○
池田(禎)
委員 第三十六
国会の
召集にあたりまして、私は内外の相次ぐ
不祥事件にかんがみて、私
どもが第三十四
国会の終わりごろに提出をいたしました
国会自粛に関する
決議案、これは三十五
国会にも提出し、今回の三十六
国会にも提出いたす所存であります。同時に、この際
衆議院議長並びに副
議長に対して、その
所信の一端を私はただしたいと思うのであります。
それは、過ぐる三十四
国会におきまして、
幾多の
国会のいわゆる
不祥事件が続出をいたしましたときに、当然
衆議院議長に対する
責任の所在を明らかにすべきことを私
どもは要求いたして参りました。ところが
議長は、その場合におきまして、
議長の
責任として痛感するものありとするならば、
樺美智子さんの
死因が、もし伝えられるがごとく
警察官の扼殺であるならば、
自分は
警察官の出動を要請した
責任上、当然
責任をとるが、しからざる場合においては感じない、こういうことを述べられて参ったのでありますが、自後
議長より何らの
所信の表明もなく、ことに野党第一党である
社会党の
淺沼委員長が、三党首の
立会演説会場において白昼公然暗殺されるということは、
わが国の
憲政史上におけるまことにゆゆしき問題でありまして、まさに
右翼テロリストの横行闊歩する時代が現出されているのであります。私は、もっとその問題を突きつめまするならば、これは院の外において起きたことでありますが、院の内においてすら
不祥事件が相次いで行なわれておる。あるいは
河上社会党顧問の
刺傷事件といい、あるいは
国会における
乱闘事件といい、こういうものをたださずして、
国民の前に
暴力追放を要求するということは、
政治家として、
国権の
最高機関に列する者として、顧みて他を言うような姿ではなかろうか。
国会がみずから
自粛をいたしまして、そうして
国会みずからが
乱闘、
暴力を排除して、初めて、
国民に対してこれを要求することが可能であると私は信ずるゆえんであります。しかるに
衆議院議長は、あなたの言動というものは、とかくそれが顧みて他を言うような
遁辞をもって終始しておるということは、まことに遺憾千万のことである。私は今日なおこのことを痛感しておるものであります。もちろん、
幾多の
不祥事件の中には、あなたの力をもって防止することのできなかったであろうことも十分察せられるけれ
ども、身を
議長の重責に置き、
最高の
責任をとるべき地位にある人が、てん然として、この
国会の
幾多の
不祥事件というものに何らの
責任を感じておらない態度というものは、もはや私は、
民主政治を冒涜するものである、かようにさえ思うのであります。私はこの点に立って、
衆議院議長が今日における世相を顧みて、
国権の
最高機関である
国会の第一院の
議長としてのあなたが、今なお
政治的責任をとる考えがないのか、
自分は何らやましいところはないと思っておるのか、この点に対する
議長の
所信を、あらためて三十六回
国会の
召集の冒頭において私は求めたい。また
議長の
お話によっては私の所見を申し上げてみたい、かように思っておる次第であります。