○松沢成文君 無所属になりました松沢成文でございます。
一人会派になりましたけれども、
委員長を始め
理事の
皆さん、
委員会の
皆さんの御
理解をいただいて質問の機会を与えていただいたこと、感謝を申し上げます。
さて、今日は両
大臣に、まず
オリンピックの問題からお伺いをしたいと思います。
私もこの
委員会で何度も取り上げましたけれども、新
国立競技場の建設問題、これ
白紙撤回、全面見直しになったわけですね。それから、
エンブレムの問題も、これも
撤回で見直しになったわけなんです。私は、東京オリパラを成功させるためには、ほかにも幾つか
白紙撤回、全面見直しをやらなければいけないところがあると思うんですね。二つ大失敗していますので、二度あることは三度あるということわざもありますし、三度目の正直と、ちょっとニュアンスは違いますけれども、ことわざもございます。
さて、私も、この
委員会で取り上げて、文科
大臣の考え方は聞いてよく分かっておりますので、今日はオリパラ担当
大臣に御
意見を聞きたいと思うんです。
オリンピックの会場問題でありまして、ゴルフ競技の会場の問題、どう見ても今のまま進めるとまた大失敗をすると私は確信を持っているんです。
皆さんにペーパーを配らせていただきました。これ、私の方でいろいろ
調査して作成したものですが、オリパラ担当
大臣、ちょっと見ていただきたいと思うんです。
まず、レガシーとなるか、
国民が利用できるかという問題でも、今
決定をされている霞ケ関カンツリー倶楽部はプライベートコースで高級会員制クラブで、その後、
国民に広く開放はされません。一方、東京都が所有しているパブリックコースの若洲のゴルフリンクスは、これはパブリックコースですから、その後、ジュニアであれシニアであれ、安く誰でもできるわけですね。そういう
意味では、
オリンピックでゴルフが行われて、それを機会に日本のゴルフがどんどんどんどん普及していくことを考える、レガシーとなるという
意味でも、圧倒的にパブリックコースの若洲ゴルフリンクスが有利です。
有利というか、実はリオの五輪でも、ここからゴルフ競技がスタートするんですね。最初、プライベートコースで決まっていたんです。ただ、やっぱり
国民から、これじゃ若い人たちが、その後、あそこのコースでやりたいと言ってもできないじゃないかと、一部の会員が中心となってやっていきますので。それで、実はリオはパブリックコースをわざわざ造って、それでみんなに開放して、ブラジルはまだゴルフが盛んじゃありませんので、
オリンピックを契機にジュニア育成を図っていこうということでわざわざパブリックに変えているんですね。これ見ても、レガシーという面から問題があります。
会場へのアクセス、霞ケ関は所沢のもっと向こうです。もう都心から遠い。車で一時間半、公共交通、道路整備も不十分です。大渋滞ですね。一方、若洲ゴルフリンクスは東京湾のど真ん中です。選手村から四キロ、メディアセンターから二キロ、東京駅、羽田空港から十五分。こんなに交通至便のところはありません。
次に、選手、メディアの
皆さんの宿泊施設ですが、所沢の向こうですから、もう地域の民宿に泊まっていただくわけにはいかないと思います。全く宿泊施設、足りません。これ、車で一・五時間、毎日往復通うのは大変ですからね。一方、若洲ゴルフリンクスは、近くに選手村、大規模ホテルがたくさんあります。プロの選手はそういうホテルに泊まるんですね。この宿泊の面でも若洲が圧倒的に有利です。
最大の問題は、
大臣、自然条件なんですよ。実は、埼玉県の内陸部、七月下旬から八月上旬にかけて三十五度、下手したら三十八度です。これは選手の
皆さんですら熱中症になりますよ。というのは、ゴルフというのは、マラソンで二時間半、ゴルフは五時間から六時間外にいるんです。もう三十八度の中でゴルフをやり続ける、私は熱中症や熱射病の患者が続発すると思います。近くには病院はそんなにたくさんありません。一方、若洲の場合は海風が吹きますから、この埼玉の内陸よりも平均して四度ぐらい低いと。また、風が吹くと、コース攻略、難しくなってトリッキーになります。熱中症の患者がこの時期ですから万が一出ても、近くには大病院もたくさんある。この夏の暑さと闘うためにも、今、マラソンなんかでそれをどうするかと課題になっていますが、ゴルフこそ問題ですよ、五、六時間外にいるんですから。これも圧倒的に若洲が有利です。
コース設定、これが、みんなプロの方に言わせると、若洲じゃ狭すぎて無理だ、霞ケ関なら三十六ホールあっていろんな使い方ができると言うんですが、七千ヤード以上なければいけないという
オリンピックの規定で、実は若洲でも対応ができるんですね。ティーグラウンドを少し動かせばいいわけです。それで、練習場や駐車場がないじゃないかというんですが、これも周りに土地がありますから十分整備可能であります。
それから、最後に、この環境アピールというのを付けましたが、まあ霞ケ関の場合は特にアピールするものがありませんが、若洲の場合は、実はごみの島を埋め立ててそこをゴルフ場にしたという環境アピールもできますし、やり方によっては、ちょっとこれはお金が掛かりますが、風力や太陽光発電を周りにしっかり整備して、それを充電してナイター設備を付けて夜ゴルフができるようになる。これも持続可能なエネルギーで、昼の充電で夜もゴルフがプレーできるようになる。そうすると、その後の利用も、昼だけじゃなくて夜まで利用できるようになってどんどんギャラリーが楽しめるわけですね、一般都民、一般
国民が。そういう
意味での環境アピールにもなります。
最後に、この
オリンピックは、まず、
国立の問題でもありましたアスリートファースト、あるいは観客の
皆さんへの配慮、これゴルフですからギャラリーファーストと書きましたが、これを見ても、霞ケ関は猛烈な暑さ、熱射病がたくさん出ます。それから、遠過ぎる、遠隔地で極めて宿泊もアクセスも不便、宿泊施設なしと。これに比べて、若洲は東京湾のど真ん中ですから海風でしのぎやすい、選手村や都心に近い、宿泊の選択肢も幾つもあります。
さあ、こうやって比べてみても、誰が見ても私は、霞ケ関で強行してやるよりも、都営の、パブリックの若洲でできる。狭いとかコース設定で難しいというのがあるんですが、これは霞ケ関でやりたい人たちがどんどんどんどんそういう理由付けをしていくんです、条件を付けていくんです。
実は、日本プロゴルフ協会の会長の倉本昌弘さんも若洲で十分にできると。もうゴルフのプロの中心人物までこういうことを言っているんですね。
さあ、
遠藤大臣、まあ
下村大臣は、いろいろ情報を集めてこれはもう霞ケ関でやるしかないんだ、もう決まっているんだ、工事も始まっているんだと、まあ
国立のときと同じような考え方で進めてきたんですね。
遠藤大臣、新しいリーダーになったんですから、もう二度あることは三度あるですよ。
国立競技場見直し、
エンブレム見直し、ゴルフの会場も思い切ってそのリーダーシップで見直しという判断をしていただきたいんですが、いかがでしょうか。