が
○矢内原公述人 具体的に二、三の点を申せということでありますが、教育委員の選挙をやめて任命制にするということでございますね。任命する際には、それは選挙によって選ばれた地方団体の長が選挙によって選ばれた地方議会の承認を得て任命するんだからけっこう民主主義である、こういうお説があるわけです。私どもは、それはいろいろなほかの選挙で考えましても、任命制ということそれ自体はどう考えても——ことにこの教育のような
○矢内原公述人 教育委員会制度の改正に関する法律案についての意見を述べよということでございますので、与えられた時間内に要点だけを申したいと思います。 結論は、この改正法案に原則的に反対でございます。その理由の第一は、手続上の問題でありまして、この改正法律案が、文部大臣の最高諮問機関である中央教育審議会に付議されなかったこと。その理由につきましては、清瀬大臣が新聞記者にお話しになったところによれば、
○参考人(矢内原忠雄君) 私は中教審の総会で文部大臣に対して、かくかく相なる上は中教審を廃止なさるお考えがないかということを聞きましたところが、中教審は廃止しない、それから中教審の現在の委員を全部をそのまま臨教審の委員にお加えになる用意があるかということをほかの委員が聞きましたところが、これに対しまして、お答えがありません。それで中教審の立場、考えを申し述べるべきだと私は思いまして、天野会長にはお目
○参考人(矢内原忠雄君) それは総会においては、委員から、私の申し上げましたような趣旨の発言が二、三ございました。そして私個人としては、中教審として文部大臣に対して意思表示をすべきだと思っておりますが、昨年の十二月の、国会が開かれまする直前、そのころにおいて臨時教育制度審議会を作るということが新聞に出まして、大臣の談話がありました。そのときに中教審では質問が出まして、中央教育審議会とこれとの関係はどうなるのかと
○参考人(矢内原忠雄君) 臨時教育制度審議会設置法案についての考えを述べるようにということでございますが、私の結論は、このような審議会を設ける必要はないだろう、場合によってはかえって有害なことにさえもなるおそれがないだろうかという心配をするのです。そのわけを短かく申し上げてみたいと思うのでありますが、第一は、制度的に考えまして、現在中央教育審議会というものが文部大臣の諮問機関としてございまして、そのほかにこの
○参考人(矢内原忠雄君) その点は私少し説明が足りなかつたと思うのですが、妙なことを言うとお考えになるかも知れませんが、元来勲章というものは一つもないほうがよい。与えるならば、政治というもの、或いは官吏というもの、政治行政ですね、これは特に国の事務、仕事といいますか、まあ国に関係することでありまして、おのずから私栄誉があると思うのです、その地位に伴つた………。例えば大臣とか或いは国会議員とか、そのこと
○参考人(矢内原忠雄君) それはとにかく結果として刺戟、奨励ということはありまして、いろいろ私どもは自分でも経験がありますのですが、学校の先生なり、小学校の先生なり親なんかが、人を示しまして、こういう人は偉い、お前も偉い人になりなさいというときに、勲章が出るのですね、勲章とか位とかが……。勲章や位がそういう工合に使われますから、そういうことを使つての教育はよくないというのが私の意見なんです。それからこれはまあ
○参考人(矢内原忠雄君) 私の根本の考えは、民主的な人間を教育する、養成することが戦後日本の一番大切なことだと思つております。それでその点からこの問題を考えておるのでございますが、民主的人間というのは、人間それ自体の値打ちでその人が認められることが根本だと思いますので、栄典というふうな飾りものといいますかは、成るべくないほうがよいというのが私の根本の考えなんです。それで栄典というものは、一つは功労のある
○矢内原証人 学生が共産主義活動において、自由労働者、朝鮮人と一緒に活動しておるという事実につきましては、私は詳細に承知いたしません。ただ、いかなる主義者であろうとも、またいかなる社会階層の人であろうとも、治安を害する行為はよくない、かように考えます。
○矢内原証人 大正十二年に東京大学教授に任ぜられまして、昭和十二年の十二月に退官いたしました。昭和二十年の十二月に再び東京大学の教授になりまして、昨年の十二月十四日に東京大学学長に就任いたしました。
○矢内原証人 はい。
○参考人(矢内原忠雄君) 先ほど申上げましたように、東大細胞名でビラの出ていることは私確認いたします。ただ総監のおつしやつたことが事実に違つておるから申したのであつて、そうして教育基本法第八条は勿論嚴重に守つております。それでその教育基本法第八条が学生をも含むかどうか、これはこの前一松さんが学生は含むというふうにおつしやつた点が、その点疑義があるように私どもは伺つておるのであります。但し東京大学としては
○参考人(矢内原忠雄君) 先ほど申し落しましたが、劇団ポポロの時のプログラムに「沖繩より帰りて」と題して……というようなことはありません。総監の先ほどの「題して」とおつしやいましたことは、私の立場から訂正しておきたいと思います。あれは開幕以前に或る一人のものが立上つて、沖繩における学生の状況などを話をしたということでプログラムに入つておつたのではありません。それから松川事件の何とかと題してというのは
○参考人(矢内原忠雄君) 私簡單に申したいのでありましたが、今総監から御指摘になつた事実についてちよつと申さして頂きます。最近ビラが毎日出たということでありますが、私の確認しておるものは二種類だけであります。一つは人民の大学なるものの号外でありまして、それは署名がありません。で、警察はどこでそれを手にお入れになつたか知りませんが、これは大学当局が或る教室で大量に押収して帰りました。内容は、大学の当局
○参考人(矢内原忠雄君) 処分件数のほうから先に申上げますが、学内秩序違反のかどで以て処分せられた学生は昭和二十四年度において二十名であります。昭和二十五年度において四十一名であります。昭和二十六年度において一名であります。そしてその処分をした学生に対しては、各学部の学部長それから指導教官等がその後も絶えず接触を保ちまして、その後の状況をよく見ております。学生も次第に学内秩序の重んずべきことをよく了解
○参考人(矢内原忠雄君) 只今学年、試験の行われている最中でありまして、そのために一般学生の動きは比較的不活発でありますが、併し今御質問になつたような反省はすでに或る学部の学生自治会などには非常に濃厚に現われております。大学の自治は大学自体が守らなければならんという認識は、大学当局は勿論でありますが、学生もこのことを契機として持ちつつあるように思いまして、大学当局は勿論でありますが、学生もこのことを
○参考人(矢内原忠雄君) 極く簡單に申上げます。 学問の自由ということはなぜ必要であるかと言えば、学問は真理を研究するものだ、真理を研究するについては或る例えば政治的勢力とか、宗教的勢力とかによつて左右されてはならない、真理を真理として研究し、又これを主張するということが学問の使命であります。で、世界における学問の歴史を見ましても、この学問の自由を守つて来るということが学問発達のためにどれほど大切
○証人(矢内原忠雄君) 強行されようとしたことはありますけれども、発見して直ちに解散をいたさせました。いずれも極く少数であります。
○証人(矢内原忠雄君) 約三十分というお申渡しでございますが、時間が短うございますので極く簡潔に申上げます。このお尋ねの順序に従つてお答えいたします。 本件の発生の原因、動機、経過及び結果。去る二月の二十日に東大の学内公認団体の一つであるポポロ劇団という劇団の主催で劇の研究発表会がありました。これは大学できめておりまする成規の手続に従つて教室の使用を許し、その集会を認めたものであります。成規の手続
○矢内原参考人 集会の代表者がありまして、これが教室を管理する学部長に対して教室使用の許可願を出すのであります。その場合には紹介教授が必要であります。紹介教授はその主催者である学生に対してどういうことをやるのかということを確かめます。そうしてよろしいということで、この場合は法学部長でありますが、学部長に許可願を出すのであります。それには誓約書というのですか何ですか、この集会は人事院規則第十四條第七号
○矢内原参考人 第一は警察当局に対して抗議をするということであります。この次官通牒その他認められて来たところの大学自治の原則を破られたということ、これは先ほど申し落しましたけれども、ようやく学内の秩序が鎮静して来て軌道に乗りかけて来た、そのときにこういう事件が起きたということ、これは私率直に申しまして、本富士署長の前任者でありましたときには、大学との間によく話合いがついたのであります。ところが最近そのことが
○矢内原参考人 委員長並びに委員諸君、私は初めて国会のこういう御審議に出席いたしたのでありますが、国政を審議なさる皆さんの御熱心に対しまして敬意を表しますとともに、日本の重大なる時期に際して、政治を御審議なさいます皆さんは、いかに日本の学問と教育が重要であるかということについては、十分御認識くだされておることと思います。私は私の陳述をいたしますに当つて、まず二、三の、ほとんど自明といつてもいい原則を