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2014-03-11 第186回国会 参議院 文教科学委員会 第3号
公式Web版
会議録情報
0
平成
二十六年三月十一日(火曜日) 午前十一時五十分開会 ─────────────
委員
の
異動
二月十八日 辞任
補欠選任
小野
次郎
君
柴田
巧君 ─────────────
出席者
は左のとおり。
委員長
丸山
和也
君 理 事 石井
浩郎
君
二之湯武史
君
大島九州男
君 松沢 成文君 委 員
上野
通子
君 衛藤 晟一君
中曽根弘文
君 橋本 聖子君 堀内 恒夫君 水落 敏栄君 石橋
通宏
君 斎藤 嘉隆君 櫻井 充君
那谷屋正義
君 新妻
秀規
君 矢倉 克夫君 田村 智子君 藤巻 健史君
柴田
巧君
国務大臣
文部科学大臣
下村
博文
君 副
大臣
文部科学
副
大臣
櫻田
義孝
君
文部科学
副
大臣
西川 京子君
大臣政務官
文部科学大臣政
務官
冨岡 勉君
文部科学大臣政
務官
上野
通子
君
事務局側
常任委員会専門
員
美濃部寿彦
君 ───────────── 本日の
会議
に付した案件 ○
教育
、
文化
、
スポーツ
、
学術
及び
科学技術
に関 する
調査
(
文教科学行政
の
基本施策
に関する件) (
平成
二十六年度
文部科学省関係予算
に関する 件) (
派遣委員
の報告) ─────────────
丸山和也
1
○
委員長
(
丸山和也
君) ただいまから
文教科学委員会
を開会いたします。 議事に先立ち、一言申し上げます。 本日、
東日本大震災
の
発災
から三年となります。 本
委員会
といたしましても、
震災
の影響の下、今なお困難な
生活
を余儀なくされている
被災者
の
皆様
に
思い
を致すとともに、犠牲になられた
方々
の御冥福をお祈りし、
黙祷
をささげたいと存じます。 どうぞ御
起立
をお願いいたします。
黙祷
。 〔
総員起立
、
黙祷
〕
丸山和也
2
○
委員長
(
丸山和也
君)
黙祷
を終わります。御着席ください。 ─────────────
丸山和也
3
○
委員長
(
丸山和也
君)
委員
の
異動
について御報告いたします。 去る二月十八日、
小野次郎
君が
委員
を辞任され、その
補欠
として
柴田巧
君が選任されました。 ─────────────
丸山和也
4
○
委員長
(
丸山和也
君)
教育
、
文化
、
スポーツ
、
学術
及び
科学技術
に関する
調査
を議題といたします。 まず、
文部科学行政
の
基本施策
について、
下村文部科学大臣
から
所信
を聴取いたします。
下村文部科学大臣
。
下村博文
5
○国務大臣(下村博文君) 第百八十六回国会において各般の課題を御審議いただくに当たり、私の所信を申し上げます。 意志あるところ必ず道あり、前途ある若者が自らの人生に一つの志を持ったとき、その目標は半ば実現しているのではないでしょうか。しかし、その志を疑いなく持つことがいかに困難であるかということは言うまでもありません。若者一人一人が志を持ちその道を追い求めることができる状況を用意することが、我々大人が果たすべき役割です。 私は、
文部科学大臣
並びに
教育再生
及び
東京オリンピック
・
パラリンピック
を担当する大臣として、我が国の未来を担う若者全員が自らの人生に誇りを持ち幸福であると思える社会の実現を目指して、教育の再生、
科学技術イノベーション
の推進、
文化芸術
、
スポーツ
の振興など、
文部科学行政
の充実に全力を尽くしてまいります。
安倍内閣
における政策課題の二本柱は
経済再生
と
教育再生
です。
教育再生
のための原動力として、昨年、
教育再生実行会議
が設置されましたが、今年は
教育再生実行会議
における提言等を本格的に実行に移すときだと思います。このため、今国会において、
教育再生
のために必要となる法案を提出しているところです。 また、ただいま国会で御審議いただいている平成二十六年度予算案においては、
文部科学省予算
として、
幼児教育
の無償化に向けた段階的な取組や高校生のための
奨学給付金
の創設など
保護者負担
の軽減、
グローバル人材
の育成に向けた取組の充実などのため、実質的に対前年度比〇・九%増となる額を確保しました。 しかしながら、現下の厳しい財政事情の中で、より必要とされるところへ手厚い対応を図るためには、
教育財源
の確保に向けた新たな取組が求められます。このため、例えば現在、日本人の
海外留学
を促進するための財源を確保するため、私自らが
企業関係者
に趣旨を御説明した上で、御理解を得ながら幅広く民間からの財政的な協力を得る取組を進めています。さらに省内では、税制によるものを含む様々な
教育財源確保策
について、有識者の知見も活用しながら検討を進めているところです。 官民が協力して若者の夢を応援する。真の
教育再生
の実現のためには、
オールジャパン
の体制を構築することが必要であると私は考えます。 あの大震災の日から三年を迎えました。この震災で命を奪われた多数の方々の無念の思いと、御遺族の皆様の深い悲しみに思いを致しますと、哀惜の念に堪えません。大震災の爪痕は、いまだに被災地に大きな影を落としています。 私は、今後とも、学校の復旧、
就学支援
、児童生徒の心のケア、
学習支援等
を始め、被災者の心に寄り添った被災地の復興に全力を尽くしてまいります。また、被災地からの要請を踏まえ、
関係省庁
との密接な連携の下、東北地方における
医学部新設
のための取組を着実に進めてまいります。 また、原発事故への対応として、除染や廃炉に関する
研究開発
や
人材育成等
に着実に取り組むとともに、
原子力損害賠償
については、和解の仲介の体制強化を図り、迅速、公平かつ適正な賠償が行われるよう万全を期してまいります。 常々申し上げているように、人づくりは国づくりです。日本の将来を担う
子供たち
は国の一番の宝であり、教育は国の根幹を形作る最重要政策です。 昨年、発表された
OECD生徒
の
学習到達度調査
の結果によると、我が国は、読解力、
科学的リテラシー
の分野において調査開始以来初めて
OECD諸国
中トップに、
数学的リテラシー
も
OECD諸国
中二位になるなど、過去最高の結果となりました。さらに、
OECD国際成人力調査
でも、読解力と数的思考力について参加した国と地域のうちトップの成績となりました。 これらの結果からも我が国の
学校教育
は世界に誇るべきものであると思いますが、自ら課題を解決し、未来を切り開く
子供たち
を育成するため、我が国の学力水準の向上と豊かな人間性の涵養に取り組むことが重要です。 このため、
教育再生実行会議
では、昨年来、いじめ問題への対応、
教育委員会制度
の在り方、
大学教育
の在り方、
高等学校教育
と
大学教育
との接続、
大学入試
の在り方について提言を行い、現在、
義務教育
の年限や
無償教育
の期間など学制の在り方について審議を進めています。
教育基本法
の理念の下、第二期
教育振興基本計画
に基づき、また、
教育再生実行会議
のこれまでの提言や議論も踏まえつつ、
教育再生
のための施策を実行に移し、
世界トップレベル
の学力と
規範意識
を備えた人材を育成してまいります。 具体的には、
教育基本法
にのっとりバランス良く記載され、
採択権者
が責任を持って選んだ教科書で
子供たち
が学ぶことができるよう昨年公表した
教科書改革実行プラン
に沿った
制度改革
を進め、今国会においては所要の法案を提出いたしましたので、速やかな御審議をお願い申し上げます。 また、小学校における
英語教育
の早期化、
高等学校
における日本史の扱いなど地理歴史の見直しや新科目公共の設置等、
次期学習指導要領
に向けた検討に着手します。さらに、全国学力・
学習状況調査
の活用、
高等学校段階
における教育の質の確保向上、言語活動や
理数教育
の充実、
ICT活用
の促進に取り組みます。 加えて、
グローバル化
に対応した
英語教育改革実施計画
に基づく
外国語教育
の強化や
高校生留学
の推進、スーパー
グローバル
ハイスクールとして
グローバルリーダー
を育成する
高等学校
の整備、持続可能な開発のための教育に関する
ユネスコ世界会議
の本年の
日本開催
を通じたESDの推進や、
国際バカロレア認定校
の大幅増に向けた取組などを進めてまいります。 障害のある
子供たち
の教育については、一人一人を大切にし力を伸ばしていく観点から、通級による指導の充実、
拡大教科書等
の普及充実、
学校施設
の
バリアフリー化等
の必要な
教育条件
の整備を推進するための予算を拡充し、きめ細かな指導や支援を行う
特別支援教育
を推進してまいります。 いじめの問題については、
いじめ防止対策推進法
や同法に基づく基本方針を基に、いじめの問題に関する総合的な対策の実施を進めます。また、心と体の調和の取れた人間の育成に取り組む観点から、
道徳教育用教材
の心のノートを全面改訂した「私たちの道徳」の全国の小中学校への配付や、道徳を特別の教科として位置付けることに取り組むとともに、体罰の禁止の徹底を図ります。 学校における食育については、地場産物を生きた教材として活用し、地域の自然や和食などの食文化に関する理解を深めるとともに、食に関する感謝の念を育む取組を進めてまいります。 教育の充実を図るためには、教師の役割が極めて重要です。少
人数教育
の推進を始めとする
教職員等指導体制
の充実に努めるとともに、養成、採用、研修の各段階を通じた教師力の向上に取り組みます。加えて、
公立学校
で多様な教育を提供する観点から、
公設民営学校
の設置について検討を進めてまいります。 また、昨年六月に成立した子どもの
貧困対策
の推進に関する法律を踏まえ、本年四月から、低
所得世帯
の
教育費負担
の軽減や公私間の
教育費格差
の是正を図るため、新しい
高等学校等就学支援金制度
や奨学のための
給付金制度
を円滑に実施するとともに、
幼児教育
の振興のため、幼稚園と保育所の負担の平準化の観点から、低
所得世帯
、多子世帯の
保護者負担
を軽減し、無償化に段階的に取り組みます。さらに、関係府省と連携して子どもの
貧困対策
に関する大綱の策定に取り組みます。 さらに、安全、安心な
学校環境
の構築のため、
防災教育
の充実や通学路の安全確保、天井材等の非構造部材を含めた
学校施設
の耐震化や
老朽化対策
、防災機能の強化を推進してまいります。
子供たち
の土曜日の豊かな
教育環境
の実現に向けては、私を始め
文部科学省
の職員が率先して地域の
教育活動
に参加するよう取り組むとともに、地域や企業の協力を得て、土曜日の
教育活動
が全国各地で展開されるよう取り組んでまいります。さらに、
放課後子どもプラン
の全国展開や
家庭教育
の支援の充実に取り組みます。
教育委員会制度
の改革については、
教育行政
の責任体制を確立し、
教育現場
の問題に迅速かつ的確に対応できるよう、今国会において所要の
法律改正
を行うための準備を進めます。 大学力は
国力そのもの
です。
世界トップレベル
の大学力の実現や世界を牽引するリーダーの養成を目指して、
大学教育
の
改革状況
を踏まえた
重点的資源配分
や、大学の質の保証のためにシステムの改善等の
大学改革
を推進し、質、量共に充実を図ってまいります。また、大学の
ガバナンス改革
について、今国会において所要の
法律改正
を行うための準備を進めます。 大学の
教育研究活動
を支える上では、財政基盤の確立と基盤的経費のめり張りある配分を行うことが重要です。このため、
国立大学法人運営費交付金
や
施設整備費補助金
、私学助成を安定的に確保します。 また、
国立大学
が社会の期待に応えるための機能強化に向けて今後取り組むべき改革の方針等を示した
国立大学改革プラン
に基づき、
国立大学
の改革を実行します。 さらに、私学の振興に努めるとともに、運営上重大な問題のある
学校法人
に適切に対応できるよう、今国会において所要の法案を提出いたしましたので、速やかな御審議をお願い申し上げます。 少子化が進行する我が国において、一人一人が能力を高め、
グローバル
な視点を持って様々な分野で活躍できるよう、
スーパーグローバル大学
への重点支援など大学の
教育研究環境
の徹底した国際化を推進します。また、官民が一体となって留学の機運を醸成するための
留学促進キャンペーン
「トビタテ!
留学JAPAN
」を展開するとともに、留学経費の負担軽減や、事前事後の研修、インターンシップの実施など、国、産業界、大学等が総掛かりで日本人の
海外留学
をきめ細かく支援する仕組みを築き上げてまいります。あわせて、優秀な
外国人留学生
の戦略的な受入れに必要な
環境整備
を図り、双方向の
留学生交流
の倍増を目指します。 さらに、子どもの
貧困対策
の推進に関する法律を踏まえ、意欲と能力のある学生等が
経済的理由
により学業を断念することがないよう、
奨学金事業
を始め
経済的支援
の充実を図るとともに、真に困窮している
奨学金返還者
に対する救済措置の充実に取り組みます。
高等学校教育
と
大学教育
との接続、
大学入学者選抜
の在り方については、
教育再生実行会議
の提言を踏まえ、知識偏重の一点刻みの試験のみによる選抜から、能力、意欲、適性の多面的、総合的な評価への転換へ向けて具体的に検討を進めてまいります。 また、学生生徒が
学校生活
から社会・職業生活へ円滑に入っていけるよう、各
学校段階
を通じた体系的な
キャリア教育
や高校、大学、
専修学校等
における実践的な
職業教育
の充実を図ってまいります。さらに、産業界と協働して、大学、
専修学校等
における社会人、特に女性の
学び直し
の環境を充実してまいります。
科学技術イノベーション
は、
安倍内閣
が掲げる三本の矢のうちの一つである成長戦略の重要な柱であり、日本の
経済再生
の原動力です。私は、
グローバル社会
で我が国が成長を続けるための鍵は、
革新的イノベーション
の継続的な創出による
国際競争力
の強化、そして、それを支える人材の育成だと考えます。このため、世界で最も
イノベーション
に適した国をつくり上げることに注力し、これを
国家戦略
として強力に推進してまいります。 具体的には、研究者の独創性に基づいて行われる多様な
基礎研究
の支援、世界に冠たる研究力を有する大学や
研究拠点
の形成、研究不正の防止など、
研究環境
の整備を着実に進めるとともに、
研究開発法人
がその成果を最大化するための新たな制度の創設に取り組んでまいります。また、大学だけでも企業だけでも実現できない
革新的イノベーション
を実現する
産学連携プログラム
の推進や、
大学発ベンチャー
の創出等による
研究開発成果
の実用化、
地域科学技術
の振興を図ります。 さらに、先般お認めいただいた平成二十五年度補正予算及び
改正独立行政法人科学技術振興機構法
に基づき、ハイリスク・ハイインパクトな
研究開発
を推進する
革新的研究開発推進プログラム
に
総合科学技術会議
と連携して取り組みます。
世界最高水準
の
科学技術
の振興を図るため、
スーパーコンピューター
「京」の約百倍のエクサスケールの計算性能を有する
スーパーコンピューター
の開発に着手するとともに、
最先端研究施設設備
の産学官への幅広い利用を着実に進めます。また、医療分野の
研究開発
も強力に推進してまいります。
国家安全保障
や
基幹技術
の強化を図るため、
革新的技術開発
を推進してまいります。 人類のフロンティアである宇宙については、
新型基幹ロケット
の開発に着手するとともに、「はやぶさ2」の開発や宇宙分野における安全保障、防災への貢献、
国際宇宙ステーション計画
への取組を推進します。海洋については、
海洋資源調査研究
を戦略的に推進してまいります。また、世界に先駆けた
次世代インフラ
の整備に向けて、地震・防災分野の
研究開発
や構造材料の
研究開発
を進めます。さらに、人類共通の課題の解決に向けて、環境・
エネルギー分野
の
研究開発
や
ITER計画
を着実に推進してまいります。また、宇宙創成の謎の解明に向けた国際協力による
リニアコライダー計画
に関する調査検討を進めます。 加えて、原子力については、
日本原子力研究開発機構
について、安全を最優先とした国民に信頼される組織への改革を着実に進めるとともに、
東京電力福島
第一
原子力発電所
の廃炉に向けた
技術開発
や
人材育成
に取り組みます。特に「もんじゅ」については、安全に運転管理する体制を整え、廃棄物の減容化や
高速増殖炉
の
研究成果
の取りまとめにつながるよう、改革にしっかりと責任を持って取り組んでまいります。 また、
グローバル
に活躍できる
科学技術イノベーション人材
を養成確保するため、
初等中等教育段階
から
高等教育段階
に至る人材の育成や
若手研究者
への支援を強化するとともに、研究と出産、育児等との両立などの
女性研究者
への支援の強化、
若手研究者
や
研究支援人材
の流動化と多様な
キャリアパス
の整備を図る新たな仕組みの構築に取り組んでまいります。 スイスのローザンヌで開催された
国際バレエコンクール
では、二山治雄さんと前田紗江さんという二人の高校生が一位、二位に輝きました。また、ソチ・
オリンピック
では、
フィギュアスケート男子
で十九歳の羽生結弦さんがアジア初の金メダルを、
スキージャンプ男子ラージヒル
で四十一歳の葛西紀明さんが銀メダルを獲得しました。さらに、現在開催中のソチ・
パラリンピック
では、
アルペンスキー滑降男子座位
と
アルペンスキースーパー大回転男子座位
の二種目で狩野亮さんが金メダルを獲得しています。 日本人が文化や
スポーツ分野
で活躍する姿は、私たちに興奮と感動を与えてくれました。このように、文化と
スポーツ
が持つ人々を引き付け感動させる力は、人々の心を豊かにし、困難な問題に連帯して取り組む活力ある社会の構築に不可欠なものです。私は、
国家戦略
としてこれらを振興してまいります。
文化芸術立国
の実現のため、我が国が世界に誇る有形無形の文化財の保存、活用や、実演芸術や
メディア芸術等
の幅広い芸術の振興を図り、それらのための
人材育成
を強化するとともに、
日本文化
の魅力を国内外に積極的に発信します。そして、
文化芸術立国中期プラン
を策定して我が国の文化力を計画的に強化し、二〇二〇年には日本が世界の文化交流のハブとなることを目指します。さらに、我が国の文化と日本語の大切さを再認識し、歴史と文化を尊ぶ心の育成を図ってまいります。 加えて、電子書籍に対応した
出版権等
の整備のため、今国会において所要の
法律改正
を行うための準備を進めるなど、新しい時代に対応した
著作権施策
の展開に努めてまいります。
スポーツ
の振興に関しては、二〇二〇年を見据え、
東京オリンピック
・
パラリンピック競技大会組織委員会
を中心に、東京都やJOCと連携しながら大会成功に向けて取り組むとともに、
国立霞ケ丘競技場
の全面改築などの
インフラ整備
や、二〇二〇年に活躍が期待される競技者の
育成強化
などに取り組んでまいります。また、二〇一九年の
ラグビーワールドカップ
の
日本開催
など、他の
国際競技大会
の招致、開催への積極的な支援や、
学校体育
の充実を図るとともに、国民が生涯にわたって
スポーツ
に親しむ機会を充実するため、
地域スポーツ
の推進に取り組みます。さらに、
スポーツ立国
の実現に向けて総合的、一体的に
スポーツ
を推進する観点から、
スポーツ庁
の設置について、その枠組みや意義、
方向性等
の検討を精力的に進めてまいります。
少子高齢化
が急速に進展する中にあって、今後とも我が国が引き続き成長、発展を持続するためには、一人一人の能力や可能性を最大限引き出し付加価値や生産性を高めていくことが不可欠です。このため、特に若者や女性に光を当て、教育の再生や
科学技術イノベーション
の推進のための取組を強力に推し進めることが必要です。 さきの臨時国会でも申し上げたように、招致に成功した二〇二〇年
東京オリンピック
・
パラリンピック
をまたとない好機と位置付け、日本の可能性や潜在力を発掘、研磨、発信することにより、新しい日本の創造を実現しなければなりません。二〇二〇年
東京大会
における成果は、前回の一九六四年
東京大会
がそうであったように、人々の心の中にレガシーとして永続的に生き続け、人々の心の持ち方を変えて社会を変え、さらには日本全体が更なる発展に向かう原動力となることが期待されています。 このためには、東京だけのイベントとすることなく、日本全国に波及効果を生み出すことが重要な課題です。大会開催による効果が全国にも波及するよう、
大会組織委員会等
とも連携して、国内の強化拠点や
海外選手団
の
キャンプ地
などの
スポーツ環境
が広く全国で展開されるように取り組みます。大会後も見据えて、
障害者スポーツ
の振興や、アスリートを学校や地域に派遣して
オリンピック
・
パラリンピック教育
を進めるなど、
スポーツ
の裾野を広げていきます。大会に際して、選手だけでなく観客等も地方都市を訪れるように、
関係省庁等
と連携して、日本の魅力や旅行・観光情報の発信などに取り組みます。その際、選手や観客等を市民や学生、
子供たち
が歓迎することができるよう、持続的に国際交流に取り組む体制を構築します。 あわせて、大会が円滑に運営できるように、政府としても、
交通インフラ
や
バリアフリー環境
の整備、セキュリティーの確保、
オリンピックマーク等
の
知的財産保護
、
医療サービス
の充実、地震、津波等に対する
防災対策
、ボランティアの
育成確保
、環境保全などに万全を期します。
オリンピック
・
パラリンピック大会
は、単なる
スポーツ
の大会にとどまらず、
スポーツ
を通じてメッセージを世界の人々に届け、それにより心の持ち方を変え、社会を変えていく大きな力となるものです。二〇二〇年までの限られた六年半の間に各界の英知を結集し、若者や女性を始めとする国民全体が参加する大きなうねりを生み出すことが我々に課せられた使命であると考えます。
文部科学省内
においても、我が国が目指すべき姿を描きながら、二〇二〇年、更にはその先の将来を見据えた取組を検討するため、現在、省内の若手や中堅の職員が中心となって
夢ビジョン
の検討を進めています。今後は、
オールジャパン
でのビジョンを作成していきたいと考えています。 私は、新しい日本を創造するため、
文部科学行政全般
にわたる様々な政策を力強く進めていくことはもちろん、
オールジャパン
で日本の再生を実現することができるよう全力を賭して各般の改革に取り組んでいく決意でありますので、引き続き関係各位の御指導、御鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
丸山和也
6
○
委員長
(
丸山和也
君) 次に、
平成
二十六年度
文部科学省関係予算
について、
櫻田文部科学
副
大臣
から説明を聴取いたします。
櫻田文部科学
副
大臣
。
櫻田義孝
7
○副
大臣
(
櫻田義孝
君)
平成
二十六年度
文部科学省関係予算
につきまして、その概要を御説明申し上げます。
文部科学省関係予算
は、
一般会計
五兆三千六百二十七億円、
東日本大震災復興特別会計
一千四百五十億円、
エネルギー対策特別会計
一千百五十二億円となっております。 第一に、
我が国
の将来を担う
次世代
の
育成
を図り、
世界トップレベル
の
学力
、
規範意識
、
歴史
や
文化
を尊重する態度を育む
教育再生
を
推進
し、
社会
を生き抜く力を養成するため、
全国
的な
学力調査
の
実施
により、
子供たち
の
課題
を把握するとともに、
教育再生実行
の基盤となる
教職員等指導体制
の
整備
や
道徳教育
の
充実
を行うこととしております。 また、
特別支援教育
、
キャリア教育
、
職業教育
の
充実
、
いじめ対策
や
食育
、土曜日の
教育活動
の
推進
を図るとともに、
情報通信技術
を
活用
した学びの
推進
及び
専修学校
、
大学等
における
社会人
や
女性
の
学び直し
の機会の
充実
を行うこととしております。 第二に、
未来
への飛躍を
実現
する
人材
を養成するため、徹底した
国際化
を
推進
する
スーパーグローバル大学
やスーパー
グローバル
ハイスクールの
創設
、小中
高等学校
を通じた
英語教育
の
強化
、持続可能な
開発
のための
教育
の普及促進を図るとともに、
官民
が
協力
して
日本人
学生の
海外留学
を
支援
する新たな
制度
を
創設
することとしております。 また、各
国立大学
の強み、特色を生かした
機能強化
への
取組
を
支援
することで
国立大学
改革
を促進するとともに、建学の精神に基づき多様な
人材
を
育成
する私学の
振興
を図るため、基盤的経費の
充実
とめり張りのある配分、耐震改築事業への国庫補助
制度
の
創設
等を進めることとしております。 第三に、安心して
教育
を受けることができる学びのセーフティーネットを
構築
するため、
幼児教育
に係る
保護者負担
の
軽減
を図ります。また、
高等学校等就学支援金制度
に所得制限を導入し、それによる
財源
で低
所得世帯
の
教育費負担
を
軽減
するため、私立高校の低
所得世帯
等の生徒への
就学支援
金の加算の拡充や、奨学のための
給付金制度
の
創設
を行います。さらに、
大学等
奨学金事業
及び
大学
の授業料減免等の
充実
を図ることとしております。 また、公立
学校施設
の
耐震化
、
老朽化対策
等を
推進
するとともに、
国立大学
等の
耐震化
、最先端
研究
施設の
整備
、老朽施設や附属病院の
再生
等に取り組むほか、
防災教育
や
通学路
の安全
対策
の
推進
を行うこととしております。 第四に、きずなづくりと活力あるコミュニティーの形成のため、
学校
支援
地域
本部、放課後
子ども
教室、コミュニティ・スクールなどにより、
地域
の活性化や
社会
全体で子供を育む
環境
づくりを
推進
することとしております。 第五に、
スポーツ立国
の
実現
を目指し、二〇二〇年
オリンピック
・
パラリンピック
東京大会
に向けて、
スポーツ
の価値を高める国際貢献のための
スポーツ
・フォー・トゥモローの
実現
や国際競技力の
向上
、
スポーツ環境
の
整備
などを
推進
することとしております。 第六に、
世界
に誇るべき
文化芸術立国
の
実現
を目指し、豊かな
文化芸術
の創造と
人材育成
、
文化
財の保存、
活用
及び継承、
我が国
の多彩な
文化芸術
の発信や国際
文化交流
の
推進
、国立
文化
施設の
機能強化
などを
推進
することとしております。 第七に、
科学技術イノベーション
・システムを
構築
するため、産学
連携
による国際科学
イノベーション
拠点を
構築
するとともに、
基礎研究
力
強化
を図るために独創的で多様な
学術
研究
などを継続的に
推進
します。また、
科学技術
を担う
人材
を
育成
するため、
若手研究者
や
研究支援人材
の
流動化
などを図る新たな
仕組み
を
構築
します。さらに、ポスト「京」の
開発
に新たに着手するなど、国際水準の
研究環境
及び基盤の
充実
強化
、
科学技術
の国際活動の戦略的
推進
を図ることとしております。 第八に、ライフサイエンスによる
イノベーション
創出のため、健康・医療戦略
推進
本部の下、
関係
府省と
連携
し、革新的な医療技術の
実用化
を加速するとともに、クリーンで経済的なエネルギーシステムの
実現
を目指し、
ITER計画
などを
推進
します。また、地震、津波による被害
軽減
のための
調査
観測などの
実施
により、
次世代インフラ
の
整備
を図ることとしております。 第九に、人類のフロンティアの開拓及び
国家安全保障
、
基幹技術
の
強化
を図るため、
新型基幹ロケット
の
開発
着手、海洋資源の
調査
研究
、
高速増殖炉
「もんじゅ」の安全
対策
、維持管理に必要な
取組
などを
推進
するとともに、
東日本大震災
からの早期の
復興
再生
を図るため、廃止措置、除染等に資する
研究開発
などの
取組
を
実施
することとしております。 以上、
平成
二十六年度
文部科学省関係予算
の概要につきまして御説明を申し上げました。 なお、これらの具体の内容につきましては、お手元に資料をお配りいたしておりますので、説明を省略させていただきます。 以上であります。
丸山和也
8
○
委員長
(
丸山和也
君) 以上で
所信
及び
予算
説明の聴取は終わりました。 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。 ─────────────
丸山和也
9
○
委員長
(
丸山和也
君) 次に、先般本
委員会
が行いました
委員
派遣につきまして、
派遣委員
の報告を聴取いたします。
大島九州男
君。
大島九州男
10
○
大島九州男
君 去る二月二十七日及び二十八日の二日間、地方における
教育行政
に関する実情を
調査
し、もって今
国会
提出予定の地方
教育行政
の
組織
及び運営に関する
法律
の一部を改正する
法律
案の審査に資するため、秋田県に
委員
派遣を行いましたので、その概要を御報告申し上げます。
派遣委員
は、
丸山
委員長
、石井理事、二之湯理事、堀内
委員
、水落
委員
、石橋
委員
、斎藤
委員
、那谷屋
委員
、新妻
委員
、矢倉
委員
、田村
委員
、藤巻
委員
、そして私、大島の十三名でございます。 一日目は、まず秋田市立泉小
学校
を訪問いたしました。秋田県は、
全国学力
・
学習状況調査
において毎年優秀な成績を収めるなど、
学力水準
の高い県として
全国
の教員や自治体
関係
者から注目されております。 泉小
学校
は、秋田市のほぼ
中心
に位置し、児童数五百二十三名、学級数は十九学級と市内では大規模校に位置付けられております。学区は、新しい住宅街の中にありながらも、
学校
と
地域
の結び付きが非常に強い土地柄でもあります。 泉小
学校
では、概況説明を聴取した後、一年生、三年生、六年生の算数の授業を参観いたしました。それぞれの学級では、先生と
子供たち
が一体となった授業が行われており、
子供たち
の学ぶ姿勢が生き生きとしていたのが印象的で、改めて秋田県の
学校教育
の質の高さを再認識いたしました。 ここでは、
学校
と市
教育
委員会
との
関係
、あらかじめ学習目標を示した上での授業を行うことの
効果
、チームティーチングのクラス分けの方法などについて
学校
関係
者の
方々
と意見交換を行いました。また、一般的には知徳体と説明される
教育
目標が泉小
学校
では徳体知となっていることの理由について、徳あっての体であり、徳あっての知であるという考えに立ち、このような目標を設定したとお話がありました。 次に、秋田県立秋田
高等学校
を訪問いたしました。秋田高校は、明治六年の洋
学校
設立以来、百四十年の
歴史
を有し、県内有数の進学実績を誇る一方で、ほぼ全ての生徒が部活動に加入し、その加入率は約九五%に達するなど、文武両道と自主自律の精神に基づいた
教育
が行われております。 秋田高校では、概況説明を聴取した後、学業と部活動の両立に向けた
取組
、大手予備校との
連携
や受験関連情報の取得方法、地元に残る卒業生の割合と地元での
人材
活用
のための
仕組み
の
構築
、文武両道という秋田高校の精神を持って
世界
で活躍する
人材
を育てる意義などについて
学校
関係
者の
方々
と熱心な意見交換を行いました。 その後、野球部、バスケットボール部、バドミントン部、剣道部の活動を拝見いたしました。特に、野球部が、冬は積雪のため屋外での活動が制限される中、雪の積もったグラウンドでブーツを履いて練習をしていた姿が印象に残りました。 続いて、秋田県庁に移動し、秋田県及び秋田県
教育
委員会
等から秋田県の
教育
に関する
取組
等について説明を聴取いたしました。 秋田県の
平成
二十五年度の
児童生徒
数は、少子化の影響により昭和五十五年度の半数以下であり、
学校
数も三分の二まで減少しております。こうした中で、県では、「早寝早起き朝ごはん」運動の実践、三十人程度学級の
展開
、習熟度別の少人数学習など各種
取組
を
実施
し、自分の考えを積極的に発言することができる子供、問いを発する子供の
育成
に取り組んでおります。こうした
取組
が、
平成
十九年度から始まった
全国学力
・
学習状況調査
における好成績などに見られるように実を結びつつあります。 一方で、教員の高齢化が進んでおり、学習
指導
のノウハウを若い教員にどのように伝えていくかが
課題
となっているほか、県内は深刻な医師不足の
状況
にあり、医師を志す
学生
に対する
奨学
金
制度
の
整備
などを通じて医師
確保
に努めているとの説明がありました。 県の
教育
委員会
は六名の
委員
で構成され、
委員
への情報提供を県として積極的に行うとともに、
委員
は
学校
などの
教育
機関を訪問し、
地域
の多様な声を
委員会
に届けております。
教育
委員会
は、定例
会議
のほか、定例
会議
に先立ち議題を事前協議する
教育
委員
協議会、移動
教育
委員会
の
開催
、教員採用選考試験への立会いなど、年間の活動日数は九十日を超えており、
教育
委員会
としての機能は十分に果たしているとのお話でした。 ここでは、現行の
教育委員会制度
における問題点、首長と
教育
委員会
との
連携
、首長と
教育
委員会
で意見が異なった場合の
対応
、県
教育
委員
協議会の
状況
、県の少人数学級の
取組
と
学力
向上
との
関係
など、多岐にわたり活発な意見交換を行いました。 二日目は、公立
大学
法人国際教養
大学
を訪問いたしました。 今日、
我が国
では、急速な
国際化
、多様化の進展により、
大学
の位置付けや
大学教育
の
在り方
について時代に応じた変革が強く求められております。国際教養
大学
は、
平成
十六年四月に開学し、以来、授業は全て英語で
実施
しているほか、
学生
に在学中の
海外留学
や入学後一年間、
留学
生との寮
生活
を義務付けるなど先駆的な
取組
を実践しており、そこで
学び
育った
学生
の就職率はほぼ一〇〇%、就職後も
企業
等から高い評価を受けているとのことであります。また、全ての教員に任期制を導入し、評価
制度
に基づく教員採用を行うなど、
教育
力を最優先に掲げる挑戦的な
取組
も進んでおります。
大学
では、まず、概況説明を聴取した後、自主的な言語学習のための言語異
文化
学習センター、二十四時間三百六十五日開館している図書館、進路
支援
を行うキャリア
開発
センター、
学生
が寝食を共にする寮などの施設を御案内いただきました。続いて、
大学
関係
者と、国際教養という理念の下で学ぶことの意義、入学者
選抜
の難関化による
学校
経営者としての苦悩、
効果
的な
留学
時期などについて、一方、
学生
の皆さんとは、志望動機、勉強時間の
確保
などについて、それぞれ意見交換を行いました。 以上で報告を終わりますが、今回の
調査
に当たり、
関係
の
皆様
方に大変お世話になりましたことに関し、この場をお借りし厚くお礼を申し上げて、報告を終了させていただきます。 以上です。
丸山和也
11
○
委員長
(
丸山和也
君) 以上をもちまして
派遣委員
の報告は終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十分散会