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1957-11-14 第27回国会 衆議院 農林水産委員会 第7号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十二年十一月十四日(木曜日)    午後二時開議  出席委員    委員長 小枝 一雄君    理事 吉川 久衛君 理事 笹山茂太郎君    理事 助川 良平君 理事 田口長治郎君    理事 原  捨忠君 理事 芳賀  貢君       赤澤 正道君    安藤  覺君       五十嵐吉藏君    石坂  繁君       大石 武一君    川村善八郎君       木村 文男君    清瀬 一郎君       丹羽 兵助君    松浦 東介君       村松 久義君    石山 權作君       中村 英男君    山田 長司君  出席政府委員         内閣官房長官  愛知 揆一君         内閣審議官         (内閣官房内         閣審議室長)  磯田 好祐君         防衛政務次官  小山 長規君         防衛庁参事官         (防衛局長)  加藤 陽三君         水産庁長官   奥原日出男君  委員外出席者         防衛庁課長         (防衛局第一課         長)      高橋 幹夫君         大蔵事務官         (主計官)   高木 文雄君         農林事務官         (水産庁漁政部         長)      新澤  寧君         専  門  員 岩隈  博君     ————————————— 十一月十四日  委員赤路友藏君及び川俣清音辞任につき、そ  の補欠として田万廣文君及び山田長司君が議長  の指名委員に選任された。 同日  委員田廣文辞任につき、その補欠として下  川儀太郎君が議長指名委員に選任された。     ————————————— 十一月十三日  一、昭和二十九年度までの災害に係る農林水産   業施設災害復旧事業の実施についての善後   措置に関する法律案稻富稜人君外三十四名   提出、第二十四回国会衆法第四八号)  二、農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の   暫定措置に関する法律の一部を改正する法律   案(稻冨稜人君外十四名提出衆法第一〇   号)  三、食食糧及び肥料に関する件  四、畜産及び蚕糸に関する件  五、農地及び林野に関する件  六、漁港、漁船及び漁業制度に関する件  七、公海漁業、沿岸及び内水面漁業に関する件  八、農林業団体及び水産業団体に関する件  九、農業災害及び漁業災害に関する件  一〇、農林水産金融に関する件 の閉会審査を本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  銃子沖におけるイペリットガス掃海及び漁船の  安全操業確保に関する件     —————————————
  2. 小枝一雄

    小枝委員長 これより会議を開きます。  千葉沖におけるイペリットガス掃海の問題について調査を進めます。質疑の通吉がありますので、これを許します。赤路友藏君。
  3. 赤路友藏

    赤路委員 本来、本日は総理出席を求むべきでありますが、総理の方で御都合が悪いそうで、従って官房長官出席を求めたわけであります。官房長官政府を代表した責任のある御答弁をお願いしたい。  昨日、本委員会防衛庁出席を求め、数回にわたって督促いたしました。しかしついに閉会に至るまで出席を見なかったのであります。その間防衛庁の係員の方がお見えになって、私に質問の要旨をお尋ねになったから、これも説明を申し上げておいたわけです。にもかかわらず出席をいたしません。どういうような意図で出席をしなかったのか。そういうことは許さるべきじゃないと思う。かりにも国会の方で出席要求するなれば、事どうあろうとも当然出てくるべきじゃないか。私はこの行為は国会侮辱もはなはだしいと思う。これに対して官房長官の御所見をはっきり承わりたいと思います。
  4. 愛知揆一

    愛知政府委員 委員会から御要求があった場合には、出席をするのは当然でございまして、そういうふうに政府としてはやっておるわけでございますが、ただいま御指摘の点は実は私も承知しておらなかったのでありまして、何かの行き違い等によりまして、出席をしなかったものと思いますが、今後におきましては一そう誠意を尽して御要求に応ずることにいたしたいと思います。
  5. 赤路友藏

    赤路委員 今官房長官は何かの行き違いということをおっしゃったが、これは行き違いでも何でもない。防衛庁の係官は二回も来て、二回説明している。今後こういうようなことのないように十分御注意を願っておきたい。また次官にも出席願っておりますから、防衛庁幹部諸公に対しては十分御注意願いたい。私は昨日は何も長官に出てこいとか、次官に出てこいとか言っているのではない、イペリットの問題について答弁のできる人でよろしい、ここまで言っているのですから、今後十分御注意願いたい。  では本題に入りますが、銚子沖イペリット掃海についてどこが担当しておやりになるのか、この点をお聞きしたい。問題はこれだけなんです。防衛庁担当でおやりになるのか、あるいはその他の官庁担当でおやりになるのか伺っておるのです。官房長官からでもあるいは防衛庁の方からでもけっこうです、御答弁を願いたい。
  6. 愛知揆一

    愛知政府委員 ただいまのお尋ねでございますが、実は九月の十三日にこの事件が起りまして、事非常に重大な問題でございますので、実はそれから一週間くらいの間と記憶をいたしておりますが、内閣としてはまず総理府におきまして、情報を収集いたしまして、直ちに閣議報告をいたしまして、これに関連する各省が相当ございますものですから、具体的に問題を整理いたしまして、担当をきめたわけでございます。処理すべき問題が、具体的かつ早急を要するものもございますので、これを一応申し上げましょうか。——掃海の点だけのお尋ねでございましたが、掃海につきましては、内閣といたしましては、これを防衛庁担当させて調査をすることにいたしております。それからお尋ね以外にわたりますが、被害を受けた人々は、御案内の通り直ちに病院に収容いたしましたのでありますが、その後病院も私立の病院よりは、権威のある大学病院がよかろうということで、千葉医大付属病院に移しまして目下治療中でございます。この経費等に関する分について、たとえば千葉医大付属病院で預かっております間の治療費は、文部省担当になりますが、文部省でこれを処理する。それから被害者の補償ということが法律上の用語として当るかどうかわかりませんが、これに類するような処置をとる必要があると認めましたので、これらの点については、被害の原因が漁撈の関係で起りましたことでありますから、いろいろ考えたのでございますが、水産庁において見舞金あるいは治療費とあわせて、財源の問題が予備費で支給するのがよろしいかどうかということもまだ未決定のことがございますが、水産庁から大蔵省要求をいたしまして、これで一応のけりをつけたい、こう考えておるようなわけでございまして、大体水産庁関係、それから防衛庁関係、一部文部省がちょっと関係がございますが、それと大蔵省というふうに分担をきめたわけでございます。その総合的なお世話は総理府本部が当ることになりまして、総務長官閣議にも報告をいたしましたし、それに基いて以上申し上げるような業務の分担をとりあえずきめたわけでございます。
  7. 赤路友藏

    赤路委員 もう一度念を押しておきますが、掃海担当防衛庁決定したわけですね。これは掃海のための調査防衛庁担当するというのでなくて、掃海そのもの防衛庁担当する、こういうふうに御決定になったわけですね。
  8. 愛知揆一

    愛知政府委員 その点をもう少し詳細に申し上げますと、実は掃海につきましては申すまでもございませんが、同種の問題が別府湾に起ったことがございます。これは内海でもございますし、深さも五十メートル程度というところでありましたので、そのときにやったような処置ではこれは不十分であるし、不適当である、こういうふうに内閣としては認めましたので、外海でかつ海の深さも深いというところについては、まあ現在の日本の政府といたしましては、技術的にやれるというところはどこかといえば、防衛庁にお願いするよりほかにないというので、防衛庁掃海が、率直に申しますけれどやれるかどうかということも含めまして、内閣としては防衛庁研究を委嘱いたしたわけでございます。
  9. 赤路友藏

    赤路委員 今の長官答弁、よくわからぬのですが、防衛庁掃海をやれるかどうかということをも含めてということになりますと、これはやはり担当官庁としてのピントがはずれると思うが、やはり防衛庁以外には掃海するところはおそらくありますまい。だから防衛庁がこれを引き受ける、一応やれるかやれぬかはこれからの調査でも、担当官庁なしに調査をやるということは、私は身が入らぬと思う。責任官庁が明確でなくて、おのおの分担をしておると言うが、分担の範囲内で調査をしておるということでは、いつまでたっても私はものになっていかないと思う。それを心配するから、できるできぬは第二にして、まず掃海に対する責任官庁をきめてもらいたい。これを言っているわけです。そこらのところが非常にあやふやだ。これが明確になればいい。
  10. 愛知揆一

    愛知政府委員 この点は、ただいまお話しの点と私どもの考え方と全く一致いたしております。それで現在の政府機構では、防衛庁だけしかこういう能力——研究能力も含めましてないと思いましたので、防衛庁に委嘱いたしまして、掃海について研究をやることにきめたわけでございます。それから先ほどやれるかやれないかをも含めてと申しましたのは、たとえば防衛誠意を持って研究しましても、自力だけではできぬという場合には、あるいは民間の力に委託いたしまして、民間会社委託調査ということもあり得るのではないか。しかしとにかく掃海という問題については、防衛庁以外にそういう研究能力もなかろうということで、防衛庁に委嘱いたしておるわけでございます。
  11. 赤路友藏

    赤路委員 防衛庁政務次官お尋ねいたしますが、今官房長から御説明通り、一応掃海については防衛庁担当官庁であるということで、今後調査を進めていく、こういう御説明のようです。そういうふうに確認していただけますか。防衛庁としては、責任官庁であるということをはっきりとお認めになりますか。
  12. 小山長規

    小山政府委員 この掃海については、われわれの方には装備もあります。ただ非常に海が深いので、それから面積が広いので、非常な困難を伴うだろうという見当はついておるのでありますが、内閣の方から防衛庁担当してやれという御決定があれば、いたすことについては、これは責任を持ってやることにいたします。
  13. 赤路友藏

    赤路委員 それで担当官庁防衛庁であるということは、ここで明確になったわけです。もちろん先ほど官房長官のおっしゃる通りに、これは防衛庁の方でも、十分今後とも散布状況なりあるいはその他掃海し得る基礎を調査していくと思うし、ちょうど水産庁もお見えになっておりますが、水産庁水産庁としてあらゆる情報をもまたとって、これは政府責任で、各省とも関連あるところは協力してやっていただかなければならぬと思う。ただ私がなぜこれを明確にしたいかというと、御承知と思いますが、あすこで一回上って被害者が出た。この被害者に対しては、それぞれ措置をしていただいております。しかしながらやはり不安定であるというので、上った周辺では、自後操業をしないというような形が出されているわけですが、それだけ漁場が狭まってくるということになる。だから早く防衛庁なら防衛庁がやるんだということを打ち出してやるならば、漁民漁民なりにそれで一つの安定感が持たれる。こういうことを私は懸念する。だから、すでにこの事件が起きましてから二カ月たっているが、今までその担当官庁が明確でなかったので、そこに非常な不安がある。どうやらわれわれ外部から見ておりますと、それぞれ責任のなすり合いをしているというふうにしか見えない。そこであえて総理に出てもらうなりして、政府責任というものも明確にしたい、こういうのが私の考えであった。きょうここで明確に御答弁願いましたので、できるだけすみやかに、精力的にその調査を進められて、少くともそういう不安を除去するように御努力を願いたい。このことを御希望申し上げておきます。  以上で私は終ります。
  14. 小枝一雄

    小枝委員長 次に閉会中の委員派遣の件についてお諮りいたします。昨日院議をもって閉会審査案件が付託になりましたが、その審査のため現地調査の必要が起ることも予想されますので、その際はすべて委員長に御一任願い、議長にその派遣の承認を求むることにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 小枝一雄

    小枝委員長 御異議なしと認めさよう取り計らいます。  それでは、これにて本日は散会いたします。    午後二時十六分散会