○
齋藤政府委員 まだ
振興局長になりまして間もないのでございますから、勉強中でございますので、十分御了解を得られない点があるかと思いますが、
黄萎病につきましての最近の概況を御説明いたしたいと思います。
今
先生が
お話しになりましたように、本
年度宮崎県におきましては
黄萎病の
発生面積が昨年に比べまして相当増加いたしまして、昨年は約三千
町歩程度であったと思いますが、本年は二万
町歩程度になっているという
報告を受けておるわけでございます。
黄萎病自身の
発生被害につきましては、これはずいぶん古い時代から主として
南海地方に
発生を見てきたわけであります。今
おくての
お話がありましたけれども、どちらかと言えば、むしろ主として三
化メイ虫の
被害を軽減するという
意味で
おくての
晩化栽培が行なわれたのですが、その結果、むしろ
黄萎病の
媒介体でありました
ツマグロヨコバエの
発生を減少するというふうな傾向に従来あったわけでございます。ところが、最近は御
承知のように
早期栽培が非常にふえて参ったというような
関係がございまして、特に
宮崎県におきましても
早期栽培が二割程度ふえて参ったというような
関係がありまして、そこで
黄萎病の
バイラスの
媒介体である
ツマグロヨコバエの
発生が急速にふえる状態に現在なったというようなことが、
一つの
被害の大きな
原因になっておるのではなかろうかと思われるのであります。それで、これにつきます
被害対策といたしましては、すでに、
普及組織等を通じまして、たとえば
有機燐剤、
マラソン剤とかいったようなものについての、
防除の
方法としては相当の
指導が行なわれておるわけでありますけれども、今
先生が
お話しになりましたように、なかなか、
農家としては、初めの
状況において
被害が今後どうなるかというようなことについての若干の
安心感といいますか、将来に対する
被害の予測についての感じからいいまして、それほどの大きな
被害があるというふうに認識しないということから、農薬の施用等につきまして十分の用意をしないというようなことが
一つの大きな
原因になっておるのではなかろうかと考えるのであります。現に、ほかの県におきましても、
早期栽培が相当行なわれ、また、
ツマグロヨコバエの
発生面積地につきましては、これは相当あるわけでありますけれども、実際には、今申しましたような
防除方法によりまして、
被害面積を
最小限度にとどめておる。また、現に非常に少なく現われておるという実情にあるわけであります。そこで、本件につきましての結局の問題は、すでに
防除方法も
確立されており、これに対する知識もはっきりいたしておるわけでありまして、いかにして
末端の
農家がこれらの
指導を受け入れて
被害を防ぐための
防除方法を取り入れるかという点にかかっておるわけであります。
今御質問になりましたこれらの
状況に対する
補償の問題をどうするかというふうなことでございますが、これはあるいは
あとから所管の
局長が御説明することになるかと思いますが、当然
病虫害に伴う
減収でございますから、
減収の結果に対する
災害補償の
対象にはなり得る、かように存ずるわけでございます。