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1960-12-21 第37回国会 衆議院 農林水産委員会 第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十五年十二月二十一日(水曜日)     午後一時三十七分開議  出席委員    委員長代理 理事 小枝 一雄君    理事 秋山 利恭君 理事 大野 市郎君    理事 小山 長規君 理事 丹羽 兵助君    理事 石田 宥全君 理事 角屋堅次郎君    理事 芳賀  貢君       金子 岩三君    舘林三喜男君       綱島 正興君    内藤  隆君       中山 榮一君    福永 一臣君       本名  武君    森田重次郎君       足鹿  覺君    山田 長司君       湯山  勇君    玉置 一徳君  出席政府委員         農林事務官         (振興局長)  齋藤  誠君  委員外出席者         農林事務官         (農林経済局農         業保険課長)  中野 和仁君         農 林 技 官         (振興局植物防         疫課長)    石倉 秀次君         専  門  員 岩隈  博君     ――――――――――――― 十二月十四日  委員有馬輝武辞任につき、その補欠として島  上善五郎君が議長指名委員に選任された。 同月十五日  委員島上善五郎辞任につき、その補欠として  有馬輝武君が議長指名委員に選任された。 同月十六日  委員湯山勇辞任につき、その補欠として原彪  君が議長指名委員に選任された。 同日  委員原彪辞任につき、その補欠として湯山勇  君が議長指名委員に選任された。 同月二十日  委員足鹿覺辞任につき、その補欠として山本  幸一君が議長指名委員に選任された。 同日  委員山本幸一辞任につき、その補欠として足  鹿覺君が議長指名委員に選任された。 同月二十一日  委員山田長司辞任につき、その補欠として片  島港君が議長指名委員に選任された。 同日  委員片島港君辞任につき、その補欠として山田  長司君が議長指名委員に選任された。     ――――――――――――― 十二月十六日  農村計画推進対策確立に関する請願伊藤宗  一郎紹介)(第一号)  同(植木庚子郎君紹介)(第二号)  同外一件(篠田弘作紹介)(第三号)  同(野田卯一紹介)(第四号)  同外一件(濱地文平紹介)(第五号)  同外一件(愛知揆一君紹介)(第六号)  同外十六件(荒舩清十郎紹介)(第七号)  同外六件(大高康紹介)(第八号)  同外二件(坂田英一紹介)(第九号)  同(薩摩雄次紹介)(第一〇号)  同外一件(高見三郎紹介)(第一一号)  同外千二百九十二件(千葉三郎紹介)(第一  二号)  同外二件(塚原俊郎紹介)(第一三号)  同外四件(丹羽喬四郎紹介)(第一四号)  同(丹羽兵助紹介)(第一五号)  同(福田一紹介)(第一六号)  同(藤枝泉介紹介)(第一七号)  同(船田中君紹介)(第一八号)  同(牧野寛索紹介)(第一九号)  同(柳谷清三郎君)(第二〇号)  同外二件(山崎巖紹介)(第二一号)  同(大竹作摩紹介)(第四六号)  同(櫻内義雄紹介)(第四七号)  同(白浜仁吉紹介)(第四八号)  同外一件(三池信紹介)(第四九号)  同(井村重雄紹介)(第一〇三号)  同(大橋武夫紹介)(第一〇四号)  同(纐纈彌三君外三名紹介)(第一〇五号)  同(齋藤憲三紹介)(第一〇六号)  同(櫻内義雄紹介)(第一〇七号)  同外四百二十一件(始関伊平紹介)(第一〇八号)  同(高橋清一郎紹介)(第一〇九号)  同外一件(濱田幸雄紹介)(第一一〇号)  同(古井喜實紹介)(第一一一号)  同(柳谷清三郎紹介)(第一一二号)  果樹農業振興特別措置法制定に関する請願(小  坂善太郎紹介)(第三一号)  米包装容器麻袋採用反対に関する請願古賀  了君紹介)(第五〇号)  農業基本法制定に関する請願山口好一君紹  介)(第五一号)  畑地土地改良事業等国庫補助にする請願(中  澤茂一紹介)(第八六号)  ビール用大麦取扱改善等に関する請願久保  三郎紹介)(第一〇一号) 同月十九日  農村計画推進対策確立に関する請願外百五十  一件(中村庸一郎紹介)(第一二一号)  同(橋本龍伍紹介)(第一二二号)  同外三件(遠藤三郎紹介)(第一二八号)  同(大橋武夫紹介)(第一二九号)  同(久保田円次紹介)(第一三〇号)  同外七十七件(寺島隆太郎紹介)(第一三一号)  同(藤田義光紹介)(第一三二号)  同(前田義雄紹介)(第一三三号)  同(山口好一紹介)(第一三四号)  同(相川勝六紹介)(第一五六号)  同(宇野宗佑紹介)(第一五七号)  同(上村千一郎紹介)(第一五八号)  同外三件(大平正芳紹介)(第一五九号)  同(小島徹三紹介)(第一六〇号)  同(坂田道太紹介)(第一六一号)  同(櫻内義雄紹介)(第一六二号)  同(渡海元三郎紹介)(第一六三号)  同(野原正勝紹介)(第一六四号)  同(伊藤幟紹介)(第一九六号)  同(遠藤三郎紹介)(第一九七号)  同(大高康紹介)(第一九八号)  同外二件(大平正芳紹介)(第一九九号)  同外十四件(金丸信紹介)(第二〇〇号)  同(篠田弘作紹介)(第二〇一号)  同(渡海元三郎紹介)(第二〇二号)  同(中村幸八君紹介)(第二〇三号)  同(二階堂進紹介)(第二〇四号)  同(野原正勝紹介)(第二〇五号)  同外十件(秋山利恭紹介)(第二一九号)  同(大石武一紹介)(第二二〇号)  同(勝間田清一紹介)(第二二一号)  同外十三件(金丸信紹介)(第二二二号)  同(木村俊夫紹介)(第二二三号)  同(笹本一雄紹介)(第二二四号)  同(瀬戸山三男紹介)(第二二五号)  同(中川俊思君紹介)(第二二六号)  同(大橋武夫紹介)(第二八〇号)  同外二件(稲富稜人君紹介)(第二八一号)  同(仮谷忠夫紹介)(第二八二号)  同外二件(齋藤憲三紹介)(第二八三号)  同(櫻内義雄紹介)(第二八四号)  同(高橋英吉君外二名紹介)(第二八五号)  同(福田赳夫紹介)(第二八六号)  同外五件(柳谷清三郎紹介)(第二八七号)  同(松本一郎紹介)(第二九四号)  同外二十四件(山口六郎次紹介)(第二九五  号)  米包装容器麻袋採用反対に関する請願稲富  稜人君紹介)(第一三五号)  同(中村寅太紹介)(第一六五号)  蚕糸業振興に関する請願野原正勝紹介)(  第一六六号)  京都京北町の災富復旧に関する請願前尾繁  三郎紹介)(第一七一号)  米包装容器麻袋採用反対等に関する請願(倉  石忠雄紹介)(第二〇六号)  出雲崎漁港修築工事促進に関する請願大野市  郎君紹介)(第二〇七号)  政府買米包装容器紙袋等採用に関する請願  (柳谷清三郎紹介)(第二二七号)  は本委員会に付託された。     ――――――――――――― 十二月十七日  農村計画推進対策確立に関する陳情書外八件  (第五八号)  同(第五九  号)  同(第六〇  号)  同(第  六一号)  同(第六二号)  同外五件  (第一一三号)  同(第  一一四号)  同(第一一五号)  同(第一一  六号)  同(第一一  七号)  同(第一一八号)  同(第一一  九号)  同  (第一二〇号)  同(第一二一号)  同(第一  二二号)  同(第一二  三号)  農産物の貿易自由化措置確立に関する陳情書  (第六三号)  農業政策確立等に関する陳情書  (第六四号)  森林保険制度改善に関する陳情書  (第六五号)  土地改良事業促進に関する陳情書  (第六七号)  農業基本法制定促進に関する陳情書  (第六八号)  公有林造林融資わく及び適用範囲拡大に関す  る陳情書(第六九  号)  国有林の増伐に関する陳情書  (第七〇号)  開拓事業推進に関する陳情書  (第七一号)  甘しよ価格安定対策確立に関する陳情書  (第七二号) 同月十九日  農村計画推進対策確立に関する陳情書  (第一七五号)  同(第一  七六号)  同  (第一七七  号)  同外三件  (第二一七号)  同  (第二一八号)  同(第  二一九号)  同(第二  二〇号)  同(第二二  一号)  公有林造林資金の融資わく拡大に関する陳情書  (第  一七八号)  畜産振興対策確立に関する陳情書  (第一七九号)  急傾斜地帯農業振興臨時措置法期限延長に関  する陳情書(第二二  二号)  果樹農業振興対策促進に関する陳情書  (第二二三  号)  尾張西南部興農促進に関する陳情書  (第二二四号) は本委員会に参考送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  閉会審査に関する件  農林水産業振興に関する件(稲の黄化萎縮病  問題)   請願  一 農村計画推進対策確立に関する請願(伊    藤宗一郎紹介)(第一号)  二 同(植木庚子郎君紹介)(第二号)  三 同外一件(篠田弘作紹介)(第三号)  四 同(野田卯一紹介)(第四号)  五 同外一件(濱地文平紹介)(第五号)  六 同外一件(愛知揆一君紹介)(第六号)  七 同外十六件(荒舩清十郎紹介)(第七    号)  八 同外六件(大高康紹介)(第八号)  九 同外二件(坂田英一紹介)(第九号) 一〇 同(薩摩雄次紹介)(第一〇号) 一一 同外一件(高見三郎紹介)(第一一号) 一二 同外千二百九十二件(千葉三郎紹介)(    第一二号) 一三 同外二件(塚原俊郎紹介)(第一三号) 一四 同外四件(丹羽喬四郎紹介)(第一四    号) 一五 同(丹羽兵助紹介)(第一五号) 一六 同(福田一紹介)(第一六号) 一七 同(藤枝泉介紹介)(第一七号) 一八 同(船田中君紹介)(第一八号) 一九 同(牧野寛索紹介)(第一九号) 二〇 同(柳谷清三郎紹介)(第二〇号) 二一 同外二件(山崎巖紹介)(第二一号) 二二 同(大竹作摩紹介)(第四六号) 二三 同(櫻内義雄紹介)(第四七号) 二四 同(白浜仁吉紹介)(第四八号) 二五 同外一件(三池信紹介)(第四九号) 二六 同(井村重雄紹介)(第一〇三号) 二七 同(大橋武夫紹介)(第一〇四号) 二八 同(纐纈彌三君外五名紹介)(第一〇五号) 二九 同(齋藤憲三紹介)(第一〇六号) 三〇 同(櫻内義雄紹介)(第一〇七号) 三一 同外四百二十一件(始関伊平紹介)(第    一〇八号) 三二 同(高橋清一郎紹介)(第一〇九号) 三三 同外一件(濱田幸雄紹介)(第一一〇号) 三四 同(古井喜實紹介)(第一一一号) 三五 同(柳谷清三郎紹介)(第一一二号) 三六 果樹農業振興特別措置法制定に関する請願    (小坂善太郎紹介)(第三一号) 三七 米包装容器麻袋採用反対に関する請願(    古賀了紹介)(第五〇号) 三八 農業基本法制定に関する請願山口好一君    紹介)(第五一号) 三九 畑地土地改良事業等国庫補助に関する請    願(中澤茂一紹介)(第八六号) 四〇 ビール用大麦取扱改善等に関する請願(    久保三郎紹介)(第一〇一号) 四一 農村計画推進対策確立に関する請願外百    五十一件(中村庸一郎紹介)(第一二一    号) 四二 同(橋本龍伍紹介)(第一二二号) 四三 同外三件(遠藤三郎紹介)(第一二八    号) 四四 同(大橋武夫紹介)(第一二九号) 四五 同(久保田円次紹介)(第一三〇号) 四六 同外七十七件(寺島隆太郎紹介)(第一    三一号) 四七 同(藤田義光紹介)(第一三二号) 四八 同(前田義雄紹介)(第一三三号) 四九 同(山口好一紹介)(第一三四号) 五〇 同(相川勝六紹介)(第一五六号) 五一 同(宇野宗佑紹介)(第一五七号) 五二 同(上村千一郎紹介)(第一五八号) 五三 同外三件(大平正芳紹介)(第一五九    号) 五四 同(小島徹三紹介)(第一六〇号) 五五 同(坂田道太紹介)(第一六一号) 五六 同(櫻内義雄紹介)(第一六二号) 五七 同(渡海元三郎紹介)(第一六三号) 五八 同(野原正勝紹介)(第一六四号) 五九 同(伊藤幟紹介)(第一九六号) 六〇 同(遠藤三郎紹介)(第一九七号) 六一 同(大高康紹介)(第一九八号) 六一 同外二件(大平正芳紹介)(第一九九    号) 六三 同外十四件(金丸信紹介)(第二〇〇    号) 六四 同(篠田弘作紹介)(第二〇一号) 六五 同(渡海元三郎紹介)(第二〇二号) 六六 同(中村幸八君紹介)(第二〇三号) 六七 同(二階堂進紹介)(第二〇四号) 六八 同(野原正勝紹介)(第二〇五号) 六九 同外十件(秋山利恭紹介)(第二一九    号) 七〇 同(大石武一紹介)(第二二〇号) 七一 同(勝間田清一紹介)(第二二一号) 七二 同外十三件(金丸信紹介)(第二二二    号) 七三 同(木村俊夫紹介)(第二二三号) 七四 同(笹本一雄紹介)(第二二四号) 七五 同(瀬戸山三男紹介)(第二二五号) 七六 同(中川俊思君紹介)(第二二六号) 七七 同(大橋武夫紹介)(第二八〇号) 七八 同外二件(稲富稜人君紹介)(第二八一号) 七九 同(仮谷忠男紹介)(第二八二号) 八〇 同外二件(齋藤憲三紹介)(第二八三号) 八一 同(櫻内義雄紹介)(第二八四号) 八二 同(高橋英吉君外二名紹介)(第二八五号) 八三 同(福田赳夫紹介)(第二八六号) 八四 同外五件(柳谷清三郎紹介)(第二八七号) 八五 同(松本一郎紹介)(第二九四号) 八六 同外二十四件(山口六郎次紹介)(第二    九五号) 八七 米包装容器麻袋採用反対に関する請願(    稲富稜人君紹介)(第一三五号) 八八 同(中村寅太紹介)(第一六五号) 八九 蚕糸業振興に関する請願野原正勝君紹    介)(第二八六号) 九〇 京都京北町の災害復旧に関する請願(前    尾繁三郎紹介)(第一七一号) 九一 米包装容器麻袋採用反対等に関する請願    (倉石忠雄紹介)(第二〇六号) 九二 出雲崎漁港修築工事促進に関する請願(大    野市郎紹介)(第二〇七号) 九三 政府買米包装容器紙袋等採用に関する    請願柳谷清三郎紹介)(第二二七号)      ――――◇―――――
  2. 小枝一雄

    小枝委員長代理 これより会議を開きます。  委員長が所用のため、指名によりまして私が委員長の職務を行ないます。  閉会審査申し出の件についてお諮りいたします。  すなわち、農林水産業振興に関する件、農林水産物に関する件、農林水産業団体に関する件、農林水産金融に関する件、農林漁業災害に関する件、以上の各案件について閉会中もなお審査を行ないたいと存じますが、これを議長に申し出るに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 小枝一雄

    小枝委員長代理 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。      ————◇—————
  4. 小枝一雄

    小枝委員長代理 これより請願審査に入ります。  今国会本委員会に付託になりました請願は九十三件であります。  これより日程第一より第九三までの全請願を一括して議題といたします。  まず、審査方法についてお諮りいたします。各請願の内容は請願文書表によりましてすでに御承知のことと存じます。さらに午前中の理事会でも御検討を願いましたので、各請願につ  いては、紹介議員よりの説明聴取等を省略し、直ちに採決いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 小枝一雄

    小枝委員長代理 御異議なしと認めます。よって、直ちに採決いたします。  請願日程中、第一ないし第三六、第三九ないし第八六、第八九、第九二及び第九三の各請願はいずれも採択上内閣に送付すべきものと決する御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 小枝一雄

    小枝委員長代理 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。  ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 小枝一雄

    小枝委員長代理 御異議なしと認めます。     —————————————
  8. 小枝一雄

    小枝委員長代理 なお、本日までに本委員会に参考送付されました陳情書は、農村計画推進対策確立に関する陳情書外三十七件でお手元に配付いたしてある通りであります。念のため御報告いたします。      ————◇—————
  9. 小枝一雄

    小枝委員長代理 次に、農林水産業振興に関する件について調査を進めます。  黄化萎縮病問題について質疑の通告がありますので、これを許します。片島港君。
  10. 片島港

    片島委員 御承知のように、黄化萎縮病というのは、なかなか、刈り取るまで、立っておる間は発見が困難なわけでありますが、南九州、特に宮崎県の海岸地帯においては、今年度非常に大きく発生をいたしまして、地元の新聞なども非常に大きくこれを取り上げておるわけであります。早期水稲の方はよかったのでありますが、おくての方になりまして大きな災害が起きまして、しかも刈り取ってしまって米にして初めてこれがわかるということで、最初の予約を変更する数量も相当大量に出てきておるわけでありますが、これらの黄化萎縮病災害、こういう立っておる間は被害がよくわからないといったようなものに対する災害補償ということは、農林当局としてはどういうふうに考えておられますか。
  11. 齋藤誠

    齋藤政府委員 まだ振興局長になりまして間もないのでございますから、勉強中でございますので、十分御了解を得られない点があるかと思いますが、黄萎病につきましての最近の概況を御説明いたしたいと思います。  今先生お話しになりましたように、本年度宮崎県におきましては黄萎病発生面積が昨年に比べまして相当増加いたしまして、昨年は約三千町歩程度であったと思いますが、本年は二万町歩程度になっているという報告を受けておるわけでございます。黄萎病自身発生被害につきましては、これはずいぶん古い時代から主として南海地方発生を見てきたわけであります。今おくてお話がありましたけれども、どちらかと言えば、むしろ主として三化メイ虫被害を軽減するという意味おくて晩化栽培が行なわれたのですが、その結果、むしろ黄萎病媒介体でありましたツマグロヨコバエ発生を減少するというふうな傾向に従来あったわけでございます。ところが、最近は御承知のように早期栽培が非常にふえて参ったというような関係がございまして、特に宮崎県におきましても早期栽培が二割程度ふえて参ったというような関係がありまして、そこで黄萎病バイラス媒介体であるツマグロヨコバエ発生が急速にふえる状態に現在なったというようなことが、一つ被害の大きな原因になっておるのではなかろうかと思われるのであります。それで、これにつきます被害対策といたしましては、すでに、普及組織等を通じまして、たとえば有機燐剤マラソン剤とかいったようなものについての、防除方法としては相当の指導が行なわれておるわけでありますけれども、今先生お話しになりましたように、なかなか、農家としては、初めの状況において被害が今後どうなるかというようなことについての若干の安心感といいますか、将来に対する被害の予測についての感じからいいまして、それほどの大きな被害があるというふうに認識しないということから、農薬の施用等につきまして十分の用意をしないというようなことが一つの大きな原因になっておるのではなかろうかと考えるのであります。現に、ほかの県におきましても、早期栽培が相当行なわれ、また、ツマグロヨコバエ発生面積地につきましては、これは相当あるわけでありますけれども、実際には、今申しましたような防除方法によりまして、被害面積最小限度にとどめておる。また、現に非常に少なく現われておるという実情にあるわけであります。そこで、本件につきましての結局の問題は、すでに防除方法確立されており、これに対する知識もはっきりいたしておるわけでありまして、いかにして末端農家がこれらの指導を受け入れて被害を防ぐための防除方法を取り入れるかという点にかかっておるわけであります。  今御質問になりましたこれらの状況に対する補償の問題をどうするかというふうなことでございますが、これはあるいはあとから所管の局長が御説明することになるかと思いますが、当然病虫害に伴う減収でございますから、減収の結果に対する災害補償対象にはなり得る、かように存ずるわけでございます。
  12. 片島港

    片島委員 ただいま災害対象になり得ると言われましたが、すでに災害調査報告は本省の方にもう出ておるはずであります。大体年内あるいは一月早々には災害が確定されると思うのであります。そういうことになりますと、それが確定した後でも災害対象として補償が行なわれる、こういう意味に解してよろしゅうございますか。
  13. 中野和仁

    中野説明員 局長がただいま参っておりませんので、私、かわりまして御答弁申し上げたいと存じますが、先ほど振興局長が申されましたように、農業災害補償におきましては、病虫害減収に対して三割以上の被害があれば支払いの対象にしております。そういう原則でございますが、今お話のありました、とれてからわかったものはどうするかということでございますが、現在統計調査部の方へ調査事務所の方から被害報告が上がっておりますし、われわれの方としましては、末端での損害評価連合会でまとめましてわれわれの方に来るわけであります。その場合に、統計調査部調査あと連合会でも調査をしておりまして、それがわれわれの方に上がってきました場合に、統計調査部資料をわれわれがいただきましたあと、そういう連合会側見方等も参考にしましてわれわれの方では損害評価をきめておりますので、ただいまのような場合は当然損害評価対象にいたしたいというふうに考えております。
  14. 片島港

    片島委員 この黄萎病は大体暖地の方に多いというお話でございますが、これは私の方に来ております情報によりますと、宮崎統計調査事務所では、本県ではきわめて新しいできごとであるということを言ってきております。まあ全然なかったわけではないが、昨年から比べると十倍近い面積がやられておる、こういうようなお話でもありましたし、また、現地の調査事務所が、非常に珍しい新しいことである、こういうことを言っておるわけであります。統計調査事務所がそのようなことを言っておるということになれば、一般農家がこれに気づかないというのは当然なことであります。しかも、ことしの水稲食糧事務所における検査状況資料が来ておりますが、昨年は、検査をいたしました数量に対して、十一月末日現在で、一等米が全体の検査量の一四%あったのが今年はわずかに二%であります。また、二等米が昨年は一六%のものが今年は一〇%、逆に、四等になりますと昨年の二九%が三五%、五等になりますれば昨年の一五%が二四%というふうに、非常に検査の結果が悪いわけであります。早期水稲からだんだんと順々に検査をしていくわけでありますから、こういうように等級がだんだん下がるということはやはり黄萎病との関係もあり、事前農家に対して指導する、あるいは統計調査事務所事前調査をやる、こういうことによって被害を未然に防げるものではないか。それをやらないということになりますと、ただいま保険課長からのお話は、あとから追加して被害報告が来てもそれは災害対象になるというふうに私は受け取ったのでありますが、しかし、実際を言いますと、とってしまって後の被害ということは、これは調査は——農家の方では大体わかります。自分の方ではどの程度の予定だ、そういうことで予約申し込みをしておったのでありますが、しかし、当局として調べる場合には、はたしてそれだけの被害であったかどうかということに非常に困難が出てくるのではなかろうか。これは県の農産課においてもその調査がなかなかむずかしいというのも実は私の方から特に連絡をとって厳密な調査をやらせておるようなわけでありますが、そういう場合に、やはり連合会あるいは調査事務所、そういうところから上がって参りました被害数量というものはそのまま農林省では今までに来ておる災害に対して追加して承認されるものであるか、その点を確認をとっておきたい。
  15. 中野和仁

    中野説明員 私どもの方には、連合会の方からの損害評価報告書が現在まだ参っておりません。今のところ、連合会はそういう事情を勘案して一月の終わりまでに出すことになっておりますが、そのときには今の先生のおっしゃったことも含めてこちらの方に参るであろうと思います。そのときに検討いたしたいと思っております。
  16. 小枝一雄

    小枝委員長代理 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。     午後一時五十八分散会      ————◇—————