○温水三郎君
田中長官に簡単に申し上げたいと思うのでございます。
十勝沖地震に対しまして、ともかく五条、六条、十二条、二十
四条等の
激甚の指定をいただきまして、なお、今後さらに
対策を
考えていただくというふうに
考えておるのでございますが、この点に関しましては、まことにありがたく存ずる次第でございます。わが
えびの地区におきましても、
十勝沖地震に対しまして被災を受けて現に仮設住宅にいるような人たちが、
十勝沖地震に対しましてかなり高額の見舞金を拠出いたしております。
十勝沖地震に対して送っておるのでございますが、かような場合におきまして、
えびの地震に関する
対策について
質問を申し上げたいのでございますが、どんどんここにも電報がまいっておりますが、ぜひとも
十勝沖地震と同様に
激甚地の指定をしていただきたいという電報がまいっておるのでございます。
えびの地震につきまして相当の日時がたっております。しかるに
激甚地の指定はもちろんのこと、ほとんど
対策が確定していない。そのために非常に
地元の県あるいは市町村において困却をいたしておるのでございます。さらにいよいよ雨期に入ってまいりましたが、このシラス土壌の上の台地、
農地及び農用地について申し上げますと、シラス土壌の台地の上に、下のほうが削り取られた土がのっかっておる。これが雨が降れば必ずこれは落ちるわけでございます。さらにまた耕地の中にシラス土壌が落っこって堆積されておる。これが雨が降れば必ずこれは広がるのでございます。もうわかり切っておるのでございます。私は、これはすでに発生した
被害であると思うのでございます。しかるに、
調査にあたっては、こういうものは対象になってない。
時間がありませんから一口に申し上げますけれ
ども、
えびの地区の住民は、もちろんでございますが、
宮崎、鹿児島両県の県民ひとしく
えびの地震の
対策に対する
政府の今後の、ここ一週間くらいの出方というものを真剣に注目しておるのでございまして、どうやら
宮崎、鹿児島両県は
政府から置き忘れられたという感じが濃くなっておりまして、毎日の
新聞紙上等を見まして、挫折感に打たれておるのでございます。この際、ぜひとも
えびの地震に対しまして
十勝沖地震と同様の
激甚地の指定をしていただきたい。そうでなければ、
宮崎、鹿児島両県の県民は、この点に関しましては、もはや
政府を信頼することはできない、というような
段階になってくると思うのでございます。もし万一、どうしても基準が合わないということであるならば、
総理がたびたび言明せられておりますような
激甚災害に準ずる
措置を、すみやかに決定してもらいたいのでございます。もしそうでなければ、これは
宮崎県の
えびの地震に対しまして、また鹿児島県側の吉松の
地震に対しまして、これはまさに均衡を失すると言わざるを得ないと思うのでございます。鹿児島、
宮崎両県とも、その
地方自治体における財政力は、きわめて少ないのでございまするから、
政府が早く
対策を示して、これこれのものは特交なら特交で見るのだということをはっきりしてもらいませんというと、どうにも手の打ちようがないという現状でございます。最もはなはだしいのは、農業
施設の問題でございますが、これなどは
激甚地の指定を受けると九割の助成がある、しかるにそうでなければ二割の助成しかない、こういうような不公平なことが、今日の近代国家といわれる
日本の
災害施設の中にあることは、私は、これはきわめてふしぎであると思うのでございます。将来、
激甚災害法の改正の問題を、これも爼上にのぼせていただきたいと思いまするけれ
ども、しかし、当面の問題としては、厚さにおいては
激甚の最たるものでありながら、国政の欠陥によって
救済されない
えびの災害に対して、
政府は勇断をもって
激甚の指定をしていただきたい。どうしてもできない場合はほとんどこれに準ずる
措置をすみやかにこの二、三日のうちに決定してもらいたい、かように
考える次第でございます。
田中長官の御
答弁を
お願い申し上げる次第でございます。