1953-08-05 第16回国会 衆議院 文部委員会 第23号
しかし原子核分裂による平和産業に及ぼす種々なる影響、たとえば医学の方面、あるいは農業科学の方面、あるいは電気動力方面の原子核の応用範囲、すなわちUの二三五をアプライしたところの、その動力についての問題、これは戦力に影響するものでなくて、今日イタリアにいたしましても、西独にいたしましても、あるいはまたフランスにいたしましても、またアルゼンチンなどにおきましても、すでにその着手が実現されておることも報道
しかし原子核分裂による平和産業に及ぼす種々なる影響、たとえば医学の方面、あるいは農業科学の方面、あるいは電気動力方面の原子核の応用範囲、すなわちUの二三五をアプライしたところの、その動力についての問題、これは戦力に影響するものでなくて、今日イタリアにいたしましても、西独にいたしましても、あるいはまたフランスにいたしましても、またアルゼンチンなどにおきましても、すでにその着手が実現されておることも報道
先般朝日新聞に、文部省は原子核研究所を東大に付設するということを見たのでありますが、これはほんとうですか、どうですか。
○稲田政府委員 御質疑の後段にあります原子核研究所の点でございます。これは学術会議から本年政府に対して勧告がされましたのは、原子力でなく、原子核研究所の創設の件でございます。
また、原子力のエンジンが平和産業の一面に応用されかけて、いよいよ原子核の分裂より来る破壊力が平和に役立つという、この情勢を決して忘れてはならないのであります。武器等の生産に際しては、特にこれらを勘案し、科学的基盤の推進をはかることこそ重要なる問題であります。特に技術の面においては、探求向上に格段の助成措置を講ずる必要があるのであります。
例えばいわゆる原子核物理学に関する問題が軍事上の機密ということになつて来るために、国際的な原子核物理の研究というものは絶えず恐怖にさらされておる。それで最近アメリカの報道によれば、現在アメリカで原子核物理学において活動しておられるドイツ人の物理学者は、大体今年の夏頃にその任期が来る。殆んど一人も任期をもう一遍改めてアメリカ政府に雇われて、原子核物理学の研究を続けようとする人はないのです。
日本では研究ということが十分に認識されておりませんので、一概にただ研究という言葉で一括してはおりますけれども、これには幾つかの種類がありまして、第一に基礎研究、たとえば原子核がどうできているとか、あるいは物理学、化学というような基礎研究と、もう一つは応用研究、それからもう一つは応用した研究をさらに工業化する。アメリカ人やイギリス人のデイヴエロツプメント。
原子核の構造を研究することなどはちつとも禁止せられておりませんし、おそらくそういう原子核の構造の研究は今でもせられておりますし、りつぱな研究がありましたら、喜んで世界に発表し得るという状態であります。ただ飛行機、武器、そういうものをつくることとか研究することは禁止せられております。飛行機だけです。
理科学方面の教授の大会でも、原子核あたりの意見を述べると、今原子核なんかの意見を述べたからといつて、それが今の軍事力に何の関係があるか、そういうものをもてあそんでいるのは日本の学者じやない。あたかも国賊のごとく言つて、皆今直ちに軍事力となるような、いわゆる低級な応用学ばかりに没頭し、その間にアメリカは原子核の研究をして置いて、広島や長崎にどかんとやられて、一時に参つた。
そうして湯川博士はアメリカに渡り、原子核の祕密を解いた世界有数な学者としてノーベル賞の栄誉を担つているにも拘わらず、私共は殆んどホツテントツドと同様の盲目の状況に置かれておりまして、原子科学については何ら資料は持つていない。国会においても何ら報告もされておらない。
○小林(信)委員 それに関連してお伺いするのですが、先日私の郷里のある理学博士が十日ばかり前にアメリカに行つた科学者が三名とかあるそうでありますが、これが出発するときにその理学博士は、原子核の研究をやつておるのですが、その論文をその人たちに託してアメリカの学界に発表してもらいたいこれは以前アメリカから来た学者にその話をし、日本の現状というようなものを話して、日本ではとうていこういうものを発表したところが
○武谷参考人 湯川さんは現在コロンビア大学のプロフエツサーでございますが、そのコロンビア大学に非常に大きなサイクロトロンという原子核破壊装置ができまして、それがいよいよ活動を始めるので、理論家の湯川さんが相談を受けられるということだと思います。
武谷さんにお尋ねしますが、湯川さんがアメリカの原子核破壊研究所と覚えておりますが、そこへ招聘されるという新聞記を見たのでありますが、この原子核破壊研究所と、今度湯川博士が表彰の対象になりました中間子理論との関係をお尋ねしたい。
近時、原子核物理学の長足なる進歩発展は、かつて人類が経驗したことのない驚くべき能力をその應用分野に発見するに至つたのであります。この巨大な原子エネルギーが人類の幸福のために使われるか、または人類の破壊のために使われるかは、やがて世界の人民大衆によつて決定れるものと私は信じております。
これは科学の発達により、原子核内に包藏されておる巨大なエネルギーの開発法は日進月歩し、若し世界に再び戰爭が起り、これを破壞的武器として用いたならば、その惨禍は測り知り得ず、実に人類滅亡も免れ難いという冷嚴な事実に世界は直面せしめられておるからであります。故に世界の有職者の何とかして戰爭を避け、平和を保ちたいという切望は、以前とは違つて眞に迫つたものになつておる。
又最近言われているところによれば、原子核の破壊によるところの力を利用いたしまして経済生活の一つの革命化が考えられる。例えばコップ一杯の水銀の原子核の破壊力というものは、ニューヨークからサンフランシスコまで、アメリカ大陸の東部海岸から西部海岸まで列車を数十回往復さすことができるところの力を持つているということも、外國の雑誌が書いているのを私は見たのであります。