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谷垣禎一君 私がわざわざ今のようなことをお聞きしたのは、
総理は
施政方針演説で命を守りたいということを強調されました。しかし、
普天間のこの迷走の経緯を見ますと、
総理は、現に生きている方、
地域で暮らしている
方々、そういう
人たちへの
思いや温かさというものが乏しいんじゃないか、私はこう思っているんです。机上でプランを立てて、閣内をまとめて、そして
アメリカの合意を取りつければ済むと
考えておられるんじゃないか。そうすると、三月だ五月だ、こういうことでいろいろな
発言が簡単に出てくるんじゃないかと私は思うんですね。しかし、現実に生きている人、現実の人の人生は机上のプランじゃありません。
御党は八ツ場ダムを中止されましたね。八ツ場ダム、これは中止で喜んだ人もいるかもしれません。しかし、新しいダムで生活を立てようと
考えていた
人たちはその道を奪われてしまった。しかし、あなたの内閣から、あるいは
民主党からこういった
方々への
思いやり、温かい言葉、そういう言葉を私は聞いたことがありません。
現実に暮らしている方たちの触れ合いや信頼なしにこの
普天間移設問題の解決はあり得ないと私は思うから申し上げたわけです。
それで、今、
現地の
方々の
了解は必ずとる、こういうことをおっしゃいました。それは結構です。
もう
一つ伺いたいことは、やはりこの移設の問題を
考えるときは、私は四つほどポイントがあると思うんです。
一つは
抑止力の維持ということであります。日本には六千ぐらい離島があります。日本の海自や海保だけではここを十分に守ることができません。やはり米軍の存在というのは非常に大きい。この点からも
抑止力は重要だと
思います。それから二番目、
沖縄の
負担軽減ですね。それから三番目、これは
普天間の基地の危険をどう除去するかです。それから四つ目は、こういうことを達成していくためにはなかなか大きな
国民負担が要る。これも事実であります。
以上四つの要件を、今
総理がお
考えになっている、
腹案を持っておられるとおっしゃいました、その
腹案は今までの
現行案よりも、この四つを総合して見たときに、はるかにすぐれている案だということは自信を持っておっしゃれるでしょうか。特に、二〇一四年までに
普天間の危険を軽減する、このことはきちっとおやりになれるんでしょうか。お答えください。