○森八三一君 そうしますると、ここ一両日中にまとまるであろうことに
期待されているというんだが、その際には、そういう点も含めて、
受け渡しの時期についてそんな
へんぱな二様の扱いは断じてこれは認めるべきでないと思う。同時に、その
数量についても、今前文にありまするように
措置されるということを強く約束していただきたいことをこの際
希望し——それがもう時間をかしちゃいかんと思うんです、この
段階へくれば。早く
一つそういうことが、そういう
末端まで透徹をして、すみやかに
取引が完了するというように
措置されることを、特に私は
希望をしておきます。
それから、
ビールを醸造するときの麦芽ですね、これが不足をしておるから輸入をするということが一面に企画されておる模様であります。これはまた実におかしなことなんです。麦芽用のものは作ろうと思えばそんなむずかしい問題ではないように、私しろうとでございますからよくは
承知いたしませんが、承っておる。国内の麦は、過剰のような状態に大麦がなっておるんです。そのときに、麦芽をあらためて大量に輸入するなんということは、私にはどうしても理解ができかねるんですが、
農林省——これは通産省の関係もあると思うんですが、そういうことについてどういうように
措置されようとしているのか。これは断じてそういうことをやるべきではなくて、もし週内において麦芽
生産の設備が不足しておるということでございますれば、そのことを改訂することこそが、
畑作振興を担当しておる
農林省としても、また貿易の点から申しましても、当然の
措置でなければならぬはずなんです。それは
一体どうお
考えになるのか。
まあ、私一人で質問しておってもいけませんが、その次にもう
一つ承っておきますが、こういうことで、一方では
政府の醸造免許ということで、独占的な形態に置かれておる醸造業であるる。
生産農民の方は多数不特定の人が作っておる。どうしても力関係で問題が起きると思うんです。そこで、もし
生産農民の諸君が正常な
取引をしようと思いましても、そういうことが不可能であるということになりまするというと、今度は一方だけに損失がしわ寄せをせられるという結果が生まれてくると思う。これではほんとうに
零細農民の地位を守っていく姿にはならぬと思う。もしそういう場合には、
生産農民だけで加工をする、
ビールを作る。
自分たちも
自分たちの作った
ビールを飲むというところまでこれは発展をしなければ、
解決にならぬと思うんです。その場合に、一方では醸造免許という
一つの押えがあって、それは相ならぬと、こうなりますると、もう
生産農民はにっちもさっちも動けない。慢性的に、どういう無理を言われてもそれに追従をしていかなければならぬ。救済の対策というのは
一つもないんですね。ですから、もしここで問題がどうしても
解決されぬということに相なりますれば、将来に向かって
農民の自主的な加工というものを認めなきゃならぬということに理論的には発展してくると思うんです。今やれとかやらぬとかいう問題ではなく、理論的には、そういう方向をたどっていかなければ、
零細農民の経済的地位というのを守ったことにはならぬと、こう思うんですが、もしそういうことになって、国内の醸造工業というものが混乱するからやっちゃいかんということであるのであれば、
生産農民の言い分というのが通るように、それがよこしまなむちゃな注文であればこれは別ですが、正しい注文というのは通るようにしてやらなきゃならぬ。そういうことを
考えていくのが
農林省だと思うんですが、しかし、それはどういうことになるんですか。もしどうしても
話し合いがうまくいかぬということになった場合には、一方でやりたいというときには、これは
政府として踏み切ってやるという
態度をおとりになるべきだと思いますが、そういうお気持があるのかないのか。近ごろは
農民だって十分
ビールを飲みますから、分自で作って
自分で飲むということはこれは可能なんですよ。独占的にまかしておく必要はない。国の定めた税金だけを納めればいいわけです。それくらいの踏み切りは国がやるべきだし、やらなければ問題にならぬという感情を私は理論的には持つのです。この点どういうように
措置されるおつもりか。その点も第二の問題としてあわせて伺っておきたい。麦芽の問題と、最終の場合に問題が起きたとき、
農民を守るという手段がなければならぬと思うが、どうか。この二点です。