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1973-02-22 第71回国会 衆議院 決算委員会 第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十八年二月二十二日(木曜日)     午前十時十九分開議  出席委員    委員長代理理事 森下 元晴君    理事 木野 晴夫君 理事 松岡 松平君    理事 綿貫 民輔君 理事 久保田鶴松君       菅野和太郎君    中尾  宏君       中村 弘海君    吉永 治市君       高田 富之君    芳賀  貢君       原   茂君    三浦  久君       坂井 弘一君    池田 禎治君  出席国務大臣         文 部 大 臣 奥野 誠亮君         通商産業大臣  中曽根康弘君         国 務 大 臣         (防衛庁長官) 増原 恵吉君         国 務 大 臣         (経済企画庁長         官)      小坂善太郎君         国 務 大 臣         (科学技術庁長         官)      前田佳都男君  出席政府委員         経済企画政務次         官       橋口  隆君         経済企画庁長官         官房長     高橋 英明君         経済企画庁長官         官房会計課長  下山 修二君         通商産業大臣官         房会計課長   岸田 文武君  委員外出席者         会計検査院事務         総局第一局長  服部 桂三君         会計検査院事務         総局第二局長  柴崎 敏郎君         会計検査院事務         総局第四局長  田中  稔君         中小企業金融公         庫総裁     吉岡 英一君         中小企業信用保         険公庫総裁   近藤 止文君         決算委員会調査         室長      東   哲君     ————————————— 本日の会議に付した案件  昭和四十五年度一般会計歳入歳出決算  昭和四十五年度特別会計歳入歳出決算  昭和四十五年度国税収納金整理資金受払計算書  昭和四十五年度政府関係機関決算書  昭和四十五年度国有財産増減及び現在額総計算  書  昭和四十五年度国有財産無償貸付状況計算書  〔総理府所管防衛庁経済企画庁科学技術  庁)、文部省所管通商産業省所管中小企業  金融公庫中小企業信用保険公庫〕      ————◇—————
  2. 森下元晴

    森下委員長代理 これより会議を開きます。  本日は、委員長の指名により私が委員長の職務を行ないます。  昭和四十五年度決算外二件を一括して議題といたします。  本日は、総理府所管防衛庁経済企画庁科学技術庁文部省所管通商産業省所管中小企業金融公庫及び中小企業信用保険公庫について審査を行ないます。  まず、防衛庁長官から概要説明を求めます。増原防衛庁長官
  3. 増原恵吉

    増原国務大臣 昭和四十五年度における防衛庁関係歳出決算概要を御説明いたします。  まず(組織防衛本庁経費について御説明申し上げます。  当初の歳出予算額は五千三百三十九億八千五百万円余でありまして、これに昭和四十五年五月以降政府職員給与改善するための予算補正追加額二百四十一億七百万円余、高空における放射能塵調査研究等のため、科学技術庁から移しかえを受けた額七百万円余、南極地域観測事業のため、文部省所管文部本省から移しかえを受けた額四億一千八百万円余、札幌オリンピック冬季大会競技施設建設のため、文部省所管文部本省から移しかえを受けた額六千二百万円余、科学的財務管理方法導入準備調査のため、大蔵省所管大蔵本省から移しかえを受けた額六百万円余、前年度からの繰り越し額十二億四千百万円余を加え、既定予算節約等による予算補正修正減少額三十五億七千九百万円余、(組織防衛施設庁への移用額四千六百万円余を差し引きますと、歳出予算現額は五千五百六十二億三百万円余となります。  この歳出予算に対して支出済み歳出額は五千五百四十四億七千三百万円余、翌年度へ繰り越した額は十五億五千六百万円余でありまして、差し引き不用額は一億七千三百万円余であります。  昭和四十五年度予算執行にあたりましては、第三次防衛力整備計画にのっとり、計上された予算を効率的に使用して計画を着実に実施し、実質的な防衛力整備推進することを主眼といたしました。  以下自衛隊別にその内容を申し上げます。  一、陸上自衛隊につきましては、戦車、装甲車その他部隊装備品計画的更新による装備近代化充実ヘリコプター等航空機購入による機動力の増強及びホーク部隊整備等により一そうの防衛力内容充実をはかりました。  また、航空機につきましては、連絡偵察機一機、多用途ヘリコプター十一機、輸送ヘリコプター六機、観測ヘリコプター十機、合わせて二十八機を取得し、新たに昭和四十六年度取得予定連絡偵察機一機、多用途ヘリコプター十一機、輸送ヘリコプター六機、合わせて十八機の購入契約をいたしました。  二、海上自衛隊につきましては、昭和四十二年度計画護衛艦二隻、潜水艦一隻及び昭和四十三年度計画中型掃海艇二隻、昭和四十四年度計画中型掃海艇二隻、魚雷艇一隻並びに四十五年度調達にかかる哨戒艇四隻、支援船七隻、合わせて十九隻を取得し、新たに昭和四十六年度以降に竣工予定護衛艦二隻、潜水艦一隻、中型掃海艇二隻、魚雷艇一隻、揚陸艦一隻一支援船一隻、合わせて八隻の建造契約をいたしました。  また、航空機につきましては、対潜哨戒機十一機、練習機四機、機上作業練習機二機、救難ヘリコプター一機、対潜ヘリコプター七機、初級操縦練習ヘリコプター一機、合わせて二十六機を取得し、新たに昭和四十六年度以降に取得予定の対潜哨戒機十一機、対潜飛行艇五機、輸送機一機、対潜ヘリコプター六機、掃海ヘリコプター二機、合わせて二十五機の購入契約をいたしました。  三、航空自衛隊につきましては、ナイキ部隊整備航空警戒管制組織充実など防空能力の一そうの強化をはかりました。  また、航空機につきましては、輸送機二機、飛行点検機一機、救難捜索機四機、救難ヘリコプター三機、合わせて十機を取得し、新たに昭和四十六年度以降に取得予定輸送機三機、高等練習機二機、救難捜索機二機、合わせて七機の購入契約をいたしました。  昭和四十五年度防衛本庁職員定員は、自衛官二十五万九千五十八人、自衛官以外の職員二万五千三百八十三人で、合わせて二十八万四千四百四十一人でありまして、これを前年度職員定員に比べますと、自衛官において九百八十四人の増員で、自衛官以外の職員において二百三十人の減員となり、合わせて七百五十四人の増員となっております。  また、予備自衛官の員数は三万六千三百人でありまして、前年度に比べて三千三百人の増員となっております。  次に、繰り越し額十五億五千六百万円余は、装備品等製造修理に困難があったこと及び施設整備に関する計画または用地取得不測日数を要したこと等のため年度内支出を終わらなかったものであります。  また、不用額一億七千三百万円余は概算契約に対する精算の結果等により生じたものであります。  続いて(組織防衛施設庁経費について御説明申し上げます。  当初の歳出予算額は三百五十三億六千八百万円余でありまして、これに昭和四十五年五月以降政府職員等給与改善するための予算補正追加額三億七千五百万円余、前年度からの繰り越し額十六億八千八百万円余、駐留軍関係労務者大量解雇に伴う特別給付金支払い等予備費使用した額五億五千三百万円余、退職手当に不足を生じたため(組織防衛本庁からの移用増加額四千六百万円余を加え、既定予算節約等による予算補正修正減少額四千四百万円余、防衛施設周辺障害防止事業等に要する経費として移しかえをした額、農林省所管農林本省へ六億三千四百万円余、建設省所管建設本省へ一億五千三百万円余を差し引きますと、歳出予算現額は三百七十二億円余となります。  この歳出予算現額に対して支出済み歳出額は三百五十六億七千四百万円余、翌年度へ繰り越した額は十二億九千九百万円余でありまして、差し引き不用額は二億二千六百万円余であります。  支出済み歳出額のおもなものは、施設運営等関連諸費でありまして、防衛施設周辺整備等に関する法律等に基づく自衛隊施設維持運営並びにわが国に駐留するアメリカ合衆国軍隊等提供施設維持運営に関連し必要な騒音防止措置障害防止措置民生安定施設助成措置飛行場周辺安全措置各種補償、土地の購入及び賃借等のため二百七十七億七百万円余を支出いたしました。  次に、翌年度への繰り越し額十二億九千九百万円余も施設運営等関連諸費でありまして、アメリカ合衆国軍隊の事情、補償処理の困難及び計画または設計変更等のため工事等が遅延したことによるものであります。  また、不用額二億二千六百万円余は各種補助金精算の結果等により生じたものであります。  昭和四十五年度防衛施設庁職員定員は三千二百二十一人でありまして、前年度職員定員に比べますと十人の減員となります。  以上をもちまして、昭和四十五年度における防衛庁関係歳出決算概要説明を終わります。  何とぞよろしく御審議のほどお願いいたします。
  4. 森下元晴

  5. 柴崎敏郎

    柴崎会計検査院説明員 検査結果について御説明申し上げます。  昭和四十五年度防衛庁決算につきまして検査いたしました結果、特に違法または不当と認めた事項はございません。  簡単でございますが、御説明を終わります。
  6. 森下元晴

  7. 小坂善太郎

    小坂国務大臣 昭和四十五年度における経済企画庁歳出決算につきまして、その概要を御説明いたします。  .経済企画庁歳出予算現額は二百五十七億六千五百九十二万円余でありまして、支出済み歳出額は二百三十九億六千八百八十四万円余であります。  この支出済み歳出額歳出予算現額に比べますと、十七億九千七百七万円余の差額を生じますが、これは、翌年度へ繰り越した額十五億五千五百一万円余と、不用となった額二億四千二百六万円余であります。   〔森下委員長代理退席綿貫委員長代理着席〕  歳出予算現額につきましては、当初予算額は四百三十七億五千百六十三万円余でありますが、予算補正修正減少額七千七百五十万円余と、関係各省所管移しかえた額百八十九億五千三百四十万円及び移用減少額六百八十一万円余を差し引き、さらに前年度より繰り越した額十億五千二百一万円余を加えまして二百五十七億六千五百九十二万円余が歳出予算現額となっております。  支出済み歳出額のおもな内訳は、離島振興対策事業費九十二億二千八十一万円余、水資源開発事業費六十六億三千九百五十二万円余、国土総合開発事業調整費三十八億七千二百九十五万円余、国土調査費十八億三千八百八十八万円余、経済企画庁一般経費十八億二千二百九十二万円余等であります。  次に、翌年度へ繰り越した額は、水資源開発事業費十五億四千三百十六万円余、消費者啓発費補助金千百八十五万円であります。  不用額は二億四千二百六万円余でありまして、そのおもなものは、水資源開発事業において補償交渉難航等により治水特別会計繰り入れを要することが少なかったためであります。  以上、昭和四十五年度経済企画庁歳出決算概要を御説明いたしました。  何とぞよろしく御審議のほどをお願いいたします。
  8. 綿貫民輔

  9. 服部桂三

    服部会計検査院説明員 昭和四十五年度経済企画庁決算につきまして検査いたしました結果、特に違法または不当と認めた事項はございません。  以上、簡単ですが、説明を終わります。
  10. 綿貫民輔

  11. 前田佳都男

    前田国務大臣 科学技術庁昭和四十五年度決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。  まず、歳出予算現額は五百八十九億八千七百七十四万円余でありまして、これに対する支出済み歳出額は五百八十七億四千五百三十万円余、翌年度繰越額は一億一千百四十一万円余、不用額は一億三千百二万円余となっております。  次に、支出済み歳出額のおもなる費途につきまして、その大略を御説明申し上げます。  第一に原子力関係経費といたしまして三百七十五億七千二百九十一万円余を支出いたしました。これは日本原子力研究所における各種原子力関連試験研究及び各種原子炉の運転、日本原子力船開発事業団における原子力第一船「むつ」の建造及び運航に必要な陸上付帯施設整備、動力炉・核燃料開発事業団における高速増殖炉及び新型転換炉開発核燃料開発並びにウラン資源の探鉱、放射線医学総合研究所における放射線の医学的利用に関する調査研究民間企業等に対する原子力に関する試験研究の委託など原子力平和利用促進をはかるために支出したものであります。  第二に、宇宙開発関係経費といたしまして百十五億四千三百七十三万円余を支出いたしました。これは宇宙開発事業団におけるロケット及び人工衛星開発並びにロケット打ち上げ施設等整備航空宇宙技術研究所におけるロケットに関する基礎的、先行的試験研究並びにこれらに関連する研究設備整備のほか、種子島周辺におけるロケットの打ち上げを円滑に行ないますための種子島周辺漁業対策事業費補助金に必要な経費等として支出したものであります。  第三に、試験研究機関経費といたしまして、当庁の付属試験研究機関のうち、航空宇宙技術研究所における垂直・短距離離着陸機及び遷超音速機など航空機に関する試験研究並びにこれらに関連する研究設備整備金属材料技術研究所における超強力鋼に関する研究及び金属材料疲れ試験等金属材料品質向上に関する試験研究並びにこれらに関連する研究設備整備国立防災科学技術センターにおける地震予知のための深層試錐による東京付近地震活動に関する研究等防災科学技術に関する試験研究及びこれらに関連する研究設備整備、さらに無機材質研究所における無機材質の創製に関する研究及びこれに関連する研究設備整備のため四十億一千五十四万円余を支出いたしました。一最後に、海洋開発推進をはかるための海中作業基地建造、また重要総合研究等推進をはかるための特別研究促進調整費の活用、研究公務員等資質向上をはかるために行なう内外への留学研究のほか、理化学研究所、日本科学技術情報センター及び新技術開発事業団事業を行ないますため必要な資金に充てるための政府支出金及び科学技術庁一般行政費等として五十六億一千八百十万円余を支出いたしました。  以上、簡単でありますが、昭和四十五年度決算概要を御説明申し上げました。  よろしく御審議のほどお願いいたします。
  12. 綿貫民輔

  13. 服部桂三

    服部会計検査院説明員 昭和四十五年度科学技術庁決算につきまして検査いたしました結果、特に違法または不当と認めた事項はございません。  簡単でございますが、説明を終わります。
  14. 綿貫民輔

    綿貫委員長代理 次に、文部大臣から概要説明を求めます。奥野文部大臣
  15. 奥野誠亮

    奥野国務大臣 昭和四十五年度文部省所管一般会計及び国立学校特別会計決算概要を御説明申し上げます。  まず、文部省主管一般会計歳入につきましては、歳入予算額二億六千二百九十万円余に対しまして、収納済み歳入額は二億四千五百二十七万円余であり、差し引き一千七百六十三万円余の減少となっております。  次に、文部省所管一般会計歳出につきましては、歳出予算額八千八百三十億五千八百四十四万円余、前年度からの繰り越し額二十三億千七十万円余、予備費使用額二十五億六千三百四十六万円余を加えた歳出予算現額八千八百七十九億三千二百六十一万円余に対しまして、支出済み歳出額は八千八百四十五億九千二百六十四万円余であり、その差額は三十三億三千九百九十六万円余となっております。  このうち翌年度へ繰り越した額は二十四億八百四万円余で、不用額は九億三千百九十一万円余であります。  支出済み歳出額のうちおもな事項は、義務教育費国庫負担金四千七百四十三億千九百四十九万円余、国立学校特別会計繰り入れ二千五百八十九億七千五百九十八万円余、科学技術振興費百億九千六百四十六万円余、文教施設費四百四十億二千百八十六万円余、教育振興助成費五百七十四億七千四百七十五万円余、育英事業費百六十四億七千八十三万円余、青少年対策費三十三億四千四百万円余となっております。  次に、翌年度繰り越し額二十四億八百四万円余についてでありますが、その内訳のおもなものは、文教施設費で、用地の選定、気象の関係設計変更等により、工事施行不測日数を要したこと等のため年度内支出を終わらなかったものであります。  次に、不用額九億三千百九十一万円余についてでありますが、その内訳のおもなものは、教育振興助成費で、学校給食費を要することが少なかったこと等の理由により不用となったものであります。  次に、文部省におきまして一般会計予備費として使用いたしました二十五億六千三百四十六万円余についてでありますが、その内訳のおもなものは義務教育費国庫負担に要した経費であります。  次に、文部省所管国立学校特別会計決算について御説明申し上げます。  国立学校特別会計収納済み歳入額は三千百八十七億千三十三万円余、支出済み歳出額は三千百二十二億六千七百七十七万円余であり、差し引き六十四億四千二百五十五万円余の剰余を生じました。これは、国立学校特別会計法第十二条第一項の規定により、翌年度歳入繰り入れることとして、決算を結了いたしました。  その内容について御説明申し上げますと、まず、歳入につきましては、歳入予算額三千百二十八億五千四百四十六万円余に対しまして、収納済み歳入額は三千一百八十七億千三十三万円余であり、差し引き五十八億五千五百八十七万円余の増加となっております。  次に、歳出につきましては、歳出予算額三千百二十八億五千四百四十六万円余、前年度からの繰り越し額二十五億九千七十八万円余、昭和四十五年度特別会計予算総則第十一条第一項の規定による使用額六億千九百二十九万円余を加えた歳出予算現額三千百六十億六千四百五十四万円余に対しまして、支出済み歳出額は三千百二十二億六千七百七十七万円余であり、その差額は三十七億九千六百七十六万円余となっております。  このうち翌年度へ繰り越した額は十二億九千六百四十万円余で、不用額は二十五億三十六万円余であります。  支出済み歳出額のうちおもな事項は、国立学校千八百六十九億九千二百十一万円余、大学附属病院五百二十六億二千二百六十一万円余、大学附置研究所二百七億五百四十二万円余、施設整備費五百億八千二百四十四万円余となっております。  次に、翌年度繰り越し額十二億九千六百四十万円余についてでありますが、その内訳のおもなものは、施設整備費で、用地関係設計変更等により、工事施行不測日数を要したため年度内支出を終わらなかったものであります。  次に、不用額二十五億三十六万円余についてでありますが、その内訳のおもなものは、大学附属病院非常勤職員手当を要することが少なかったこと等の理由により不用となったものであります。  次に、国立学校特別会計におきまして予備費として使用いたしました金額は六千二百三十五万円余でありまして、これは、国立学校施設等災害復旧に要した経費であります。  なお、昭和四十五年度予算執行にありましては、予算の効率的な使用経理事務の厳正な処理に努力したのでありますが、会計検査院から不当事項八件の御指摘を受けましたことは、まことに遺憾にたえないところと存じます。今後このようなことのないよう適切な措置を講ずるとともに、国立学校及び日本私学振興財団経理に関して受けた意見の表示及び処置要求についても事態改善に一そうの努力をいたしておる次第であります。  以上、昭和四十五年度文部省所管一般会計及び国立学校特別会計決算につきまして、その概要を御説明申し上げた次第でございます。
  16. 綿貫民輔

  17. 柴崎敏郎

    柴崎会計検査院説明員 昭和四十五年度文部省決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明申し上げます。  検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項が八件、是正改善処置を要求したものが一件でございます。  まず、不当事項について説明いたします。  検査報告番号二号から九号までの八件は、いずれも補助事業に関するものでございまして、義務教育費国庫負担金産業教育振興費公立文教施設整備費公立文教施設災害復旧費関係国庫補助金等にかかる事業の実施及び経理におきまして、補助対象事業費を過大に精算しているもの、または工事の施工が不良となっているものでございます。  次に、是正改善処置を要求したものについて説明いたします。  群馬大学外国立大学におきましては研究用試薬等購入にあたりまして、その権限を有していない教官等によってそれらのものが購入され、会計機関は事後にこれを適宜整理しているなど、会計法令規定に違反した取り扱いを行なっている事態が多数見受けられましたので、今後、法令に準拠した経理ができるよう執務体制を整えて適正な経理を行なう要があると認められましたので、これら十一大学及び文部省に対しまして是正改善処置を要求したものでございます。  以上、簡単でございますが、説明をおわります。
  18. 綿貫民輔

  19. 中曽根康弘

    中曽根国務大臣 ただいま議題となっております昭和四十五年度通商産業省所管歳入歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。  まず、通商産業省所管一般会計歳入歳出決算につ勇まして御説明いたします。  昭和四十五年度通商産業省主管歳入予算額は三十六億六千二百五十二万円余であります。  これに対しまして、収納済み歳入額は三十八億六千七百九十七万円余でありまして、これを歳入予算額と比較いたしますと二億五百四十四万円余の増加となっております。これは、補助金等返納金予定より多かったこと等によるものであります。  次に、四十五年度通商産業省所管歳出につきましては、当初予算額は九百七十二億六千十一万円余でありまして、予算補正追加額十三億七千八百三十一万円余、予算補正修正減少額十六億五千二百八十七万円余、総理府所管から移しかえを受けた額十八億二千百七十万円余、大蔵省所管から移しかえを受けた額五百二万円余、文部省所管から移しかえを受けた額十一万円、計十八億二千六百八十三万円余、前年度からの繰り越し額十億五千七百五万円余の増減がございましたので、歳出予算現額は九百九十八億六千九百四十四万円余となっております。  これに対しまして、支出済み歳出額は九百七十二億一千四百八十二万円余でありまして、歳出予算現額と比較いたしますと二十六億五千四百六十二万円余の差額となっております。  この差額のうち、翌年度へ繰り越しました額は十九億九千六百四十九万円余でありまして、不用となりました額は六億五千八百十二万円余となっております。  四十五年度におけるこの経費執行につきまして、そのおもな事項の大要を御説明いたします。  第一に、貿易振興及び経済協力費であります。  四十五年度予算現額は百一億九千二百四十六万円余でありまして、その支出済み歳出額は九十七億六千八百十万円余であります。  この経費は、日本貿易振興会が行なった海外市場調査、ジャパン・トレード・センター等海外施設の運営、国際見本市の開催及び参加等の事業に対する補助金及び経済協力関係団体が行なう海外技術者受け入れ研修事業に対する補助金等でございます。  第二に、中小企業対策費でありますが、四十五年度予算現額は三百七十億一千五百十二万円余でありまして、その支出済み歳出額は三百六十九億二千六百六十七万円余であります。  この経費は、中小企業構造の高度化を促進するため、中小企業振興事業団が行なった指導、資金の貸し付け等の事業に対する出資等と、中小企業近代化促進するための中小企業設備近代化補助金等でございます。  第三に、技術振興関係費でございますが、四十五年度予算現額は百九十億三千六百五十一万円余でありまして、その支出済み歳出額は百八十六億四千九百六十一万円余であります。  この経費は、将来の技術開発の核心となり技術的波及効果の高い大規模な国産技術の研究開発を積極的に推進するための大型工業技術研究開発事業及び通商産業省の試験研究機関における特別研究の実施等に要したものでございます。  第四に、公共事業費であります。  四十五年度予算現額は百八億八千六百三十八万円でありまして、その支出済み歳出額は百四億九千五百二十四万円余であります。  この経費は工業用水道の建設工事に対する補助金等でございます。  次に、不用額を生じました経費のおもなものは、貿易振興経済協力費一億九千九百八十八万円余でございます。  以上をもちまして、通商産業省所管一般会計歳入歳出決算に関する説明を終わります。  次に、当省所管の各特別会計の決算について御説明いたします。  第一に、石炭対策特別会計でございます。  四十五年度収納済み歳入額は一千百七十四億四千九百八十一万円余、支出済み歳出額は一千八十三億四千八百三十七万円余であります。  収納済み歳入額支出済み歳出額との差額は九十一億百四十四万円余でありまして、翌年度へ繰り越しました額は二十九億六千百九十万円余、剰余金は六十一億三千九百五十三万円余となっております。  四十五年度におけるこの経費執行につきまして御説明いたしますと、石炭鉱業合理化安定対策費七百八十七億九千八百五十六万円余、炭鉱離職者援護対策費五十九億七千三百六十九万円余、産炭地域開発雇用対策費三十二億一千四百五十三万円余、産炭地域振興対策費六十四億一千八百四十万円余、鉱害対策費百二十四億一千百三十五万円余を支出いたしております。  第二に、アルコール専売事業特別会計でございます。  四十五年度収納済み歳入額は九十八億六千五百九十三万円余であります。支出済み歳出額は七十九億五千六百三十九万円余であります。  この会計の損益計算上の利益は二十七億四千七百八万円余となっておりますが、期末資産の増加相当額六億一千七百二十一万円余を控除した残額二十一億二千九百八十六万円余は一般会計に納付いたしました。  第三に、輸出保険特別会計でございます。  四十五年度収納済み歳入額は二百八十六億七千十一万円余、支出済み歳出額は五十九億四千八百二十二万円余であります。四十五年度における保険引き受け件数は五十四万七千件、その保険金額は三兆七千八十億七百万円でありまして、前年度に対し一兆二千四百八十九億六千二百万円の増加となっております。  第四に、機械類信用保険特別会計でございます。  四十五年度出納済み歳入額は十四億九百四十五万円余、支出済み歳出額は二億一千五百三十三万円余であります。保険引き受け件数は一万五千件、保険金額は二百二十億八千三百万円でございます。  以上をもちまして、通商産業省所管特別会計歳入歳出決算に関する御説明を終わります。  なお、一般会計及び特別会計の事業の詳細につきましては、お手元にお配りいたしております「昭和四十五年度通商産業省所管歳入歳出決算概要説明書」に記述してございますので、御了承を願いたいと存じます。  最後に、四十五年度通商産業省所管決算につきまして会計検査院より不当事項として指摘を受けたものがありますことは、まことに遺憾に存じております。  今回、不当事項として指摘を受けましたものは、中小企業設備近代化補助金を財源とする県の貸し付け金の運営が当を得ないもの九件でございます。  この指摘事項につきましては、直ちに返還を命じまして、都府県の特別会計に収納済みであります。今後、この種の事例の発生を未然に防止するため、より一そうの指導監督を行ない、かかる事例の絶滅に努力いたす所存でございます。  以上をもちまして、通商産業省所管一般会計及び特別会計の決算に関する御説明を終わります。  何とぞよろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
  20. 綿貫民輔

    綿貫委員長代理 次に、会計検査院当局から検査概要説明を求めます。田中会計検査院第四局長
  21. 田中稔

    ○田中会計検査院説明員 昭和四十五年度通商産業省の決算につきまして検査いたしました結果の概要説明申し上げます。  検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項が九件、本院の注意により当局において処置を講じたものが一件でございます。  まず、不当事項について説明いたします。  七四号から八二号までの九件は、中小企業者の設備の近代化に資するための貸し付け金の財源として国が都道府県に交付した中小企業設備近代化補助金に関するものであります。本院においてその貸し付けの適否等について調査いたしましたところ、貸し付け対象設備を購入していない者や既往年度に設置した者に貸し付けているなどの事例が見受けられました。いずれも貸し付けが補助の目的に沿わない結果となっていると認められるものでございます。  次に本院の注意により当局において処置を講じたものについて説明いたします。  通商産業省が、福岡県に対し石炭対策特別会計から補助金を交付して、同県が四十三年度から四十七年度までの間に施行することとしております苅田地区産炭地域小水系用水道布設事業について検査いたしましたところ、この地区には、すでに別の工業用水道が布設されておりまして、地区の用水需要量が既設の工業用水道の給水量を上回るようになりますのは相当の期間を経過した後と見込まれる状況でございました。したがいまして、四十七年度までに事業を完成する必要がないと認められましたので、当局の見解をただしましたところ、同省では福岡県に対してこの補助事業の実施予定を順次繰り延べる処置を講じさせましたものでございます。  以上、簡単でございますが、説明を終わります。
  22. 綿貫民輔

  23. 吉岡英一

    ○吉岡説明員 昭和四十五年度におきます中小企業金融公庫の業務の概要について御説明申し上げます。  当公庫は、昭和四十五年度の当初、貸し付け金を三千八百五十八億六千一百万円と定められましたが、その後年末及び年度末の中小企業金融対策として五百十五億円の貸し付け金の追加が認められましたので、これにより前年度実績に比較して一四・五%増に相当する四千三百三十五億三千九百十六万円の貸し付けと、ほかに中小企業投資育成株式会社に対する二十億円の貸し付け及び設備貸与機関に対する二十一億四千八百八十万円余の貸し付けを実行いたしました。このうち設備資金は四千三百三十五億三千九百十六万円の七七・四%に相当する三千三百五十三億五千一百八十五万円余、運転資金は同じく二二・六%に相当する九百八十一億八千七百三十万円余となっており、また直接貸し付けは四千三百三十五億三千九百十六万円の四二・二%に相当する一千八百二十九億三千五十万円、七千六十五件、代理貸し付けは同じく五七・八%に相当する二千五百六億八百六十六万円、四万三千三百五十六件となっております。  年度末総貸し付け残高は九千二百五十六億八千百四十四万円余で、前年度末に比べ一千五百七億九千四百四十五万円、一九・五%の増加となっております。  昭和四十五年度の融資にあたりましては、わが国経済の国際化の進展、労働力不足の本格化等の環境変化に対処して、中小企業の振興、安定に寄与するため、中小企業の設備の近代化及び中小企業構造の高度化を一そう強力に促進することとし、中小企業近代化促進法の指定業種に属する中小企業者及び構造改善に参加する企業が必要とする資金について特に配意し、特定機械工業、輸出産業、流通近代化・合理化、産業公害防止施設、産業安全衛生施設及び港湾運送施設の整備について配慮いたしてまいりました。  なお、昭和四十五年度におきましては、中小企業者の一そうの便益に資するため津及び和歌山の両出張所を支店に昇格させました。  次に、日本開発銀行から当公庫が承継しました復金承継債権等につきましては、回収促進に努力いたしました結果、二百五十三万円余り回収を行ない、昭和四十五年度末残高は三千二百二十万円余となり、当初承継しました百十九億八千八十三万円余の九九・七%を整理いたしたことになります。  最後に、当公庫の損益計算について申し上げますと、昭和四十五年度におきましては、三十一億三千四百六十九万円余の償却前利益をあげましたが、固定資産減価償却引き当て金繰り入れ額七千五百七十七万円余を差し引きました残額三十億五千八百九十一万円余は、大蔵大臣が定めた滞貸償却引き当て金繰り入れ限度額以内であり、また繰り入れた場合の昭和四十五年度末滞貸償却引き当て金残高も大蔵大臣が定めた限度額以内でありましたので、その全額を滞貸償却引き当て金に繰り入れました結果、利益金はなく、国庫納付はいたしませんでした。  以上、中小企業金融公庫昭和四十五年度の業務概要の御説明を終わります。
  24. 綿貫民輔

  25. 近藤止文

    ○近藤説明員 中小企業信用保険公庫昭和四十五年度の業務の概況につきまして御説明申し上げます。  御承知のとおり、昭和四十五年度のわが国経済は、前年度からの金融引き締め措置の浸透等によって停滞化の傾向がうかがわれるに至り、公定歩合の再度引き下げ等景気浮揚策がとられたものの、中小企業事業活動は停滞感を強め、資金繰りは逼迫し、企業倒産も増加傾向で推移いたしました。  このような情勢のもとに、中小企業の金融の一そうの円滑化をはかるため、信用補完制度におきましても、その充実強化がはかられた次第でございます。  すなわち、保険事業の円滑な運営をはかるための原資といたしまして保険準備基金四十億円及び信用保証協会の保証活動の円滑化をはかるための原資といたしまして融資基金七十五億円、合計百十五億円が国の一般会計から出資され、本制度の一そうの強化推進がはかられた次第でございます。  まず、保険事業におきましては、公庫が、全国五十一の信用保証協会との間に締結いたしました保険契約に基づく保険引き受けは、件数で八十一万八千件余、金額で一兆二千七百三十五億四千四百七十一万円余になっております。これを前年度に比較いたしますと、金額で二千六百七十三億五千百八十二万円余、比率にいたしますと二六%の増加になっております。  この結果、昭和四十五年度末の保険引き受け残高は、件数で九十七万八千件余、金額で一兆六千百六十億四千五百四十三万円余となっております。  なお、保険金の支払いは百五十八億四千九百三十三万円余になりまして、これを前年度の百六十一億五千百十一万円余に比較いたしますと、金額で三億百七十七万円余、比率にいたしますと、一%の減少になっております。  一方、融資事業におきましては、昭和四十五年度におきまして国の一般会計から新たに出資されました七十五億円及び既往の貸し付けにかかる回収金三百六十一億七百万円、合計四百三十六億七百万円をもちまして、長期貸し付け四百十八億八千五百万円、短期貸し付け十四億八千万円、合計四百三十三億六千五百万円の貸し付けを行ないました。これを前年度に比較いたしますと、七%の増加になっております。  この結果、昭和四十五年度末における貸し付け残高は六百三十五億五千八百万円になっております。  次に収入支出及び損益の概況について申し上げます。  まず収入、支出について申し上げますと、収入済み額は百五十七億九千三百六十一万円余、支出済み額は百六十七億四千六百三十七万円余でありまして、差し引き九億五千二百七十五万円余の支出超過になっております。  損益計算につきましては、さらに支払い備金等の整理を行ないました結果、総利益は百七十七億六千四百九十八万円余、総損失は百八十八億二千八百二十七万円余になり、差し引き十億六千三百二十八万円余の損失を生じました。  以上、簡単でございますが、昭和四十五年度の業務の概況につきまして御説明申し上げた次第でございます。
  26. 綿貫民輔

    綿貫委員長代理 これにて説明聴取を終わります。  次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時七分散会