1954-05-31 第19回国会 参議院 内閣委員会 第48号
○国務大臣(緒方竹虎君) お答えをいたしますが、いわゆる軍備という言葉に値する軍備を容易に持ち得ないということは事実でありますけれども、併しながらこの国際環境、日本を包む国際環境、又外国の日本に対する侵略の意思か若し、あるかないかは別問題といたしまして、若しありといたしまするならば、それは日本に国防力のないとあるにかかわらない、そういう意味から、日本としてはやはりあらゆる場合に備えまして国防会議、その
○国務大臣(緒方竹虎君) お答えをいたしますが、いわゆる軍備という言葉に値する軍備を容易に持ち得ないということは事実でありますけれども、併しながらこの国際環境、日本を包む国際環境、又外国の日本に対する侵略の意思か若し、あるかないかは別問題といたしまして、若しありといたしまするならば、それは日本に国防力のないとあるにかかわらない、そういう意味から、日本としてはやはりあらゆる場合に備えまして国防会議、その
○国務大臣(緒方竹虎君) 現在の日本の国力から考えまして、いわゆる軍備という文字に値するほどのものを持ち得ない事情は、繰返し政府から御説明申上げる通りであります。政府はその信念を変えていないのでありまするが、いずれにしましても、この直接侵略、日本が軍備の名にふさわしいものを持つと持たんにかかわらず、直接侵略ということも絶無を期するわけには参りませんので、その場合に防衛出動の可否をきめる、或いはその際
○国務大臣(緒方竹虎君) この国防会議に関しまする政府の草案でありまするが、これは前に保安庁からお示しいたしました保安庁の案があつたのであります。政府としましては、その保安庁案の線に副う国防会議を要望しておつたことは、前に申上げた通りでありますが、前からのいきさつがありまして、三党折衝を必要とするために、三党の間の折衝を数回に亘り開きまして、仔細に亘り検討をいたしました結果、でき上つたものが、この配付申上
○国務大臣(緒方竹虎君) これは閣議でガソリン税について、これを目的税的に扱うようなことがきまつたときの事情を承知しておりますが、勿論財政が許せば道路整備を急がなければなりませんけれども、あの法律がありましても、先ほど大蔵大臣から述べられたように、昨年特別の災害等大きな費額を要しましたために、最初考えておつたような措置がやりにくくなつた。そういうために止むを得ず今度の措置をとるようになつたのだと考えますが
○国務大臣(緒方竹虎君) 建設大臣が長い間病気で休んでおるのは本当に申訳ないのでありますが、今お話になりました内閣の改造ということもちらほら噂に上つておりまして、これは従来もたびたびあつたので、総理大臣がどういう案を持つておるか知りませんが、併しそれと一緒に考えておるわけではないのであります。同じようなことを繰返して申訳ありませんけれども、戸塚大臣の病気の性質が大した病気ではないものですから、もうよくなるかもうよくなるかと
○国務大臣(緒方竹虎君) 過日本委員会でお答えをいたしましたところに従いまして、国防会議の構成につきまして三党間の折衝をいたしました結果、本日の午後に至りまして、今お手許に差上げてありまするような大体の骨格を作り上ることができたのでございます。簡単でございますので、ちよつと読み上げます。 一、国防会議は議長及び議員若干名で組織すること イ 議長は、内閣総理大臣とすること ロ 議員は、左に掲
○国務大臣(緒方竹虎君) これは先ほども申上げましたように、この警察の考え方をどこまでも自治警察、府県単位の自治警察ということにおきまして、そして公安委員会によつて警察を管理して参るというところに私が申上げた趣旨は十分に入つておると考えます。
○国務大臣(緒方竹虎君) 能率の問題、とそれから民主化の問題とが両立しない、概念上両立しないというお話でありまするが、個人の権利自由を保護する意味からも、国の治安を保ちまする意味からも、警察の能率は政府といたしましては治安の責任を持つておりまする以上、何としてもこれは高めなければならん。ただその高める上におきまして警察の中立性を阻害するとか、或いは行き過ぎをするというようなことは厳に戒めなければなりませんが
○国務大臣(緒方竹虎君) 今御指摘になりましたように、今度の法案は警察法案となつておりまして、警察法改正案という形になつておりませんが、これは今までありました前文を除いたというような体裁の点もございまして警察法案といたしましたけれども、私らの考えといたしましては、これはどこまでも全部の改正案でありまして、民主主義の原理に立つておることは現行法と少しも変らないのであります。一口に我々は警察の一本化と申
○国務大臣(緒方竹虎君) 厳しい御批判でありますが、私は選挙のときに自衛力を持つていかんという演説は実は一ぺんもしておりません。その新聞に書いてありますのは、私今十分に、どう出ているか記憶がありませんし、又私の言うた通り出ているかどうか知りませんが、私は自分の意見として自衛力を否定するというようなことは、どう書かれておりますかどうか知らんけれども、その場合も私は恐らく言うていないと思います。ただ私自身憲法草案審議
○国務大臣(緒方竹虎君) 今御引用になりました私が新聞社で座談会の時に発言したその発言でありますが、それはこの間おつしやつたように、二十七年の一月かと思いますが、時期がいつであるということは余り問題じやないのですが、今の憲法が制定されまする際に、当時の貴族院でいろいろな議論が出た。それを速記録で私見た記憶がありますが、その中にはかなりはつきり自衛力を持つことを否定したような言葉もあつたようであります
○国務大臣(緒方竹虎君) お答えをいたします。ただいまの問題は、るるお述べになりましたように、国民生活に影響するところ大きいと考えまするので、政府といたしましては、十分調査の上、早急に所要の具体策を立てたいと考えております。 なお、詳細につきましては所管大臣から御答弁を申し上げます。(拍手) 〔国務大臣草葉隆圓君登壇〕
○国務大臣(緒方竹虎君) 政府といたしましてはこの保安庁の確定案を政府の公式の案としますにつきましては、政治的な関係で三党折衝というものと閣議の必要があるのでありまするが、この保安庁案を私、見ましたところ国防会議の考え方としてはこれで結構である。従いまして三党折衝を通しましてこの実現に全幅の努力を払いましてこれを政府公式の案にしたい所存であります。
○国務大臣(緒方竹虎君) 内閣委員会の総理の答弁は、実は予定は昨日中に終るつもりであつたのでありまするが、開会が遅れました等の事情によりまして、昨日、私が承知しておりますのは、大体半ば程度済んだということであります。私今あとの質疑通告者のことを承知しておりませんけれども、従つて今どの程度に進行しておるかということを申上げかねまするが、病後で相当まだ体も回復しておりませんし、私の判断では、総理の健康の
○国務大臣(緒方竹虎君) その点は前から委員長からも御要求があつておつたのでありまするが、総理大臣は内閣委員会に今防衛庁設置法案、自衛隊法案が出ておりますで、そのほうにかねてから要求されて、今出席して答弁をしております。実は予定は昨日済むつもりでおつたのでありまするが、それが遅れて、今日継続して又質疑応答をやつておりますので、今のところ時間的に見通しがつきませんし、それから昨日本会議、今の内閣委員会
○国務大臣(緒方竹虎君) 私への御質問は、内閣改造を今考えているかどうかという点であつたと存じますが、只今のところ、内閣改造を考えておりません。 〔国務大臣小笠原三九郎君登壇、拍手〕
○緒方国務大臣 すべて何と申しますか、社会的習性で変化を好まない保守的な感覚は免れないと思います。でありまするが、先ほど申しましたような趣旨から、政府としてこの警察法の改正を考えまして、その間に今お述べになりましたようなことも十分に注意をいたしたつもりであります。地方の公安委員が懲戒罷免の勧告をする権利を持つておりまするし、また今回の修正によりますれば、地方の公安委員の同意を得るということになつておりまするので
○緒方国務大臣 お答えをいたしますが、政府といたしましては、今回の警察法によりまして、いわゆる警察国家というようなものをつくる考えは毛頭ございません。そういう結果になることを最もおそれておるものであります。但し占領間の警察制度の実施幾年かの経験にかんがみまして、いわゆる自治警察の長所も十分ここに取入れまして、府県単位の自治警察というような形になるわけであります。ただ任免権を、治安の関係上その他から警察国家
○国務大臣(緒方竹虎君) 今回の北海道方面におきまする災害につきましては、まことに同情にたえないところであります。政府といたしましては、目下関係各省において被害状況を調査中であり、調査の結果を待ちまして適切な措置を講ずるつもりでおります。なお、今後とも関係各省の緊密なる協力により、これに対処して参りたいと考えておりまするが、現在のところ特別の機関を設けることは考えておりません。すべては調査の結果にまつつもりでございます
○国務大臣(緒方竹虎君) 多分答弁が足りないと仰せられますのは、本院の決議に対して、どういう態度をとるか、それについて改めて答弁をしろということでないかと考えますが、これは、先般来繰返しお答えいたしましたように、将来の戒めといたしますが、今、指揮権の発動を取消す考えはございません。(拍手)
○国務大臣(緒方竹虎君) お答えをいたします。 検察庁法第十四条の発動は、前犬養法務大臣がその独自の判断と責任で行なつたことは、前に申上げた通りでありまして、今その答弁を変更することはいたしません。速記録は見ておりませんが、政府が当時、重要法案の通過成立を希望しておりましたことは事実でありますけれども、指揮権の発動をいたすということは、今申上げたように、犬養前法務大臣の独自の判断によつたものであります
○国務大臣(緒方竹虎君) お答えをいたします。 昨今の沖小企業の状態に対しましては、政府は重大な関心を持つておるものであります。政府としては、元来中小企業の産業上、社会上に占める位置の重要性にかんがみ、各般の施策を今後一段と推進して参りまして、その地位の安定と強化をはかりたい。これがためには、中小企業の金融難緩和のための措置を講じまするとともに、中小企業の組織化の拡大及び充実に努め、また設備の近代化等
○国務大臣(緒方竹虎君) 戦前のものにつきましては正確な資料がなく、加えて戦前と戦後とは定員の規制範囲、規制方法等に相違もありまして、比較はなかなか容易でないのであります。併しながら何と申しましても、国土も小さくもなり、いわゆる国の総合的国力が、敗戦の結果小さくなつておりまするので、国民負担の点を考えまして、いわゆる国力に相応したところに持つて参りたいというのが政府の考えでございますが、今御質疑になりましたその
○国務大臣(緒方竹虎君) 行政整理の問題を政府としては無論重要な施策と考えておるのでありますが、これは総理もたびたび申上げておるようにまあ例年、例年と申しては少しきつ過ぎるかも知れませんが、たびたび行政整理というものは繰返す必要があるように考えますので、今お述べになりましたのは、私が議運の質問に対して、重要法案というものをどれどれを特に重要と考えておるかというときの答えを御引用になつたのじやないかと
○国務大臣(緒方竹虎君) 政府といたしましては、只今議決されました附帯決議の趣旨を尊重し、本法の運営に遺憾なきを期するよう努力をいたす所存でございます。
○国務大臣(緒方竹虎君) 社会がだんだん複雑化して参りまするにつれて、政府の仕事がふえそれから機構も従つてぼう大するのは止むを得ない傾向だ。これはおつしやる通りでありますが、政府としましてはその社会の複雑化という事実は認めますけれども、同時に政府の行政というものをどこに限界をおくか。言い換えますならば、できるだけ政府の仕事を減らしてこれを民間に移すものがあれば民間に移して行くという基本的な方針を持つておりまして
○国務大臣(緒方竹虎君) 今御指摘のように行政整理、人員の縮減ということにつきまして、行政機構の改革或いはこの仕事を減すということをしなければ、一時に人員の整理を行なつても仕事そのものが減らん限りは必ず時間と共に元の状態に戻る、少くもその危険性がある。これはもう御指摘の通り政府としましても十分この点に考えを持ちまして、行政機構の改革、その結果としての人員整理ということを考えて参つたのであります。その
○国務大臣(緒方竹虎君) 理想を申しますると、政府の機構は財政上の関係、国民負担の関係もありましてできるだけ簡素なものにして、国民の負担をその点から軽くしたい。同時に又能率を高めることもそれによつて期待することができると考えます。私は終戦のときに政府にちよつと関係したことがありますが、日本の行政機構がだんだんにぼう大になつて参りました経路を見ますると、満州事変を一時期としまして、非常な勢いで行政機構
○国務大臣(緒方竹虎君) 第一に、この対日援助を債務と心得る法的根拠はどこにあるかという御質疑でありましたが、この援助は、債務として確定したものではないのでありまするが、政府としましては、初めから道義的にこれは債務的なものである、債務であると心得て参つたのであります。 それから、政府の決定は国会を拘束するかという御質問でありまするが、本件は国会の承認がなければ、政府が如何なる決定をいたしましようとも
○国務大臣(緒方竹虎君) 勿論そういうつもりでおります。只今の場合としましては保守政党のあり方とでも申しまするか、勿論今の重要法案が円滑に促進され通過成立することは望ましいのでありまするが、この保守新学の構想はただ今の目の前の国会だけを目標としておるんではなくて、保守政党は今の日本の政治の発展の段階においてかくありたいというような気持からああいう声明を発しておるのでありまして、その各いわゆる私ども同憂
○国務大臣(緒方竹虎君) いわゆる私どもが保守新党と申しておるもの、これは今の政局の安定ということから申しましても、それから政府の立場から政府の信ずる重要法案を通過成立させまする意味からも、私どもとしては是非実現したいと考えておるのでありまして、先般党の機関にかけて態度を決定し、声明を発したことも今山下さんからおつしやつた通りであります。ただこれは何分にも相手方のある話で、差当り私どもが保守勢力結集
○国務大臣(緒方竹虎君) バターと大砲と並行しておると私が申しましたのは、金額が並行しておるということを申したわけではないのであります。大砲を考える場合にバターのことを決して忘れない。現在の国費の切盛りの仕方は、今御指摘のように防衛のほうは恐らく二割を少し上廻つていやしないかと思いますし、社会保障のほうは七分程度であろうと考えます。でありまするが、今敗戦後の日本の国情で私どもの考えとしては、少くとも
○国務大臣(緒方竹虎君) これは国の財政が許す範囲、限度というものが一つの枠がありまするが、同時にその政府の政策によつていろいろな違いが出て参ろうかと思います。今の政府としましては、今もバターか大砲かというお話が出ましたが、それは総理から予算委員会等でたびたび申上げておるように、何としても今敗戦後の日本としてはバターも大砲もこれはただ形容詞的でなしに、これを並行させて行かんならんところに今後非常な政治
○国務大臣(緒方竹虎君) 第一の点でございますが、従来社会保障制度審議会からも、年金制度の統一ということをたびたび勧告も出ておりまするし、これは社会保障制度の進展するに伴つて当然のことだと思いますけれども、今の国情はまだそこまで行つていないような感じがいたしまするし、今の御指摘の船員保険とか、健康保険とかいろいろな保険制度がある。これらにもそれぞれ沿革があり、理由があり、これも今すぐ一緒にということは
○国務大臣(緒方竹虎君) これは政府だけ勝手なことを申上げたくないのでありますが、今お話の小刻みというわけにも行きませんが、これは新聞を見てみますと、非常な大幅のことが書いてありますが、一遍にそう延長するのもどうか、あいまいなことを言うようでありますが、もう少し議案の、主としてこれは衆議院の話であります。衆議院の議案の進行状態を見まして、ぎりぎりになつてきめたいと思つております。今のお話の中をとるくらいのことになるのじやないかと
○国務大臣(緒方竹虎君) できるだけ会期中と思つて参つておつたのでありますが、先般も参議院の議運で政府が指揮権の発動までして是非通過成立を図らなければならんと思つておる重要法案はどういうものを指すのかというような御質疑がありまして、それは法案として一つとして重要でないものはないのでありますが、特にこれこれのものは是非この機会に通過成立をさせたいということを申上げたところが、この法案のうちの一、二のものはまだ
○国務大臣(緒方竹虎君) 今お述べになりましたように、この前私がここに出席の要求がありまして、参つたときも、建設大臣が病中で長く出て来ないために議事の進行上非常に不都合がある。これは誠に御尤なことで、政府でも腐心いたしているのでありますが、今建設大臣を解くまでのどうも決心がつかない、と申しますのは、ずつとあれ以来よかつたのでありますが、実際率直に申しますと、最近体を動かしたためか知りませんが、少しよくないのです