○下川委員長代理 御異議がなければ同君を理事に指名いたします。 それでは先日に引続きまして、保安隊及び警備隊に関する件、国防会議の構成に関する件について質疑を続行いたします。質疑の通告がありますので、これを許します。辻政信君。
○下川委員長代理 これより会議を開きます。 委員長が所用のため、理事である私が委員長の職務を行います。 この際お諮りいたします。理事大村清一君が去る十九日委員を辞任され、理事が一名欠員となつておりましたが、同君は再び委員に選任されましたので、同君を理事に指名いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○下川委員 もちろんただいまの木村長官の答弁の通りでありましようが、しかし往々にして閣僚の会議においてもいわゆるおのれの自我を押し通す大臣も数多くございます。従いましていわゆるワンマン的な立場に立つ総理大臣である場合は、勢いワンマン大臣の意向によつていわゆる日本の不幸を招くというような結果が出て参りますので、それを私たちは憂うるのであります。 時間がございませんので次に移りますが、次は治安出動についてであります
○下川委員 そうすると、総理の答弁を信用いたしますが、次に自衛隊の指揮監督権について質問いたしたい。これは一番重要なことで、この法案には指揮監督権は総理それ自体が持つておるのでありますが、これが防衛出動の場合は当然総理それ自体の権限にかかつて来る。もちろん国会の承認、あるいはまた国防会議のいろいろな相談によつてこれがなされるのでありましようが、万一火急の場合は、これは総理自身が単独の権限を持つて執行
○下川委員 今日までの論争を聞いていますと、最初の論争よりかなり飛躍して来ていることが明らかになつております。その一つは自衛隊の性格。これは最初木村長官に質問したときに、自衛隊は軍隊ではない、あるいは警察ではないと言つている。それならば何だといつたら、これは曖昧模糊としてはつきりしない。ところが去る四月二十八日の本委員会において木村長官は明らかに、これは私見ではあるけれども、軍隊だと言つている。これは
○下川委員長代理 午前の会議はこの程度にいたし、午後一時半まで休憩いたします。 午後零時三十一分休憩 ————◇————— 午後三時三十一分開議
○下川委員 昨日保留になりました保安庁の直轄工事につきましてもう一度質問いたします。 最初、きのうお尋ねしたのは、保安庁の直轄工事が百万円以上のが相当あります。総額約二十二億ほどありますが、これは建設省の設置法三条のうちの二十六号の中で、いろいろとこの工事について規定せられております。それらによりますと、「国費の支弁に属する建物の営繕」それは郵政事業特別会計及び簡易生命保険及び郵便年金特別会計に属
○下川委員 しかしただいまの建設省の設置法との関連は、どういう理由で百万円以上の工事を――これは営繕に眠つておりますが、営繕の工事を保安庁直轄工事としてやつているのか、この点をひとつお伺いしたいと思います。
○下川委員 念のために申し上げますが、たとえばこれは第一地方建設部であります。練馬の診療所増改築工事、これが二百十二万円、それが二十八年の七月十八日に施工して、七日十八日に竣工になつておる。あるいはまたやはり練馬でありますが、踏切り工事が二十八年の十月八日に施工になつて、同じ二十八年の十月八日にこれが竣工されている。こうしたたとえば二百七十八万円の工事、あるいはまた二百十三万円の工事、これらが一日においてでき
○下川委員 きようは私の当番ではありませんけれども、せつかく長官がおいでになつたので、長官に二、三、今度の法案に関連して質問いたします。実は先般保安庁の方から保安庁の直轄工事に関する資料をいただきました。その資料を一瞥いたしますとはなはだふかしぎな箇所が多いのであります。それに関連して若干質問申し上げたいと思います。 この保安庁の直轄工事は約二十二億ばかりありますが、この工事の内容を見てみますと、
○下川委員 二点ほど簡単にお伺いしておきます。 はなはだ常識的のことでありますが、防衛の限界について御説明願いたいのであります。ということは、これは非常に論議の中心にもなつておりますけれども、たとえば敵が攻撃して来るのを迎え撃つという場合、あるいはまたその防衛の場合、かつて日本には攻撃は最大の防備だという言葉すらあるくらいで、そういう場合敵の攻撃して来る情勢を察知して、敵の拠点を空襲するとか、あるいはまた
○下川委員 きようは討論でないので、そう聞きただしませんが、もう一つは、先ほど粟山さんが話されたヒロイズムの問題、この問題はやはり今後非常に重要な問題だと思います。ということは、日本の青年諸君に対するいろいろな指導の面が目標がない。これはインド支那戦争にも関連がありますけれども、やはり思想的な立場からいろいろ批判がございましよう。しかし、御承知の通り、民族の独立あるいは自由を求める戦いでございまして
○下川委員 今のお話を聞いておると、具体的な根拠はなくて、いわゆる想像から言われておると思います。そうなると結局問題は、ただ軍備だけの問題をとらえて言つておられるようでありますが、御承知の通り、それには日本の経済事情が伴うし、同時にまた思想的な問題が伴つて来るのであります。たとえば各国の賠償の問題もまだ片づいておらない。あるいは貿易が非常に不振である。東南アジアとの貿易関係も、同じ民族関係でありながら
○下川委員 野村さんに二、三お伺いします。先ほど野村さんは、アメリカ軍が安心して撤退するのには十年かかるということをおつしやつた。そうするとその根拠をひとつお伺いしたいのです。というのは、よく木村長官が、みずからの手でみずからを守るということをおつしやつております。みずからの手でみずからを守る、現在はアメリカの協力なくして守れないけれども、やがてはそういう軍隊をつくる、そういう軍備をするということを
○下川委員長代理 これより開会いたします。 委員長が所用のため、理事であります私が委員長の職務を行います。 本日は昨日に引続きまして、防衛庁設置法案及び自衛隊法案の両案を一括議題といたし、質疑を続行いたします。中村高一君。
○下川委員 これは今後の木村長官の意図する精神的な問題にも関連し、われわれの政治的な問題にも非常に影響を及ぼすので、私は個人攻撃はきらいでありますが、木村長官のその人格は信じたい。しかし事実がそういう形になつていろいろ表現されている以上、明確にする必要があると思う。どの業者にいつどれほど横流しされたか。これを十分調べて、やはりこれはあなたの言う国民の信頼を得るためにも、また政治が現在汚職事件が多い。
○下川委員 私も木村長官の人格をそう信じたいのであります。ところがいろいろな問題がやはりとりさたされておりますし、この防衛二法案についての是非は別といたしまして、今後の審議あるいはまたこの性格の上において、いろいろな支障を来して来ると思う。たとえばきよう見たのですが、これは大蔵省関係で、保安隊の菓子用に昨年五百トンの砕米を払い下げした。これは保安庁の共済組合に払い下げた。ところがこれが保安隊の菓子に
○下川委員 先ほど来から大久保元海上保安庁長官と木村長官との日露戦争を思わすような質疑応答がありまして、はなはだ愉快に聞いたのであります。ところでこの質疑中に、自衛隊の指導理念の問題が出て参りました。しかもその答弁には、やはり木村長官の戦陣訓のごときいろいろな話もございましたが、その中で国民の信頼あるいは自衛隊員の自覚ということが主張されました。はなはだけつこうなことであります。これはひとり自衛隊員
○下川儀太郎君 ただいま議題となりました統計法の一部を改正する法律案について、内閣委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。 現行統計法に基く国勢調査は五年ごとに行うことになつておりますが、今日では終戦直後のようなはげしい人口の移動もなく、かつ厖大な国費を要しますので、これを十年ごとに行うことに改めるとともに、国勢調査を行つた年から五年目に当る年に簡易な国勢調査を行うよう、統計法の一部
○下川委員 どうも言葉だけの答弁で、はたしてそれが実行できるかどうか、疑い深いのであります。また国税庁が、ちようど所得税の申告時になりますと、約一箇月ぶつ通しで日曜もない。そのために多くの職員がへとへとになつていろいろ病気になるということが伝えられておりますが、この点はいかがですか。
○下川委員 行政整理後における事務の仕方について申されましたが、聞くところによりますと、超過勤務手当については十五時間支払つただけで、あとは支払つていないということを聞いておりますが、これはどうでしよう。
○下川委員 先ほど高瀬君から、今度の整理は天引き整理の疑いが多いという話がありました。ところであなたの御答弁によると、どうも政府の指令で協力しなければならない、しかも減らされた員数でも十分努力すればできるというふうにお答えを聞いております。しかしきのうも建設省に対して私質問を申し上げたのですが、どうも今度の整理が下部組織の実情をよく調査しておらない、同時に下部組織の人々と十分相談しておらない、かように
○下川儀太郎君 その点は、よくわかりましたが、次にお伺いしておきたいことは、これは去る十三日に私が本会議でMSA並びに自衛隊法案に関連して、海外派兵の問題を追求いたしました。そのときにその一例とし、昭和二十五年の元山上陸作戦に日本の海上保安庁の掃海艇が出動したという問題をお聞きしたところが、掃海作業には従事したけれども、参戦をしておらないということを答弁されておる。しかしその掃海作業といり掃海作業が
○下川儀太郎君 たた問題はこれをアメリカ側にどのように経済的な補償をさせるか、今後外務大臣が、これらの間接的な経済的な被害者の補償を、アメリカ側からどのようにとるかということにかかつて来ると思います。従いましてこれらの調査の結果、もし間接的な被害が非常に甚大であるという場合においては、政府並びに外務大臣は、アメリカ側に強い要求をされるかどうか、その点をひとつお聞きしておきたいと思います。
○下川儀太郎君 先ほど来ビキニの被害の問題で質疑が行われましたが、政府はこの直接被害者に対して、あるいは家族に対して十分なる補償をするというようなことをいろいろ言われて、これは当然のことでありますが、ただ私は間接的な、いわゆる経済的な被害者に対して、どのような補償をするか、その点をお聞きしたい、御承知の通り、現地の焼津はまぐろあるいはカン詰等々によつてほとんど市が成り立つており、市内にカン詰業者あるいは
○下川委員 今後の文部行政につきまして、たとえば今までの質疑はほとんど学校行政でありましたが、しかしこれから文化国家の建設ということを文字通りやつて行くならば、今後芸術教月により以上力を入れるかどうか、その点をひとつ明確にお答え願いたい。
○下川委員 それが社会的にはほとんど反映されておらないのであります。御承知の通り、外国あたりの文部行政を見て参りますと、たとえば映画、演劇あるいは美術、文学といつたものに非常に力を入れております。これは人間が非常に野蛮的になつているのを情操的な立場において育成して行く、いわゆる人間的な装いをこの一般文化行政においてやつて行くことによつて、そこに知性のすぐれた常識マンが生れて来るからであります。ところが
○下川委員 先ほど来の質疑を聞いておると、文部行政がほとんど学校行政だけにとらわれておるように聞えます。おそらく文部当局も御承知かもしれませんが、文部行政は単に学校行政だけではない。いわゆる一般文化行政もこの中に入つておるはずです。しかしこの表を見ると、たとえば日本芸術院あるいは国立近代美術館、この二つだけが表に現われていて、一体文化行政はどんなことをやつておるのか、その点が明確にされていない。どの
○下川委員 関連して。ただいま水道に対して厚生省と建設省の両省にまたがつての問題がございましたが、これは厚生関係の委員も強く厚生省がやるべきだということを主張しております。世界各国の情勢を見て参りましても、やはり衛生、厚生担当が水道をやつておるのであります。建設省関係は工事関係にとらわれて、勢い厚生省にはみ出して来るということが強くいわれておる。従いまして両省にまたがるこうした問題は、厚生省にやるべきだということが
○下川委員 せつかくいい法案が現実化されようとするのに、あまりお説教が多いように考えます。(「当然だ」と呼ぶ者あり)当然のように思えまするが、それは表面の事象だけをとらえておつて、その根本を追究しておらない。もちろん労働組合が経済闘争やいろいろな政治闘争をするでしよう。その場合その根本はどこにあるか。労働組合側としてもいろいろな反省のこともあるかもしれない。しかし政治の貧困で、結局大砲かパターか、こういう
○下川儀太郎君 私は、日本社会党を代表いたしまして、自衛隊並びに防衛庁設置法案に対して、いささか質問を試みるものでございます。 かつて、漫画家の近藤日出造君が吉田内閣を諷して、かえるががまになり、がまが戦車となつて、その上に吉田総理が指揮をとつているの図が描かれておりましたが、まことに描き得で妙、この法案こそその露骨なる姿であると喝破するものでございます。(拍手) しかも、本案は、表面保安庁法の
○下川委員 今の御答弁は理由にならないと思うのです。少くとももう二十九年度の予算が今日爼上に上つている。そういう際に二十八年度の予算の中のこの造船計画がほとんど実施されていないという状況である。これは今の答弁を聞いておりますと、いろいろな情勢が介在しているようでありますが、もつと私は明確にお聞きしたい。これは技術陣がないといつておりますが、しかし旧海軍時代における相当の技術者もまだ日本には現存しているはずであります
○下川委員 御説明はよくわかりまするが、たとえば今造船疑獄が非常に問題になつておりまするが、やはり二十八年度の保安庁の造船計画を調査して参りますると、全然その計画が実施されておらない。たとえば内容については、約百二十四億の予算で、警備船が一千六百トンが二隻、千トンが三隻、六十トンが六隻、それから補給工作船が、千トンが一隻、掃海艇六百トンが一隻、三百二十トンが三隻、合計十六隻であります。この造船計画が
○下川委員 昨年の暮れ、監察部に保安庁の監察を依頼したのですが、さきごろ中間報告が参つております。それによりますと、はなはだ簡単な報告でありますが、かような報告が来ております。一が繰越金を調整のための調達面の無理が見られる。第二は、仕様書を業者につくらせている関係上劣悪品が非常に多い。三は納期が非常に長いこと。四は前渡し金を業者に渡す件。五が調達品の点検が不十分である。六は調達組織が米式であるからはなはだ
○下川委員 暮れの委員会におきましても、こういう案が出たら出していたたきたいということを私は要望しておるのであります。従いましてそれに関連して私は出していただけると思つたのです。しかも休会中にわれわれは十分これを研究するということまで、これははつきりと速記録に載つております。従いましてそれを加味してきようめらためて御説明を願いたいと思います。
○下川委員 いや説明をするのが当然でありまして聞かれなければ言わないというそういう長官の態度は私はいけないと思うのです。しかも労働組合の方にはこれが流れておる、折衝するについて……。(「配つてある」と呼ぶ者あり)いやきよう配つたんです。しかもこれは内閣委員会で配つているので、長官それ自身が前もつて内閣委員に配るべきものである、あるいはまた労働組合に折衝する前に、こういう案がなされておつて目下折衝中だということを
○下川委員 ただいま塚田長官の報告を受けますと、何ら中間報告になつておらない、それほどまでに行つていないように思われますけれども、この私の手元に、これは労働組合関係からいただいた案のプリントのものですが、これによりますと人員整理についていろいろと明細に書かれております。そうして部局にも関連したいろいろな問題を目下折衝しておるということを聞いておる。しかもこの労働組合関係からもらつた書類の中では、人員整理
○下川委員 休会になりますので文書をもつて各委員にひとつ御報告願いたいと思います。 もう一つは先般来より保安庁の汚職事件が頻発しております。きのうもその質問がございましたが、この点についてやはり長官の所管としてはたして監察をしておられるかどうか、この点についてひとつお聞きしたいと存じます。
○下川委員 その点に関してはいずれあらためて質問申し上げますが、別個にいわゆる行政長官として先般お聞きしておきました監察の問題でありますが、この問題についてまだ的確な答弁を聞いておりません。一つは戦後の見返り資金によつてできた駐留軍の住宅、それがまだ日本の籍に入つておらない。これは重大な問題でございまするから御調査をお願いしたのでありまするが、その点の答弁をまだしてございません。 もう一つは立川市
○下川委員 まだ最終的なプランでないようですから、いずれ検討して質問を申し上げますが、ただここで一言お聞きしておきたいことは、いわゆる能率化、あるいは簡素化と言つておられる。しかし現実的にどうしてもはずされない、あるいはまた整理することによつて社会的な影響、あるいは治安的な、あるいは保安的な、そういう影響を及ぼした場合は、そういうわく外からはずすかどうか、これをひとつ明確に聞いておきたいと思います。