2021-04-12 第204回国会 参議院 決算委員会 第3号
○参考人(北岡伸一君) お答え申し上げます。 先ほども、二月一日以前のものについては、明らかに支払義務があるものについては支払うけれども、それ以後の、さっき委員のお尋ねありました、配当を含めて精査すると、これは何も決めておりません。支払うという決定はしておりません。 このバゴー橋の場合は、このプロジェクトを始めたときに、こういう会社しかなかったんであります。ですから、ここと契約を結んで仕事を進めておりますけれども
○参考人(北岡伸一君) お答え申し上げます。 先ほども、二月一日以前のものについては、明らかに支払義務があるものについては支払うけれども、それ以後の、さっき委員のお尋ねありました、配当を含めて精査すると、これは何も決めておりません。支払うという決定はしておりません。 このバゴー橋の場合は、このプロジェクトを始めたときに、こういう会社しかなかったんであります。ですから、ここと契約を結んで仕事を進めておりますけれども
○参考人(北岡伸一君) これは、どういうふうにお金が流れるかは精査いたしますが、基本的には、多くの、大部分は下請の日本企業の方に行くお金でございます。
○参考人(北岡伸一君) 御質問ありがとうございます。 ティラワは、我々はミャンマーの長期の発展に非常に必要だと思って進めていったものであります。そのうちのバゴー橋が特に委員御懸念のものではないかと思います。こちら……(発言する者あり)そうです、ティラワのところなんですけれども。これは言わば、言ってみれば一部なんですけれども、ティラワについては大きな事業をやっているのはもう事実でございます。 我々
○参考人(北岡伸一君) お答え申し上げます。 二〇四〇年までに途上国でも石炭火力発電を廃止する必要があるというのは、これは国際的な合意というよりは、そういう意見を持っている、おられる団体、方々もあるということだと思います。更に申し上げますと、私は、地球温暖化というのはグローバルな課題でありまして、それぞれの国がそれぞれの国の立場に応じた責任を果たすということだと。これは国際合意でございます。 そうしますと
○参考人(北岡伸一君) 御質問ありがとうございます。 私は平成三十年から三十一年にかけてパリ協定と日本の経済成長をいかに両立させるかという委員会の座長をやっておりまして、この問題の重要性は十分認識しているつもりでございます。そのときは、委員会の、懇談会の中の意見が十分まとまりませんで、必ずしも十分な明快な結論は出せなかったと記憶しております。したがって、昨年の十月に総理が新方針を打ち出されたというのは
○参考人(北岡伸一君) 御質問ありがとうございます。 高瀬委員には昨年もこの問題について御質問、御激励をいただきました。変革の必要性は御指摘のとおりでございまして、JICAとしても、この危機を変革や改善につなげる好機と捉えて、情報技術を通じた組織、業務の変革、すなわちデジタルトランスフォーメーションに取り組んでいるところでございます。 具体的には、一時帰国した専門家やJICAの海外協力隊員等による
○参考人(北岡伸一君) ありがとうございます。 戦略でございます。順不同で幾つかございます。 例えば、一つは本当に困っている国を支援すること。これはしなければ日本の評判がすごく下がります。これは必要だと思います。 それから、自由で開かれたインド太平洋。これはもちろん大変重要でございます。このFOIPの流れに沿ってこれは重点的に見ていく、これが二つ目でございます。 それから三つ目にですが、その
○参考人(北岡伸一君) 御質問ありがとうございます。 JICAの在外の協力隊は、シニアボランティアには随伴家族も一部おられますけれども、合計およそ二千名おられまして、全員引き揚げました。この最後の引揚げ作業、結構一部の国で交通事情で大変でございましたが、無事帰りまして、二次感染もなし、全員無事でございます。 そのうち、ほぼもう任期満了に近い人はこれで打切りといたしました。それ以外の方は、状況が改善
○参考人(北岡伸一君) 御質問ありがとうございます。 国際ルールに一定中国を取り込んでいきたいというのは私も全く同感でございまして、既に副大臣からお答えあったところでございます。私自身も二年以上前からいろんな国際機関に働きかけて、そういう枠組みに中国を取り込もうという動きをやっていきました。 以上、お答えは既にございましたので、二つ目の方を。じゃ、今後どういう支援をするかということでございます。
○北岡参考人 平成二十八年度国際協力機構有償資金協力部門の決算に関する会計検査院の御指摘につきまして、JICAが講じた措置を御説明申し上げます。 グアナバラ湾流域下水処理施設整備事業につきましては、機構内において事業の教訓を共有し、事業実施後、幹線管渠等の整備のおくれにより下水処理場を含む事業全体の効果の発現が不十分となっている場合、事業の着実な進捗及び完了を促進するため事業実施機関と十分に協議、
○参考人(北岡伸一君) 私でよろしいでしょうか。 既に鈴木局長からお答えありましたとおり、一八年度から一九年度にかけて半減いたしまして、百三十名から六十八名になりまして、今年度、さらに派遣をやめたいと言ってこられている自治体がございます。これは大変重要な問題ですので、一旦、人件費補填制度を廃止してしまったのでありますが、何らかこれに代わる工夫はないものかということで、外務省といろいろ相談しているところでございます
○参考人(北岡伸一君) お答え申し上げます。 現地、海外における感染症の広がり、それからリスクの増大、渡航制限等については既に御説明があったとおりでございます。 現地におきましては、JICAがまず、直接契約を結んでいる方々、専門家、中小企業、コンサルタント等の方々について、まず原則として渡航は中止しております。それから、間接的な関係者、つまり資金協力事業について開発途上国の政府から受注している企業
○参考人(北岡伸一君) 我々は、よくODAの意義について聞かれるときに、次のように説明します。我々は、国内では、高収入の人はたくさん税金を払い、そうでない方々にお金が回るようにしていると。これは、国境の外には無関心でいいんだろうかと。やっぱり、豊かな国はそれなりの貢献をして、そして途上国の発展に貢献する義務があるのではないかと。ですから、OECDでは、各国GDPの〇・七%を目標にしてODAをやりましょうということになっているわけであります
○参考人(北岡伸一君) 御質問ありがとうございました。 最初に、MDGsよりはSDGsの方が上がってきている、幾つか理由がありますが、私は、一つの理由は、間口が広いということだと思います。どこか、これだったら、あれ、自分も関係できるかなと思う人が多いと、それが一つでございます。 それから、過去数年間統計を取っておりますと、ODAに対する支持は増えているんですね。かつて、ODAは減らすべきだ、増やすべきだ
○参考人(北岡伸一君) 北岡でございます。お招きありがとうございます。 今日は、二つ、SDGs及びパリ協定を中心としてお尋ねというふうに存じております。前者は後者をやや抱合するような広がりを持っておりますので、SDGsの方についてやや長め、そしてパリ協定をその残りという形で、合わせて二十分お話をさせていただきます。 二〇一五年は、ちょうど私がJICAの理事長になった年でございますが、SDGs、持続可能
○参考人(北岡伸一君) ありがとうございます。 広報の点は確かにまだまだ不十分ではございますが、一点補足で申し上げさせていただきますと、我々は、過去数年来、地方の中小企業の海外展開というのに取り組んでおります。これに力を入れております。 そうしますと、現地にいろんなニーズがあると、日本の中に非常に優秀な技術や何かを持っていらっしゃる中小企業があると、これを要はお見合いさせる努力をしております。そうすると
○参考人(北岡伸一君) ありがとうございます。 やや御質問を少し拡大することになるかと思いますが、実際、協力隊の諸君は大変よくやってくれております。水も電気もない、場合によっては、ところに行き、現地の言葉を学び、村の人と一緒に生活する。今日本にこういう若者が大勢いるということは、大変心強い限りでございます。 とはいえ、参加者がかなり減ってきているというのは事実でございます。応募者も減っており、その
○参考人(北岡伸一君) JICAの経験について一言申し上げます。 又市先生、委員御指摘のは大変重要な問題で、日本の労働力の観点から、海外から大勢の方に来ていただき、楽しく気持ちよく働いていただくというのはもう極めて重要な問題だと思います。 JICAは、長年、研修生の受入れ及び留学生の受入れに従事してまいりました。これは、かなり厳重に選ばれた人々、エリートたちを呼んで受け入れております。それでもやっぱり
○参考人(北岡伸一君) お答え申し上げます。 インドラマユ石炭火力発電事業におきましては、JICA環境社会配慮ガイドラインに基づき、発電所本体への借款供与の検討のタイミングで環境社会配慮上の要件を満たしていることを確認することが想定されております。したがって、その反対運動、人権侵害への懸念、環境許認可の無効判決といった御指摘の状況だけをもってES借款の貸付実行を停止する理由にはならないと認識しております
○参考人(北岡伸一君) 委員には昨年、キューバを御訪問いただき、ありがとうございました。御案内のとおり、また御指摘のとおり、JICA事務所の法的ステータスの問題をめぐりまして若干その開設が時間が掛かったんでございますが、先生方の御訪問の成果もあり、大使館内の組織とみなすということで了解ができまして、無事、三月九日に開設式を迎えることができました。御礼申し上げます。 キューバに限らず、大使館とJICA
○参考人(北岡伸一君) ありがとうございます。 お尋ねの全体的な中国との格差、違いについて一言申し上げたいと思いました。 金額全体では、中国がやっておりますFOCAC、我々のTICADをまねしてやっているようなものなんですけれども、総額は約我々の倍でございまして、決定的な、致命的な差ではございません。ただ、政府主導でぼんとお金を出すものですから、一番象徴的なのは、御指摘のとおり、いろんな政府関係
○参考人(北岡伸一君) 医療機材の点でございます。時々こういうことは誠に起こるわけでありまして、残念なことでございます。そういうことが起こらないように、我々は、既に局長からも御説明ありましたとおり、フォローアップ協力に力を入れております。例えば、無償資金協力で、アスタナ市小児病院医療機材整備計画の事業完了後に、劣化、消耗した救急車両パーツや、それから搭載医療機器の供与、機材修理調査団の派遣などをやっております
○参考人(北岡伸一君) ありがとうございます。 世界の他の援助国の中には最初から援助国を決めている国がございます、例えば六か国だけとか十二か国とか。それに比べますと、JICAの特色は、経済水準のやや物足りないところは世界中に手を伸ばしております。そしてまた、向こうの援助の要請に従ってお受けするということになっております。 ドナー同士の調整というよりは、これは援助してほしいという国がやっぱり主体的
○参考人(北岡伸一君) お答え申し上げます。 委員からは、現地の反対が高まっているという御指摘が大前提で、以下様々な御指摘があったんですが、我々の集めている情報では、現地におけるこの事業に対する理解、期待はむしろ高まっているというふうに考えております。委員が二、三年前に指摘された反対団体の幾つか、挙げられたうちの幾つかはこの対話メカニズムへの参加を肯定しておりますし、現地の理解は確かに深まっております
○参考人(北岡伸一君) お答え申し上げます。 JTC事案以後の現状でございますが、現在までの十一件の不正に対する措置を実施しております。その事案の様態や軽重は様々でございますけれども、平成二十六年度がJTC事案を含めて六件、二十七年度は二件、二十八年度は四件となっております。これはどう見るか。 再発防止策の一環として不正腐敗情報相談窓口というものを強化しております。ここへの通報はあると。そしてまた
○参考人(北岡伸一君) お答え申し上げます。 御質問ありがとうございました。大部分は副大臣のお答えと同じなのでありますが、なお若干補足申し上げますと、青年海外協力隊はおかげさまで方々で高い評価をいただいて、有り難く思っております。 既にお答えいただきましたとおり、調査しましたところ、その八割から返事がございまして、全員が一年以内に進路が決定できたということでありまして、これは今の現在の経済状況等
○参考人(北岡伸一君) 御質問ありがとうございます。 冒頭お触れになりましたミャンマーにおきましては、介護に関する支援のニーズはまだ緊急ではございません。ただし、他の地域、例えばタイのような中進国におきましては、高齢化の進展のスピードはかなり急速でございます。ですから、この辺りを中心に、高齢化という問題に先に直面したいわゆる課題先進国としての日本としてはこれに対する支援を実施しております。 例えば
○参考人(北岡伸一君) お答え申し上げます。 私も最近ミャンマーに行ってまいりましたが、一番の問題は、長い軍政の間に経済開発で様々な後れを取ってきたことだろうと思います。これは、スー・チーさんにせよ、あるいは軍にせよ、いずれにしても克服しなければならない課題としてたくさんのものが残っていると。 まず、例えば、あの国は、ヤンゴンからマンダレーに行く中心線が非常に交通網が遅れていると。それからまた、
○北岡参考人 平成二十七年度決算に関する会計検査院の御指摘につきまして、JICAが講じた措置を御説明申し上げます。 バタンガス港開発事業第二期、スービック港開発事業につきましては、機構内において事業の教訓を共有し、港湾利用者の需要等や既存港の拡張可能性等についての検討を十分に行うなどして、新規整備コンテナターミナルで取り扱われることになるコンテナ貨物取扱量の需要予測の検討が適切に行われるよう、措置
○参考人(北岡伸一君) 御指摘ありがとうございます。 ボランティア経験の社会還元というのは誠に重要なことだと考えております。数年前の震災の後のボランティア活動にも彼らは積極的に参加してくれました。さらに、人材確保のためにも、安心して協力隊に参加できる環境の整備が大変重要でございます。 この観点から、帰国隊員の進路開拓支援として、再就職に向けた様々な支援に加えて、地方自治体職員としての採用や、大学
○参考人(北岡伸一君) 御質問ありがとうございます。 青年海外協力隊は、幸い世界からも高く評価されておりまして、昨年はマグサイサイ賞という大変名誉ある賞を頂戴いたしました。 さて、御質問の趣旨でございますが、二〇一五年度の青年海外協力隊及び日系社会青年ボランティアの応募者の総数は二千六百七十七名でございました。実際の派遣者は千二百四十七名、ですから、半分以下に絞り込んでおりますが、そのうち、マラウイ
○参考人(北岡伸一君) 御質問ありがとうございます。 ODAによって整備されました施設や機材は、被援助国側により適切に維持管理され援助効果が十分に発現されると、これが支援の実効性確保や日本の国民に対する説明責任の観点から非常に重要だと認識しております。 こうした観点から、JICAは、外務省と連携しつつ、施設や機材を被援助国自身がしっかりと維持管理できるようにするため、すなわちその自立の観点から、
○参考人(北岡伸一君) ありがとうございます。 私は、この前のMDGsを実施、推進しておりましたときに国連大使としてニューヨークに勤務しておりました。そのときも、MDGsに対する日本の理解、支持はまだまだ、もっと何とかならぬかなというふうによく思っていたわけでございます。今回、それを引き継いで、MDGsの課題を抱えつつ、引き継ぎつつ、また新たないろんな課題にもアドレスしてこれができたわけでございますが
○参考人(北岡伸一君) 先ほど、どういう国が早く着いているか、どういうミッションが行われたかということを申し上げたわけでございますけれども、結局のところ、出発まではそんなに遅くない、それから到着までが遅かったということでございます。 これは、インド、中国、その他の多くの国は、これを移動させている、運んでいるのは軍隊でございます。そして、この地域への移動の経験も持っておるわけでございまして、それは日本
○参考人(北岡伸一君) まず、事実の整理をさせていただきたいんですが、これまで緊援隊は十九回派遣されております。一九九九年のトルコ地震及び二〇〇三年のアルジェリア地震で生存者救出に成功しております、合計二名でございますが、以降は委員御指摘のとおり生存者救出はございません。 よく言われるとおり、生存確率が急激に低下する七十二時間の壁というのが大きな問題でございます。全体として一分でも早く現地に到着して
○参考人(北岡伸一君) 委員御指摘のとおり、東アジアにおいては中進国の高齢化は特に顕著でございます。特にこれが目立ちますのはタイでございまして、日本はタイとの間では保健分野の協力を長年進めております。こういうこともありまして、タイ辺りで始まっているところが多いんですが、高齢化がもたらす様々な問題、御指摘のとおり、それまでの伝統的な紐帯、仕組みから新しい仕組みが必要だということでございます。 我々JICA
○参考人(北岡伸一君) 大沼委員より御指摘、ありがとうございます。 御指摘のとおり、JICAの職員、そして青年海外協力隊等のボランティアの現場の方々は大変士気が高いと、私も現場に行っては感心しております。相手のお国の発展に役立ちたい、それを通じて日本との関係を良くしたい、そして日本がより尊敬される国になりたいと、こういう使命感を共有しているのはJICAの非常に良いところではないかというふうに思っております
○参考人(北岡伸一君) 藤田委員から御質問をいただきました。 委員御指摘のとおり、最近は、数においても質においても有事の協力といいますか、そういうものは増えております。 例えば、ミンダナオ和平がその一つでございまして、長年停滞しておりましたミンダナオの和平プロセスにJICAはローキーで加わって何とか一定の成果を上げておりまして、今はちょっと、フィリピンのもうすぐ大統領選挙という事情で少し停滞しておりますが
○参考人(北岡伸一君) 私は、川口先生言われました、国際交流基金が関係した事業において一定の日本の立場に批判的な人を呼んだことは良かったと思っております。これを排除するのは好ましくないと思っております。ただ、それにも多少のバランスはあると思いますので、そういう人が多数を占めていいかどうかというのはよく分かりませんが、政府と意見が違う人でも、政府の立場をよく知り理解しているということを条件にすれば、そういう
○参考人(北岡伸一君) お尋ねの点は、私が言及しましたのは国際問題であって、かつ過去の問題について言及したつもりでございます。 拉致の問題は現在なお影響がございますので、ちょっと違いますが、私は、過去の問題は今の政治家が幾ら議論しても過去は変えようがないわけでございます。ですから、加害、被害関係があったら必ず被害者の方がそのことはよく覚えておりますし、共通のイメージに、理解に到達するのは難しい。それは
○参考人(北岡伸一君) 北岡でございます。 私は、日本の政治外交の歴史を専門にしておりまして、その立場から様々な外国の有識者と長年対話をしてまいりました。また、二〇〇四年四月から昨年、二〇〇六年の九月まで、国連に次席大使として参っておりました。その経験を踏まえまして、両参考人の先輩の先生方となるべく重複を避けながら、お話をさせていただきます。 最初に、私は今、日中歴史共同研究というものの日本側座長
○北岡参考人 日本側から見ておりますと、極東委員会は遠くにあり、マッカーサーは近くにあるわけであります。マッカーサーの意向というのはまことに強力と見えました。マッカーサーはまた、非常に自我の強烈な人でございましたので、極東委員会を大変嫌っているわけでありまして、自分がつくった、自分がつくらせた憲法にそれなりに愛着を持っておりまして、日本は軍備を持たなくていいということを、結構朝鮮戦争まで言っていたわけであります
○北岡参考人 ありがとうございます。 私は、先ほども申しましたとおり、敗戦直後の非常に苦しい時期を乗り越え、国際社会に復帰する上で、非常に重要な役割を果たしたというふうに考えております。内容的に申しますと、例えば象徴天皇制というのは、戦前の天皇制よりもむしろ日本の伝統に合致した、なかなかいい発明ではないかというふうに思っております。 ただ、その後、日本が国際社会に復帰し、どんどん経済発展をし、西側
○北岡参考人 御紹介をいただきました北岡でございます。 このような機会を与えられましたことを心からうれしく思っております。 私、専門は必ずしも憲法というわけではございませんで、法律学ではなくて政治学でございます。特に、日本政治外交史といいますか、近代日本の政治、外交の歴史を専門にしております。戦前には憲政史という言葉がございました。憲法政治、憲政史という言葉がございまして、すなわち政治の最も基本的
○北岡参考人 先ほど申しましたとおり、今の課題は出の部分をいかに透明にするかということだろうと思います。そこに努力を集中していただければありがたいと思っております。
○北岡参考人 先ほどの前提のお話を若干させていただきますと、仮に小党分立なりという形になりますと、政権がどういうふうに構成されるかは有権者の予測のつかない、手の及ばないところで決定が行われるわけです。ですから、私は、パッケージごとのチョイスが提示されて、そしてそれが有権者によって選ばれる、相対的に多数をとったところが、過半数に直結するわけではないでしょうから、より重い責任を負うというのが筋だと思います
○北岡参考人 御紹介いただきました北岡でございます。 意見を申し述べる機会を与えていただきましたことに御礼を申し上げます。 私、専門は日本の近代の政治史でございまして、つまり、現代及び諸外国の例について必ずしも細部まで通じているというわけではございませんが、私の専門の立場を踏まえて、また国民の選ぶ側の観点から、意見を申し述べたいと思います。 早速始めさせていただきますが、最初に、今回の選挙をどう
○公述人(北岡伸一君) これはできるところからやっていくということであろうと思います。国連の中に、あるいは独立でもいいと思いますが、世界の武器貿易を把握するための機関をつくる。それを日本がリーダーシップをとり、お金を出してやっていく。それはいわば貿易におけるガットのようなものに将来なればいいと思いますけれども、そういうものをやっていく。超大国が踏み切らないからやらないというのではなくて、やっぱりできるところからやっていくということだと
○公述人(北岡伸一君) 打てば響くということは、つまり機動的なタイミングのいい外交、これを世の中で求められる方は大変多いわけでございます。その一方で、じっくりコンセンサスをつくれという議論が大変あるわけでございまして、この二つはちょっと容易に両立できないものでございます。ですから、基本的な国策についてじっくりコンセンサスをつくっていくという努力は、これはもちろん継続しなくてはいけませんが、危機に当たっては
○公述人(北岡伸一君) 北岡でございます。 湾岸戦争後の国際問題ということにつきまして二十分間お話しせよということでございます。 湾岸戦争後の国際問題についてお話しするためには、これを考えるためには、その湾岸戦争が持つ歴史上の意義ということをやはりよく理解する必要があるというふうに考えております。したがって、若干振り返って歴史の中に考察を進めたいと思うわけでございます。 改めて言うまでもございませんが