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国務大臣(
岸田文雄君) ただいま
議題となりました国際的な子の
奪取の
民事上の
側面に関する
条約の
締結について
承認を求めるの件につきまして、
提案理由を御説明いたします。
この
条約は、昭和五十五年十月に
ハーグ国際私法会議において作成されたものであります。
この
条約は、監護の権利の侵害を伴う
国境を越えた子の連れ去り等が生じた場合に原則として常居所を有していた国に子を迅速に返還するための
国際協力の仕組み、
国境を越えた
親子の
接触の実現のための
協力等について定めるものであります。
我が国がこの
条約を
締結することは、このような国際的な
協力を通じ、不法な連れ去り等によって生ずる有害な影響から子を保護するとともに、
親子の
接触の機会を確保することにより子の利益に資するとの見地から有意義であると認められます。
よって、ここに、この
条約の
締結について御
承認を求める次第であります。
何とぞ、御審議の上、
本件につき速やかに御
承認いただきますようお願いいたします。