2001-02-28 第151回国会 衆議院 予算委員会公聴会 第2号
○中北公述人 御質問ありがとうございます。 御承知のとおり、日銀法の改正は、さかのぼりますところ、住専問題あるいは大蔵省の改革の問題ということに戻るわけですが、それはまたバブルの生成と崩壊というところに原因が求められるわけです。しかし、大もとは、各先生方からお話がありますように、日本の経済が高度成長を達成した後、従来のキャッチアップ型を脱しなければならないときに、戦時体制下で制定された仮名書きの旧日銀法
○中北公述人 御質問ありがとうございます。 御承知のとおり、日銀法の改正は、さかのぼりますところ、住専問題あるいは大蔵省の改革の問題ということに戻るわけですが、それはまたバブルの生成と崩壊というところに原因が求められるわけです。しかし、大もとは、各先生方からお話がありますように、日本の経済が高度成長を達成した後、従来のキャッチアップ型を脱しなければならないときに、戦時体制下で制定された仮名書きの旧日銀法
○中北公述人 私は、文京区にあります東洋大学の経済学部で、金融と国際経済学、それから産業組織論というごく専門的な分野を教えておりますが、きょうは、そのような経済学者の立場から、特に最近の経済政策、ミクロ、マクロ経済政策の現状、それから短期、中期的な問題点に論点を絞ってお話しさせていただきたいというふうに思います。 一九八〇年の末といいますか九〇年の初頭にバブル経済が崩壊し、金融システムがその後危機
○中北公述人 ペイオフの解禁の延長ですけれども、私は、消費者、預金者にとって、おっしゃるとおりメリットはないというふうに思います。 これは、財政負担をいやが上にもふやします。プラス、今ビッグバンということで、さまざまな金融商品が既に準備されていて世に出ているわけであります。つまり、預金対抗商品を、このペイオフが実施されるという前提があればこそ、さまざまな金融機関が強い動機を持って新商品を世に出そうと
○中北公述人 私は、国会にこれまで数回お呼びいただいたときに特に議論させていただきましたのが、いわゆる財政と金融の分離の議論でありました。 これに関しまして、私は、まず明確に、お金を扱う活動ではあるけれども、金融というのは貸借関係、将来返済するものだ、それに対して、財政も見かけ上は同じようにお金を回す活動ではあるけれども、これは払いっきりである、あるいは取りっきりであるという意味で本質的に違うのだということで
○中北公述人 私、東洋大学から参りました中北でございます。 現在審議されております予算案に関しまして、特に金融あるいは金融システムに関連した角度から若干私見を述べさせていただきまして、提言とさせていただきたいと思います。 最初に申し上げたいというふうに思いますのは、昨年の十二月末だったと思いますが、いわゆるペイオフ解禁の延長についてでございます。 私は、ペイオフの実施というものは、これは橋本前内閣以来
○中北参考人 私は、先生のおっしゃる御趣旨には基本的に賛成です。行革に限らず、今の規制緩和の背後にある、一番やはりそれが進まない原因は、労働市場の流動化が進まないからだというふうに思います。その意味で、御趣旨には全く賛成です。 ただ、この点についてはいろいろ工夫の余地が大きいというふうに思います。 簡単にお話ししますと、アメリカのSEC、証券取引委員会などがございますが、これは、日本でいうと司法試験
○中北参考人 私は、大蔵改革をかなりそばで見ていましたので、実務的な点で簡単にお話しします。 プログラム法案というのは、柔軟性があると同時に、大変危険だ。と申しますのは、具体的なディテール、細かい言葉、文言ですね、これがやはり最後は専門家、つまり黒子によって、いろいろ根回しをして落とすところに落ちてしまう、従来型の形になってしまう危険性が大変強いと思います。言いかえますと、国会は、やはり自律性を持
○中北参考人 東洋大学の中北でございます。よろしくお願いいたします。 私は、この中央省庁再編にかかわる法律案、これを拝読いたしまして感じましたことを、特に金融市場と国家とのかかわりに関連いたしまして、大きく三点申し上げたいというふうに思います。 第一点目は、今回の行政改革、その理念についての議論がもっとより鮮明に取り上げられるべきではなかったかということであります。すなわち、世界標準というものを
○中北公述人 私は、二極分解、改革、これを短期間にむしろ加速すべきであるというふうに思います。安定の名において、護送船団の方に引き戻しているというのがむしろ現実ではないか、この十一月以降の日本がたどってきている道ではないか。そのような状態で、今ビッグバンがもう本当に半月先に控えている、ますます段差が大きくなっていく、日本をますます苦しくしているのじゃないかというふうに思うわけであります。 基本的には
○中北公述人 私は、公定歩合は基本的にマーケットで決まるものだというふうに考えております。日銀も今回独立性を強固にしたわけでありますので、国会で何パーセントという議論は余り好ましくないとは思いますが、やはり基本的には公定歩合は低過ぎる。これは、これまで二、三年過去を振り返りまして、もっと公定歩合を上げておくチャンスを見失ったのではないかというふうに、逆に思っております。
○中北公述人 東洋大学の中北でございます。よろしくお願いいたします。 最初に結論を申し上げたいと思っております。 きょう申し上げたいことは、市場の時代、ボーダーレスの時代、このような選別の時代において、私は、政府が大変古い発想に立って、わざわざ市場規律に反することを行っているという印象を禁じ得ません。構造改革、行政改革をちゅうちょしている。これでは、経済がますます悪化するのは不思議ではないと私は
○中北参考人 私、昨日、鈴木先生の事務所の方から、鈴木先生が書かれた資料を幾つか送っていただきまして、ありがたく思いました。 それで、現状の認識という点では、この「金融財政」に書かれた「金融監督庁は要らない」というのをちょっと拝読いたしまして、非常に平易に書いてあったものですから、それと法案を二重写しして感じましたことは、現状認識の点では、私、そう大きい違いはないというふうに思いました。つまり、このままだと
○中北参考人 はい。手短にお話しいたします。 自見先生の御指摘、二点ございます。 一点は、冒頭陳述で申し上げましたけれども、市場型に社会政策型から移行する、これはもう世界の趨勢だ。ドイツもフランスも、これまでの金融行政とさして問題はないわけですけれども、やはりこの世界の潮流、特にEU統合の中でこの方向というのは動かしがたいということだというふうに思います。 アングロサクソン型でどうしてという疑問
○中北参考人 本日、このような高いお席にお招きいただきまして、大変光栄かつ感謝をする次第であります。 金融監督庁の権限及び機能、組織形態について論議いたしますことは、今般の行政改革の方向について論ずることと等しいわけでありますが、それにもとどまらず、首相らが提唱する二〇〇一年ビッグバンのインフラについても論ずることになるかと思います。 戦後五十年、奇跡とも言える戦後の復興、高度成長を裏方として支
○中北参考人 私も、神聖不可侵の独立性というのは、それはあり得ないというふうにもちろん思っております。日銀が、みずから決定し、そして先ほどございましたように、その決定過程、考え方、それをきちっと国民の代表である国会の前に説明をする、いわゆる説明責任をきちっと貫徹するということであります。 その意味で、何から独立と申しますと、一つは財政当局からの独立であります。それによってマーケット、つまり金融の論理
○中北参考人 私も、先ほど政策委員会、これは日銀の政策機能のかなめだと申し上げたわけであります。その意味で、できるだけ幅広い角度から適当な審議委員を選ぶということは最重要な課題だというふうに私も思っておりまして、同感であります。 ただ、考えますと、一方で五年間、それからいろいろな守秘義務その他がございますので、現実の問題として大変難しい問題もあるのではないだろうかと私は考えていることも事実であります
○中北参考人 日本銀行法案に関する意見を参考人として申し述べる機会を与えられまして、感謝申し上げます。 五十五年ぶりに日銀法の改正が実現することで、中央銀行に対する関心が高まっております。一国の中央銀行のあり方を国会で真剣に討議する機会が訪れましたことを、まず心から喜びたいと思います。日ごろ日銀法をひもとく機会がありませんでした一介の学者の身としても、改めて読み返して、その日銀法の古さに偶然とした