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中川幸平君
只今上程の
厚生省設置法の一部を改正する
法律案に対しまして、
只今朗読されました
修正案に
賛成をし、爾余の
原案に
賛成いたすものであります。
戦後
膨脹に
膨脹を来たしたところの
行政機構を圧縮
簡素化して
事務の簡捷を図る。進んで公務員の整理をいたして
国民の負担の軽減を図るということは
国民全般の輿論であるのであります。
政府はこれらの点について、種々
検討を加えて次々と立案されておりまする労苦は認めるところであります。我々
内閣委員会におきましても、常にその線に
沿つて参つたのでありまするが、殊に
今期国会におきましては、
委員長初め各
委員の
かたがたがこれら崇高な
気持を以て高所からいろいろと
検討を加えられ、毎日々々長時間に
亘つていろいろと御
審議を頂きました御
苦勞に対して、与党の一員といたしまして、この機会に厚く御礼を申上げる次第であります。併しながら党内の事情と申しまするか、いろいろの観点から、我々の期待に違う点もあつたことを遺憾といたしておるのであります。先般も
読売夕刊の中で
行政機構改革という題の下に、そちらを切り、こちらに繋いで元のままという文句を見ました。これは
政府は
部制の廃止を称えておりながら
部制が復活したと、
政府の不信と参議院の
内閣委員の不能を諷刺した一節であろうと思うのであります。併しながら、いろいろ
考えて見まするに、それは今までの見方でありまして、決してさ
ようなところにあるのではないのであります。御
承知のごとく
部制を廃止し
ようということは、三十人や五十人の
部長の
人件費を縮減する目的で決議をいたしたのではないのであります。御
承知のごとく
官庁事務が常に渋滞を来たしている、これを何とか進捗させんけりやならん、それには成るべく段階を少なくせんけりやならんというところにあ
つたのであります。而してそういうものは局、課、
外局には部、課として単純化するほうが
事務の
簡素化のために適当であろう、然るところ本年五月三十一日の期限を前にいたしまして、いろいろと
設置法を見ますというと、
次長の復元が現われて参
つたのでありまして、我々
委員会といたしましては、この部を廃止することが
官庁事務に非常に差支えがあるのではなかろうか、これは
むしろ部を或る
程度認め、而ういたしまして、直接
国民に
関係のある他の
検討をするのが適当でなかろうかというところにあ
つたのでありまして、まだ
上程はされておりませんが、
国家行政組織法に今後課の再
検討を願う、而して今後課を新設する場合には、省令でなくて政令で定めんければならないということにいたしまして、当分部を認め、それも成るべく少く、ただ我々は部を廃止せんければならんということは
官庁の
事務の進捗を甚だ促進できないことに抗議をいたしたのでありまして、決して、重ねて申しまするが、三十人や五十人の
部長の
人件費を目当てにいたしたのでないということをはつきり
政府に申上げる次第であります。さ
ようなことで我々はこの
厚生省の部の新設についても
賛成をいたしたいという
考えで申上げた次第であります。(「
進行」と呼ぶ者あり)