1953-02-09 第15回国会 衆議院 予算委員会 第19号
戦争目的を果さぬから、英米ソ連も戦勝者じやありません。ルーズヴエルトその他は戦勝を得ておらぬ。戦勝というのは、戦争目的を果したのが戦勝である、だから戦勝しておらぬ。日本とドイツをつぶしたが、それ以上の、彼らからいうと悪い国が出て今悩んでおる。戦争は失敗しております。今訂正しておるのが今度の秘密協定破棄とか、一度日本をまる裸にしたが、日本に自衛軍を設けさせようとか焦慮しておる。
戦争目的を果さぬから、英米ソ連も戦勝者じやありません。ルーズヴエルトその他は戦勝を得ておらぬ。戦勝というのは、戦争目的を果したのが戦勝である、だから戦勝しておらぬ。日本とドイツをつぶしたが、それ以上の、彼らからいうと悪い国が出て今悩んでおる。戦争は失敗しております。今訂正しておるのが今度の秘密協定破棄とか、一度日本をまる裸にしたが、日本に自衛軍を設けさせようとか焦慮しておる。
もしそれ事態がいたずらに現状のままに推移いたしましたならば、処罰の実質は戦勝者の戦敗者に対する憎悪と復讐の念を満足する以外の何ものでもないとの非難を免れがたいのではないかと深く憂うるものであります。(拍手) 今や、わが国は、世界平和確立に鋭意努力しております。
遂にドイツの全権は非常な周章狼狽して混雑を極めて逃げ出した、逃げ出したというのは何だけども退却したというようなことの場面があつたために、ヴエルサイユ條約は行われなかつた、完全にその目的を達しなかつたのみならず、これによつてドイツにおいてナチが起り、ヒツトラーが起つて来て第二の世界戦争になつたのであるから、戦勝者として戦敗者に或る講和條約を押付けようということは、世界の平和、永遠の平和のためにならんのである
ことに先般ダレス氏がアメリカの某大学でなされました講和條約草案の概略説明におきましても、また去る四月六日のUP電報の伝えるところの日本の講和條約の内容から推察いたしましても、ただいまちよつとお話が出ましたように、今度の対日講和條約というものは、戦勝者が戦敗国に一方的に押しつける講和ではない。