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1958-12-23 第31回国会 衆議院 議院運営委員会 第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十三年十二月二十三日(火曜日)     午後零時五十三分開議  出席委員    委員長 江崎 真澄君    理事 荒舩清十郎君 理事 武知 勇記君    理事 福家 俊一君 理事 松澤 雄藏君    理事 山村新治郎君 理事 池田 禎治君    理事 佐々木良作君 理事 山本 幸一君       安倍晋太郎君    飯塚 定輔君       佐々木盛雄君    原田  憲君       三和 精一君    毛利 松平君       栗原 俊夫君    下平 正一君  出席国務大臣         農 林 大 臣 三浦 一雄君  出席政府委員         内閣官房長官  赤城 宗徳君  委員外出席者         議     長 加藤鐐五郎君         副  議  長 正木  清君         事 務 総 長 鈴木 隆夫君         農林事務次官  塩見友之助君     ————————————— 本日の会議に付した案件  決議案の取扱の件  本院において行つた漁港整備促進等に関する  決議(第二十八回国会)に対する政府措置に  関する件及び本院の決議尊重に関する件  年末年始自然休会に関する件  年末年始自然休会中の委員派遣承認申請の取  扱に関する件  昭和三十四年度院予算要求の件  本日の本会議の議事に関する件      ————◇—————
  2. 江崎真澄

    江崎委員長 これより会議を開きます。  この際、農林大臣三浦一雄君、農林事務次官塩見友之助君、水産庁生産部長坂村吉正君、同じく漁港課長林真治君が出席いたしておりますので、御発言を願います。
  3. 山村新治郎

    山村(新)委員 先般、当委員会におきまして、国会決議案取扱いにつきましてのいろいろな論議がなされましたが、厳粛なる国会の本会議場におきまして、与野党一致をもって決議をした事項については、その実現方を強力に政府要望しなければなりません。この建前から、一応今回の予算編成の前に当りまして、決議案取扱いがどう進行しているかということについて研究をしようという問題が起りまして、きょうは農林省関係決議につきましての問題を一応議題にしてもらった次第でございます。農林大臣にちょっと伺いますが、第二十八国会昭和三十三年四月二十二日におきまして、漁港整備促進等に関する決議案が満場  一致をもって決議されていることを御存じのことと存ずるのでございます。そしてその当時、農林大臣代理といたしまして、国務大臣石井光次郎君から、この決議案趣旨を十分に尊重いたしまして、その実現をはかるために必ず懸命な努力をするということを本会議場において言明されている次第でございます。この決議案の問題につきまして、おそらく、農林大臣は前農林大臣から事務的な引き継ぎがあったことと存じますが、ただいまの決議案内容進行状況並びに農林大臣としてのこの決議案尊重決意のほどをお伺いいたしたいと思います。
  4. 三浦一雄

    三浦国務大臣 当時、私は決議案等につきましても、その署名者の一人であったろうと思いますが、その事情はよく存じております。のみならず、就任いたしまして以来、水産関係につきましては、実は立ちおくれのきみでございまして、予算策定過程におきましても、ぜひともわれわれの念願を達成いたしたい、こう考えておったのであります。同時に、御決議趣旨は十分了得いたしておりますし、過般また、参議院の方でも同様な御決議があったのでございまして、今回の予算措置につきましても、その線に沿うて実はいたしたのであります。後ほどその予算策定関係説明させますが、予算編成方針の決定前に大蔵大臣にも会いまして、特にこの点は申し入れておいたわけであります。すなわち、水産政策につきましては、漁港を含んでの水産施設が非常に立ちおくれておる、このために非常にそういう方面施設が行き届かない点があるからして、これは十分にお考えを願いたいという申し出をしておきまして、現在といえどもその念願を持って進んでおるわけでございます。三十四年度予算に計上いたしました点につきましても、今申し上げたような線で進めておりますが、その概要は、今生産部長から一応説明させますから、お聞き取りを願います。
  5. 山村新治郎

    山村(新)委員 たまたま、農林大臣がまだ農林大臣になられないころに、この決議案署名人になったということを今おっしゃいました。そうでございますと、なおさら、この決議案重要性につきましては、農林省としては御認識のはずでございます。そこで事務次官に伺いますが、この決議案内容の具体的な問題といたしましては「一、国会承認を得た漁港整備計画に基く修築事業早期完成を図るため所要の予算措置を講ずること。一、第三種漁港のうち、特に重要であり、かつ、その規模が大きいものについては、特定重要港湾の例にならいその整理促進のため特別な措置を講ずること。一、漁港行政重要性事業増大とにかんがみ、これが行政機構強化拡充すること。」これが三つの具体的な決議案内容でございますが、この具体的問題につきまして、事務次官といたしまして、予算的折衝その他をなされておる最近の予算折衝経過、並びに特に三件の一つ一つの具体的な見通しについてお尋ねをいたします。
  6. 塩見友之助

    塩見説明員 ただいま大臣から御答弁のありました通りですが、具体的に申しますと、第一の修築計画、これは予算数字でございますけれども、本年度予算としましては、漁港修築計画は三十一億七千万になっておりますが、要求としましては五十七億九千万という要求にしております。それから、局部改良につきましては、本年度予算二億に対して、三億五千万、それから海岸保全につきましては、本年度予算八千万というのを、四億というふうな形で要求しております。それから第二の特定重要港湾の問題も、同様に、要望としては現在は五割補助になっておりますのを、七割五分というので要求をしております。それから第三の漁港行政につきましては、漁港部を現在要求しておりまして、法案としましても、水産庁設置法改正として行管の方に申し入れをしております。そういう状態でございます。
  7. 三浦一雄

    三浦国務大臣 そこで、予算折衝過程というお話でございましたから、一言私から言っておきますが、この二番目の第三種漁港のことでございます。われわれとしましては、今のような予算計画を立てて、七割五分の助成率にしたい、こう出しておる。これに対しまして、先般大蔵大臣と会った際に、向うの方から、第三種漁港助成は、手厚い助成をしておるので、これ以上改定して増額するということは困難であるということのお話がありました、われわれはそれを了承したわけではありませんが、ただ大藏大臣としての感想はそういうようなことでありましたこともつけ加えておきます。
  8. 山村新治郎

    山村(新)委員 ただいま大臣から、大蔵大臣との折衝内容につきましての片りんを漏らされましたが、いやしくも本会議場でもって、政府を代表して時の副総理、農林大臣代理が、内閣を代表して、必ず御期待に沿うように努力するということを言明されている、この言明というものは、農林大臣も、同時に大蔵大臣と打ち合せの上においての言明でなければならない。従って、先ほど事務次官からいろいろと要求概要につきましての御説明がありましたが、大体いつの予算でも、要求の何割か、いな、何十割かに減らされてしまうにきまっているのです。そういうふうな点から考えるときに、一体事務次官としては、この要求のどの程度までが実現可能であるという見通しをされておりますか。
  9. 塩見友之助

    塩見説明員 今のところ、まだ内示等折衝過程に入っておりませんので、確たることは申し上げられない状態でございます。
  10. 山村新治郎

    山村(新)委員 確たることを申し上げられないということは、実際には去年と大差のない程度の増額しか認められないという見通しなんですか。
  11. 塩見友之助

    塩見説明員 それは二度繰り返すようでございますが、私らの方としましては、数字を見た上でないと、はっきりしたことは今のところ見通されません。
  12. 山村新治郎

    山村(新)委員 大臣に伺いますが、せっかく国会も正常化されて、国会権威を高めようとする際において、国会において決定されたことが軽々しく事務当局の裁量によってくつがえるようなことがあっては絶対にならない。従って、石井さんがあなたの前に農林大臣として政府を代表して答えられた以上におきましては、この点は、閣内におきましても、十分国会権威を高めるという建前からもがんばっていただいて、この決議趣旨に沿うような予算の獲得をしなくちゃならないと思いますが、ただいまのところ、あなたの御決意はどういうふうに考えておられますか。
  13. 三浦一雄

    三浦国務大臣 仰せまでもございませんが、院議を尊重して、最大の努力をいたして貫徹したいと考えております。
  14. 山村新治郎

    山村(新)委員 ただいま、農林大臣から、政府を代表いたしまして、院議を尊重して目的貫徹のために努力をするということにつきましての御発言がございましたが、農林大臣部下でございます事務次官も、その点につきましては同様に考えておりますか。
  15. 塩見友之助

    塩見説明員 もちろん大臣の御決意に沿って努力する所存でございます。
  16. 山村新治郎

    山村(新)委員 そこで、実は塩見さんに参考に伺いたいのでございますが、あなたはこの前に、漁港関係の全国の代表者があなたのところへ陳情に参られまして、漁港関係代表者が、この決議も本会議でなされている際であるから、ぜひこの三項目実現のために努力をしてもらいたいという陳情をされた際に、何かあなたは国会軽視のような発言をされた覚えはございませんか。
  17. 塩見友之助

    塩見説明員 漁港陳情につきましては、私は今漁港行政のやり方について、テクニカルにいろいろ検討している問題を意見として申し上げました。別に軽視をするというふうな意見は申しておりません。
  18. 山村新治郎

    山村(新)委員 テクニカルの説明をされる中におきまして、何かあなた思い出す点がございませんか。もし何でしたら、具体的に私の方から聞いた問題を申し上げてもけっこうですが、何かその決議案趣旨に反対するような意味発言をされたことがございませんか。
  19. 三浦一雄

    三浦国務大臣 今次官へのお尋ねでございますが、申すまでもございませんけれども事務次官は、いわば女房役として省内を全部取りしきっているようなことでございます。従いまして、重要な問題等につきましても、半面においては、省内行政の運営上いろいろな苦心をしているようなこともあるわけであります。従いまして、相当に技術的な点にわたって説明する際に、さようなことがありましても、これは政治的に私全責任を負って対処いたしたいと思いますから、その点を一つよくお含みおきの上に御審議をいただきたいと考えております。
  20. 山村新治郎

    山村(新)委員 大臣から事務次官に対するかばい立ての御答弁がございましたが、もしそういうような事実があるといたしましたらば、あなたはどういう処置をとられますか。
  21. 三浦一雄

    三浦国務大臣 これは先ほどの諸政策を進める上におきまして、私は最善を尽してその筋道の通るようなことにして進めたい、こう考えております。
  22. 山村新治郎

    山村(新)委員 もし事務次官にいたしましても、あるいはあなたの部下方々が、国会において決議されたこの決議軽視するような発言を、しかも公衆の面前においてしたということがはっきりとした場合におきましては、あなたは具体的にどういう措置をとられますか。
  23. 三浦一雄

    三浦国務大臣 具体的にいかような事態があったか、私も詳しく存じませんから何でございますけれども、私は省内一切の責任はみずから負っておるわけでございますから、その点御了承を得たいと存じます。
  24. 山村新治郎

    山村(新)委員 それでは、大臣は、具体的な問題がはっきりいたしますれば、必ず議会軽視をしたような役人に対しましては、それだけの処置をとるということを言明されたと了承してよろしゅうございますか。
  25. 三浦一雄

    三浦国務大臣 今の抽象的なことでは誤解を生ずる点が多々あろうと思いますが、事態を究明いたしまして、これに最善を尽すべきものと考えます。
  26. 山村新治郎

    山村(新)委員 事務次官お尋ねいたしますが、この漁港関係者方々があなたのところへ陳情に参られましたときに、あなたはその漁港関係の連中に、議会の方へ妙な運動をしたって仕方がないんだというような意味のことを発言されたということを聞いておりますが、その点はどうですか。
  27. 塩見友之助

    塩見説明員 そういうふうなことを言った覚えはございません。私が申しましたのは、事務当局としましては、漁港部というものを設置するについては、行管なり大蔵省なりにこれを技術的に説明できる、その理由をはっきりとさせておきたいということは再三申しました。それで、その質問はやりました。私が大体見当をつけておったような回答が多かったと存じております。
  28. 山村新治郎

    山村(新)委員 もう一点、疑点をお尋ねいたしますが、事務次官は、そのときに、国会でこういう決議がされても、実際にはなかなかこれは実現ができないんだということをおっしゃったと聞いておりますが、その点も覚えはございませんか。
  29. 塩見友之助

    塩見説明員 国会決議としては、行政機構強化拡充となっておって、漁港部設置というふうに具体化されておらないので、これを実現するのは非常にむずかしい問題だというようなことは申し上げました。
  30. 山村新治郎

    山村(新)委員 そうすると、あなたの答弁によりますと、国会のこの決議というものは実現されないということを、あなた自身が大衆の前で公言したと解釈してよろしゅうございますか。
  31. 塩見友之助

    塩見説明員 むずかしいとは申しましたけれども、それができないというふうなことは言っておりません。
  32. 山村新治郎

    山村(新)委員 なお、予算面についての問題につきまして、あなたはやはり国会でこういう決議がされてもできないんだというような意思表示をされたということを聞いておりますが、その点はどうですか。
  33. 塩見友之助

    塩見説明員 予算面については、私はそういう記憶はしておりません。予算の額については、常に予算全体の総ワクとの関係で、もちろんその要求通りにいくかいかないかということは問題があるわけですから、別にそこまで特に言った覚えはございません。
  34. 池田禎治

    池田(禎)委員 今の次官答弁は牽強付会の答弁です。そういう答弁は、この委員会では通りませんぞ。あなた方、農林水産委員会ではそんなことで通っても、この委員会ではそんなことでは通りません。無礼なことを申されるな。国会決議を何と心得ておりますか。片々たる一事務官が、無礼なことを言うな。憲法に何と書いてありますか。私ども予算のことを言うのではない。国権最高機関できめたことに対して、行政府でそんな放言をすることを許されるか、そのことをただしておる。予算の問題ではありません。何か、そういうことまでは言いません——もとより録音をとったわけではないけれども、多くの証人によってわれわれは調べておる。それであなた方を呼んだのです。架空の事実で言っておるのではありません。私どもの問うところは、国会決議に対して行政府がそういう態度であるということは、私どもとして不満にたえない、許しがたいというのであって、これが本委員会の扱う事項であり、態度であります。内容についての何億何千万というような数字の問題ではない。それは、農林水産委員会において問うべきことである。案件内容について、私どもはあなた方に問おうとは思っておりません。しかし、いやしくも国会国権最高機関であり、国の唯一の立法機関憲法に明記された、この国会全体の権威と運営をつかさどっている本委員会において、私は、そこまでは言いません、ここまでは言いました、何たる答弁です。片々たる官僚ごまかし答弁です。そんなことは、本委員会は許しません。要するに、あなた方が国会決議をいかに尊重するか、どう考えているかということが私どもの問わんとする趣旨です。それを、なかなかむずかしいとは言ったけれども、できないとは言わなかったとか、予算は何ぼまではどうだとか、そういうことはもちろん私どもの問うところではない、問うてはおらない。国会決議についてあなた方はどういう考えを持っているか、その決意を聞いておる。そのことは、農林大臣から答えて下さい。ただ単に、尊重します、そんなことではお断わりします。われわれは将来、事によっては国会決議というものは出されないかもわからない。そういう扱い方行政府がされるならば、われわれはただ形式上の、実際に行われないような決議案はやめなければならぬ。同時にあなた方も、三権分立の精神からいうならば、国会がいかなる決議をなされようとも、われわれとしてはとても要望に応じがたいものであるということを、本会議でなぜ堂堂と言わないのか。石井農林大臣臨時代理言明について、あなたは、内閣がかわるとも、そのときの発言については責任を負う意思がありますか、農林大臣にお伺いします。
  35. 三浦一雄

    三浦国務大臣 前内閣のときのことでございますけれども、政治的にはわれわれは承継して、これは全責任を負うてやらなければならぬと心得ております。従いまして、その決議趣旨に沿うて予算措置も講じ、今後も貫徹せんとする決意でございます。
  36. 池田禎治

    池田(禎)委員 次官はいかがですか。
  37. 塩見友之助

    塩見説明員 大臣の御意図に沿って努力することは、もちろんでございます。
  38. 池田禎治

    池田(禎)委員 そうだとするならば、あなた方がこの漁港整備促進に関する決議案というものについて、行政上の措置をどういうふうにとったかということについて、今山村君から問うたわけである。ところが、あなたは、それについて区々たることについての答弁をなさっておる、こういうことでは困る。ほんとうにこの三項目について、具体的にどうするかというあなたの所信をもう一ぺん伺いたい。
  39. 塩見友之助

    塩見説明員 ただいま御説明した通りに、予算の正要求としてそれを出しておるわけでございます。
  40. 池田禎治

    池田(禎)委員 そうじゃない。あなた方がこの三項目について、国会でそんなことを決議したって、それはうちの方のことだから、そんなことにたよっても当てになりませんよとあなたが言ったか、言わぬか、それはどうですか。
  41. 塩見友之助

    塩見説明員 第三の項目の、行政機構強化拡充について、こういう表現では、即漁港部になっていないから、漁港部設置というのは、事務当局として技術的にいろいろ検討すると、行管及び大蔵省等に対する説明が非常にむずかしい問題を含んでいる。これは水産庁研究はしてもらっておりますけれども、非常に困難な問題を含んでいるということは申し上げました。
  42. 池田禎治

    池田(禎)委員 それは、漁港課漁港都にするということの問題であなたは答弁したかもしれない。そのことだけではない。機構を拡充するのは役所の中だけでできることであって、あなた方に熱意があれば何でもない。行政的にはそれはむずかしいかもしれない。しかし、いろいろな各省設置法改正案を、われわれから見れば不急不用のものといえども出しておいて、こういう重要な問題については逃避するというのは、どういうのですか。事実、農林省がそれだけの熱意があるなら、それを部にするといっても、大した問題と私は思わない。各省の中で、管制上は昇格するといえども予算上の措置においては従前通りというのが幾多あります。そういうことは幾らでもある。あなたの一番憂える大蔵省関係というのは、予算の問題ですか。
  43. 塩見友之助

    塩見説明員 大蔵省及び行管関係でございます。
  44. 池田禎治

    池田(禎)委員 大蔵省は、機構そのものについては問題はないでしよう。要するに、それを拡充するなら、それに伴う費用について大蔵省が難色を示すということをいうのですか。
  45. 塩見友之助

    塩見説明員 拡充するとなれば、定員その他の関係も、予算としては相当影響を持って参ります。
  46. 池田禎治

    池田(禎)委員 それは幾らでも工夫はある。あなたの言っていることは、しゃくし定木です。そういうことは、各省官制改正の中にたくさんの例がある。それだけのことであなたがそういう紋切り型の答弁をしているのは、一つ工夫もなければ進歩もない、創意もない、私はこう断定せざるを得ない。要するに、国会決議というものについて、あなた方がどう尊重するか。御意思に沿うのだ、それだけの答弁で、事実は馬耳東風だ。姿になっておらない。この事実を私どもは問うのであって、しかも民間の人が陳情に行けば、国会決議なんか問題にならない、そういう放言が行われるということについては、私はただ単にあなたに言うんじゃない、ほんとう官房長官も来てもらって——まだ来ておらないが、岸内閣としてどういう考え方を持つかということを私は問いたい。前回の委員会でも文部大臣に来てもらったが、文部大臣も、そのときに、政府において意思統一をして、そうして十分の連絡をとって遺憾なきを期する、かように言明して帰られた。農林大臣はどうお考えになりますか。
  47. 三浦一雄

    三浦国務大臣 私も、本件を処理する上におきまして、関係方面とも十分に連絡をしなければなりませんから、常に、予算編成の前に当りましても、大蔵大臣とも連絡をとり、同時にまた行管方面にも連絡をとる、こういうことでございまして、誠心誠意この解決に努力しておる次第でございます。
  48. 山本幸一

    山本(幸)委員 三浦さん、どうも役人は、民間から陳情に行くと、ふんぞり返って、そうして今言ったような、国会で何をきめたって、実際にはおれらがやるのだ、おれらの意見を無視してやれっこないじゃないかというようなことを言うらしい。これは方々で聞いている。特にあなたのところの次官は、非常にそのうわさが高い。りっぱな方かもしれぬが——お顔を拝見すればりっぱな方ですが、そういう不届きなうわさを聞く。今次官は、言わぬというが、言ったという証人を私の方で参考人として呼んで対決させる。そのときにあなたは責任を持ちますか。二人とも答弁して下さい。
  49. 三浦一雄

    三浦国務大臣 事態がはっきりしますと、その事態によりまして十分の措置を講ずるつもりであります。
  50. 塩見友之助

    塩見説明員 大臣のお答えの通りでございます。
  51. 山本幸一

    山本(幸)委員 そんなことを聞いているんじゃない。君の意思を聞いているんだ。
  52. 福家俊一

    福家委員 大臣に迷惑をかけずに責任をとるかと聞いている。
  53. 塩見友之助

    塩見説明員 それはその通りでございます。
  54. 福家俊一

    福家委員 自分で言ってごらん。
  55. 塩見友之助

    塩見説明員 それは大臣と十分御相談の上で、責任をとるべきものであれば責任をとります。
  56. 山村新治郎

    山村(新)委員 大臣並びに次官に申し上げますが、きょう当委員会においてこの問題が取り上げられたのは、片片たる一事務官僚が、国会決議に対して冷笑的な態度をもって一般大衆に接したということがきっかけになっている。従って、事務次官漁港代表者の前ではっきりと議会軽視の言葉を吐いたことは間違いない。あなたは今でも覚えがないと言われますか。
  57. 塩見友之助

    塩見説明員 私は先ほど申しましたように……。
  58. 江崎真澄

    江崎委員長 そういうことを言ったか、言わぬかということを具体的に言えばいい。
  59. 塩見友之助

    塩見説明員 漁港部設置について、さっき申し上げたようなことは申しました。
  60. 山村新治郎

    山村(新)委員 かりに漁港部設置問題を取り上げても、漁港行政重要性事業増大とにかんがみて、これが行政機構強化拡充するということは、見方によれば漁港部設置であるということは、常識のある者はだれでもわかっている。それをわざわざあなたは、漁港部設置はできないと言ったといって逃げているということは、国会でこういう決議をしても、とうてい実現しないのだということを言っていることは間違いない。そういうふうにとられるということをあなたは感じませんか。
  61. 塩見友之助

    塩見説明員 漁港部設置は、事務当局としてみれば、テクニカルには折衝は非常に困難性の高いものだと、今でも考えております。
  62. 山本幸一

    山本(幸)委員 それでは、あなたが、そういう困難だと判断したものならば、なぜ国会に相談しないか。この決議をした最初の農林委員会になぜ相談しないのですか。そういう努力をしておらぬじゃないか。この点について一ぺんでも農林委員会に相談しましたか。
  63. 塩見友之助

    塩見説明員 農林委員会には発言はしておりません。私は委員会経過をあとから聞いたということで、政府としてはそれに浴って努力すべきものだというふうに考え努力している、こういうことでございます。
  64. 山本幸一

    山本(幸)委員 国会決議をした限りは、その困難であるなしの内容は別にして、ともかく実施をするというのが、私どもとしては国会権威上からも建前なんです。もし困難だとあなたが判断するときには、陳情に来た連中に自分でえらそうなことを言わないで、その前に国会にそういうことを報告して、国会と話し合いをするような機会をなぜ作らなかったか。そういうことをしないでやっているということは、他の委員諸君が言われたように、明らかに国会軽視の言葉を言外に出したということの証拠だ。何にも誠意がない。なぜ、困難なら困難だという報告をしなかったか。あるいは困難打開の道について相談しなかったか。われわれが決議をするときに、この課を部にするのだとか、針でつついたようなことまで決議はできません。そういうことを議論した結果、そういう決議というものはおおむねできるわけです。従って、その内容はわかっているわけです。わかっていることを承知で、国会軽視だから、そういう困難な問題が起きても、国会に相談しない。国会決議をしたのだから、責任国会にある。従って、なぜそういうことを相談しないか。その点どう思いますか。
  65. 塩見友之助

    塩見説明員 この決議がなされたときには、私は日ソ交渉のことでモスクワに行っておりまして、帰ってきてから、すぐではなくて、この問題が起りましてから伺ったような経過でございまして、そういうふうな機会はございませんでした。
  66. 山本幸一

    山本(幸)委員 そんな詭弁はここでは通りませんよ。私は日ソ交渉へ行っておったから知らぬというが、あなたは次官になって、しかも、この問題か起きて困難だと判断したら、なぜ、そのときでもいいから相談しないのか。そんな論弁は通りませんよ。なぜ相談しなかったのですか。
  67. 塩見友之助

    塩見説明員 それは、水産庁の長官には、これは事務的には通すのはなかなかむずかしい問題を持っているから、十分に検討するように、それはよく申しましたけれども国会においてそういうふうな交渉をするという機会は持てなかったわけです。
  68. 山村新治郎

    山村(新)委員 あなたはモスクワへ行っておったから、この間のことはあずかり知らぬということをさっき発言されましたが、その発言の裏づけとして、この決議案に対する石井さんの答弁は不適当であるとあなたは認めるのですか。
  69. 塩見友之助

    塩見説明員 そうは考えておりません。
  70. 佐々木良作

    ○佐々木(良)委員 重ねてですけれども、三項に、行政機構を拡充強化することというふうにきめられておりますね。行政機構強化拡充することは困難だから、検討せよと水産庁に言われたのですか。
  71. 塩見友之助

    塩見説明員 困難だからという意味でなくて、行管及び大蔵省に対しては非常に説明のむずかしい問題だから、どういうふうな理詰めの案でもって要求するかを十分検討しろというふうなことは申しました。
  72. 佐々木良作

    ○佐々木(良)委員 行政機構の拡充強化をすることに、あなたは賛成ですか。そうして、行政機構の拡充強化の方策を命じたのですか。
  73. 塩見友之助

    塩見説明員 行政機構の拡充強化には賛成でございます。
  74. 佐々木良作

    ○佐々木(良)委員 拡充強化の方途を命じたのですか。
  75. 塩見友之助

    塩見説明員 そうです。
  76. 佐々木良作

    ○佐々木(良)委員 あなたがむずかしいからだめだろうということを前提にして命じて、できますか。
  77. 塩見友之助

    塩見説明員 だめだろうとは申しておりません。
  78. 佐々木良作

    ○佐々木(良)委員 部か課か知りませんけれども行政機構の拡充強化ということは、即課を部にするということなんですが、あるいはその他の方法も含めてこの決議に沿った案をすぐ出して、関係官庁と相談するように命じたのですか。
  79. 塩見友之助

    塩見説明員 要望としては、漁港部というふうな要望を主体に考えられる、こういうふうな話でございますから、それを中心として検討するように申しました。三十三年度予算においては、五人だけの定員を増加しております。
  80. 佐々木良作

    ○佐々木(良)委員 そうすると、あなたは行政機構を拡充強化することを命じたのですか。
  81. 塩見友之助

    塩見説明員 行政機構の拡充強化の中で、特に漁港都を設置してくれ、こういう要望が強いのだから、それを中心にして検討するように命じました。
  82. 佐々木良作

    ○佐々木(良)委員 それが困難なら、どうされるつもりですか。あなたは今、決議に沿って行政機構の拡充強化を行うことを言われたわけですね。従いまして、困難だとあなたが考えられるなら、どういう方法でこの決議趣旨を生かすことを考えられるのですか。
  83. 塩見友之助

    塩見説明員 その漁港部設置の仕方、及びその職員の置き方その他について、十分な説明ができるような立案が必要だというふうな点についてでございます。
  84. 池田禎治

    池田(禎)委員 あなたの先ほど来の答弁というものは、しどろもどろです。拡充強化という第三項はきわめて困難であると言ったかと思うと、いや、部に昇格するために努力したとか、大蔵省行管が非常に困難であるとか、まるでそのときそのときであなたは変っている。秋の空みたいなものです。私はそういうと区々たることを聞くのじゃない。問題は、要するに、国会がきめたことについて、しかも、それに対して、なるほど農林大臣臨時代理であったにしても、これだけの詳細な答弁を具体的にしている。ここにあります。あえて私は読んでみてもいいけれども、読まなくてもあなたはわかっているでしょう。これだけの具体的な答弁を時の農林大臣臨時代理が行われている。それをあなたが、ただ一官僚の分際をもって、そういうことができるとかできないとか、国会決議のごときは何だとか、そういうことを放言するということに対して、国会は重大な不満を感ずる。あなた方によって立法府というものは左右されません。立法府の権限まで侵し得るような農林次官なら、私は片々たる官僚と言わず、あらためて、おそるべきところの偉大な行政官と言い直しましょう。そういうことが許されるなら、あなたの責任としません。農林省あげての責任と私は言います。一体農林省は多くの補助金制度というものを持っているものだから、まるで自分の金をやるかのごとく考えて、実に僣越な放言が方方に行われている。しかも、国民の税金をみずからの特権のごとく考えているから、そういうふらちな言葉が潜在意識のうちに出る。そういうことは許されない。われわれは、区々たる答弁の端くれを聞こうと思っているのではない。そのことに対して、あらためて私は農林大臣に伺いますが、あなたはどう思いますか。農林省の評判がどこでいいか。農林省に行ったら、まるでこじきが物をもらいに来たような顔をされて、だれでも不愉快な感じを持って帰ってくる。あなたは、そういう多くの声を知っておりますか。いかがでしょう。
  85. 三浦一雄

    三浦国務大臣 私は、行政の運営の根本は、今御指摘になったところにあると思うのであります。従いまして、いやしくも国民に接するには、国民の奉仕者としての心がまえを乱さないように、そうして謙虚な気持をもって行政の運営をいたしたい、こう考えているのでございます。多数の者がおりますので、あるいはひんしゅくを受けるようなことがあるやもはかられないのでありますが、私は部内を戒飭いたしまして、さようなことがないように最善を尽して参りたい、こういう信念でございます。
  86. 山本幸一

    山本(幸)委員 これはもう何を言ってもしようがないが、その点を明らかにせぬと、国会軽視役人は今後もやる。特に議員のやったことに対しては、役人というものは事ごとに意識的にしりを向けようという風潮が多分にある。これは、あらゆる機会に耳にしております。それから、特に地方からわざわざ高い金を使って陳情に来た諸君からも、身を裂くような思いだ、そういう話を聞く。従って、この問題はこのままほっておくわけにいきません。次官はそういうことを言ったことがないというが、言ったことがないというのは、まっかなうそだと私は思う。もし、ほんとうに困難な問題なら、なぜ農林大臣に相談しないか。あるいは、大蔵省がなかなかうんと言わなかった場合には、その旨を農林委員会に報告するなり、あるいは大蔵大臣農林大臣との交渉に待つ方法を講ずるなり、なぜそういうことをやらないか。さっき聞くと、そういうことを全然やっておらない。やっておらないということは、明らかに国会決議軽視したことになる。従って、その裏をいえば、やはり陳情者に対して、国会で何をやってもしようがない、おれがうんと言わなければ何ともならぬということを言ったことを裏書きしているのだ。従って、この問題をやみからやみに葬るわけにいかぬから、次の機会に、われわれとしてはその証人を呼んで対決させて、事態を明らかにして、事態が明らかになった場合には責任をとってもらいたい。これだけを申し上げておきたいと思います。
  87. 三浦一雄

    三浦国務大臣 努力しないというふうに御発言でございましたが、私どもはそうは考えておりません。しかし御指摘になりました当委員会もしくは農林委員会に、いろいろな国会決議案の推進について直接にお話はしませんが、農林委員長とかあるいは農林委員会方々、さらにその方面関係のある方々に対しても連絡をとって、この推進方につきましては御協力をかりております。先ほど申し上げましたように、行政管理庁の方にも、さらにまた大蔵省等に対しましても、この問題の重要なことについて御説明も申し上げ、同時にまた、予算編成の方針の策定前後にも、それぞれの努力をいたしておりまして、今後といえどもこの努力は重ねるつもりでございまして、決して等閑に付するというようなことはいたしておりませんから、その点を御了承いただきたいと思います。
  88. 山本幸一

    山本(幸)委員 農林大臣はそうされたかもしれないけれども次官はしておらぬというのだ、さっきの答弁からすると……。私は、あなたのことを言っておるのではない。次官答弁を言っておるのだ。少くとも次官というものは、予算折衝の中心人物ですよ。しかも農林省という行政庁における中心人物ですよ。それがしておらぬというんだから、これは国会軽視をはっきり例証しておることだと思う。それを僕は責任を追究しておる。だから、何もあなたはそんなことを擁護しなくてもよい。私は、証人を出して、ここで対決さしてみせる。証人は五人や十人ではない。大ぜいなんですよ。
  89. 三浦一雄

    三浦国務大臣 私は、自分の部下の一員としまして、次官をそういう方面連絡に当らせて、知っております。次官からはその詳しいお答えはいたしておりませんが、私みずからも、同時に次官も、それらの連絡に当って存じておりますから、その事情を御了解願いたいために発言したわけでございます。
  90. 山村新治郎

    山村(新)委員 農林大臣一つ認識を新たにしもてらいたい。きょう、わざわざこの議運でこの問題が取り上げられたということは、正常化された国会権威を保つためには、国会決議というものが尊重されなければならない。それを閣僚にも、官僚にも、十分全部に徹底させなければならないというのが、この会議です。その趣旨を徹底してもらいたい。ところが、さっき次官からの答弁によりますと、全然牽強付会な答弁であって、特に第三項の問題につきましては、明らかにこの第三項は実現ができないのだということを、裏を返せば答弁されておる。こういう態度、こういう考え方では、必ずいろいろな陳情者が行ったときに、国会がいろいろなことを決議をしたってできるものではないという放言のあったことは間違いない。証人を連れてこいというならば、何人でも証人を連れてこれる。ほんとのところを言えば、陳情に行った人たちは、もし国会議員の先生方が聞いたら、おそらく腹を立ててしまうだろうというくらいびっくりしたというのが、最初の私たちに対する陳情者の話だった。しかし、その陳情者の人たちは、これから農林省の御厄介になければならないという弱みがありますから、それをなかなかはっきり言わないという点もありますけれども、その言外にくみ取ったところによりますと、その次官態度というものは、明らかに国会決議軽視の現われであるということは間違いない。従って、一つこの点につきましては、農林大臣として御善処を願うと同時に、かりに百歩を譲って、この問題で、次官も一応人間ですからあやまちがあるにいたしましても、次官は決してこういうことを言ったのではないという証左を上げるためにも、農林大臣としては、官房長官もおられますから、大蔵省行管折衝をされまして——国会決議に対して、いやしくも石井福総理が本会議答弁をした以上は、政府の代表として答弁したのですから、各行管なり大蔵省と全部打ち合せての本会議場における答弁考えなければなりませんから、どうしてもこの予算折衝あるいは具体的な機構の拡充について、これを実現しなければならないのだということを、認識を新たにしてかかってもらいたい。この点に対するあなたの御感想を一つ伺いたい。
  91. 三浦一雄

    三浦国務大臣 本件に対する熱意と私の信念は、先ほど申し上げた通りであります。各省と十分な連絡をとって、最後まで御趣旨の貫徹に努めたいと考えます。
  92. 山本幸一

    山本(幸)委員 官房長官、今聞かれた通りですが、この間も文部大臣を呼んで聞いたのですが、全く国会決議軽視ばかりやっておる。そうして国会の悪口を言っておる。この間の国鉄の問題でも明らかにそうです。院内で発言したことを、部課長を全部集めて、だれだれ議員がこう言った、そうしてその議員を非常に侮辱したような言論を発表しておる。今の問題も、お聞きのように、大ぜいの陳情者が行ったら、国会が何をきめたところでどうにもならないということを放言しておる。これが問題になっておる。そこで私は、この間の文部大臣のときにも申し上げたように、国会側としても、決議案等については十分慎重審議をして、やはりそういう配慮をした後に決議案等はきめるべきだ、従って、われわれはわれわれとしての反省する点も十分考えておる。しかし、一たび決議した限りにおいては、これは国の最高の立法機関なんだから、この決定した決議をやゆしたり侮辱するような官吏がおるということは、これは大へんな問題ですから、これは官房長官としても責任を持ってもらって、議運でこういうことが論議になり、しかも、これは国会正常化のためでもある、こういう点で、その旨を各役所に通達をしてもらいたい。特にこの問題はまだ私は保留しておきますから、これからもあらゆるものを探してびしびしやりますよ、役人が小なまいきだから……。
  93. 山村新治郎

    山村(新)委員 最後に事務次官に申し上げますが、大体さっきから皆さんの御質問でおわかりと思いますが、明らかにあなたが国会軽視発言をされたというので、今大きな問題になっておるのですから、これを払拭するためにも、この決議を尊重するために、あなたは懸命の努力をすること、これが私は大事なことだと思う。人間ですから欠点があるから、時にあやまちがあるかもしれないけれども、決してそれを許すというわけではありませんが、あなたのさっきの、第三項の問題はてんで問題にならないというような考え方を払拭されない限り、この問題は必ず大きな問題になってくると思う。従って、この第三項の決議案につきましては、事務次官としてはちょうど予算折衝のまっ最中でありますから、さっき大臣に申し上げたと同様に、懸命なる努力をしてもらいたいと思いますが、この点に対するあなたの決意はどうですか。同時に漁港関係代表者が行ったときに、少しそういう誤解をされるような発言をされたことに対するあなたの反省はございますか、この二点だけ答えて下さい。
  94. 塩見友之助

    塩見説明員 漁港機構の問題は、できないとは申しておりません。あれだけの御要望があれば、事務当局間だけの折衝では非常に困難な問題ですが、そういうことがはっきりと行政機構漁港部ということであれば、極力努力はいたします。それから陳情その他に対しての答弁については、私もむきになるような性格ですから、そういう点で、今後いろいろ誤解を生むようなそういう発言をしないように、注意は十分いたしたいと存じます。
  95. 佐々木良作

    ○佐々木(良)委員 私、最後にもう一ぺんだけ官房長官に所信を伺っておきたいと思います。事あるごとに言っておるわけでありますが、今、山本君からもお話がありましたように、せんだっては文部当局、それからずっと前には建設当局に対して、九州問題について、国会決議に対する行政府の実施の裏づけのないことに対する批判があった。さらに、せんだっては国鉄の新潟の監理局長に対する小林君の問題がありまして、非常に強くわれわれが要望し、当局は一応陳謝される形で、まあまあということで問題をおさめた。さらにその前には、予算編成、あるいはそれに関係を有するような問題をめぐって、大蔵当局がいろいろ放言らしいことを言うことに対して、われわれからも非常に強い発言があったはずであります。こういうふうに、次次に官僚の出過ぎの問題がこの委員会でも取り上げられておりますし、そうして一般の国内でも、官僚政治の目にあまるものがあるということが、非常に強く指摘されておるところであります。先ほど山村さんからもお話がありましたように、国会の正常化ということを契機にしまして、国会権威を高めるための措置を懸命にわれわれがやっておるときに、こういうふうになればなるほど、また予算編成期とともに、こういう官僚政治の出過ぎの面に対しましては、私どもは非常に強い希望と批判、意見を持っておるわけであります。私は、事あるごとに、その直接の取締役というのは官房長官以外にないと思いますので、言っておるわけでありますが、今の漁港に関する整備促進決議案に対しても、このような問題が起ったこの際に、私はあらためて官房長官官僚政治に対する御所見、それから今後の取締り方針等につきまして、御所信を一つ承わっておきたいと思います。
  96. 赤城宗徳

    ○赤城政府委員 再々お話がありましたが、やはり官僚というのは、今の言葉で言えば公務員でありますが、国民の奉仕長ということになっておりますので、旧来の官僚政治に堕することは、まことにこれはいけないことだ、私どもといたしましても、そういう弊に陥らないようにかねがね注意はいたしておったのでありますが、御指摘のような案件もちょいちょい出てきておるのは、まことに遺憾であります。決議その他を尊重することは当然でありまして、その決議趣旨に沿って、各省大臣あるいは下の事務官僚におきましても、極力努力して実現をはかる、こうすべきことは当然だと思います。ただ決議そのものが、予算の都合上やいろいろな状態で、直ちにできない場合もあると思いますが、できないからといって、その努力を怠るということは、これはいけないことだと思いますので、決議を尊重し、その決議実現するように各省とも最善努力を払うべきだ。私の方からも連絡をいたし、注意をいたしたいと思います。また陳情等におきまして、侮辱的な言辞を弄するということは、これはやはり政府全体から見ましても、官僚性が出るようなことになりまして、私どもとしては慎しまなければならない、またそういうことがないようにしなければならないと考えておりますので、私の方からも各省連絡いたしまして、決議等の趣旨を尊重し、また陳情その他に対しましても、できるだけ懇切丁寧に扱うようにいたしたい、こういう方法を至急とりたい、こう考えております。
  97. 佐々木良作

    ○佐々木(良)委員 繰り返すまでもないことでありますけれども国会に対する一般の批判に便乗して、なおさら官僚政治の強化が、おのおのの部面で行われつつあることは、官房長官も十分御承知と思いますが、国会と同時に、また政府のゆるんでおるところにも一つの原因があるだろうと思います。従いまして、今の官房長官発言通りにはなかなかいかぬかと思いますけれども、折に触れて最も適切なる措置をとられますように、強く要望いたしておきたいと思います。
  98. 江崎真澄

    江崎委員長 それではこの際、農林大臣に申し上げます。だんだんお聞き及びの通りでございますから、国会決議を尊重するという建前からも、当然決議された事項につきましては、十分その決議実現せられるように、最善努力を尽されることを強く要望いたしておきたいと思います。
  99. 三浦一雄

    三浦国務大臣 別に私から申し上げるまでもございませんが、本問題は、重要なことでありまして、この実現しますにつきましては、そのプロセスにおきまして、相当困難な事態もあろうかと思います。従いまして、その際には、常時議運の委員長等にも御相談して、そうして最善を尽したいと考えます。     —————————————
  100. 江崎真澄

    江崎委員長 それではまず、淺沼稻次郎君外四名から、文部大臣灘尾弘吉君不信任決議案が成規の賛成をもって提出されました。  つきましては、本決議案は、先ほどの理事会での話し合いの通り、本日の本会議の劈頭に上程するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  101. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  本決議案趣旨説明は、山崎始男君が行うことになっております。討論につきましては、自由民主党の永山忠則君から反対討論、日本社会党の野口忠夫君から賛成討論の通告があります。討論時間は、先ほどの理事会での話し合いの通り、おのおの十五分程度とするに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  102. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、本決議案の採決は記名投票をもって行います。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕     —————————————
  103. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、緊急上程予定議案についてでありますが、地方行政委員会昭和三十三年七月、八月及び九月の風水害により被害を受けた地方公共団体の起債の特例に関する法律案、公職選挙法改正に関する調査特別委員会の、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案、逓信委員会の日本放送協会昭和三十一年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書が、委員会の審査を本日終了いたしております。なお、大蔵委員会所管の公共企業体職員等共済組合法の一部を改正する法律案が、参議院から三時ごろ送付されることになっておりますので、その直後大蔵委員会の審査が終了する予定であります。  つきましては、右各案を本日の本会議に緊急上程するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  104. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よってさよう決定いたしました。     —————————————
  105. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、自然休会の件についてでありますが、先ほどの理事会での話し合いの通り、年内の議事も大体本日で終了することになりますので、明二十四日から年末年始自然休会に入ることにいたしたいと存じますが、自然休会中に緊急の必要が生じました場合には、いつでも本会議を開くこととし、再開日は一応明年一月二十五日ごろを目途といたしておきまして、一応明年一月十九日、月曜日に当委員会を開きまして、予算の提出日等とにらみ合せて、正式の再開日、開会式、国務大臣の演説、その他再開後の議事について、御協議を願うことにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
  106. 山本幸一

    山本(幸)委員 自然休会を二十四日からというのは、これはできませんね。参議院が事実上二十五日までかかる。衆議院と参議院を別にするわけにいきませんから、かりに衆議院がきょう上っても、参議院をそのくらいと見ておかないと……。
  107. 江崎真澄

    江崎委員長 それでは、私が先ほど宣言いたしました事項のうち、「明二十四日から年末年始自然休会に入ることにいたしたいと存じます」というくだりは、二十六日からと訂正することで御了承を願います。しかし、事実上は、衆議院側は明日から自然休会に入る、こういうわけで御了解を願います。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  108. 江崎真澄

    江崎委員長 なお、次回の委員会は、ただいま御決定願いました通り、一応来年一月十九日に開会することにいたしますが、都合によりましては、それより繰り上げまたは繰り下げて開会することがあるかもしれませんから、あらかじめ御了承を願っておきたいと存じます。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕     —————————————
  109. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、本院予算要求についてでありますが、大蔵省との折衝は年内ぎりぎりまでかかると思いますので、当委員会にお諮りするいとまもありません場合には、その決定を委員長及び庶務小委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  110. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  111. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、自然休会中の委員派遣の件についてでありますが、自然休会中に各委員会から委員派遣承認申請がありました場合には、その取扱いは、従来の例によりまして、議長において議院運営委員長と協議の上決定することに御一任を願いたいと思いますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  112. 江崎真澄

    江崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  113. 江崎真澄

    江崎委員長 次に、本日の議事についてでありますが、この際事務総長から説明を願います。
  114. 鈴木隆夫

    ○鈴木事務総長 御説明申し上げます。  まず最初に、文部大臣の不信任決議案を緊急上程願いまして、これが討論が終りましたら、記名採決をお願いいたします。次に、地方行政委員会からの昭和三十三年七月、八月及び九月の風水害により被害を受けた地方公共団体の起債の特例に関する法律案を緊急上程願います。これは全会一致でございまして、委員長の鈴木さんが御報告に相なる予定でございます。次に、参議院に送付する関係がございますので公職選挙法改正に関する調査特別委員会から上って参りました地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案を上程願います。これも前会一致でございます。報告は、委員長の早稲田さんが御報告に相なる予定でございます。その次に、逓信委員会から上って参っております、日本放送協会昭和三十一年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書を上程願います。これは委員の浅香さんが御報告に相なりますが、これも全会一致でございます。
  115. 荒舩清十郎

    ○荒舩委員 これは承認だね。
  116. 鈴木隆夫

    ○鈴木事務総長 承認でございます。その次に、ただいま委員長から御報告がございましたように、三時ごろに参議院から大蔵大臣委員会所管の公共企業体職員等共済組合法の一部を改正する法律案が送付されることになっておりますので、大蔵委員会が上りますのがそれまでに間に合いますればすぐに緊急上程をお願いいたしまして、もし間に合わない場合には休憩をお願いして、その上るのを待つということにしていただきたいと存じますが、いかがなものでございますか。なお、申し上げますが、今の参議院から送付される見込みの公共企業体のものは、社会党が反対でございますから、念のために申し上げておきます。
  117. 江崎真澄

    江崎委員長 ちょっと速記をとめて。     〔速記中止〕
  118. 江崎真澄

    江崎委員長 速記を始めて。  それでは、本日の本会議は、予鈴は何時にしましょうか。
  119. 山本幸一

    山本(幸)委員 二時二十分予鈴、本鈴二時半。
  120. 江崎真澄

    江崎委員長 それでは、本日の本会議は、二時二十分予鈴、二時三十分から開会することにいたします。  本日は、これにて散会いたします。     午後一時五十九分散会